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ハイフェッツって・・・ | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 498 Comments
[40535]

ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年06月24日 08:50
投稿者:ともりん(ID:WJMwYg)
20世紀を代表するヴァイオリニストであることは、百も承知
二百も合点なのですが、では一体どういったところが素晴らしい
のでしょうか?
永いこと彼の録音を聴いてますが、私にはわからないのです。
オイストラフのスゴサは録音や映像から伝わってきます。

先日『ハイフェッツの真の凄さはヴァイオリニストにしかわからない』
という言葉を見つけました。彼のリサイタルを聴きに行った
ナタン・ミルシテインの言葉です。

長年の疑問が解決した思いでしたが、この言葉の真意を含めて
ご教授お願いします。。。
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【ご参考】
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月20日 09:45
投稿者:新顔の通りすがり(ID:FUUXInk)
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月20日 00:43
投稿者:catgut(ID:NFB3gAA)
ハイフェッツの「音色」をどうもハイフェッツのヴィブラートやイントネーションと
混同されている方がいるようです。私がこのスレッドで問題としている「音色」は何度も強調しているようにパールマンが指摘した「速い弓速での凛とした音」のことです。

私はもともと現在のオーケストラの音量はロシア奏法に対して大きく成り過ぎていて、音量の小さい奏法の優れた子供がいても「どう聴いても上手な子供の演奏」とぐらいしか評価されないのではないかという懸念を書きました。どうもその懸念は当たっているようで、1958年のドロシー・ディレイなら13歳のパールマンの才能を見抜けても、現在のヴァイオリニストはすでにロシア奏法を理解できないのかもしれません。

非常に音色に気を使ったハイフェッツ流のロシア奏法が、
・パールマンが指摘するように圧力が軽いこと
・フレッシュが指摘するようにロシア奏法では弓毛を緩く張っていること
からも、それほど音量が出ないのは明らかですね。
Re: ハイフェッツって・・・ ● [雑談・その他]
catgut [09/09/20 0:43:12]
>>>>ハイフェッツの「音色」をどうもハイフェッツのヴィブラートやイントネーションと混同されている方がいるようです。
----
どこにそんな脳天気な人がいるのですか?
[41196]

USAのホール

投稿日時:2009年09月20日 09:57
投稿者:通りすがり(ID:GUZVdBU)
合衆国では19世紀末より大きなホールがあったようなので、さらに詳しく調べてみました。
2500席以上のものを列挙します。

すごい・・・。
規模が違います。戦前から3000席以上のホールが複数存在しています。
大小のホールがコンスタントに作られています。
年々巨大化しているとは思えません。

