[32906]
新しいピラストロ社の弦
投稿日時:2007年04月12日 02:38
投稿者:あい(ID:FleIgVI)
HPを見てたら、なんか新しい弦を発見
ttp://www.pirastro.com/homeset.html
ttp://www.pirastro.com/homeset.html
ヴァイオリン掲示板に戻る
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[34528]
Re: 新しいピラストロ社の弦
投稿日時:2007年08月18日 02:16
投稿者:椰子の実(ID:MweWmDA)
独逸のピラストロ本社にEメールで「G線の絹糸が長過ぎるので、2~3ミリ短くして下さい。」というようなメールを送りましょう。自分は既に画像を添付した要望メールを2通出しています。
その甲斐があったのか、ピラストロ社から提供されたモニター弦よりも、最近購入した市販の弦の方が、ほんの少しだけG線の絹糸が短くなったように思います。
なお、楽器の個体差(弦長、楽器のサイズ、ペグボックスのサイズ、糸巻きの位置、テールピースの長さなど)の影響がありますが、張ってから3日~1週間経過すると、絹糸が長過ぎる状態は完全に解消され問題無い状態になります。張った直後から問題の無い状態にして欲しい、という要望を出しているのですが・・・。
自分の拙い英語でメールしても、ピラストロノ技術責任者が、きちんと誠意ある回答をくれましたので、みなさんもメールで要望されてみてはいかがでしょうか。
その甲斐があったのか、ピラストロ社から提供されたモニター弦よりも、最近購入した市販の弦の方が、ほんの少しだけG線の絹糸が短くなったように思います。
なお、楽器の個体差(弦長、楽器のサイズ、ペグボックスのサイズ、糸巻きの位置、テールピースの長さなど)の影響がありますが、張ってから3日~1週間経過すると、絹糸が長過ぎる状態は完全に解消され問題無い状態になります。張った直後から問題の無い状態にして欲しい、という要望を出しているのですが・・・。
自分の拙い英語でメールしても、ピラストロノ技術責任者が、きちんと誠意ある回答をくれましたので、みなさんもメールで要望されてみてはいかがでしょうか。
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Re: 新しいピラストロ社の弦
投稿日時:2007年09月05日 19:20
投稿者:椰子の実(ID:YIVFQVA)
今朝、外勤のついでに某弦楽器専門店に立ち寄ったときに、パッシオーネの売れ行きについて店員と話したところ「売れ行き好調で、先週8セット入荷したパッシオーネが今1セットしか残ってなくて追加で発注しているところなんですよぉ。」との話しでした。
ようやく売れ行きにエンジンがかかってきた、という感じです。ヴァイオリン弾きは保守的な人が多くて、新製品が出てもすぐには試さず、周りの意見(評価)を見定めてから試す人が多いように思います。
パッシオーネのピッチの安定性は、もはやガット弦の域を超えており、湿度が変化した場合や汗をかいた場合でも安心して演奏できます。気になる耐久性についても、従来のガット弦(オリーヴ、オイドクサ)よりも丈夫で長持ちします。まだお試しで無い方には、ぜひお試しいただきたいと思います。
ようやく売れ行きにエンジンがかかってきた、という感じです。ヴァイオリン弾きは保守的な人が多くて、新製品が出てもすぐには試さず、周りの意見(評価)を見定めてから試す人が多いように思います。
パッシオーネのピッチの安定性は、もはやガット弦の域を超えており、湿度が変化した場合や汗をかいた場合でも安心して演奏できます。気になる耐久性についても、従来のガット弦(オリーヴ、オイドクサ)よりも丈夫で長持ちします。まだお試しで無い方には、ぜひお試しいただきたいと思います。
[34809]
Re: 新しいピラストロ社の弦
投稿日時:2007年09月16日 22:49
投稿者:椰子の実(ID:NDgwVHY)
ヴァイオリンのE線&A線をスチール、D線&G線をガット、という具合に高弦2本をスチール、低弦2本をガットという「ハイブリット」な組み合わせをしている人が時々います。有名どころでは、ギドン・クレーメル、ダヴィット・オイストラフなどです。ロシアや東欧のオケ奏者や室内楽奏者(カルテットなど)にも、そういうハイブリットな組み合わせを採用している奏者を見かけます。
