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ヴァイオリンの塗装について その2 | ヴァイオリン掲示板

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楽器・付属品 151 Comments
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ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年02月27日 19:00
投稿者:catgut(ID:FjeUhFc)
前スレッドが長くなりましたので新しいスレッドを作成しました。

私はヴァイオリンの塗装は保存と美観のために存在し、基本的
に音を良くすることはないと考えています。20世紀後半以降の
欧米のアカデミックな文献の大半はこの立場を取り、欧米のプ
ロの製作者は音を良くするという立場と音を良くしないという
立場に分かれているのが現状です。

以下のコメントで私がニスが音を良くすることはないと考える理由
を説明します。
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[36801]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月02日 08:01
投稿者:カルボナーレ(ID:I4IJUJQ)
まず、下記がまったく理解できません。
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Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年02月27日 19:27
投稿者:catgut(ID:FjeUhFc)
まず、数人混乱されている方がいるようなので、便宜的に「音色」と「音質」
を以下のように定義します。

「音色の違い」は楽器固有の音(キャラクタ)。
「音質の違い」は楽器固有の音(キャラクタ)は全く変らず質だけの違い。
同じCDの演奏を良いスピーカーと100円ショップのスピーカーで聞く
イメージ。

「ヴァイオリンの音色は人間の好みによって左右されるので客観的に良い
音色を定義することはできない」という考え方は基本的に正しいと思います。しかし「ニスによる音の変化」はこの考え方とはまったく関係ありません。なぜならニスによる音の変化は「音色」の違いではなく「音質の違い」だからです。

・ニスはヴァイオリンの音のキャラクタを変えない
ニスを塗るとヴァイオリンにどのような音の変化が起きるかを擬似的に試す
簡単な方法があります。右手でヴァイオリンを挟んで、表板の指板と駒の中間あたりを指で押さえ、開放弦を弾いてみてください。強く押さえて弾けばニスで表板の振動を強く阻害する、ニスを厚く塗った状態に相当します。
少しずつ表板を押さえる力を変えて弾いてみてください。
 
ニスによる音の変化とはこういうことです。決してその楽器が本来持つ音のキャラクタ(音色)を変えることはありません。世の中に表板を押さえた音のほうが「良い音」と考える人がどれだけいるのでしょうか?

「ニスで音のキャラクタが変わる」という思い込みこそニス神話に囚われて
いるのです。 

・少なくない数のプロの製作家が「ニスが音色を良くする」と認めていない。
2挺のヴァイオリンをプロの製作家自身が弾き比べて音色の違いが区別できないということはまったくあり得ないことです。ところが白木のヴァイオリンにニスを塗った場合、音の改善を認めないプロの製作家が少なからず存在することは明らかです。
つまり白木とニスを塗った場合の「音の差」は「少なくない数のプロの製作家でも感知できない程度にしか音色の差がない(無論横で聞いて分かるわけがない)」か、「明らかに劣って聞こえる」かのどちらかということです。
でのご発言
>まず、数人混乱されている方がいるようなので、便宜的に「音色」と「音質」を以下のように定義します。
>「音色の違い」は楽器固有の音(キャラクタ)。
>「音質の違い」は楽器固有の音(キャラクタ)は全く変らず質だけの違い。
>同じCDの演奏を良いスピーカーと100円ショップのスピーカーで聞くイメージ。

もう一度、「音のキャラクター」、「楽器固有の音」、「音色」の関係を、独自の解釈・定義付けではなく、別の人がわかるよう、論理的に説明してください。用語の定義は重要であり、ここがぶれると言っていることが理解できない、あるいは間違って解釈してしまうことになります。

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Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月01日 13:34
投稿者:catgut(ID:g2kJcWA)
カルボナーレさま、以下より引用します。

よくわかる音響の基本と仕組み: 音の科学、技術、文化を基礎から学ぶ
著者: 岩宮眞一郎
ttp://books.google.co.jp/で読めます。

P75より
音色と対応すると考えられる物理量を列挙すると、周波数スペクトル、
立ち上がり、減衰特性、定常部の変動、成分音の調派・非調派関係、
ノイズ成分の有無などがあげられます。

P191より
音の時間的変化が、楽器音の識別に大きな役割を果たすことはよく
知られています。音の時間的要因の影響は、立ち上がり部分や減衰
部分を切り取ったり、逆方向に再生したりして確かめられています。

実際に実験されて音源を公開されている方もいます。
ttp://homepage3.nifty.com/sawai/neiro/neiro.html
音色は波形で決まるか
で引用された内容を再度よく読んで
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Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月01日 14:41
投稿者:カルボナーレ(ID:GXI3FWA)
>音色と対応すると考えられる物理量を列挙すると、周波数スペクトル、立ち上がり、減衰特性、定常部の変動、成分音の調派・非調派関係、ノイズ成分の有無などがあげられます。

