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ヴィブラートのかけ方について その4 | ヴァイオリン掲示板

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ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月01日 03:31
投稿者:catgut(ID:JoVYNnI)
以前のスレッド(ヴィブラートのかけ方 その3)が再び非常に長くなりましたので、新しいスレッドを作成しました。

本スレッドの趣旨は、客観的事実として弦楽器のヴィブラートは基本的には基準音の上下におよそ均等にかかることを前提としてよいヴィブラートのかけ方について検討・議論・情報交換を行うことです。

例えば以下のような話題を想定しています。
・tartiniなど分析ソフトを用いたヴィブラート方法の改善
・従来、基本的に上向きまたは下向きにかけていた奏者が逆の方向にかけるケースについて
・ヴィブラートの仕組みに関連する話題
 等。
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【ご参考】
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Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月14日 14:20
投稿者:カルボナーレ(ID:KGRRGRY)
ここ数回のcatgutさんのご回答で、catgutさんの考え方とそのベースがかなり明確になってきました。

もうすこしはっきりさせるために、さらにcatgutさんに質問を続けます。
1)catgutさんがアップされたオーディオファイルですが、何調の第何音からのつもりで弾かれたものなのでしょうか。
2)和声を意識して弾かれたものでしょうか、旋律を意識して弾かれたものでしょうか。
3)ピタゴラス対応のチューナーで確認しているとのことですが、あのオーディオファイルの音列の各音程をチューナーを使って正しくとる場合、チューナーの音律の設定、調性の設定はどのようにするのでしょうか。
4)このスレでの何度か出ている”イントネーション”という言葉の意味はご存知でしょうか。

これらは非常に重要な質問ですので、ぜひとも、一つ一つ別々に、それぞれご回答いただけることを期待いたします。
[32969]

Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月14日 14:25
投稿者:一介の数学屋(ID:QXiJUUI)
OT-120ですか。
ではFis-durの音階の出発点をOT-120で決めたとします。
1秒後にA-durに転調した場合に、どうやって折り合いをつけますか。
だいいち最初のFisは何から相対的に「ピタゴラス」で取った音程ですか。
そんな極端なケースは想定していない、という回答は駄目ですよ。
[32970]

Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月14日 15:12
投稿者:一介の数学屋(ID:QXiJUUI)
catgutさん
くどいですが私はcatgutさんの学説が否定されるだろうとは予言しません。立証の手続きを踏んだほうが、と申し上げているのです。
---ttp://alt.szk.net.it-chiba.ac.jp/image/ISMA(SuzukiHideo).pdf
を以前のcatgut氏のスレを改めて拝見して見つけました。
オイストラフとスターンのヴィブラートの幅の平均値などの方がよほど面白いデータでしょう。そういう部分の情報提供は貴重でしたよ。
ただし、ああしたデータ(CDの分析)をいくら眺めても、「基準音」は一向に見えてきません。演奏家のその瞬間の意図などわかりません。
もっとたくさん、色々な調や作風の曲を見ないと解らない。

提案します。下記の方法はどうでしょう。
色々な嬰系調、変系調を公平に均して、高い音、低い音、色々な場所で演奏家某氏の実際の演奏録音を分析し、全体的な平均が「平均律より下に掛かっている」という統計が示されたら、「基準音は上より」であって、ガラミアン説には{演奏家某氏に関して}ある程度真理が含まれる、と私は思います。(ヴィブラートが全く下にだけ掛かるという結果は恐らくないのでガラミアン説全面勝利だけは、あり得ないと私も思いますけれどね)
反対に如上の分析で「全体的に平均律の上下に掛かっている」という結果が出たとする(出そうです)なら、平均的に「ヴィブラートの真中が基準音らしくな」って、{演奏家某氏に関して}ガラミアン説は葬り去られます。
有名演奏家が音痴だとでも言うなら話は別ですが。

嬰調と変調で正反対だったり、バロックとロマン派で違ったり、モーツァルトとバルトークで違ったりするというご指摘もありますが、「基準音探求」ですから無関係でしょう。だからいろんな曲を均して統計をとるのです。
こういうアプローチはcatgutさんお嫌いでしょうか?
[32973]

Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月14日 17:09
投稿者:catgut(ID:NpVoIVA)
カルボナーレさま、
私もカルボナーレさまが実際に有名奏者の演奏の分析をtartiniでご覧になっていないことがわかったので、なぜ意識が合わないのかわかってきました。「およそ」が想定する程度が全然合ってないようです。

アマチュアチェロ弾きさまによる有名奏者の演奏の分析
ttp://music.geocities.jp/amateur_cellist/images/violin/Thais/KRThais2.jpg
ttp://music.geocities.jp/amateur_cellist/images/violin/Thais/LUkThais2.jpg

など見て明らかな通り、有名奏者は70-80セントもの幅でヴィブラートを
かけても(純正律・ピタゴラスいずからも)ほぼ均等に上下にかけている
わけです。もし「上端が聞える」なら40セントも外していることになります。

イントネーションによって40セントも調弦した音程から外しつづける例を
私は想像できません。もしあるのであれば実例をご教示ください。

なお、よく問題になる5度調弦と平均率の音程差も、G線で約4セントに過ぎません。tartiniがどうしても動作しないのであれば、まずはアマチュアチェロ弾きさまのデータをよくご覧いなっていただきたいと思います。
[32977]

Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月14日 17:48
投稿者:catgut(ID:NpVoIVA)
2階席さま、

それが私の限界です。最初Dを押えて上にかけはじめていますが、
揺らし方が少し低めになってしまいました。
何十回か録音すればもう少し「理想的」なデータが出来たかもしれま
せんが、あえて現状のままにしています。

一介の数学屋さま、
お説は確かに正攻法だと思います。ただ、個人的にはそこまでする
必要はないと思います。
カルボナーレさまへのコメントにも共通するのですが、tartiniは演奏を
再生しながら分析データを表示するので、実際に音程を耳で確認しな
がらどのようにヴィブラートがかかっているか目で確認できます。
これを見て(聞いて)納得されない方はかなり少ないと思います。
[32978]

Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月14日 17:55
投稿者:一介の数学屋(ID:QXiJUUI)
横レスで失礼します。
アマチュアチェリスト氏のデータは興味ありです。
惜しいことに概ね嬰調の曲データですね。
ところでアマチュアチェリスト氏の方がくわしいかも知れませんが、チェロの大家トルトリエによれば導音は主音に対して3コンマ下だそうです。1コンマは概ね22セントですから奏者がたとえばfisをコンテキストで次の音に対する導音と捕えた場合、主音との狭は66セントしか無い。つまり平均律より34セントうわずった音を好ましいと認識します。ことほどさように色々なコンテクストを調べないと、基準音は解り兼ねます。
フラット系列だと甚だ違うという反論は大いに有り得る。何故ならたとえば変イの導音は解放弦Gです。従って概ねの演奏家は変イを随分低くとる(つまり解放Gの3コンマ上とか)場合が有り得る。
それはオマエが調べろ、と来ますか?
でもcatgut氏は軽くやってしまうでしょう。
この調査自体catgut学説に不利だとは予期しません。
[32995]

Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月15日 10:45
投稿者:カルボナーレ(ID:IRk1VQQ)
>catgutさん
まずは、以前に書かせていただいた下記への回答よろしくお願いします。
1)catgutさんがアップされたオーディオファイルですが、何調の第何音からのつもりで弾かれたものなのでしょうか。
2)和声を意識して弾かれたものでしょうか、旋律を意識して弾かれたものでしょうか。
3)ピタゴラス対応のチューナーで確認しているとのことですが、あのオーディオファイルの音列の各音程をチューナーを使って正しくとる場合、チューナーの音律の設定、調性の設定はどのようにするのでしょうか。
4)このスレでの何度か出ている”イントネーション”という言葉の意味はご存知でしょうか。

以前にも何度も言っているように、私は下派を支持するものでもガラミアン信奉者でもありません。
”基準音”=私の定義としては弾き手が狙った音程=多くの聴き手が感じるであろう音程に対し、上下には掛けている、という説の支持者です。
感覚的には、基準音に対し上の部分よりも下の部分の方が多いのではないかと思っており、私が確認していきたいのは、様々なビブラートにより、上下の分布がどのように変化するか、という点です。

私がcatgutさんに言っているのは、
1)catgutさんのいう、”基準音”が具体的にまだわからない。(今回、さらに”ピタゴラスでも純正でも同じようなもの”という発言があり、ますますわからなくなっています。)
2)弦楽器のヴィブラートは基本的には”基準音”の”上下に”およそ均等にかかる”という説の、”およそ均等にかかる”ことを証明するデータは示されていない。
ということです。