従来のガット弦(オリーヴやオイドクサ)のA線は大きく湿度が変化すると切れ易く、また、ピッチが狂い易いという弱点がありました。その弱点を補うために、ガットのA線の代わりにスチールのA線を張るということが行われてきたわけです。
ナイロンのA線という選択もありますが、ガット弦との親和性・調和性を考慮するとスチールのA線の方が好まれる傾向があるようです。
オリーヴとオイドクサの改良版であるパッシオーネは、ガット弦とは思えないほどのピッチの安定性と耐久性を誇りますが、A・D・G線のピッチの安定性を比較すると、若干、A線がD・G線よりも劣る(不安定である)という傾向があります。空気が乾燥しているときはあまり差を感じませんが、高温多湿の時期は、D・G線に比べるとA線のピッチの安定性が少々劣るように感じることがあります。もちろん、従来のオリーヴやオイドクサに比べると、だいぶ改良されており、D・G線はナイロン弦と同等の安定性に達していますが、A線だけはナイロン弦よりも若干安定性が劣るといわざるを得ないと思います。
日本の中でも特に多湿であると言われる北陸地方に住む友人から、先日、パッシオーネの銀メッキE線、フレクソコア・パーマネントのA線、パッシオーネのD・G線という組み合わせを試してみて良い結果が得られたとのメールをもらいました。
その友人は、最初の頃は、パッシオーネを4本セットで使っていたようですが、夏場に湿度が上昇する中でA線のピッチが狂い易くなってきたことから、A線だけスチール弦に替えたようです。
自分もだいぶ前に、E・D・G線はオリーヴ、A線だけフレクソコア・パーマネントというハイブリットを試したことがあり、結構良い結果が得られたのですが、4本セットでパッシオーネを使うようになってからは、ハイブリットを試すことは特に考えていませんでした。
その友人が強く薦めてきたので、友人と同じ組み合わせで、弦を張り替えてみたところです。
E線は0.26ミリ(標準ゲージ)のパッシオーネ、D・G線は標準ゲージのパッシオーネ、A線はフレクソコア・パーマネント(これは標準ゲージしか存在しません)という組み合わせです。
久しぶりにスチールのA線を張りましたが、新品を張ってすぐにピッチが安定するのには驚かされますね。張って3分もたたないうちにピッチが安定
します。
何日間かこの組み合わせを試してみて、採用するかどうか決めたいと思います。数日以内に使用感をレポートしたいと思いますので、ご覧下さい。それでは、また。
従来のガット弦(オリーヴやオイドクサ)のA線は大きく湿度が変化すると切れ易く、また、ピッチが狂い易いという弱点がありました。その弱点を補うために、ガットのA線の代わりにスチールのA線を張るということが行われてきたわけです。
ナイロンのA線という選択もありますが、ガット弦との親和性・調和性を考慮するとスチールのA線の方が好まれる傾向があるようです。
オリーヴとオイドクサの改良版であるパッシオーネは、ガット弦とは思えないほどのピッチの安定性と耐久性を誇りますが、A・D・G線のピッチの安定性を比較すると、若干、A線がD・G線よりも劣る(不安定である)という傾向があります。空気が乾燥しているときはあまり差を感じませんが、高温多湿の時期は、D・G線に比べるとA線のピッチの安定性が少々劣るように感じることがあります。もちろん、従来のオリーヴやオイドクサに比べると、だいぶ改良されており、D・G線はナイロン弦と同等の安定性に達していますが、A線だけはナイロン弦よりも若干安定性が劣るといわざるを得ないと思います。
日本の中でも特に多湿であると言われる北陸地方に住む友人から、先日、パッシオーネの銀メッキE線、フレクソコア・パーマネントのA線、パッシオーネのD・G線という組み合わせを試してみて良い結果が得られたとのメールをもらいました。
その友人は、最初の頃は、パッシオーネを4本セットで使っていたようですが、夏場に湿度が上昇する中でA線のピッチが狂い易くなってきたことから、A線だけスチール弦に替えたようです。
自分もだいぶ前に、E・D・G線はオリーヴ、A線だけフレクソコア・パーマネントというハイブリットを試したことがあり、結構良い結果が得られたのですが、4本セットでパッシオーネを使うようになってからは、ハイブリットを試すことは特に考えていませんでした。
その友人が強く薦めてきたので、友人と同じ組み合わせで、弦を張り替えてみたところです。
E線は0.26ミリ(標準ゲージ)のパッシオーネ、D・G線は標準ゲージのパッシオーネ、A線はフレクソコア・パーマネント(これは標準ゲージしか存在しません)という組み合わせです。
