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ボーイングができなくて困っています | ヴァイオリン掲示板

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ボーイングができなくて困っています

投稿日時:2016年09月25日 22:29
投稿者:マルコとアメデオ(ID:FElxWWA)
推敲に推敲を重ねましたが、それでも文章が長いです。私の練習を検証して下さる方がいらしたら、お願いします。

ボーイングができなくて本当に困っています。

40過ぎから始めて7年のOLです。
3人の先生に習いました。

①1人目の先生 →大人の音楽教室の個人レッスンを3年

鈴木1巻からスタートして4巻に入った頃から、アップで弓が当たらなくなりました。時々、E線でキーとガラスを引っ掻いたような音も出ます。先生には「もっと力を入れて」「数を弾けば治る」と言われました。

なかなか力が入らないので、数を弾いて解決することにしました。
・練習時間→平日は30分、土日は3時間、ほぼ毎日
夏休みなど長い休みには、セブシック1巻最初の方を、1日4時間ほどやりましたが、全く治らず。先生のコメントは変わらず。できてもできなくても、お構いなしに曲が進んでいくので、先生を替えることにしました。

②2人目の先生 →大人の音楽教室の個人レッスンを3年

どうしておかしくなったのか、わからなかったので、楽器の持ち方から見てもらうことにしました。

ホーマン1巻とセブシック1巻からスタートして、最初に直されたのは肩当ての付け方。
1人目の先生は肩当てなしだったので、ネットで調べて自分なりにセットしていましたが、全く意味のない付け方だったと判明しました。

次に弓の持ち方。
・1人目の先生→親指をフロッグのカーブの中に置く。小指は離れてもOK
・2人目の先生→親指は巻き皮とフロッグの間でキツネさん。小指はパールアイの上にしっかり付ける

練習する時は、パールアイの上に両面テープを貼り、そこに小指を置いて、キツネさん持ちをキープするようにしました。

・練習時間→平日は30分、土日は3時間で週3、4日
夏休みは6時間やってみましたが1日で挫折。翌日から手が重くて、1日4時間。
休み明けには、弓を動かす度に左右に動いていたフロッグが、手の中で収まるようになりました。小指はまだ離れます。

「移弦する時の肘の高さ」も指摘されました。
しばらくして、弓が当たり出して、E線のキーもなくなってくると、今度はダウンで、弓が弦の上を飛び跳ねるようになりました。アップは問題ありません。

先生は「力を抜いて」「自然に動かして」と繰り返し言います。

ネットで調べながら、いろいろ試してみたのですが、それでもできず。とうとう先生に「どうしてできないのか、わからない」と言われ、困り果てて、先生を替えることにしました。

③3人目、現在の先生→ネットで見つけた個人レッスンを1年

曲はいいから、ボーイングを見て欲しいとお願いして、セブシック2巻1ページ目をやることにしました。

先生のボーイングは、
・持ち方はキツネさんだが、指と指の間を、それぞれ指1本くらい開ける
  私→広げて持っても、気が付くと中指と薬指がくっついている。時には、人差し指側に全部、指が寄っている。
・弓は上から持つ
  私→横から持っているらしい。でも、どう持つと上なんだか、わからない。
・甲の上にコップをのせているつもりで、それが落ちないように手首を動かす。猫が顔をなでるように
  私→ネットで見る「手首を鼻に近づける」かな?
・ボーイングは弧の軌道。腕の重さをのせて動かす
  私→どういう感覚になれば、腕の重さがのっている状態なのか、わからない。
・ダウンは人差し指で方向を決め、アップは小指から弓を押し上げる。人差し指から小指へ重心が滑らかに移動する
  私→小指から押し上げると、弓が重い。アップ元弓までいくと、弓を落とす。小指がすぐに弓から外れる。

「ダウンよりもアップに問題がある」と先生に指摘され、まず、小指の筋力を鍛えることにしました。
・大学からビオラをやっている同僚がプロに習った方法で、弦の少し上に弓を構えて、4拍で一弓などカウントしながら、ダウン、アップを繰り返す。野球の素振りみたいなもの?