ハイフェッツはこれらの大きなホールで大喝采を浴びていたんですね。
大音量が好みのアメリカ人に受けたんです。

音量が小さかったと評している人たちは3500席以上とか非常に大きなホールで聴いていたのかもしれませんね。

Birmingham Jefferson Convention Complex  1976年  3,000席
Grady Gammage Memorial Auditorium  1964年  3,017席
Robinson Center Music Hall  1940年代  2,609席
Orange County Performing Arts Center  1986年  2,936席
Long Beach Convention and Entertainment Center  
                          1978年  3,051席
Los Angeles Music Center  1964年   3,197席
Shoreline Amphitheatre  1986年  6,500席
Pasadena Conference Center  1931年  3,029席
Louise M. Davies Symphony Hall  1980年  2,743席
War Memorial Opera House  1932年  3,146席
Boettcher Concert Hall  1978年  2,634席
Mortensen Hall   1930年   2,799席
Woolsey Hall   1901年  2,695席
Au-rene Theater  1991年  2,688席
Carol Morsani Hall  1987年  2,552席
Cobb Energy Performing Arts Centre  2007年  2,750席
Pritzker Pavilion   2004年   4,000席
Symphony Center Orchestra Hall   1904年  2,500席
Highland Park Ravinia Festival Ravinia Pavilion  
                       1906年  3,500席
Indiana University Auditorium   1941年  3,700席
Louisville Palace   1928年   2,700席
Saenger Theater   1927年   2,800席
Boston Symphony Hall    1900 年   2,625席
Springfield Symphony Hall    1912年    2,611席
Ann Arbor Hill Auditorium   1913年    3,538席
Masonic Temple Theatre    1922年    4,404席
Detroit Opera House      1922年    2,700席
Minneapolis Orchestra Hall Concert Hall
                   1974年    2,500席
St. Louis Powell Symphony Hall 1968 年  2,689席
New Jersey Performing Arts Center Prudential Hall
                   1997年   2,760席
Buffalo Kleinhans Music Hall  1940年   2,839席
Carnegie Hall Stern Auditorium 1891年   2,804席
Avery Fisher Hall          1962年   2,738席
Metropolitan Opera House    1966年   3,900席
New York State Theater     1964年   2,755席
New York City Center Mainstage 1943年  2,750席
Eastman Theater          1922年   3,094席
Saratoga Performing Arts Center 1966年  5,000席
Landmark Theatre         1928年   2,900席
Stanley Theatre          1928年   3,000席
Booth Amphitheatre        2001年   7,000席
Procter & Gamble Hall       1995年   2,719席
Cincinnati Music Hall Springer Auditorium 1878年  3,516席
Ohio Theatre            1921年   2,779席
Silva Concert Hall         1982年   2,500席
Arlene Schnitzer Concert Hall  1984年   2,776席
Keller Auditorium          1917年   2,992席
Warner Theatre           1976年   2,506席
Verizon Hall              2001年   2,500席
Academy of Music         1857年    2,897席
Benedum Center for the Performing Arts
                    1928年    2,885席
Heinz Hall              1927年    2,662席
Bass Concert Hall         1981年    3,000席
Superpages.com Music Centre 1988年    20,111席!!!
Jones Hall              1966年    2,912席
Brown Theater,Cullen Theater  1987年    3,523席
Abravanel Hall            1979年    2,811席
Filene Center            1971年    7,000席
S. Mark Taper Auditorium     1998年    2,500席
McCaw Hall              2003年   2,890席
Paramount Theater         1928年   2,807席
INB Performing Arts Center    1974年   2,700席
DAR Constitution Hall Concert Hall 1929年  3,702席
[41197]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月20日 09:57
投稿者:新顔の通りすがり(ID:FUUXInk)
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月20日 00:43
投稿者:catgut(ID:NFB3gAA)
ハイフェッツの「音色」をどうもハイフェッツのヴィブラートやイントネーションと
混同されている方がいるようです。私がこのスレッドで問題としている「音色」は何度も強調しているようにパールマンが指摘した「速い弓速での凛とした音」のことです。

私はもともと現在のオーケストラの音量はロシア奏法に対して大きく成り過ぎていて、音量の小さい奏法の優れた子供がいても「どう聴いても上手な子供の演奏」とぐらいしか評価されないのではないかという懸念を書きました。どうもその懸念は当たっているようで、1958年のドロシー・ディレイなら13歳のパールマンの才能を見抜けても、現在のヴァイオリニストはすでにロシア奏法を理解できないのかもしれません。

非常に音色に気を使ったハイフェッツ流のロシア奏法が、
・パールマンが指摘するように圧力が軽いこと
・フレッシュが指摘するようにロシア奏法では弓毛を緩く張っていること
からも、それほど音量が出ないのは明らかですね。
 catgut氏 [09/09/20 0:43:12]
>>>>>>>>私はもともと現在のオーケストラの音量はロシア奏法に対して大きく成り過ぎていて、音量の小さい奏法の優れた子供がいても「どう聴いても上手な子供の演奏」とぐらいしか評価されないのではないかという懸念を書きました。
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下記のどこにそんな「懸念」が書かれていますか?
catgut氏は記憶の鬼ですよね。
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月13日 11:13
投稿者:catgut(ID:NZAVFFQ)
通りすがりさまはクラシック音楽をヘッドフォンで聞きませんか?その場合、どの程度の音量になると思いますか?なんとなく「昔はパソコンもインターネットも携帯もなかったんだよ」と教えても信じない子供に向けて書いているような気がしてきました。