久しぶりにスチールのA線を張りましたが、新品を張ってすぐにピッチが安定するのには驚かされますね。張って3分もたたないうちにピッチが安定
します。
何日間かこの組み合わせを試してみて、採用するかどうか決めたいと思います。数日以内に使用感をレポートしたいと思いますので、ご覧下さい。それでは、また。
[34810]
Re: 新しいピラストロ社の弦
投稿日時:2007年09月17日 01:17
投稿者:あい(ID:FleIgVI)
A線にスチールを使う理由は、様々あると思います。どれが一番の
理由とかはないと思いますが、A線スチールを使う1番の理由は
音がはっきりしているからだと思います。ガット弦が悪いとは思いませ
んが、意外とオリーブよりオイドクサの方が音がはっきりしているとか、
でも音量が足りないとか、いろんな試行錯誤の結果、スチールA線は
安いとか持ちがいいとか、いろんな意見があると思いますが、
音がはっきりしているというのは最も良い点です。
しかし、欠点もあります。現在販売されているあらゆるA線スチールは
どれも剛性が強いです。張力という意味ではなく、弦自体が硬いので
あわない楽器には、ガット以上にあいません。逆に、合う楽器には
これ以上ないほどの響きと音量を得ます。
A線スチールの奏者多いです。ただ、D・Gにガット弦の人もいますが
D・Gにナイロン弦の奏者の方が最近は主流だと思います(クレーメル
なんてかなり弦が変わった)。最も多く見かかるのは、ヤーガーの
ミディアム(テールピース側が青っぽい水色)が一番多いですね(かじもと
君とかパスキエ先生、イダ・ヘンデルとかちょっと前なんか、Rリッチも
使ってたし)。ヤーガーのフォルテも意外と多い。その次に多く見かける
のは、ピラストロのクロムコア。あとはヘリコアかなぁ・・・ラーセンは剛性
がありすぎ。スピロコアは弱すぎ。フレクソコア・パーマネントはすこし
大人しい。ワンダートーンのスチールが一番ナイロンっぽいテイストだと
思います。
~ひとりごと~
無難なのはドミナントかシノクサをA線に張る、昔ながらの組み合わせ
に納得することが多いです・・・わたしは現在なぜかシノクサA線なのね~
でもドミナントの方がいいかも・・・D・GにオイドクサでA線ドミナントっていう
組み合わせも意外と好き☆
理由とかはないと思いますが、A線スチールを使う1番の理由は
音がはっきりしているからだと思います。ガット弦が悪いとは思いませ
んが、意外とオリーブよりオイドクサの方が音がはっきりしているとか、
でも音量が足りないとか、いろんな試行錯誤の結果、スチールA線は
安いとか持ちがいいとか、いろんな意見があると思いますが、
音がはっきりしているというのは最も良い点です。
しかし、欠点もあります。現在販売されているあらゆるA線スチールは
どれも剛性が強いです。張力という意味ではなく、弦自体が硬いので
あわない楽器には、ガット以上にあいません。逆に、合う楽器には
これ以上ないほどの響きと音量を得ます。
A線スチールの奏者多いです。ただ、D・Gにガット弦の人もいますが
D・Gにナイロン弦の奏者の方が最近は主流だと思います(クレーメル
なんてかなり弦が変わった)。最も多く見かかるのは、ヤーガーの
ミディアム(テールピース側が青っぽい水色)が一番多いですね(かじもと
君とかパスキエ先生、イダ・ヘンデルとかちょっと前なんか、Rリッチも
使ってたし)。ヤーガーのフォルテも意外と多い。その次に多く見かける
のは、ピラストロのクロムコア。あとはヘリコアかなぁ・・・ラーセンは剛性
がありすぎ。スピロコアは弱すぎ。フレクソコア・パーマネントはすこし
大人しい。ワンダートーンのスチールが一番ナイロンっぽいテイストだと
思います。
~ひとりごと~
無難なのはドミナントかシノクサをA線に張る、昔ながらの組み合わせ
に納得することが多いです・・・わたしは現在なぜかシノクサA線なのね~
でもドミナントの方がいいかも・・・D・GにオイドクサでA線ドミナントっていう
組み合わせも意外と好き☆
[34811]
Re: 新しいピラストロ社の弦
投稿日時:2007年09月17日 01:30
投稿者:JAMES(ID:FhSWIYQ)
シノクサのA線、幅広い音がする。シノクサって言うだけでなんだかマイナスイメージや良くないイメージを持つ人が多い中、おすすめできる減だと思います。
[34820]
Re: 新しいピラストロ社の弦