ここまで来てやっと思い出したというか、すっかり忘れていたのですが、実は私、がっつり三味線を弾いていた時期があって、骨格が三味線仕様になっています。自分では自然だと思っている腕の動きが、バイオリンでは不都合だったのかも。

そういえば、2人目の先生を探していた頃、
・弓は、1本の棒をまっすぐ横に引っ張るつもりで動かし、腕を捻らないこと
と、体験レッスンで指摘されましたが、「捻らない」が全くわからず、途方に暮れたっけ。

そこで、にじみ出ているらしい三味線の基本姿勢「肘を張る」をしないように練習して、やっとダウンが動き出しました。

3ヶ月後、「練習のための練習になっているから、曲にしたら?」という先生の言葉で、鈴木6巻のヘンデルのソナタを始めましたが、曲になると全くダメで、四分音符もまともに1本、通りません。特に弓の下半分で、ダウンもアップも激しく暴れます。

マスタークラスでもないのに、先生の前では、いつもガタガタ。それでもたまには、きれいに動くこともあります。家で弾いても、仲間内で弾いても、いつでもどこでも飛び跳ねていた2人目の先生の時と比べると、ましにはなっているのですが・・・

それを説明すると、先生は「精神的な問題。強い心を持って」と言います。

強い心と言われても、手だてがないので、この1、2ヶ月は曲をやめて、こちらのサイト内で見つけた、
・駒寄りでギコギコ弾く
・壁に直角に立って弾く
・GDAEの4弦を、開放弦でアップで一弓、ダウンで一弓、弾く
・GDAEを、各弦で2カ所つづ弾く (オクターブはきつかったので)
を取り入れて、1セット=30分で、平日は1セット、土日は3セット、やっています。

今、カトー・ハヴァシュ著「あがりを克服する」を読んでいます。
「弓を掴む」「手首からアクションを起こす」と「肘が固まって」身体の自然な動きが妨げられる、とあり、キーになるのは「肘」なのか、次は、ハーバード・ホーン著「ヴァイオリン演奏のこつ」を読んで、対策を練ろうと考えています。

本当に長い文章で、最後までおつきあい下さった方、ありがとうございました。
私の練習の中で、何か気づいたところ、大きな間違いはどこだと思いましたか?
(バイオリンを選んだこと、と言われたらおしまいですが・・・)
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【ご参考】
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Re: ボーイングができなくて困っています

投稿日時:2016年09月26日 02:04
投稿者:pochi(ID:FFUodZE)
マルコとアメデオ氏の為には、「きらきら星」で鈴木鎮一(スズチン)が解決策を示しています。

スズチンの「きらきら星」の弓の配分を先生に習い、
「弓と弦の接点を見て」
弾くようにすれば、解決の緒が見つかるかも、知れません。

/////

変奏ではなく、普通のきらきら星を、元弓からダウンで弾きます。
元半弓・元半弓・元半弓・元半弓・元半弓・元半弓・全弓
先半弓・先半弓・先半弓・先半弓・先半弓・先半弓・全弓
です。
当然ですが、アップから先弓(先端)からの逆弓も練習します。

こちらの変奏の10秒迄なら、
http://youtu.be/mLwkifLkM8E
ダウンからAAAAを元1/3で弾いて、AAをダウンダウン1/2弓ずつで弾いて先弓、EEEEを先弓から1/3で弾いて、EEをアップアップ1/2弓ずつで弾いて、元弓、です。

大人になってからヴァイオリンを始めた人は、殆ど弾けていないので、大人向きには教えないのかも、知れませんね。

日本人は、E線Fisが弾けない人が、大多数ではないかと、思います。
http://fstrings.com/board/index.asp?id=46172

/////

弓や楽器の持ち方等は、見ていないので解りません。
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Re: ボーイングができなくて困っています

