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20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて | ヴァイオリン掲示板

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20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年09月26日 23:23
投稿者:catgut(ID:QhNBB4k)
20世紀前半の奏法といっても非常に漠然とした話ですが、レオポルド・アウアーやカール・フレッシュの弟子、指導書の影響力が大きかった20世紀前半の奏法と、ジュリアード出身者のソリストが増えた20世紀後半以降のヴァイオリン奏法では傾向の違いがあるように思われます。このスレッドでは、両者にどのような違いがあるか、あるとすればその原因がどこにあるかといった点について議論させて頂きたいと思います。
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【ご参考】
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Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年09月30日 23:38
投稿者:catgut(ID:EUiWmHM)
新顔の通りすがりさま、もちろん広義の「音色」は周波数スペクトル
だけでなくアタック波形も含む場合があるという話は以前散々別の
スレッドで行いました。しかし、以下のパールマンの「凛とした音」に
アタック波形が含まれているとはどう考えても思えません。
これは速い弓による高周波成分の多い音、つまり輝かしい音色
の意味と考えるしかないでしょう。

The Art of Violinのパールマンの言葉。
------
ハイフェッツの音の秘密は運弓の速さにあります。
弓を弦にあまり押し付けずすばやく動かすのです。
ロシア風の奏法です。
弓をすばやく動かすと凛とした音が出るのです。
------

また、あまりにも基本的なので指摘するのもどうかとは思うのですが、
カール・フレッシュ自身がロシア奏法を推奨しているわけです。以下は
「持ち方」となっていますが、実際は弓の張り方とか弾き方そのものも
「ロシヤ式」を推奨しています。

ヴァイオリン演奏の技法 日本語版p67

私はロシヤ式の弓の持ち方を、以上の三種類(ドイツ式・フランス・ベル
ギー式・ロシヤ式)の中最も有利なものとみなしているが、私の意見は
未だ一般に納得されていないことは事実である。しかし、私の今までの
経験によれば、私は理屈なしにこの弓の持ち方が最少の労力で最良
の音の効果をあげ得るものだと言うことが出来る。
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Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年10月01日 01:08
投稿者:catgat氏に関する一考察(ID:KQV2FHE)
>私は最初から誰とも戦ってなどいませんよ。

このような逃げ口上はともかく…

catgut氏は結局、何を言っても負けを認める事も自説を曲げる事もしないでしょう。

典型的な、「勝つまで勝負を続ける」タイプです。

話をはぐらかし答えを誤魔化し、議論の相手が呆れ果てて去っていくまで書き込みを続け、さりげなく締めの言葉を書き込む事で「はい私の勝ち。」と宣言。これがこの人のパターンです。

つまり(少なくともこの人の中では)決して負ける事がない。

実際これまでの議論で(少なくともこの人の中では)敗北を感じた事などないのでしょう。

でなければ恥知らずにもこんな手法を延々と続けていられる訳がありません。

それはそれで幸せな思考と言えなくもありませんが…

実人生もそんな手法で乗り切っているのか、実人生で通用しないからせめてネットの世界でと思っているのかは知りませんけどね!(笑)
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Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年10月01日 01:17
投稿者:catgut(ID:EUiWmHM)
カール・フレッシュの弟子の弓の持ち方についてmaestronetの掲示板に書かれている方がいましたので紹介します。

ttp://www.maestronet.com/forum/lofiversion/index.php?t33575.html

Flesch taught his students to use the Russian hold. Some maintained
it, some did not. Max Rostal(some of his students inherited the
Russian bow hold as well. Nobert Brainin in his younger days and
Edith Peinemann are among those who retained it), Ida Haendel
and Bronislaw Gimpel belongs to the former category. Szeryng
changed his bow hold back to Franco-Belgian after a while. Gitlis,
Neveu, Rybar, Odnoposoff and Goldberg seemed like they were
"in between." In some pictures, they looked as if they were using
the Russian hold, and some other pictures, they did not.

