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ヴァイオリンの塗装について その2 | ヴァイオリン掲示板

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楽器・付属品 151 Comments
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ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年02月27日 19:00
投稿者:catgut(ID:FjeUhFc)
前スレッドが長くなりましたので新しいスレッドを作成しました。

私はヴァイオリンの塗装は保存と美観のために存在し、基本的
に音を良くすることはないと考えています。20世紀後半以降の
欧米のアカデミックな文献の大半はこの立場を取り、欧米のプ
ロの製作者は音を良くするという立場と音を良くしないという
立場に分かれているのが現状です。

以下のコメントで私がニスが音を良くすることはないと考える理由
を説明します。
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[36859]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月04日 07:05
投稿者:catgut(ID:g2kJcWA)
通りすがりさま、
見直しましたが今回ご指摘の点を含めて不適当と思われる表現はありませんでした。

通りすがりさまは「ニスの悪影響が少ない」ことと「ニスが積極的
に音を良くする」ことを何度も取り違えているようですが、訂正され
ないのですか?
[36860]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月04日 08:17
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
catgut様

取り違えてはおりません。
どちらも可能性としては有りうると考えています。
ただ、手元にそれを検証しうる標本(楽器)がありませんので、
決定は下していないのです。

[36857]
[36857]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月04日 01:49
投稿者:catgut(ID:g2kJcWA)
通りすがりさま、

私の記憶ではかつて通りすがりさまは「ニスで音が変わるのだから変わった後の音のほうが良い音と思う人もいるだろう」という意味のことを主張されていたような気がしますが、現在はどのようにお考えでしょうか?
に対する回答ですが、
音に対する好みの問題なので、それはあり得ると考えています。

 また、ニスを塗らない楽器がありえないとするならば
「影響が少ない」ニスを開発することを
「ニス(の種類)に)よって音が良くなる」と表現されている製作者その他の方々が居られるのではないかとも思っています。
もちろんこういう厳密でない表現が誤解を生むのですが、これまでよく使われていた表現ではないかと思います。
 catgut様の御主張により、その点がクリアーになってきているのではないでしょうか。

 特に厚く塗るなどといった非常識的な塗り方をしない場合、ニスが「音質」に寄与する割合はどのくらいなのでしょう?識別可能なのでしょうか?
 白木の楽器に触れたこともなく、部分的なリタッチはある程度で楽器全体を塗装しなおした経験もないのでなんとも言えないのですが、経験上は塗装よりも調整の方が明らかに「音」が変わります。
 以前にもどなたかが資料をお示しになられたと記憶していますが、スレッドが長くなり、埋もれてしまっているので再度問題提起させていただきました。
[36866]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月04日 22:24
投稿者:catgut(ID:g2kJcWA)
「ヴァイオリンの音は白木が一番いい」という表現がひっかかるなら、
「ヴァイオリンの音は白木で基本的に完成している」と言い換えても
いいでしょう。もちろん駒や魂柱の調整や弦の選択である程度「音色」
は変わります。しかしニスは振動は抑制するものの、人間が聞いて分か
るほど「音色」に影響を与えることはまずありません。
いくつもの実証的研究から「ヴァイオリンの音のためにはできるだけニス
は薄いほうがいい」という結論が出ているのですから、これは科学的事実
と断言して構わないと思います。

ニスの楽器の音への影響は楽器の購入者にとってはどうでもいい問題
かもしれません。音で選ぶ購入者はとにかく良い音の楽器を選べば良く、
作りのいい古い楽器は多くの場合ニスはかなり剥げているか劣化して
「柔らかく」なっているわけですから、結局最高の音の楽器が選べるはず
です。