投稿日時:2016年09月26日 18:17
投稿者:じゅん(ID:QkBTmQk)
私のも大変長くなってしまいました。あらかじめお詫び申し上げます。

私も大人になってからヴァイオリンを始め、大変苦労しています。
特にボウイングは、まず何を言われているか、何のためにそうしなければならないのか、「???」が頭の中で点燈して終了というケースが多く、すごく悩みます。悩んだ結果、youtubeに音階をアップして、pochi氏にけちょんけちょんに言われ、死にそうになったりしましたが、それでもわかった部分はいくつかあります。それを書いてみるので、参考にしていただければと思います。また、間違っていたらpochi氏に再度けちょんけちょんにしていただければと思います。それはそれでまた大変な勉強になります。

①弓と弦の接点は一定しているでしょうか。
弓は弦に対して直角に、というのが最初のところの基本です。接点が動き回っていると、弦の受け取る圧力が一定せず、音色に多大な悪影響が出ます。そもそも接点が1㎝違ったら、弓の適正な速度と圧力のバランスが全く変わりますので。

②弦に対して「垂直」に弓が乗っているでしょうか。
言い換えると、両隣の弦と弓の毛の距離は最大になっているでしょうか。この移弦方向の弓の角度がおかしいと、弓や腕の重さが素直に弦に乗らず、また隣の弦を誤って弾いてしまうミスが頻発します。ダウン・アップに伴って角度が変わっておかしなことになるのも良くある笑えない状況です。
重弦で弾く練習をすると、こうした「移弦方向の角度」の精度を上げることができます。

③中弓で、良い圧力で弾くことはできるでしょうか。
弓の弦に対する圧力が足りなければスカスカの音、かけ過ぎるとギギギというような音になります。知らずに弓で弦を押しつぶしていると、音程が下がってしまったりもし、半音くらいは実は簡単に狂います。良い圧力の時には、ピチカートの残響のような豊かな響きが楽器の中に響き渡ります。これは、pochi氏がどこかで書いていた「ハーモニクス」と「地獄のような音」の両方を経験し、その間の圧力を狙うと出しやすいと思います。それも難しければ、弓のフロッグを前後から親指と中指ではさんで、純粋に弓の重さだけで中弓で弾いてみると意外にキレイな音が出て、弓がツイーッと滑るような感覚を得やすいです。ただこれは圧力としては少々不足気味ですが。

④中弓・先弓・元弓での「良い圧力」の差は体感できているでしょうか。
先弓では圧力が不足しやすく、重さを「足す」意識が必要になります。右手を全体に弓先側に倒し、重さを余分にかける形が必要になります。
元弓では圧力が過大になりやすく、重さを「引く」意識が必要になります。右手首を曲げ、重さを逃がすことが必要です。
これも、先ほどの「弓のフロッグを前後から親指と中指ではさんで」弾いてみることで、重さの「足し引き」をしなかった場合にどうなるか体感できます。これをやると、同じような音色にするためにどのくらいの「足し引き」が必要か、逆に良くわかると思います。

⑤右肩に力が入っていないでしょうか。右肩を上げてしまっていないでしょうか。
右ひじの高さを調整する時に、右肩を上下させる方向の動きをすると、そもそも腕の重さを使えませんし、腕の動きもぎこちなくなります。肩の関節を開くか閉じるかでひじを上下させます。さすがにこれは先生に習っていたら直されそうな気もしますが。

⑥弓の重さを右手親指先で受け止めることはできているでしょうか。
弓の持ち方にも流派があるようですが、どんな流派でも親指の全ての関節が曲がっていて、親指の先に弓の重さが乗っていて親指先が「視点」になっていなければならないのは共通だと思います。そしてその親指の先は、フロッグの先とさおの両方に触れ「斜め」に弓に接する形でなければならず、そうでないと右手親指がねじれ、右手の動きがまたぎこちなくなります。右手親指の場所は、人によってはヴァイオリンの中で最重要と言っています。