フレッシュは生徒にロシア式の弓の持ち方を教えた。一部はそれを
使い続け、一部は使わなくなった。マックス・ロスタル(彼の生徒の一
部はやはりロシア式の弓の持ち方を受け継いだ。Nobert Braininの
若い時代や、Edith Peinemannはそうしていた)やイダ・ヘンデル、
ブロニスラフ・ギンペルは前者(つまりロシア式の弓の持ち方を使い
続けた)である。

シェリングは弓の持ち方をしばらくしてフランコ・ベルギー式に戻した。
ギトリス、ヌヴー、リバール、オドノポソフ、ゴールドベルクは中間的に
見える。いくつかの写真を見ると、ロシア式の持ち方をしているように
見えるものもあるし、そうでないように見えるものもある。


catgat氏に関する一考察 さま、
私のような見解はmaestronetなどでは特に珍しいものではないと
思いますが、そんなに珍しく思えるのでしょうか。
日本(のネットなどで)ヴィブラートは下にかけるのが当たり前という
風潮の時も、英語圏の掲示板では普通に上下派がいらっしゃいました。
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Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年10月01日 01:36
投稿者:読解力ありませんねぇ(ID:IWCCAGg)
貴方のしつこい書き込みのパターンを観察した結果についての考察に付き、貴方の見解がどうあろうと知った事ではありません。
[41360]

Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年10月01日 02:30
投稿者:カルボナーレ(ID:J0RRIjk)
catgutさん
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Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年10月01日 01:17
投稿者:catgut(ID:EUiWmHM)
カール・フレッシュの弟子の弓の持ち方についてmaestronetの掲示板に書かれている方がいましたので紹介します。

ttp://www.maestronet.com/forum/lofiversion/index.php?t33575.html

Flesch taught his students to use the Russian hold. Some maintained
it, some did not. Max Rostal(some of his students inherited the
Russian bow hold as well. Nobert Brainin in his younger days and
Edith Peinemann are among those who retained it), Ida Haendel
and Bronislaw Gimpel belongs to the former category. Szeryng
changed his bow hold back to Franco-Belgian after a while. Gitlis,
Neveu, Rybar, Odnoposoff and Goldberg seemed like they were
"in between." In some pictures, they looked as if they were using
the Russian hold, and some other pictures, they did not.

フレッシュは生徒にロシア式の弓の持ち方を教えた。一部はそれを
使い続け、一部は使わなくなった。マックス・ロスタル(彼の生徒の一
部はやはりロシア式の弓の持ち方を受け継いだ。Nobert Braininの
若い時代や、Edith Peinemannはそうしていた)やイダ・ヘンデル、
ブロニスラフ・ギンペルは前者(つまりロシア式の弓の持ち方を使い
続けた)である。

シェリングは弓の持ち方をしばらくしてフランコ・ベルギー式に戻した。
ギトリス、ヌヴー、リバール、オドノポソフ、ゴールドベルクは中間的に
見える。いくつかの写真を見ると、ロシア式の持ち方をしているように
見えるものもあるし、そうでないように見えるものもある。


catgat氏に関する一考察 さま、
私のような見解はmaestronetなどでは特に珍しいものではないと
思いますが、そんなに珍しく思えるのでしょうか。
日本(のネットなどで)ヴィブラートは下にかけるのが当たり前という
風潮の時も、英語圏の掲示板では普通に上下派がいらっしゃいました。
の書き込みの意図がわかりません。
なにか、意味のある書き込みなのでしょうか。

本題に戻って、
ガラミアンの教えを盲目的に信じる事に対し物証により反論する立場のcatgutさんから、権威主義に基づくいくつかの文献を盲目的に信じての引用(ガラミアンの教えをそのまま持ち出すなんて!)、ではない明確な反論が、10月2日中になければ、下記、結論付けますが、よろしいですね。

