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バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio | ヴァイオリン掲示板

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楽曲・楽譜 117 Comments
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バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio

投稿日時:2010年02月27日 22:50
投稿者:南社(ID:KGQ2lSM)
はずかしながら、大人の生徒さんから指摘されて気付いたんだけど、
バッハ無伴奏ソナタ1番Adagioの最後の音は全音符なんですね。
でも私が聴いているCDやレコードは全部2分音符+フェルマー他の長さで、全音符の長さで弾いている演奏は聞いたことが無い。
もしやと思ってガラミアン版のファクシミリを見ても全音符に間違い無い。
しかしネットでMIDIを検索してソースを見るとなんとこれは2分音符。

みなさんはどう弾いている?
最後の音が2分音符になっている楽譜ってある?
または、全音符で弾いている演奏ってあるの?
あったら是非教えてください。
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【ご参考】
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio

投稿日時:2010年04月07日 00:10
投稿者:通りすがり(ID:dEASQxA)
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio

投稿日時:2010年04月06日 22:45
投稿者:catgut(ID:JwlJSFg)
もう一度強調しておきますが、私はバッハ無伴奏の四重音を同時に弾くべきだなどと主張しているわけではまったくありません。史実のバッハが決して四重音を同時に弾かなかったと断定することはできないということです。

私は80年ほど前の、海外および国産の古い駒をいくつか見たことがありますが、それらは現在の標準的な駒よりは緩いカーブでした。最初はなぜ緩いカーブの駒を使ったのかよく分かりませんでしたが、現在では、
・プレーンガット弦では弦に圧力を極力かけず、弓の速度で音量を出すことが奨励されていた。圧力をかけないならカーブは緩くて済み、カーブが緩いほうが移弦が容易
・四分音符程度の長さの三重音は常に同時に弾く奏法が珍しくなかった
というあたりが理由ではないかと想像しています。

寺神戸氏がバッハ無伴奏の録音に使用しているa=405Hzは当時のオルガンなどで使われていたそうで、あくまで想像ですがシュタイナー型のヴァイオリンで小さなバスバー、細い魂柱、幅の広い駒といった当時のセッティングでは、もしかすると弦の張力は弱くても、美しい音が出たのかもしれません。バッハの時代(1750年頃まで)はまだヴァイオリンのG線は金属巻き
ではなく、プレーンガットだったという説もあるので、それほど太い弦は使われていなかったと思います(チェロ用としてはもっと早くから使われていた)。
もう一度強調しておきますが、

確かに当初からcatgut氏は”可能性”を言っておられるのみです。
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio

投稿日時:2010年03月04日 23:34
投稿者:catgut(ID:EnASmVI)
せっかくなので少しだけ補足しますが、バロックヴァイオリン奏者の小林瑞葉さんはバッハの時代に存在したと考えられる、指板の幅が広く、カーブが緩いバロックヴァイオリンでセーハを使用してバッハ無伴奏の効果的な演奏を行っているとのことです。セーハは人差し指を伸ばして指板を斜めに押さえ、二つの弦の音高を同時に正しく押さえます。プレーンガットでバロックピッチなのでこのようなことも可能です。

少なくともアントレ連載時には、小林さんは四音同時には出せないと書かれていますが、オーレ・ブルはカーブの緩い駒を使って四音同時に弾いていたと言われるので、以下のような条件なら四重音の同時演奏も可能かもしれません。

・駒と指板のカーブが緩い
・駒と指板が現在より幅広い(弦が離れている)
 このほうが弓毛のカーブに弦が触れやすい。
・良質で柔軟なガット弦を使い、バロックピッチで張力を低くする。
・スティックが柔軟で毛も少ないバロック弓を使用する。

>以下のような条件なら四重音の同時演奏も可能かもしれません。

>・駒と指板のカーブが緩い
>・駒と指板が現在より幅広い(弦が離れている)
> このほうが弓毛のカーブに弦が触れやすい。
>・良質で柔軟なガット弦を使い、バロックピッチで張力を低くする。
>・スティックが柔軟で毛も少ないバロック弓を使用する。

その後の検証作業が全くありません。
カルボナーレ様が検証された結果をお示しになっていますので、
これに対する有効な応答としては”実証”しかありません。

議論のみなら、同じ内容の反復となり、スレッドが無駄にながくなるのみでしょう。この手の書き込みは一切やめてください。

バロックバイオリンと張力の弱い弦、やわらかい弓を使っての確認作業をお願いします。
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio

投稿日時:2010年04月12日 22:55
投稿者:catgut(ID:JwlJSFg)
期間限定だそうですが、佐藤俊介氏のバロックヴァイオリンによる
無伴奏ソナタとパルティータの動画が1時間以上にわたって以下に
登録されていました。最初がadagioです。

ttp://www.tokyo-harusai.com/news/news_580.html
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio

投稿日時:2010年04月12日 23:22
投稿者:カルボナーレ(ID:MGckZnI)
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio

投稿日時:2010年04月12日 22:55
投稿者:catgut(ID:JwlJSFg)
期間限定だそうですが、佐藤俊介氏のバロックヴァイオリンによる
無伴奏ソナタとパルティータの動画が1時間以上にわたって以下に
登録されていました。最初がadagioです。

ttp://www.tokyo-harusai.com/news/news_580.html
のご紹介は、
バロック仕様のヴァイオリンおよび弓で駒も比較的フラットにしても、重音に関する扱いは特には変わることはなく、モダンセッティングと同じく、強音での短い3重音しか使えず、4重音など出てくる事もない、ということを、証明されるためのものですね。
上記がよくわかる資料の提供、ありがとうございます。
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio

投稿日時:2010年04月13日 22:47
投稿者:catgut(ID:KCk0BiA)
どのように弾くのが美しいかは各自で考えて頂くのが良いでしょう。ただ、

・ヴァイオリンの重音(二重音、三重音、四重音)は基本的に二重音の組み合わせで弾く

という考え方と、

・ヴァイオリンの重音は二重音、三重音は基本的に同時に弾き、四重音だけはモダン楽器と弓では不可能だができるだけ四重音に聞こえるように弾くべきだ
という考え方がこの100年以内にあったことは間違いありません。


カール・フレッシュ ヴァイオリン演奏の技法 上巻p115-p116

大抵のヴァイオリニストは、和音をアルペジオで奏しないで、しかも美しく演奏する能力を持っていない。そのためにヴァイオリンは、多かれ少なかれ多声楽器としての名声を失うに至った。根底に弊害があることを発見して、和音演奏に関する運弓技術の全般的改良に努めないで、二三の者は、近代の弓の形に責任を転嫁し、多音演奏の場合は、昔の弓、即ち親指の圧力で弓の張り方を調節出来る弓に戻るように奨めようとした。証拠がないから、私たちには、十七世紀や十八世紀のヴァイオリニストがこの方法で和音演奏でどれだけ良い効果をあげたか測り知ることは出来ない。(現代この方法で演奏しても音の見地からは価値の少いものとしか思われない)このことは別問題として、私は、もし本当に立派な運弓技術を持っていれば、三つの個々の音を、時間の継続が長すぎない場合には、同時に響かせることは可能だと考えるのである。更に四音の和音の場合も、殆んど聴き手の耳にアルペジオで奏している印象を与えないような方法で必要な分割を行うことも出来ると、私は思う。
[42673]

Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio

投稿日時:2010年04月13日 23:03
投稿者:通りすがり(ID:dEASQxA)
美しいかどうかはともかく、
例えば5秒間の持続4重和音は可能なのでしょうか。
無理ですよね。
[42674]

Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio

投稿日時:2010年04月14日 01:18
投稿者:catgut(ID:KCk0BiA)
もう一度まとめますが過去に長い四重音演奏が行われた可能性はあると思います。

(1)張力の低い弦が使われた可能性
パガニーニがD線がA線の太さ、A線がE線の太さの弦を使ったということは、現在のナイロン弦で5度ずつ低く調弦した程度の張力しかないということになります。それでもパガニーニは当時のヴァイオリンを大きなホールで音楽的に演奏することができました。A=405Hz程度のピッチではさらに張力は低くなります。

(2)平坦な駒が使われた
現代のプロ奏者(例えば千住真理子)が演奏困難なほど平坦な駒もかつて使われていました。

(3)弓のスティックは現在より柔軟なものが使われた可能性
弓はスティックと毛が離れていて、スティックはフェルナンブコやスネークウッドより柔らかい木も使用されていました。

バッハが若い頃のドイツの作曲家は、ヴァイオリンでの重音に極めて熱心だったこともあり、バッハも長い四重音が弾けるようにセッティングしていたかもしれません。
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio

投稿日時:2010年04月14日 01:47
投稿者:通りすがり(ID:dEASQxA)
>もう一度まとめますが過去に長い四重音演奏が行われた可能性はあると思います。

もう一度書きます。
現実的に、バロックバイオリンや弓を工夫すれば、
実際に長い四重音が演奏可能なのでしょうか。
推測は結構です。
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio

投稿日時:2010年04月14日 17:09
投稿者:たくちゃん(ID:MZmFRSY)
30年くらい前だったか、時期についてははっきりと記憶していないのですが。NHKのバイオリンのレッスンか何かの番組で、半円形もしくは三日月形の弓で、無伴奏のシャコンヌを実験的にだと思うのですが、演奏されているのを記憶しています。見事3・4重音を連続で弾かれていたと思います。勿論単音もうまく演奏されていました。実際に演奏会に耐えうるような演奏ではなかったと思いますが(技術が困難なので)。
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio

投稿日時:2010年04月14日 19:29
投稿者:catgut(ID:F3USMCg)
バッハの時代の重音奏法に関する見解の混乱は、結局当時使われた弦の張力がはっきりしていないことによると思えます。フィリップ・クイケン氏は、以下のように「バロックヴァイオリン」と称しながら、史実と考えられるよりはるかに張力の強いセッティングの「バロックヴァイオリン」が幅を利かせていることを指摘されています。

ttp://www.kuijkenviolins.com/baclamo/index2.html
なおバロック楽器の弦のチューニング(調弦)は現代楽器より多少低く(大体415Hz.)、また低いゲージのガット弦が使われていました。このような特徴が総合的に働いて楽器の音量を小さくしていたのです。ハープシコードやその他の古楽器と演奏するのに相応しかったことでしょう。

ttp://www.kuijkenviolins.com/tension/index2.html
しかしここ数年間に私は、1950年代のヴァイオリンよりもさらにテンションの高いバロック・ヴァイオリンを見て来ました。中には1970-2000年代のヴァイオリンのA,D,G弦よりも高いテンションのもありました!これはネックの角度が主な原因ではなく、現代のゲージの高い弦を使っていることが原因です。実際、本当に驚いた事には、このような楽器の持ち主は、ええ、でも、その高いテンションの弦がバロック時代に使われていたのと同じものです...と主張するのです。 私はこのような発言に戸惑いました。

ttp://www.kuijkenviolins.com/butler/index2.html
古楽器演奏の業界で増えたのは音楽家だけではなく、ヴァイオリン・メーカーたちや、弓の制作者たち、また弦の製造会社など様々です。このように人が増えて集団になると決まって競い合いが始まり、結果的に古楽器のテンションが増加するのです。この動きには歯止めがきかなくなり、私の予想では時代楽器のテンションは将来信じられないほどになっているでしょう。40年先には1980年代の現代ヴァイオリンと同じくらいのテンションの古楽器があると私は思います。
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Re: バッハ無伴奏ソナタ1番Adagio

投稿日時:2010年04月14日 19:55
投稿者:catgut(ID:F3USMCg)
ヴェクスバークの「ヴァイオリンの栄光」には以下のように書かれています。

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バッハの輝かしい遺品の中にはシュタイナーのヴァイオリンも一つ遺されていた。一七七四年にライプツィヒのゲオルゲ・ジモン=レーラインは、「シュタイナーの音は豊かで、フルートのように柔らかい」と書き、独奏にはアマティよりもシュタイナーを好んで用いた。多くのヴァイオリニストも彼と同じ意見であった。
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バッハはヨハン・クリスティアン・ホフマンという製作者のヴァイオリンも日常使っていたようですが、ここで指摘されているような「フルートのように柔らかい音色」であれば、バッハの場合は弦の張力は弱かったのではないでしょうか。

憶測ですが、当時の新作ヴァイオリンの多くは弦の弱い張力を前提としてバスバーが小さく、表板が薄い、つまり弱い張力の弦で良く鳴るように作られており、木の経年変化で木が硬化するとともに後世の強い張力に合うようになってきたのかもしれません。

たくちゃんさま、

ルドルフ・ゲーラーというヴァイオリニストが湾曲した「バッハ弓」で非常にまともなバッハ無伴奏の四弦同時演奏をしています。CDが発売されています。以下に写真があります。

ttp://pagespro-orange.fr/bach.bogen/html/rudolf_gahler.htm#Rudolf%20Gaehler
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