⑦親指+中指+薬指だけで弓を支えることはできるでしょうか。親指+人差し指+小指だけで弓を支えることはできるでしょうか。
指の間の距離や指を置く場所は流派や場合によって変化するので、絶対的に常に正しいものはないようですが、全てに共通するのは親指の支えと、中指は親指の真正面か自分から見て左側になければならないということです。その上で、親指+中指+薬指(いわゆるきつねさん)だけで弓を持った時の指の使い方の要素と、親指+人差し指+小指だけで弓を持った時の指の使い方の要素とを場合により・弓の位置により混ぜ合わせて使うことが必要と思いますが、これは両方ともやってみるしかないと思います。つまり、親指+中指+薬指だけ、親指+人差し指+小指だけで何かを弾いてみようということです。
弓と右手指それぞれは、常に接していなければなりませんが、知らぬ間に中指や薬指は浮いた状態になってしまいやすく、それが話をややこしくする場合が多いです。きつねさんの整え方はttp://violin-hikikata.com/righthand/violinmigiteyawarakaku.htmlに出ています。

⑧右手首は柔軟でしょうか。
弓をまっすぐに動かすというのはどうせかなり不自然な動きで、肩・ひじの関節の動きをうまく組み合わせる必要がありますが、手首の関節もうまく使わなければなりません。先弓で弓が曲がるとか、元弓で音がガリガリいうとかは、手首の曲がりの不足です。

⑨右手指は柔軟でしょうか。
そして、右手首が動くと弓の持ち方(つまり、右手指の曲がり具合)もうまく変化させないと弓から弦にかかる圧力や弓の向きが変わってしまいます。これは意識的に動かすようなものではなく、まっすぐに進もうとする弓をスムーズに運ぶために指がショックアブソーバーのように弓の動きに沿って勝手に動く、という性質のものです。真面目に正しい持ち方にこだわりすぎ、指に力が入ってがっしり弓をつかんでいたりするとうまく行きません。これは①②③④すべてに多大な悪影響を与えます。「指は弓にそえるだけ、優しくガイドするだけ」などという言い方を2chで見ましたが、その通りだと思います。

⑩弓と弦の摩擦による「コツン」という感覚は得られているでしょうか。
①②③⑤⑦⑧がうまくハマると、音の出だしに「カリッ」「コツン」というような「引っかかり」の感覚が得られ、音をはっきりさせることができます。これは摩擦なので、そのまま伸ばすとガリガリ音になりますが、雑音が入らない力加減で入れると、音の立ち上がりをはっきりさせる「鋭いアタック」の材料、強めに入れればアクセントの材料になります。でも、ガリガリでもフニャフニャでもないコツンは、ここまでの①~⑨の連携がうまく行ったら得られるものなので、がんばってね、という感じです。

ここまでの話は、私がボウイングで詰まった点・良くわからずに苦労した点を羅列しただけですが、身体と頭が固くなってしまっている大人が、見よう見まねだけでは習得できにくい部分がこういうあたりだろうというポイントにはなっているだろうと思います。弓の速さや使う部位をしっかりさせるのは先生に言われると思いますが、その前提となるボウイングの基本的なポイントは多分こんなところで、これができないと多分なにもできません。

これら全ての後に(または並行して)、⑨の延長の「指弓」、肩・ひじ・手首の連携の延長として体重移動が来て、マルトレだのサルタートだのソティエだのリコシェだのワンボウスタッカートだのを一通り修行して習得して、やっとボウイングの世界の入り口に立てる、という話だと思いますが、始めから指弓を意識しすぎるとロクなことがなく、体重移動は文章で示すのは絶対不可能とされていますので、やめておきます。

再度皆様にお願いですが、間違っていたらぜひ教えて下さい。「私の思っているボウイング」の間違いは、そのまま私の弱点ですので。
[51816]

Re: ボーイングができなくて困っています

投稿日時:2016年09月27日 00:08
投稿者:まな(ID:ExBJAQE)
30代、歴三年です。

太い弦ほど高いポジションほど圧をかけてみてはどうでしょうか?