1.通りすがりさんが調べたホール建設年と収容人数のデータから、米国においては、2500人を超えるクラシック演奏可能な大ホールは、20世紀初頭から定常的に作り続けられており、20世紀後半にホールが大型したのではないことがわかる。従って、米国においては、ホールの大型化が、20世紀後半のオーケストラやソリストの音量に影響を与えたのではない。

2.フレッシュやアウアーやハイフェッツがレッスンの際に述べた、「全弓を使いなさい」という教えは、主に弓の先を使わない演奏を戒めて「弓のすべての場所を活用しなさい」と指導しているのであり、それは21世紀の今のヴァイオリン演奏においても常識的かつ重要なことである。

まずは、上記2点について、結論づけましょう。
[41361]

Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年10月01日 09:43
投稿者:catgut(ID:EUiWmHM)
カルボナーレさまは他の方のコメントを読まれていないのでしょうか。


楽器の音量について、コンサートホールの音響設計で有名な永田音響設計のサイトで以下のように書かれています。

-----
ttp://www.nagata.co.jp/news/news9409.htm
マイクロホンやスピーカが日常生活の中に登場してきたのは戦後であ
る。環境騒音の増加ということもあって、電気の力による信号音の増強
は当然として受け入れられている。これは昼間でも室内の照明があた
りまえとなっていること同様に、環境条件の大きな変化といってよいで
あろう。楽器も音量の増という方向で開発が繰り返されてきた。
-----

金管楽器の大音量化や、ヴァイオリンの弦の張力の増加傾向などこの
数十年に起きた明白な事実ですが、これも認めないのですか。


永田音響設計の作品紹介
ttp://www.nagata.co.jp/sakuhin/hall.html
サントリーホール、東京芸術劇場、すみだトリフォニーホール、東京芸術
大学奏楽堂、ミューザ川崎シンフォニーホールなど
[41363]

Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年10月01日 11:05
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
>金管楽器の大音量化や、ヴァイオリンの弦の張力の増加傾向などこの
数十年に起きた明白な事実ですが、これも認めないのですか。

認めないなどとは一言も言っておりません。
音量に関しては主観的な感想、意見のレベルのものしかお示しになっておらず、必ずしも明白ではないので、
データを示してくださいといっているのですがお分かりになりませんか?

オーケストラの音量に関しても同じです。
データで考えましょうよ。

>マイクロホン・・・・
この文脈で読むと楽器は電気楽器に思えますが・・・。

永田音響設計の方はホールの大型化について何かおっしゃっていますか?
[41366]

Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年10月01日 14:03
投稿者:catgut(ID:EUiWmHM)
鷲見三郎が「ヴァイオリンのおけいこ」(音楽之友社刊)p73で以下のよう
に述べています。

-----
(問)弓の重さは、どうでしょう。
(答)だんだん重いので弾く傾向にありますね。
今(1980年頃)は62gくらいが標準です。昔、カール・フレッシュは彼の
著書に「58gが最高だ」、と書いていますが、このごろは大きいホールが
ふえて来て、大きいホールでは余程強く弾かないと音が通らないんで
す。それで重めの弓で弾くのが世界的に流行ってきているんですが、
あまり重すぎると指弓が使いにくくなりますね。
-----

通りすがりさま、永田穂氏によるとクラシックのコンサートホールの大きさ
としてはサントリーホール程度が「通常のオーケストラ」としては限界で、
カーネギーホールやNHKホールは大き過ぎるということです。

-----
コンサートホールの音と響き
ttp://www.ssaj.gr.jp/old-paj/1990/Hall_sound90.html
図2はホール内で一定の出力の音源を仮定したとき,室容積と残響
時間から求めた室内の平均エネルギーレベルである。縦軸の0dBは
ウイーンの楽友協会大ホールの値を示す。2,000席クラスの大型の
ホールでは-4dB,500席クラスの小ホールでは+3dB程度である。
音圧レベルで7dBの差がある。音量の過小を感じてきたのがNHKホ
ールであり,逆に過大が決して心地よいものではないことを体験したの
がカザルスホールであった。
-----