もちろん、アマチュアチェロ弾きさんのデータは何度も見させていただいています。それに対する私の見解は何度も書いています。
残念ながらそのデータから数値化できることは、1本の開放弦を基準とした平均律、ピタゴラス、純正のピッチに対する、ビブラートのピッチ変化の分布でしかなく、それらに対しても上下に”およそ均等にかかる”とは読み取れないのが事実だと思います。(私の定義する”基準音”からの差は読み取る事さえできません。)
”ばらつきが大きく上下均等とは言えない”に反論するのであれば、10人の演奏家のデータをもとに、複数の音に対して、まずは各音のビブラートの振幅の幅・センター値と、平均律、ピタゴラス、純正律との差を表にまとめてみればよいと思います。もし、平均律、ピタゴラス、純正律のいずれかと”基準音”を結びつけようとするのであれば、その結果をみれば一目瞭然でしょう。(申し訳ありませんが、私はそこまで行うほど時間的余裕がありません。)。データとして例外なくある範囲に収まるという結論がでれば、およそ、という範囲も含めて一つの仮説が形成できると思います。
[32996]

Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月15日 10:47
投稿者:カルボナーレ(ID:IRk1VQQ)
catgutさんのご教授により、Tartiniは動くようになりました。(フォルダ名の問題でした)

Tartiniですが、ビブラートのおよその形状はわかりますが、私が求めることを確認するだけの機能・性能はないと感じはじめています。アマチュアチェロ弾きさんがアップしているようなデータと同様のものが見れるかと期待していましたが、Tartiniをみてアマチュアチェロ弾きさん自作のツールがいかに秀逸であることを思い知らされました。
[32999]

Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月15日 12:06
投稿者:catgut(ID:NpVoIVA)
カルボナーレさま、

tartiniで実際にカルボナーレさまが美しいと感じる大きなヴィブラートが効いた曲をいくつかよくご観察ください。また、ご自分の演奏をご覧ください。tartiniで満足できなければぜひアマチュアチェロ弾きさまの分析サービスにご応募ください。結果も公開していただけると幸いです。

繰り返しになりますが、通常イントネーションによって変動があるのは最大でも計算上20数セント程度までが大半だと思いますが、それをはるかに越えた幅でヴィブラートはしばしば使用されています。ヴィブラート幅にはほぼ半音にもおよぶものがありますが、どのようなイントネーションであろうとも、半音ずれるなどということがあるはずがありません。

以下回答します。

1)catgutさんがアップされたオーディオファイルですが、何調の第何音からのつもりで弾かれたものなのでしょうか。
→イ長調・第一音
2)和声を意識して弾かれたものでしょうか、旋律を意識して弾かれたものでしょうか。
→旋律
3)ピタゴラス対応のチューナーで確認しているとのことですが、あのオーディオファイルの音列の各音程をチューナーを使って正しくとる場合、チューナーの音律の設定、調性の設定はどのようにするのでしょうか。
→A=440Hzとしてピタゴラス音律モードに設定
4)このスレでの何度か出ている”イントネーション”という言葉の意味はご存知でしょうか。
→純正律などの「律」の意味です。

ちなみにヘマン説の「旋律」「和声」のイントネーションの使い分けについては批判もあることをご存知かと思います。

なお、tartiniはオプション機能がありますので、そちらと併用してください。以下に概要の説明があります。
ttp://miracle.otago.ac.nz/postgrads/tartini/doc/first.html
ttp://miracle.otago.ac.nz/postgrads/tartini/doc/more_views.html
[33004]

Re: ヴィブラートのかけ方について その4

投稿日時:2007年04月15日 12:35
投稿者:一介の数学屋(ID:QXiJUUI)
catgut師匠の発言
引用開始
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通常イントネーションによって変動があるのは最大でも計算上20数セント程度までが大半だと思いますが
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引用終了

誤っています。最大で30セントを軽く超えます。
例外としてそうなのでなく、原則としてその場合が常にあるのです。
ご確認ください。
お疑いならトルトゥリエの
「現代チェロ奏法」:全音楽譜出版
P48以下をご精読下さい。
これを読まない上のご熱弁には応じかねます。
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