物理的に高いポジションだと弦の振り速度?が速く開放弦だと遅いですよね。

先生はどのポジションでも弦でも同じスピードのボウイングと云ってましたが…私はやってません笑

基本は同じですかね?
[51817]

Re: ボーイングができなくて困っています

投稿日時:2016年09月27日 06:51
投稿者:ご参考(ID:FwImJxA)
もしよろしければ、試しに右腕はあまり動かさないで、左肩、左腕の方を左右に回転させる感覚で弾いてみてください。
[51821]

Re: ボーイングができなくて困っています

投稿日時:2016年09月27日 21:36
投稿者:pochi(ID:MASBIok)
[51815]
[51815]

Re: ボーイングができなくて困っています

投稿日時:2016年09月26日 18:17
投稿者:じゅん(ID:QkBTmQk)
私のも大変長くなってしまいました。あらかじめお詫び申し上げます。

私も大人になってからヴァイオリンを始め、大変苦労しています。
特にボウイングは、まず何を言われているか、何のためにそうしなければならないのか、「???」が頭の中で点燈して終了というケースが多く、すごく悩みます。悩んだ結果、youtubeに音階をアップして、pochi氏にけちょんけちょんに言われ、死にそうになったりしましたが、それでもわかった部分はいくつかあります。それを書いてみるので、参考にしていただければと思います。また、間違っていたらpochi氏に再度けちょんけちょんにしていただければと思います。それはそれでまた大変な勉強になります。

①弓と弦の接点は一定しているでしょうか。
弓は弦に対して直角に、というのが最初のところの基本です。接点が動き回っていると、弦の受け取る圧力が一定せず、音色に多大な悪影響が出ます。そもそも接点が1㎝違ったら、弓の適正な速度と圧力のバランスが全く変わりますので。

②弦に対して「垂直」に弓が乗っているでしょうか。
言い換えると、両隣の弦と弓の毛の距離は最大になっているでしょうか。この移弦方向の弓の角度がおかしいと、弓や腕の重さが素直に弦に乗らず、また隣の弦を誤って弾いてしまうミスが頻発します。ダウン・アップに伴って角度が変わっておかしなことになるのも良くある笑えない状況です。
重弦で弾く練習をすると、こうした「移弦方向の角度」の精度を上げることができます。

③中弓で、良い圧力で弾くことはできるでしょうか。
弓の弦に対する圧力が足りなければスカスカの音、かけ過ぎるとギギギというような音になります。知らずに弓で弦を押しつぶしていると、音程が下がってしまったりもし、半音くらいは実は簡単に狂います。良い圧力の時には、ピチカートの残響のような豊かな響きが楽器の中に響き渡ります。これは、pochi氏がどこかで書いていた「ハーモニクス」と「地獄のような音」の両方を経験し、その間の圧力を狙うと出しやすいと思います。それも難しければ、弓のフロッグを前後から親指と中指ではさんで、純粋に弓の重さだけで中弓で弾いてみると意外にキレイな音が出て、弓がツイーッと滑るような感覚を得やすいです。ただこれは圧力としては少々不足気味ですが。

④中弓・先弓・元弓での「良い圧力」の差は体感できているでしょうか。
先弓では圧力が不足しやすく、重さを「足す」意識が必要になります。右手を全体に弓先側に倒し、重さを余分にかける形が必要になります。
元弓では圧力が過大になりやすく、重さを「引く」意識が必要になります。右手首を曲げ、重さを逃がすことが必要です。
これも、先ほどの「弓のフロッグを前後から親指と中指ではさんで」弾いてみることで、重さの「足し引き」をしなかった場合にどうなるか体感できます。これをやると、同じような音色にするためにどのくらいの「足し引き」が必要か、逆に良くわかると思います。

⑤右肩に力が入っていないでしょうか。右肩を上げてしまっていないでしょうか。
右ひじの高さを調整する時に、右肩を上下させる方向の動きをすると、そもそも腕の重さを使えませんし、腕の動きもぎこちなくなります。肩の関節を開くか閉じるかでひじを上下させます。さすがにこれは先生に習っていたら直されそうな気もしますが。