その通りです。そこに書かれている通り、決して、”周波数スペクトル”、”立ち上がり”だけではありません。大別して2つの要素があるのではなく、”周波数スペクトル”、”立ち上がり”は、音色を決める数多くの要素の中の2つにすぎません。

>音の時間的変化が、楽器音の識別に大きな役割を果たすことはよく知られています。音の時間的要因の影響は、立ち上がり部分や減衰部分を切り取ったり、逆方向に再生したりして確かめられています。

これもその通りです。ポイントは、音の場合、”時間的な変化”が重要ということです。
視覚の場合は、写真という時間的に固定したものを認識できますが、音の場合、ある瞬間を切り出したものを聞く事はできません。(聴覚に認識させるには、映像に比べはるかに長い、ある”区間”の音を切り出すことが必須となります。)

上記書籍が正しいと考えるのであれば、以前いったん私見として表明された「音色」の定義を取りさげられてはいかがでしょう。
また、[36783]の最後でのご発言
>「音色」だけではなく「アタック音の変化」や「ヴィブラート音」なども再現しなければならないと考えられます。
には矛盾があり、私の認識では「アタック音の変化」や「ヴィブラート音」もすべて「音色」に含まれます。
「アタック音の変化」とは、周波数スペクトル、立ち上がり、ノイズ成分の有無、「ヴィブラート音」は主には周波数スペクトル、定常部の変動、成分音の調派・非調派関係、と密接に関係のあるもの(というかまさにそのもの)です。

の内容を理解してください。
その基本がわからないのであれば、様々な要素がある”音色”を自分勝手に要素を限定して定義しなおしたcatgutさん語の「音色」と言う言葉は使うべきでなく、今後の議論の中では、例えば”楽器固有の音”だけで通すべきです。
[36807]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月02日 12:26
投稿者:catgut(ID:g2kJcWA)
カルボナーレさま、

音色に関しては岩宮氏も書かれている通り万人が納得する定義は
困難です。ですから私の考え方に不満があれば最低限ご自身の定義
を述べて頂くしかありません。

私はヴァイオリンの音色の要素としてここでは周波数スペクトル・立ち上がり・減衰特性について考えればよいと思います。
[36808]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月02日 13:15
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
しばらくROMに徹するつもりでしたが、横から口を挟ませていただきます。

>>数人混乱されている方がいるようなので・・・

混乱しているのは数人ではなく、大多数の人でしょう。

>>同じCDの演奏を良いスピーカーと100円ショップのスピーカーで聞くイメージ・・・。

ますます混乱します。

カルボナーレ様の
>別の人がわかるよう、論理的に説明してください。

という至極全うな問いかけに対し

>私の考え方に不満があれば最低限ご自身の定義を述べて頂くしかありません。

という逆切れしたような回答はまずいのではないでしょうか。

私も含め、catgut様の発言をけなすつもりも否定するつもりもありません。CDプレーヤーの喩えはかなり分かりにくいので、明確に定義していただきたいのです。でないと議論できません。
顔が見えず、ニュアンスが伝わりにくいネット上のことですので、言葉の定義はかなり重要です。

>私はヴァイオリンの音色の要素としてここでは周波数スペクトル・立ち上がり・減衰特性について考えればよいと思います。

「・・・思います。」と言い切られてしまえば、「勝手に思ってなさい」とばかりに議論が中断してしまいます。
「思います」ではなく、「他の要素があることを無視するわけではありませんが、理論が複雑になるので、・・・の理由から、ヴァイオリンの音色の要素としてここでは周波数スペクトル・立ち上がり・減衰特性についてのみ、議論することとします。」というのが(内容が妥当かどうかは別として)、科学的、論理的な思考です。

これまでも、同じように、誤解しやすいことや分かりにくいことを分かり易く改めてくださいという趣旨の書込をする度に、同じように逆切れしたかのような反応をされるので、辟易しているのです。

よろしくお願いします。
[36814]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月02日 19:03
投稿者:catgut(ID:g2kJcWA)
通りすがりさま、

ではひとつ質問させていただきますが、ヴァイオリンの表板を手で押えて
振動を抑制した音は、手で押える前の音に比べて常識的な意味で考えて
以下のどちらの表現に近い印象でしょうか?正直に択一でお答えください。

(1)音色が変わった
(2)音質が悪くなった
[36819]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月02日 19:42
投稿者:とおりすがり②(ID:QmKTJmU)
音量と音質の分別ならまだしも、楽器の音質と音色を分けて考えるとは。まことに、ご愁傷さまです。
[36820]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月02日 20:06
投稿者:catgut(ID:g2kJcWA)
とおりすがり②さま、