投稿日時:2007年09月17日 18:52
投稿者:椰子の実(ID:Y0RRUA)
ガット弦やナイロン弦と組み合わせて(ハイブリットして)使われるスチールA線について、自分なりにまとめてみたいと思います。
スチールA線と一口に言っても、実は次のように、素材や太さに結構な違いがあります。参考までにガット弦のパッシオーネのデータも掲載します。
【太さの違い】
クロムコア約0.382ミリ≦スピロコア約0.40ミリ<ヤーガー(ミディアム)0.45ミリ<ヘリコア(ミディアム)約0.546ミリ≦フレコソコア・パーマネント約0.55ミリ<パッシオーネ(ガット弦・最細)0.65ミリ<パッシオーネ(ガット弦・標準)0.675ミリ
※「約」をつけたものは実測値。約の無いものはメーカーによる公表値。
【素材の違い】芯(コア)/巻き線
クロムコア:スチール/クロームスチール巻き
スピロコア:スパイラルスチール/ソリッドクロム巻き
ヤーガー:フレキシメタル/ソリッドクロム巻き
ヘリコア:フィラメントスチール/アルミ巻き
フレクソコア・パーマネント:ロープスチール/アルミ巻き
パッシオーネ:ガット/アルミ巻き
あいさんは、ガットのA線の代わりにスチールのA線を使う理由として「スチール弦のほうが音がハッキリしている」ということを述べておられますが、自分は違う考え方を持っています。たしかに、スチール弦の方が音(発音)がハッキリしている、ということも理由の1つだと思いますが、やはり、スチールA線を選択する主な理由としては、「ピッチの安定性の向上」「耐久性の向上」だと思います。ヴァイオリンはA線を基準音(440Hzや442HzのA音)に合わせる楽器ですので、肝心のA線のピッチが狂うと弾きにくいものです。もちろん、E・D・G線のピッチが狂うのも困りますが、一番困るのはやはりA線のピッチが狂うことだと思います。スチールのE線は演奏中にほとんど狂うことがありませんので、ピッチの狂いはA・D・G線に限られますが。
パッシオーネのA線が、パッシオーネのD・G線と同じかそれ以上にピッチが安定していて耐久性に優れていたら、きっと自分はスチールのA線をパッシオーネのE・D・G線と組み合わせてみようという気持ちにはならなかったと思います。
パッシオーネのA線は従来のガット弦と比べると、ピッチの安定性が向上しましたし、耐久性も向上しましたが、D・G線に比べると、若干劣るところがあると云わざるを得ません。パッシオーネのD・G線は3ヶ月経過しても、まだまだパワフルで豊かな音が出ますが、A線はそれらに比べると、音質や弾き心地の劣化が少しだけ多めに感じられます。
自分としては、パッシオーネのA線のガット弦特有の深みのある音が大好きなのですが、D・G線に比べるとピッチの安定性と耐久性が若干欠けるところが、最近どうしても気になるようになってきました。
こうした中で、先日たまたま、国内でも特に多湿な地区であると云われる北陸地方の友人から、パッシオーネにフレクソコア・パーマネントのA線を組み合わせてみたところ「これはイケル!」というメールをもらったので、自分も試してみることにした次第です。
あいさんがおっしゃるように、ヤーガーのスチールA線をガット弦やナイロン弦と組み合わせて使っているプロ奏者は意外と多いですね。
A線にアジャスターをつけている人は、たいていスチールのA線を使用しているように思います。もちろん、スチールA線でもペグだけで調弦することは可能ですので、アジャスターをつけていない人もたくさんいます。自分はA線にアジャスターをつけるのには、いろいろな意味で抵抗があるのでつけていませんが、調弦のし易さなど実用上全く問題ありません。
だいぶ前にオリーヴにいろいろなスチールA線を組み合わせた経験では、自分の好みは1位:フレクソコア・パーマネント、2位:ヤーガー(ミディアム)、3位:ヘリコア(ミディアム)の順番でした。
音色・発音については、ヤーガーも結構好きでしたが、弦そのものがちょっと細いのが気になりました。ヤーガーはクロム巻きということもあって、キンキンした感じがなくて落ち着いた音色でガット弦との相性も良いと思います。
ヘリコアは、音そのものは悪くないと思いますが、音色と表現力の幅が狭いので、表現の幅が広く多彩な音色が出せるガット弦と組み合わせると、少々違和感がありました。
フレクソコア・パーマネントは、スチール弦特有の細さがあまり気にならない程度に適度な太さがあります。やや明るめの音色ですが、キンキンしたところがなく、上品な音色だと思います。レスポンスが俊敏で弾き心地が柔らかいので、ガット弦の代わりに張った場合の違和感の少なさという点でも優れていると思います。
