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ヴィブラートのかけ方について その4 | ヴァイオリン掲示板

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ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月01日 03:31
投稿者:catgut(ID:JoVYNnI)
以前のスレッド(ヴィブラートのかけ方 その3)が再び非常に長くなりましたので、新しいスレッドを作成しました。

本スレッドの趣旨は、客観的事実として弦楽器のヴィブラートは基本的には基準音の上下におよそ均等にかかることを前提としてよいヴィブラートのかけ方について検討・議論・情報交換を行うことです。

例えば以下のような話題を想定しています。
・tartiniなど分析ソフトを用いたヴィブラート方法の改善
・従来、基本的に上向きまたは下向きにかけていた奏者が逆の方向にかけるケースについて
・ヴィブラートの仕組みに関連する話題
 等。
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【ご参考】
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Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月17日 15:36
投稿者:pochi(ID:SBdYcmA)
ロンとティボーは別人でした。ジャック・ティボーです。Jacques Thibaudです。スペルが難しい。
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Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月17日 15:52
投稿者:catgut(ID:MXOEJhA)
3回目の改名さま、

tartiniの仕組みについては、以下に論文が公開されています。

A SMARTERWAY TO FIND PITCH
ttp://www.music.mcgill.ca/~ich/research/misc/papers/cr1172.pdf

tartiniで表示される「ヴィブラート線」は、tartiniが音程を解析してヴィブラート音であると認識した部分を太線にしています。このため、他の楽器の音との関係などで認識できなかった部分は欠落しています。
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Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月20日 02:01
投稿者:catgut(ID:MXOEJhA)
みなさま、

「ヴィブラートはおよそ基準音の上下にかかる(かける)」という事実
認識について、納得していただけたでしょうか。しばらくイントネーション
との関係についての議論がありましたが、ヴィブラートは高いポジション
では70セントから100セント(=半音)もの幅でかけるケースもあり、分析ソ
フトで確認すれば「およそ基準音の上下にかかる(かける)」ということ
は明白です。

なお、tartiniのような分析ソフトの活用方法として、有名奏者の特徴的な
ヴィブラートの「真似」をしてみることは意味があるのではないかと思います。もちろん容易に真似などできないのですが、どうやったら似せることができるか試行錯誤してみる過程で、新しい発見があるような気がします。
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Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月20日 22:31
投稿者:アマチュアチェロ弾き(ID:MFdyYyU)
久しぶりにデータをUPしました。初めてのチェロの曲、フォーレ作曲のエレジー10名分です。今回は私の解説はありません。皆さんで楽しんでみてください。尚、URLを以下に変更したのでよろしくお願いいたします。

ttp://music.geocities.jp/amateur_cellist/

それから私のソフトについての話がありましたが、一般公開するにしてもそれをするためにかなりの工数がかかることが予想されますし、かなりマニアックなソフトですので公開しても多くの人に使ってもらえるとはとても思えません(汗; ですので、今後は自己満足のために細々と維持していこうかなと思っています。

では。
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Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月21日 01:27
投稿者:catgut(ID:MXOEJhA)
アマチュアチェロ弾きさま、
ようやく正式版になりましたね。のちほど詳細に見せていただきます。

ぜひみなさまによく考えて頂きたいのですが、ガラミアンの著書の出版以降、海外ではヴィブラートを基準音の「上下にかける」か「下にかける」かで長い論争の歴史があり、いまだに続いています。これは大変な精力の浪費です。

日本では逆に、現在も広く使われている「新しいバイオリン教本」や「篠崎バイオリン教本」には「ヴィブラートは基準音の上下にかける」と明記してあるにもかかわらず「基準音の下にかける」という指導や指導書が共存するという不思議な現象がありました。日本のヴァイオリン「業界」の狭さや論争を好まない気質のためかもしれませんが、これもやはり問題です。

今後は客観的な事実としてヴィブラートは原則的に基準音のおよそ上下にかけることを認め、上に向けてかけるヴィブラートや下に向けてかけるヴィブラートを奏者の個性や状況に応じて使い分けていくという方向で意識を合わせて頂きたいと思います。
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Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月21日 09:22
投稿者:カルボナーレ(ID:KUSZmUA)
いままでの議論をまとめると、
共有されたことは、
「演奏の際には、ビブラートは狙った音程の上下にかかる(かける)。基準音の下だけにかかる(かける)ものではない。」
だけでしょう。わたしもその点については合意しています。

しかし、それ以外はまったく合意されていませんし、
証明もされていませんので、”catgut さんの個人的な感想”にすぎません。
- 基準音の定義について、「調弦によって定義される特定の周波数」=「聴衆に聞かせたい」音程であるcatgutさんの発言に反論はあっても合意した人はいません。大勢は、演奏中のビブラートを論ずる場合は、「聴衆に聞かせたい」音程=奏者が意図した音程=曲や調で異なり奏者の個性によって決まるもので、録音を聴いたり波形を見るだけでは、どこが基準音かはわからない。
- ”およそ”という言葉の定義も曖昧であり、これもきちんと定義しない限り、何か聞かれた時の言い訳のための言葉となる。
- 「聴衆に聞かせたい」音程を中心に、上下に均等に振っているというデータは以前しめされておらず、アマチュアチェロ弾きさんが用意したデータからの、具体的な分析結果も提示されていない。
- 「出したい音程を押さえ、そこから下に掛けて、出したい音に戻す」ことを、狙いのスピードと幅を設定しなが行うことは、短時間にビブラートをマスターする上
では有効な手段であり、指導法としては有効である。従って、”指導上”という点では”演奏上”のビブラートとは切り離して議論すべきとなったはずであり、”指導上”については特に否定するものではない、という方向で話が進んでいる。