「良いスピーカー」と「ごく安物のスピーカー」の例えは、両者の再生特性
をご存知の方は容易に理解されたと思います。

良いスピーカーに比べてごく安物のスピーカーは、高い周波数帯と低い
周波数帯をカットして再生します。しかしそれでも再生される楽器の「音色」
はそれほど違って聞こえません(極端にノイズが乗るようなものは別ですが)。

この理由は楽器の音色は「音の立ち上がり方」や「減衰特性」というごく
安物のスピーカーでも再現できる要素を持っているからです。

また高い周波数帯と低い周波数帯をカットしても楽器の「音色」はあまり
違って聞こえないということは、音色を決める周波数スペクトルの構造は
複雑で、高周波帯を相対的に少し持ち上げたり、低周波帯を少し持ち上
げるくらいでは音色に与える影響はごく少ないということでしょう。
[36821]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月02日 20:39
投稿者:通りすがり(ID:IBIIcHY)
>「良いスピーカー」と「ごく安物のスピーカー」の例えは、両者の再生特性
をご存知の方は容易に理解されたと思います。

本当ですか?どなたかご理解いただけた方は、解説お願いします。

>もう一度、「音のキャラクター」、「楽器固有の音」、「音色」の関係を、独自の解釈・定義付けではなく、別の人がわかるよう、論理的に説明してください
>楽器の音質と音色を分けて考えるとは。

私以外に少なくとも上記2名の方も「音質」と「音色」の違いが分からないと仰っています。
よって
>(1)音色が変わった
>(2)音質が悪くなった
という質問にはお答えできません。
意地悪で言っているのではありません。
意味が分からないからです。
説明・定義してください。
[36822]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月02日 21:14
投稿者:catgut(ID:g2kJcWA)
通りすがりさま、
了解いたしました。ではgoo辞書(三省堂提供「大辞林 第二版」)から定義を引用しましょう。

ねいろ 【音色】
高さ・大きさとともに音の三要素の一。基音の振動数が同じ音の間で、
聴覚に差を起こさせる特性をいう。上音の含み方やその減衰率によっ
て決まる。おんしょく。

おんしつ 【音質】
音や声の質のこと。特に、マイクロホン・アンプ・スピーカーなどの音響機器
によって伝送・再生された音の品質。多くの場合、良い・悪いの価値判断が伴う。


「音色」は「色」に例えられるように、個人的な好き・嫌いはあってもどちらが良いかといった価値はつけられません。周波数スペクトルだけでなく音の時間的変化の性質も含まれます。

「音質」は「音色」がすでに存在していることを前提に、それに対して一定の変換をかけたものと言えるでしょう。goo辞書が例に出しているように、
生音を電気的に変換することで一部の周波数が減衰するなどして
「生音より悪い」という価値判断が生じるわけです。
[36823]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月02日 21:36
投稿者:通りすがり(ID:IBIIcHY)
少しずつ分かってきました。

>ただ良質の楽器には良質の木を使うことのほうが、ニスで音質調整を行おうとすることより有益であることを示唆しているように思えます。

とすると、ここで述べられている「音質」は「音色」ですよね。

>「音のキャラクタ」
と書かれているものも「音色」ですね・・・。
[36783〕で書かれていることは少し違うような。
「楽器固有の音」も同じですか?

スピーカーの喩えを用いると、ニスを塗ることはスピーカーに布をかぶせるようなものだと仰りたいのですね?
[36824]

Re: ヴァイオリンの塗装について その2

投稿日時:2008年03月02日 22:52
投稿者:catgut(ID:g2kJcWA)
通りすがりさま、

>とすると、ここで述べられている「音質」は「音色」ですよね。
ご指摘の通りです。ここは音色とすべきでした。

「音のキャラクタ」「楽器固有の音」は「音色」と同じ意味と考えて
頂いて結構です。「音色」というと周波数スペクトルだけの意味で
捉えられるおそれがあったので、あえて「音のキャラクタ」と言い換えた
わけです。

>スピーカーの喩えを用いると、ニスを塗ることはスピーカーに布をかぶ
>せるようなものだと仰りたいのですね?

その通りです。すでに書いた通りヴァイオリンの「塗装」が音に与える
影響は、物理的にはヴァイオリンの胴の周りにビニールの膜を巻き
付けて締め付けることによく似ています。板の振動の阻害要因に
なりますが、ヴァイオリンが本来持っている「音色」への影響はほと
んどありません。だからこそ、少なくない数のプロの製作者(「音色」の
違いでは優劣がないことを熟知している)が、白木にニスを塗ると「音色
は変わらない」とか「音が悪くなる」と平然と言うわけです。
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