あいさんは、スチールA線は弦自体が硬い、とおっしゃっていますが、たしかに、ラーセン、スピロコアなどは硬い感じがしますが、ヘリコアやフレクソコア・パーマネントは、弦を張る前の新品状態を比較すると、現存するすべてのナイロン弦やガット弦よりも柔らかくてしなやか、という印象があります。数ヶ月使用した弦を外したときの弦の柔らかさ・しなやかさにおいても、ナイロン弦やガット弦を上回っていると思います。
実際に弾いた感触についても、ヘリコアやフレクソコア・パーマネントは、弓当たりも指当たりも柔らかく感じます。ラーセンは明らかに硬く感じられ、ヤーガーは(フレキシメタルという素材を使っている割には)少々硬め、という感じです。
ワンダートーン・ソロのA線は、ピラストロ社のスチールA線ということで期待していたのですが、細くて針金みたいな感じで、自分は全く好きになれませんでした。
ヘリコアやフレクソコア・パーマネントは、大手メーカーの弦ということで、最近は、ほとんどの弦楽器店で取り扱っていますが、ヤーガーの「ヴァイオリン弦」は取り扱っている店が減ってきた感じがします。
ヤーガーの弦の日本国内の卸元である丸一商店のホームページを見ると、ヴィオラとチェロの弦は扱っているようですが、ヴァイオリンの弦は扱ってないようです。
ttp://www.maruichi-shoten.co.jp/pages/jarger_strings/jarger_strings.html
(小文字のhを付けて検索して下さい)
そんなことも関係しているのかわかりませんが、ヤーガーのヴァイオリン弦を扱っているお店は少なくなってきたように思います。ネット上で検索するとすぐにわかりますが、以前は扱っていたのに最近は商品リストから外しているネット通販のお店がいくつかあります。
逆に、フレクソコア・パーマネントとヘリコアは、以前扱っていなかったお店が扱うようになってきており、今や取り扱っていないお店の方が少ないぐらいです。これらの弦の売れ行きが良いことが、こうした現状に反映しているのではないかと思います。
パッシオーネとフレクソコア・パーマネントのA線とのハイブリットの結果については、今しばらく弾きこんでチェックしたいと思いますので、レポートについては少々お待ち下さい。
スチールA線と一口に言っても、実は次のように、素材や太さに結構な違いがあります。参考までにガット弦のパッシオーネのデータも掲載します。
【太さの違い】
クロムコア約0.382ミリ≦スピロコア約0.40ミリ<ヤーガー(ミディアム)0.45ミリ<ヘリコア(ミディアム)約0.546ミリ≦フレコソコア・パーマネント約0.55ミリ<パッシオーネ(ガット弦・最細)0.65ミリ<パッシオーネ(ガット弦・標準)0.675ミリ
※「約」をつけたものは実測値。約の無いものはメーカーによる公表値。
【素材の違い】芯(コア)/巻き線
クロムコア:スチール/クロームスチール巻き
スピロコア:スパイラルスチール/ソリッドクロム巻き
ヤーガー:フレキシメタル/ソリッドクロム巻き
ヘリコア:フィラメントスチール/アルミ巻き
フレクソコア・パーマネント:ロープスチール/アルミ巻き
パッシオーネ:ガット/アルミ巻き
あいさんは、ガットのA線の代わりにスチールのA線を使う理由として「スチール弦のほうが音がハッキリしている」ということを述べておられますが、自分は違う考え方を持っています。たしかに、スチール弦の方が音(発音)がハッキリしている、ということも理由の1つだと思いますが、やはり、スチールA線を選択する主な理由としては、「ピッチの安定性の向上」「耐久性の向上」だと思います。ヴァイオリンはA線を基準音(440Hzや442HzのA音)に合わせる楽器ですので、肝心のA線のピッチが狂うと弾きにくいものです。もちろん、E・D・G線のピッチが狂うのも困りますが、一番困るのはやはりA線のピッチが狂うことだと思います。スチールのE線は演奏中にほとんど狂うことがありませんので、ピッチの狂いはA・D・G線に限られますが。
パッシオーネのA線が、パッシオーネのD・G線と同じかそれ以上にピッチが安定していて耐久性に優れていたら、きっと自分はスチールのA線をパッシオーネのE・D・G線と組み合わせてみようという気持ちにはならなかったと思います。