すでに紹介しましたがTIMES ONLINEの記事でもオーケストラの音量規制に関して以下のように書かれています。この記事の著者はクラシック分野を専門とする記者です。

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ttp://entertainment.timesonline.co.uk/tol/arts_and_entertainment/music/article3676238.ece

We the audience are also to blame. Thanks to our iPods and surround-sound speakers we have come to equate volume with musical virtue, and conductors are not immune to our preferences.

我々聴衆もまた非難されるべきです。我々のiPodや(自宅の)サラウンドスピーカーのおかげで我々は音量と音楽の美徳を同一視するようになり、指揮者も我々の好みに影響を受けないわけにはいかなくなりました。
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客観的に20世紀前半のヴァイオリン演奏の音量が小さかったと考えられる以下のような根拠もあります。

著名な弓製作者のRudolf Neudorferによると、ガット弦が主流の時代は弓は56-58g程度の軽い弓が好まれたそうです。その後音量を出すためと思われるが60g以上の弓が好まれるようになったということです。

また駒のカーブもバロックヴァイオリンはカーブが現在よりずっと緩いことが知られていますが、私の経験では戦前の楽器で当時使われていた駒は現在よりややカーブが緩いように感じます。それほど多くの例を見ているわけではないので、演奏者の個人差のほうが大きいかもしれません。
 catgut氏 [09/09/13 11:13:58]
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月08日 23:09
投稿者:catgut(ID:NZAVFFQ)
すでに紹介しまいたが、英国オーケストラ協会の作成資料(2008年作成)にも以下のように書いていますね。

・USE LESS POWERFUL INSTRUMENTS - PARTICULARLY IN THE BRASS(音量の小さい楽器を使用する - 特に金管)
「外部のオブザーバーたちはオーケストラの音量は過去30年の間に大きくなったと感じています」(External observers do feel that orchestras have become louder in the last 30 years.)
catgut氏 [09/09/08 23:09:28]
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年08月29日 12:55
投稿者:catgut(ID:MjGTFoA)
カルボナーレさま、ご指摘の通りだと思います。
金管の内径の件は一つの要因に過ぎませんね。カラヤンのヒロイックな大音量の演奏が興行的に成功したこと、戦後のアメリカ人が刺激的な音楽を特に好み、大きな肺活量を武器に金管が大音量になったことなども影響しているかもしれません。

またEUに比較し日本のオーケストラの音量規制の動きが鈍い点も気になります。日本人のオーケストラ奏者は難聴を恥と考えたり、経歴に傷が付くといった心配で症状があっても公表しない方が多いのではないかという気がします(もちろん海外でも同様の傾向はあると思います)。

ご存知と思いますが大音量の暴露による難聴の初期は、高音部がやや聞き取りずらいという症状になるそうです。そういう症状が出た場合は、年齢のせいと放置せずに耳鼻科に行ったほうがいいのではないかと思います。
catgut氏 [09/08/29 12:55:48]
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年08月28日 20:49
投稿者:catgut(ID:MjGTFoA)
カルボナーレさま、リンクをたどってみたところ、他でもない英国オーケストラ協会がオーケストラの音量規制について素晴らしい資料を作成していました。ぜひご覧になってください。具体的な対策についても詳細に書かれています。

A SOUND EAR II
ttp://www.abo.org.uk/user_files/ABO%20Publication%20Downloads/ASoundEarII.pdf