⑥弓の重さを右手親指先で受け止めることはできているでしょうか。
弓の持ち方にも流派があるようですが、どんな流派でも親指の全ての関節が曲がっていて、親指の先に弓の重さが乗っていて親指先が「視点」になっていなければならないのは共通だと思います。そしてその親指の先は、フロッグの先とさおの両方に触れ「斜め」に弓に接する形でなければならず、そうでないと右手親指がねじれ、右手の動きがまたぎこちなくなります。右手親指の場所は、人によってはヴァイオリンの中で最重要と言っています。

⑦親指+中指+薬指だけで弓を支えることはできるでしょうか。親指+人差し指+小指だけで弓を支えることはできるでしょうか。
指の間の距離や指を置く場所は流派や場合によって変化するので、絶対的に常に正しいものはないようですが、全てに共通するのは親指の支えと、中指は親指の真正面か自分から見て左側になければならないということです。その上で、親指+中指+薬指(いわゆるきつねさん)だけで弓を持った時の指の使い方の要素と、親指+人差し指+小指だけで弓を持った時の指の使い方の要素とを場合により・弓の位置により混ぜ合わせて使うことが必要と思いますが、これは両方ともやってみるしかないと思います。つまり、親指+中指+薬指だけ、親指+人差し指+小指だけで何かを弾いてみようということです。
弓と右手指それぞれは、常に接していなければなりませんが、知らぬ間に中指や薬指は浮いた状態になってしまいやすく、それが話をややこしくする場合が多いです。きつねさんの整え方はttp://violin-hikikata.com/righthand/violinmigiteyawarakaku.htmlに出ています。

⑧右手首は柔軟でしょうか。
弓をまっすぐに動かすというのはどうせかなり不自然な動きで、肩・ひじの関節の動きをうまく組み合わせる必要がありますが、手首の関節もうまく使わなければなりません。先弓で弓が曲がるとか、元弓で音がガリガリいうとかは、手首の曲がりの不足です。

⑨右手指は柔軟でしょうか。
そして、右手首が動くと弓の持ち方(つまり、右手指の曲がり具合)もうまく変化させないと弓から弦にかかる圧力や弓の向きが変わってしまいます。これは意識的に動かすようなものではなく、まっすぐに進もうとする弓をスムーズに運ぶために指がショックアブソーバーのように弓の動きに沿って勝手に動く、という性質のものです。真面目に正しい持ち方にこだわりすぎ、指に力が入ってがっしり弓をつかんでいたりするとうまく行きません。これは①②③④すべてに多大な悪影響を与えます。「指は弓にそえるだけ、優しくガイドするだけ」などという言い方を2chで見ましたが、その通りだと思います。

⑩弓と弦の摩擦による「コツン」という感覚は得られているでしょうか。
①②③⑤⑦⑧がうまくハマると、音の出だしに「カリッ」「コツン」というような「引っかかり」の感覚が得られ、音をはっきりさせることができます。これは摩擦なので、そのまま伸ばすとガリガリ音になりますが、雑音が入らない力加減で入れると、音の立ち上がりをはっきりさせる「鋭いアタック」の材料、強めに入れればアクセントの材料になります。でも、ガリガリでもフニャフニャでもないコツンは、ここまでの①~⑨の連携がうまく行ったら得られるものなので、がんばってね、という感じです。

ここまでの話は、私がボウイングで詰まった点・良くわからずに苦労した点を羅列しただけですが、身体と頭が固くなってしまっている大人が、見よう見まねだけでは習得できにくい部分がこういうあたりだろうというポイントにはなっているだろうと思います。弓の速さや使う部位をしっかりさせるのは先生に言われると思いますが、その前提となるボウイングの基本的なポイントは多分こんなところで、これができないと多分なにもできません。