パッシオーネのA線は従来のガット弦と比べると、ピッチの安定性が向上しましたし、耐久性も向上しましたが、D・G線に比べると、若干劣るところがあると云わざるを得ません。パッシオーネのD・G線は3ヶ月経過しても、まだまだパワフルで豊かな音が出ますが、A線はそれらに比べると、音質や弾き心地の劣化が少しだけ多めに感じられます。
自分としては、パッシオーネのA線のガット弦特有の深みのある音が大好きなのですが、D・G線に比べるとピッチの安定性と耐久性が若干欠けるところが、最近どうしても気になるようになってきました。
こうした中で、先日たまたま、国内でも特に多湿な地区であると云われる北陸地方の友人から、パッシオーネにフレクソコア・パーマネントのA線を組み合わせてみたところ「これはイケル!」というメールをもらったので、自分も試してみることにした次第です。
あいさんがおっしゃるように、ヤーガーのスチールA線をガット弦やナイロン弦と組み合わせて使っているプロ奏者は意外と多いですね。
A線にアジャスターをつけている人は、たいていスチールのA線を使用しているように思います。もちろん、スチールA線でもペグだけで調弦することは可能ですので、アジャスターをつけていない人もたくさんいます。自分はA線にアジャスターをつけるのには、いろいろな意味で抵抗があるのでつけていませんが、調弦のし易さなど実用上全く問題ありません。
だいぶ前にオリーヴにいろいろなスチールA線を組み合わせた経験では、自分の好みは1位:フレクソコア・パーマネント、2位:ヤーガー(ミディアム)、3位:ヘリコア(ミディアム)の順番でした。
音色・発音については、ヤーガーも結構好きでしたが、弦そのものがちょっと細いのが気になりました。ヤーガーはクロム巻きということもあって、キンキンした感じがなくて落ち着いた音色でガット弦との相性も良いと思います。
ヘリコアは、音そのものは悪くないと思いますが、音色と表現力の幅が狭いので、表現の幅が広く多彩な音色が出せるガット弦と組み合わせると、少々違和感がありました。
フレクソコア・パーマネントは、スチール弦特有の細さがあまり気にならない程度に適度な太さがあります。やや明るめの音色ですが、キンキンしたところがなく、上品な音色だと思います。レスポンスが俊敏で弾き心地が柔らかいので、ガット弦の代わりに張った場合の違和感の少なさという点でも優れていると思います。
あいさんは、スチールA線は弦自体が硬い、とおっしゃっていますが、たしかに、ラーセン、スピロコアなどは硬い感じがしますが、ヘリコアやフレクソコア・パーマネントは、弦を張る前の新品状態を比較すると、現存するすべてのナイロン弦やガット弦よりも柔らかくてしなやか、という印象があります。数ヶ月使用した弦を外したときの弦の柔らかさ・しなやかさにおいても、ナイロン弦やガット弦を上回っていると思います。
実際に弾いた感触についても、ヘリコアやフレクソコア・パーマネントは、弓当たりも指当たりも柔らかく感じます。ラーセンは明らかに硬く感じられ、ヤーガーは(フレキシメタルという素材を使っている割には)少々硬め、という感じです。
ワンダートーン・ソロのA線は、ピラストロ社のスチールA線ということで期待していたのですが、細くて針金みたいな感じで、自分は全く好きになれませんでした。
ヘリコアやフレクソコア・パーマネントは、大手メーカーの弦ということで、最近は、ほとんどの弦楽器店で取り扱っていますが、ヤーガーの「ヴァイオリン弦」は取り扱っている店が減ってきた感じがします。
ヤーガーの弦の日本国内の卸元である丸一商店のホームページを見ると、ヴィオラとチェロの弦は扱っているようですが、ヴァイオリンの弦は扱ってないようです。
ttp://www.maruichi-shoten.co.jp/pages/jarger_strings/jarger_strings.html
(小文字のhを付けて検索して下さい)
そんなことも関係しているのかわかりませんが、ヤーガーのヴァイオリン弦を扱っているお店は少なくなってきたように思います。ネット上で検索するとすぐにわかりますが、以前は扱っていたのに最近は商品リストから外しているネット通販のお店がいくつかあります。
逆に、フレクソコア・パーマネントとヘリコアは、以前扱っていなかったお店が扱うようになってきており、今や取り扱っていないお店の方が少ないぐらいです。これらの弦の売れ行きが良いことが、こうした現状に反映しているのではないかと思います。
パッシオーネとフレクソコア・パーマネントのA線とのハイブリットの結果については、今しばらく弾きこんでチェックしたいと思いますので、レポートについては少々お待ち下さい。