しかし新作楽器の製作者が「ニスで音が良くできる」と思い込んでいたら
どうでしょう。工房で弾く限り、音量の減少には気付きにくいものでしょう。
もしニスで音が良くできると考えている製作者の方がいらっしゃったら、
www.maestronet.comのpegbox掲示板あたりを読んで、ニスの音の改善
を否定する少なくない数のプロの製作者の意見にぜひ耳を傾けてみてください。
[36867]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月04日 22:45
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
>ニスの楽器の音への影響は楽器の購入者にとってはどうでもいい問題
かもしれません。・・・・
>しかし新作楽器の製作者が「ニスで音が良くできる」と思い込んでいたら
どうでしょう。

まさにその通りです。
ですから、catgut様はこんな掲示板に関わりあってないで、製作現場で、整作学校で講義すべきです。
[36869]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月05日 02:05
投稿者:カルボナーレ(ID:FoWENHU)
長々と話が続いていますが、
「白木のヴァイオリンにニスを塗ると、物理量としての音量が小さくなる」という至極当たり前の事実、
を除いて、ほかに何か有意義な議論・意見が、このスレには存在するのでしょうか。
[36880]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月06日 15:09
投稿者:catgut(ID:g2kJcWA)
www.violinist.comでニスの音色への影響についてのコメント
をいくつか読んでみました。

ttp://www.violinist.com/discussion/response.cfm?ID=5449
varnish, varnish, varnish

Jonathan Parle:

When I've tried multiple instruments by the same maker,
they all have their very own, unique sonic character, even
though the varnish is similar.
(ニスが音色に影響を与えるなら)同じ製作者が同じようにニスを
塗ったら似た傾向の音色になるはずだが、そんなことはまるでない。
ひとつひとつ音のキャラクタは異なる。

Michael Darnton:

Very generally (again) tone comes from the wood, and muting from
the varnish: the less varnish you have, in general (again), the better
a violin will sound.
ヴァイオリンの音色は木に由来するのであって、ニスは振動を阻害する。ニスが少なければ少ないほどヴァイオリンの音は良い。

Michael Darntonはシカゴのプロの製作者
ttp://www.violinist.com/directory/bio.cfm?member=mdarnton
[36882]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月06日 15:41
投稿者:catgut(ID:g2kJcWA)
前記Michael Darnton氏のサイトには興味深いデータがありました。

ttp://www.darntonviolins.com/violinmaking.php

自作のヴァイオリン写真
ttp://www.darntonviolins.com/stradmodel.php
や製作手順の他に、
ストラディヴァリ メシアのニスの拡大写真などもありました。
ttp://www.darntonviolins.com/images/MessiahF.jpg
[36889]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月07日 00:34
投稿者:カルボナーレ(ID:IiEICUU)
「a violin will sound」

「ヴァイオリンの音は良い」
と訳すべきなのでしょうか。

私は
「白木のヴァイオリンにニスを塗ると、物理量としての音量が小さくなる」を言い換えた、
「白木のヴァイオリンにニスを塗らなければ、物理量としての音量は最も大きい=良く鳴る」
ということを言っているようにしか読めないのですが、英語に堪能な方いかがでしょうか。
どこに「良い音」と書いてあるのでしょう。
[36891]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月07日 00:55
投稿者:catgut(ID:g2kJcWA)
カルボナーレさま、そこはもちろん理解して訳しています。

直訳すれば以下です。

Very generally (again) tone comes from the wood,
and muting from the varnish:
「非常に一般的にいって音色は木に由来し、ニスは振動を阻害する」

the less varnish you have, in general (again),
the better a violin will sound.
「ニスが少なければ少ないほど、一般的にいってヴァイオリンはよく鳴る」

つまり「ニスが少なければ少ないほど本来の音色で鳴る」
ということです。「振動を阻害されず本来の音色で鳴る」のを
「音が良い」と訳したら何かおかしいでしょうか?
[36894]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月07日 02:01
投稿者:カルボナーレ(ID:IiEICUU)
>「振動を阻害されず本来の音色で鳴る」のを
「音が良い」と訳したら何かおかしいでしょうか?

はい。おかしいです。
本来の音が最もよい音なのですか。
素顔=美人なのですか。
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