”基準音”、”およそ”、”原則的”という曖昧な表現に対して、意識をあわせていけるはずがありません。

なお、”下にかける”(下のみにかける)派の発言は長い議論の中で出ていませんので、演奏時には”下にかける”のではないという点では、データからも経験からも明確であり、意識は合っていると判断しています。
一方、原則とかおよそとかいう言葉を使いながら”基準音を中心に上下均等に”という方向で話をまとめようとしているところについては、まったく合意されておらず、単にcatgutさんの個人的感想でしかありません。そちらの方向に話を進めたいのであれば、例えばアマチュアチェロ弾きさんアップの各演奏家の演奏データに対し(多くのサンプルとしては2曲提示されています)、何を基準音とするかを定義した上で、上下にどのように分布しているかをデータ化して、例えば「80%の音は、振幅の幅の40~60%の位置に基準音が位置する」などという具体的な結果を提示してください。
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Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月21日 09:50
投稿者:catgut(ID:MXOEJhA)
カルボナーレさま、
ご自身の演奏をtartiniでご覧になりましたでしょうか?
ご自身ではイントネーションは把握しているはずですから、
どの音を基準にヴィブラートがかかっているか判断できますね。

「およそ」と書いているのは、アマチュアチェロ弾きさまも書かれていますが
ヴィブラート音での音量の偏りなどでいくらかヴィブラート幅の中間より上または下に偏る可能性があるからで、それほど中間からずれるとは考えていません。その理由は以下の通りです。

・実証調査ではヴィブラート幅のほぼ中間を音程として認識する結果が出ている。
ttp://www.wellesley.edu/Physics/brown/pubs/vibPerF100P1728-P1735.pdf
Pitch center of stringed instrument vibrato tones

The sounds without vibrato were then resampled to give frequencies from -15 to +21 cents with respect to the mean of the sound with vibrato.

・上下派の指導書では上下均等にかけるよう指導している。
カール・フレッシュ「ヴァイオリン演奏の技法」」(日本語版下巻 P227)より
「ヴィブラートは正しい音高の周りに均等にかけられているか。上の方ないしは下の方に、より多く片寄っているのではないか。そして、恐らくこれが音程の正しくない原因ではないだろうか。」

・イントネーションから考えても調弦された音程からずれるべきでない音について有名奏者はほぼ上下均等にかけている(アマチュアチェロ弾きさま指摘の件)

・自分の演奏の録音を見てもほぼ上下均等にかけている。
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Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月21日 10:46
投稿者:カルボナーレ(ID:KUSZmUA)
- Tartiniで自分のビブラート波形は見ています。ビブラートの周波数変化が目でみてわかりますが、狙った音に対し、上下均等かどうか判断するだけの分解能がなく、実験は失敗に終わっています。特にMac版では、表示の上下の縮尺が変更できないので、詳細確認できないという制限があります。
- 公開されているもので、ビブラートのピッチ変化が詳細に見え、かつ比較用に多くのデータがあるという点では、アマチュアチェロ弾きさんがアップしているデータがこのスレッドでは共有されており、catgutさんも何度も引き合いに出して話をしていますので、まずはそれをベースに話を進めるべきかと思います。
基準音=調弦によって定義される特定の周波数=調弦が決まれば一種類に決まる、と考えるcatgutさんであれば、その基準音に対する各音のピッチ分布をデータ化するのは容易でしょうから、ぜひ分析データを提示ください。”およそ”の範囲を明確にした上で、各10人の演奏家の2曲の演奏で分析可能なすべての音に対し、およそ基準音を中心に振っている音が何音あり、そうでないものが何音あるかが示され、およそ基準音を中心に振っていると言える音が大勢をしめることが示されれば、その定義を前提とした上でのcatgutさんの説については一旦受け入れされていただきます。
私は、基準音=聴衆に聞かせたい音程 派であり、それが奏者よりかなり違うと思っているので、基準音が設定できず、提示されたデータにおける基準音に対する分布は調べようがないのです。

また、大事な事に回答いただいていないことを思い出しました。
catgutさんが上下均等と発言されるときの上下の軸は、セントでしょうか、Hz(周波数)でしょうか、それとも指の角度でしょうか。
私はセントのつもりで考えてきました。
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Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月21日 14:18
投稿者:catgut(ID:MXOEJhA)
カルボナーレさま、

「特にMac版では、表示の上下の縮尺が変更できないので、詳細確認できないという制限があります。」とのことですが、画面右側のスクロールバーの上に、濃淡のある■がいくつか並んでいませんか?
これは丸いボリュームスイッチを真似たアイコンで、マウスポインタでクリックして上下に動かすことができます。これによって音程・音量それぞれ別々に縮尺を変更することができます。

また、アマチュアチェロ弾きさまも「分析サービス」をされていますので、そちらの利用もご検討ください。納得できる結果が得られると思います。
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Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月21日 14:36
投稿者:カルボナーレ(ID:KUSZmUA)
catgutさん、縦軸の縮尺の変更方法の情報ありがとうございました。
ホイールのイメージになっていてクリックした状態で動かすのに気がつかず、単にクリックだけしておりました。
縦軸を広げることが出来たので、いろいろ実験はできそうです。
まずは御礼まで。
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