カーネギーホールでのコンサートでは、NHKホールでヴァイオリンソロ
の音が小さくても仕方がないと現在でも思う人が多いように、当時も
思われていたのでしょう。


イダ・ヘンデルの演奏について、「ヴァイオリンの巨匠たち」でエッゲブレ
ヒトはブリテンのヴァイオリン協奏曲の実演を聞いた印象を以下のよう
に書いています。

-----
かすかな虹色の音色から、鋭い、いや冷笑的にもとれるアタックまで、
ありとあらゆる音色のニュアンスを使い分ける。(中略)イダ・ヘンデル
は情熱を込め、光沢のある明確な音で、驚くほど透明度の高いはっき
りとしたアコードと、精度の高い音程の取り方で演奏。まさに最上ので
きといえる。特にその中間楽章のヴィヴァーチェでは、閃光の如きスピ
ードで、仮面を次々にとりかえるかの如く様々な音質を表現。怒り狂っ
た死に神の踊りから、繊細で叙情詩的なトリオ風のところまで、ヴァイ
オリンのすばらしさのすべてをあますところなく出しきっている。
-----

ハイフェッツへの評価かと思わせるような評価ですね。
[41367]

Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年10月01日 14:37
投稿者:catgut(ID:EUiWmHM)
20世紀半ばには、ハイフェッツのマスタークラス自体や、ロスタルなど
「ロシア奏法」系を継承する指導者が少なからずいて、有能な人が努
力すればハイフェッツのように弾けるはずだと考えられたのに、現在で
はそのような考えは世界的に少数になってしまったようです。

この原因としてロシア人指導者を含めてガラミアン的な圧力を使う指導
が主流になったことや(先生の指導と違う奏法は頭から間違いや流行
遅れと思っている方もいるようですが)実際にハイフェッツを真似して弾
こうと試してもできない現実があるのではないかと思います。
できないのは当然で、弦や弓や基礎技術が現在とは違っているわけ
です。

・軽い圧力で弾け、音色の出し方も違うプレーンガット弦でハイフェッツ
やミルシテインは弾いていること
・恐らく現在よりは物理的に軽めの弓で弾いていること
・速く軽い弓で音色をコントロールする基礎技術の衰退
(ハイフェッツの近接録音のせいかロシア奏法は強い圧力をかけてい
ると誤解している人が少なくない)

ただ、以前も指摘しましたが、ヨーロッパではアメリカと比較し今でも軽く
速い弓使いが使われる傾向があると言われ、日本でもヨーロッパ系の
ヴァイオリン奏法が入った関係上、どちらかといえば年配の方に軽く
速い弓を使いこなして美しい音色で弾かれる方がいらっしゃるように感
じることがあります。

我々はパガニーニを神のような超絶技巧だといいますが、パガニーニは
現実には重音が弾きやすいようにごく細い弦を使い、音量は小さく、
ヴィブラートもあまりかけていなかったはずです。現在のように張力
の強い弦で、ヴィブラートを多用したカプリースをパガニーニが聴いたら
驚いて卒倒するかもしれません。ハイフェッツもエヴァ・ピラッツィでは
ハイフェッツらしい演奏は難しかったのではないでしょうか。
[41369]

Re: 20世紀前半の奏法と現在の奏法の違いについて

投稿日時:2009年10月01日 15:22
投稿者:新顔の通りすがり(ID:FUUXInk)
>>>>>エッゲブレヒトはブリテンのヴァイオリン協奏曲の実演を聞いた印象を以下のように書いています。
>>>>ハイフェッツへの評価かと思わせるような評価ですね。
----
これが『証拠』ですか。あきれて笑う気もしない。
私は、どんな評論家が文学的に書いてくれても、一度音源にあたらないと信用しませんし、奏法は動画が最高の証拠と思います。
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