これら全ての後に(または並行して)、⑨の延長の「指弓」、肩・ひじ・手首の連携の延長として体重移動が来て、マルトレだのサルタートだのソティエだのリコシェだのワンボウスタッカートだのを一通り修行して習得して、やっとボウイングの世界の入り口に立てる、という話だと思いますが、始めから指弓を意識しすぎるとロクなことがなく、体重移動は文章で示すのは絶対不可能とされていますので、やめておきます。

再度皆様にお願いですが、間違っていたらぜひ教えて下さい。「私の思っているボウイング」の間違いは、そのまま私の弱点ですので。
じゅん氏投稿

>親指+人差し指+小指だけで何かを弾いてみようということです。
----手首や親指の動きが制限されるので、あんまり良くない、と思います。初心者の悪い癖です。

先弓では人差指側に力が掛かり、元弓では小指側に力が掛かります。弓の重心付近(元から16cm)位で、親指と中指だけで良い音が出ます。

付け加えるとすれば、リコシェもどきで、1音120/min位で、弦の上で弓をトントントントンと跳ねさせる練習をすると、右手の柔軟性が養われ、弦と弓の接点を意識する事が出来る様になります。弓のいろんな場所で行うのが良いと思います。注意事項として、狂ったリズムで行うのは、賛成できません。メトロノームを使うのがよいでしょう。

昔から、小指と親指だけで弓のバランスを取る、という指導法があるのですが、私は賛成できません。小指と親指・人差指だけで持つ、悪い癖が付き易いから、です。

弓を横に持つのも、初心者にはオススメできません。縦に持った方が良いと思います。指導法としては、弓を上に引っ張って、弓を取り上げる、をしてみるのが良いでしょう。弓をギュッと持っていると、取り上げられないので、取り上げられる位に持つのが、良いと思います。

弓を縦に持たせておいて、弓先を、ヒョイ、と触るのも、良いと思います。縦に戻す動きが、弓のコントロール感覚を養う、指導法になります。

初心者が弓を横に持つのは、弦の上に弓を乗せた時だけ、で良いと思います。

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Re: ボーイングができなくて困っています

投稿日時:2016年09月27日 00:08
投稿者:まな(ID:ExBJAQE)
30代、歴三年です。

太い弦ほど高いポジションほど圧をかけてみてはどうでしょうか?

物理的に高いポジションだと弦の振り速度?が速く開放弦だと遅いですよね。

先生はどのポジションでも弦でも同じスピードのボウイングと云ってましたが…私はやってません笑

基本は同じですかね?
まな氏投稿、
>太い弦ほど高いポジションほど圧をかけてみてはどうでしょうか?
----スタイルがあるかも知れませんが、あんまり賛成出来ません。

それぞれの弦で、mfを弾いた時、最も美しい音が出るポイントが、それぞれの弦にあります。E線は少し駒より、G線は少し指板寄りです。楽器や調整の仕方、弦の張力バランス等によって差があるのですが、EとGの理想的な弦と弓の接点は、最大で、1cm位の差がある、のが、ヴァイオリン属弦楽器だと思います。通常5mm位でしょう。

>先生はどのポジションでも弦でも同じスピードのボウイングと云ってました
----これは、意識した事がありません。

ハイポジションになると、自然と駒寄りを弾きます。結果的に、どのポジションでも、運弓が同じスピードになっていないと、ポジションによって、弓幅が変わる、曲の速度が変わる、事になってしまいます。同一スピードで弾く事を意識するよりも、弓の配分を意識する方が、大切だと、私は思います。

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Re: ボーイングができなくて困っています

投稿日時:2016年09月27日 06:51
投稿者:ご参考(ID:FwImJxA)
もしよろしければ、試しに右腕はあまり動かさないで、左肩、左腕の方を左右に回転させる感覚で弾いてみてください。
ご参考氏投稿、
>試しに右腕はあまり動かさないで、左肩、左腕の方を左右に回転させる感覚
----習熟程度によって、行っても良いかどうか、少し疑問があります。