[34824]
Re: 新しいピラストロ社の弦
投稿日時:2007年09月17日 20:14
投稿者:椰子の実(ID:dmOAeXA)
追伸です。スチール弦のA線+ガット弦(またはナイロン弦)のD・G線というハイブリット方式を採用している有名ヴァイオリニストとしては、アンネ・ゾフィー・ムターとかアナスタシア・チェボタリョーワなどがいます。
樫本大進君は、以前何かの本にA・D・Gにドミナントを張っていると書かれていましたが、A線にヤーガーを張っていたこともあるんですね。
樫本大進君は、以前何かの本にA・D・Gにドミナントを張っていると書かれていましたが、A線にヤーガーを張っていたこともあるんですね。
[34828]
Re: 新しいピラストロ社の弦
投稿日時:2007年09月17日 21:37
投稿者:JAMES(ID:FhSWIYQ)
フレクソコアパーマネント、良い弦ですね。一時期ラカトシュが使用している弦と何かの雑誌で読んで、使用しておりましたが、購入して封を開けたときから柔らかい素材だと思いました。
その点は他と違うので印象深かったです。
変に圧力を必要とせずしっかりと音がなりますね。ただ寿命はそんなに長くなかったような・・・。
その点は他と違うので印象深かったです。
変に圧力を必要とせずしっかりと音がなりますね。ただ寿命はそんなに長くなかったような・・・。
[34832]
Re: 新しいピラストロ社の弦
投稿日時:2007年09月18日 00:05
投稿者:椰子の実(ID:E3QUg0Q)
JAMESさんへ。フレクソコア・パーマネントはたしかにフニャフニャで柔らかいですね。ヘリコアも同様に柔らかくて、初めて使うときは驚きますね。
さて、フレクソコア・パーマネントの寿命ですが、(ドミナントが3ヶ月使えると言う人であれば)4~5ヶ月使える寿命の長い弦だと思います。自分は最長5ヶ月半張っていたことがありますが、音的に満足して使えるのは4ヶ月程度が限界だと思います。自分の場合、弦代をケチりたいときであれば、5ヶ月使える、という感じです。
切れるかどうか、ほつれるかどうか、という物理的な耐久性としては、よほど激しく演奏しない限りは、6ヶ月以上使うことも可能だと思います。
耐久性と音の寿命に関しては、
フレクソコア・パーマネント>ヘリコア
だと思います。
ヘリコアは自分自身数回切った(切れてしまった)ことがありますし、他にも切れたという話を聞いたことがありますが、フレクソコア・パーマネントについては切れたという話を聞いたことがありません。
また、巻き線のほつれにくさについても、フレクソコア・パーマネントの方がほつれにくい、という印象があります。
調弦のし易さ、調弦の安定性という点では、フレクソコア・パーマネントとヘリコアは、同じレベルだと思います。
左手のピチカートや右手の超高速&パワフルなピチカートを連発し、超絶技巧を駆使して激しくプレイするラカトシュの場合、弦の消耗(磨耗)はかなり早いと思われますが、そんなラカトシュが安心して使える弦と言っていることからすると、フレクソコア・パーマネントの耐久性は、アマチュアレベルでは全く問題無いと云えるのではないかと思います。
さて、フレクソコア・パーマネントの寿命ですが、(ドミナントが3ヶ月使えると言う人であれば)4~5ヶ月使える寿命の長い弦だと思います。自分は最長5ヶ月半張っていたことがありますが、音的に満足して使えるのは4ヶ月程度が限界だと思います。自分の場合、弦代をケチりたいときであれば、5ヶ月使える、という感じです。
切れるかどうか、ほつれるかどうか、という物理的な耐久性としては、よほど激しく演奏しない限りは、6ヶ月以上使うことも可能だと思います。
耐久性と音の寿命に関しては、
フレクソコア・パーマネント>ヘリコア
だと思います。
ヘリコアは自分自身数回切った(切れてしまった)ことがありますし、他にも切れたという話を聞いたことがありますが、フレクソコア・パーマネントについては切れたという話を聞いたことがありません。
また、巻き線のほつれにくさについても、フレクソコア・パーマネントの方がほつれにくい、という印象があります。
調弦のし易さ、調弦の安定性という点では、フレクソコア・パーマネントとヘリコアは、同じレベルだと思います。