聴衆に関係がある音量制限対策については、以下のような記述があります。

・PLAY LESS LOUDLY(音量を下げて演奏する)
・USE LESS POWERFUL INSTRUMENTS - PARTICULARLY IN THE BRASS(音量の小さい楽器を使用する - 特に金管)
説明に「外部のオブザーバーたちはオーケストラの音量は過去30年の間に大きくなったと感じています」(External observers do feel that orchestras have become louder in the last 30 years.)とあります。
・Within a programme or schedule, balance noisy pieces with something quieter(音量の大きい曲と静かな曲をバランス良くする)

規制についてこんなブログもありました。領家幸さんというドイツでピアノ演奏活動をされている方が書かれています。
ttp://blog.livedoor.jp/koryoke/archives/51368044.html
力の音の時代(2008年04月24日)

もう1週間ほど前のこと、15日の火曜日だったと思います。夜、”今日は”騒音の日”でした。”とニュースで紹介されました。世界中か、ヨーロッパのことか知りませんが、その時、”騒音”(!!)の事情として、オーケストラのことが紹介されました。今ドイツのオーケストラでは楽員はみんな、何と!耳栓をして弾いているのだそうです。
オーケストラの音が大きくなって、自分が何を弾いているのか、他の人の楽器が何を弾いているのか聞こえず、10年もすると聴覚障害が起こるのだそうです。それで耳栓を仕方なくするのだそうです。
ここまで来たか・・・です。

Hamburg Steinwayの当時の技術部長のAdamさんが、今時ピアノに”叙情的な調整”をしてもダメだ、最近のオーケストラが音が大きすぎて(こういうのは、”うるさ過ぎて”です!)叙情的なピアノの音なんか聞こえない、と嘆かれたのは、10年以上も前のことです。

弦楽器も管楽器も、楽器・奏法が変わって大きな音を出すようなものになってきています。大きくて立派な音を出すための奏法には、ひとつの代償が付いてきます。一つ一つの大きくて立派な音のために、”自然な息遣い”が出来なくなることです。歌も例外ではなく、一つ一つの立派な音のために、”自然な息遣い”をしなくなっています。

聴覚障害も起こりますが、歌の場合には声帯、楽器奏者の場合には肩や背中や腕や、を壊して、演奏を諦めなければならないことが起こります。

また、人類の遺産とも思う、Stradivaliusのような400年ほどの弦楽器の名器たちも、今の奏法の弓の圧力で、今世紀で生命を終えなければならないのではないか、と思います。
catgut氏 [09/08/28 20:49:44]
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年08月27日 07:52
投稿者:catgut(ID:MjGTFoA)
APさま、

もしEUによるオーケストラの音量制限をご存知なら、私がオーケストラで音量制限をしたほうが良いと書いた際に「そんなことはとっくにEUでやっている。個人的には異論もあるが・・」で話は終わったのではないでしょうか。

すでに紹介した通りアウアーはwikiにまで「音が小さい」と書かれる始末で、フレッシュは「演奏の技法」を1920年代頃に書いたのですから、音量の小ささは大して問題ではなかったのです。またハイフェッツの実演を聞いた何人もの「一流の奏者」が「音が小さかった」と証言しているのですからそれで十分で、それ以上は楽器が良かったのか腕が良かったのかなどどうして分かるのでしょうか。

オーケストラの大音量化はもちろん19世紀からありますが、TIMESの記事で指摘しているように、ベーム式フルートなどドイツなどでは20世紀に入ってもまだあまり使われていなかったと聞きます。ハイフェッツが名声を得た1910-20年頃のオーケストラの音量が現在より小さかったことは明らかです。だからハイフェッツのような才能は現在のように「大音量」の時代には世にでなかったかもしれないと思ったのです。

ハイフェッツは人間ですから、ハイフェッツのように弾けばハイフェッツのような音がするのは当然です。もちろん私はハイフェッツのような高速なボーイングはできませんが、プレーンガット弦で軽く速くひくと「やや」ハイフェッツの影が見える気がします。同様に、ハイフェッツ「風」ヴィブラートは、左手の掌をヴァイオリンのボタンに接触させたまま手首のヴィブラートをかけると、「やや」似た感じになるように思われます。実際のハイフェッツのかけかたとは全く違いますが、結果的に「やや」似た掛かり方になるのだと思います。試してみてください。
catgut氏 [09/08/27 7:52:18]
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年08月26日 19:48
投稿者:catgut(ID:MjGTFoA)
情報ソースです。