多くの場合、それが間違った弾き方であったとしても、意識的に行ってみるのは、良いことです。どうあるべきなのか全く解っていない場合は、何を行っても、それが無意識化して、癖になる可能性があります。

「左肩、左腕の方を左右に回転させる感覚」
----弓の両端で、弓を動かしている方向と逆方向に腰から行うと思います。弓の1/3位の場合もあれば、弓の1/8位の事もあると思います。体重移動と不可分で、音楽表現の一部なので、適切な監督下でないと、間違った運弓を覚える可能性を否定し切れません。

私のオススメは、
・座って両足(片足)を上げて弾いてみる、
・立って片足を上げて弾いてみる、
・柱に背中を押付けて弾いてみる、
・柔らかいソファーにどっかり腰を下ろして弾いてみる、
等です。
弾けない事が解る筈で、解らなければ、弾き方が悪い、と言えます。これらを行ってみても、癖にはならないので、下手になることはありません。

この他には、
・親指や手首にガムテープを巻いて固定して弾いてみる、
というのもあります。
非常に弾きにくい筈で、手首や親指の使い方が無意識に解ります。
[51822]

Re: ボーイングができなくて困っています

投稿日時:2016年09月27日 21:40
投稿者:じゅん(ID:QkBTmQk)
>>pochi氏

ありがとうございます。せっかくなので、もう少し教えて下さい。

①親指+中指+薬指だけで何かを弾いてみることについては、推奨できるということでよろしいでしょうか。

確かに、知らぬ間にさおから浮き上がりやすいのは中指や薬指で、小指はともかく人差し指が勝手に浮き上がるはまずないですので、
親指+中指+薬指を重視されるのはそう考えれば納得です。そういうことでしょうか?

②「重弦では、低弦側の音量を人差し指で、高弦側の音量を小指でコントロールし、双方をしっかり鳴らすには親指+人差し指+小指
だけで弾いてみて、人差し指と小指がしっかり踏ん張った感覚を確認せよ」という指導をレッスンで受け、私は納得しましたが、
pochi氏はこうした場合の「親指+人差し指+小指」もあまり良くないとお考えでしょうか?

③言及されたこと以外は、pochi氏が見ても大丈夫だったという理解でよろしいでしょうか?

よろしくお願いいたします。
[51823]

Re: ボーイングができなくて困っています

投稿日時:2016年09月27日 21:53
投稿者:pochi(ID:MASBIok)

特に先弓1/3で推奨です。(誰にも)弾けないので、人差指を使いたくなるでしょう。


>あまり良くないとお考えでしょうか?
---音が伸びなくなります。


細かく見るとツッコミどころはあるのですが、言葉と実際の演奏には乖離があるので、何とも言えないところは、指摘しませんでした。

適切な時期に適切な練習法の提示をしないと、無意味、逆効果になります。

例えば、
http://fstrings.com/board/index.asp?id=49970#51814
じゅん氏は、この指導が有効であるレベルに達していません。
[51824]

Re: ボーイングができなくて困っています

投稿日時:2016年09月27日 22:05
投稿者:じゅん(ID:QkBTmQk)
ありがとうございます。書いてみた甲斐がありました。

「この指導が有効であるレベルに達する」ために、何が不足か、ヒントくらい教えていただけるとありがたいです。
[51827]

Re: ボーイングができなくて困っています

投稿日時:2016年09月27日 22:15
投稿者:pochi(ID:MASBIok)
じゅん氏は音が全く解っておらず、自分の音を聴く事も出来ていませんし、その自覚もありません。全く出来るはずが無い分不相応な理屈ばかり勉強して、それを実践しようとするから、薬が毒になっている状態です。

而も、先生からメチャメチャな教えられ方をしている、と投稿文面からは読み取れます。信じ難いものばかりで、本当に習っているのではなく、独学で理屈を捏ねているのではないか、と疑っています。

開放弦の倍音にヴィブラートを掛け、開放弦の全弓を練習して下さい。最も解りやすいのが、G線を弾いて、D線Gにヴィブラートを掛けます。
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