左手のピチカートや右手の超高速&パワフルなピチカートを連発し、超絶技巧を駆使して激しくプレイするラカトシュの場合、弦の消耗(磨耗)はかなり早いと思われますが、そんなラカトシュが安心して使える弦と言っていることからすると、フレクソコア・パーマネントの耐久性は、アマチュアレベルでは全く問題無いと云えるのではないかと思います。
[34833]
Re: 新しいピラストロ社の弦
投稿日時:2007年09月18日 00:10
投稿者:あい(ID:FleIgVI)
わたしもフレクソコアパーマネントとてもよい弦の一つだと思います。
ただ、スチール弦はすべて試さないと、どれが自分(自分の楽器)に
合うか、わからないと思います。とりあえず、ドミナントを張って・・・のような
感じにはならないと思います。
どうしてかというと、スチール弦って他の弦(EやD、G線)にいい影響も
悪い影響も与えます。また、EやD、G線からの影響や、逆に、全く影響
を受けないほど、自分の楽器に合わないこともあります。さらに、
アジャスターが問題で、L字型のアジャスターであると弦長が短くなり、
アジャスターを付けない、もしくはUni型のアジャスターであるとE線の
ヒル型と同じ弦長になりますが、かえって張力がありすぎるとか・・・
全く一般化できません。ですから、A線にスチールを使う奏者に逢うと、
色んな考えで、その結果になっているのだろう・・・と察します。
A線スチールを張ると、どうしてもE線の張力を増してバランスを取ろう
という傾向になると思いますが、E線の張力を増すと急にD線やG線が
鳴らなくなる楽器だとあまり強いA線は使えません。だからヤーガーの
ミディアムを使う奏者が多いのだと思います。この弦自体は弾いた感じ
は、スチールの中では弱めな音です。弱いというか大人しいですね。
まだまだ色々書くべきことがありますね・・
ただ、一度は試してみる価値はあります。単純な結論ですが、
(もし自分の楽器に合うのなら)音量も音質もかなり向上するはずです。
(いい加減な数字でごめんなさい)おおよそですが、
5台に1台はA線スチールが合うのでは??あれ、ドコからそんな数字が
でたのかしら・・・あれっ?*~_~*
~ひとりごと~
そういえば、シノクサのA線意外とというか、張力ありますね。弾き心地
も、ドミナントより強いですね。個人的には、エヴァやオブリガートなんか
より好きな弦です。いたって普通な感じだからかなぁ。エヴァやオブリガート
以前に作られたシノクサやドミナントやオリーブってかなりいい弦だったんだなぁ~っておもいました★
ただ、スチール弦はすべて試さないと、どれが自分(自分の楽器)に
合うか、わからないと思います。とりあえず、ドミナントを張って・・・のような
感じにはならないと思います。
どうしてかというと、スチール弦って他の弦(EやD、G線)にいい影響も
悪い影響も与えます。また、EやD、G線からの影響や、逆に、全く影響
を受けないほど、自分の楽器に合わないこともあります。さらに、
アジャスターが問題で、L字型のアジャスターであると弦長が短くなり、
アジャスターを付けない、もしくはUni型のアジャスターであるとE線の
ヒル型と同じ弦長になりますが、かえって張力がありすぎるとか・・・
全く一般化できません。ですから、A線にスチールを使う奏者に逢うと、
色んな考えで、その結果になっているのだろう・・・と察します。
A線スチールを張ると、どうしてもE線の張力を増してバランスを取ろう
という傾向になると思いますが、E線の張力を増すと急にD線やG線が
鳴らなくなる楽器だとあまり強いA線は使えません。だからヤーガーの
ミディアムを使う奏者が多いのだと思います。この弦自体は弾いた感じ
は、スチールの中では弱めな音です。弱いというか大人しいですね。
まだまだ色々書くべきことがありますね・・
ただ、一度は試してみる価値はあります。単純な結論ですが、
(もし自分の楽器に合うのなら)音量も音質もかなり向上するはずです。
(いい加減な数字でごめんなさい)おおよそですが、
5台に1台はA線スチールが合うのでは??あれ、ドコからそんな数字が
でたのかしら・・・あれっ?*~_~*
~ひとりごと~
そういえば、シノクサのA線意外とというか、張力ありますね。弾き心地
も、ドミナントより強いですね。個人的には、エヴァやオブリガートなんか
より好きな弦です。いたって普通な感じだからかなぁ。エヴァやオブリガート
以前に作られたシノクサやドミナントやオリーブってかなりいい弦だったんだなぁ~っておもいました★
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