イギリス政府による音量規制の法律(The Control of Noise at Work Regulations 2005)の説明ページ
ttp://www.hse.gov.uk/noise/regulations.htm

TIMES ONLINEによるクラシック音量規制に関する記事
ttp://entertainment.timesonline.co.uk/tol/arts_and_entertainment/music/article3676238.ece

私がこのスレッドに書いたようなことがすでに書かれています。
1900年頃に比べてずっとオーケストラの音量が大きくなっているとか、iPodのようなプレーヤーで大音量でクラシック音楽を聞いているので聴衆も大音量を要求するようになったとか。

上記記事を取り上げたブログです。
ttp://londonballet.blog60.fc2.com/blog-entry-416.html
catgut氏 [09/08/26 19:48:17]
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年08月26日 19:26
投稿者:catgut(ID:MjGTFoA)
ヒロさま、情報どうもありがとうございます。

確認したところ、私が運動するまでもなく2008年4月6日からイギリスでオーケストラ演奏の音量規制(87dB(A)以下)が実施されていました。ヨーロッパで演奏活動をされている方がこれをご存知ないとしたらいささか不勉強ではないでしょうか。

2003年にEUとして規制を決定し、2006年に一般的な職場での音量規制が実施され、演奏関係は2年間の猶予の後実施されています。EU各国で具体的な法律を作るため、実施時期や規制内容にやや相違が出てくるようです。イギリスでは基本的に音量の上限は87dBですが、スウェーデンはさらに厳しく上限を85dBとしているそうです。
catgut氏 [09/08/26 19:26:32]
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年08月26日 07:31
投稿者:catgut(ID:MjGTFoA)
APさま、オーケストラの音量が大き過ぎるためオーケストラ発祥地であるヨーロッパで87dB上限の音量規制が始まっているわけですが、似たようなことは過去にもありました。

ご存知の通りバロック頃にはおよそAの音高は390Hz-420Hzでしたが、
19世紀に金管の音高が高いほうが華やかに聞こえるという理由らしいですがどんどん基準ピッチが上がり、A=460Hz程度にまで上げるところが出てきました。

芸術的には確かにピッチを高めたほうが演奏効果が良い曲もあるのでしょうが、結局1939年にA=440Hzに固定するという国際合意ができ、その後はほぼそれが守られています(もちろんピリオド演奏は別です)。

黒沼ユリ子氏もかつてストリング誌のインタビューでこのように言われていました。

コンサートに行って驚きました。オーケストラの音が強すぎます。管楽器なんてまるでブラス・バンド。マーチング・バンドで町中を行進するならいいけれども、シンフォニーの中で、フルートもクラリネットも、もう力いっぱい吹いている感じ。弦楽器と金管楽器がバンバン鳴っているのに、おとなしく吹いていたら聞こえませんものね。だからオケ全体のバランスがおかしくなっていますね。普段から、ヘッドホンで臨場感あふれるナントカで、ヴォリュームいっぱいにして聴いているから、恐らくホールに行っても、ああいう音でないと満足しなくなっているんでしょうね。
catgut氏 [09/08/26 7:31:41]
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年08月26日 00:20
投稿者:catgut(ID:MjGTFoA)
EU各国ではオーケストラを含む音量規制が2006年までに適用されているようです。オーケストラ団員の雇用者は大音量で団員が難聴を起こさないようにする義務があります。原則として音量の上限は87dBとしています。

Noise protection for orchestra musicians
ttp://osha.europa.eu/en/publications/reports/6805535

The 2003 noise directive generally relates to all workers, however
Article 14 of the directive explicitly addresses employees in the
music and entertainment sector.

With respect to the insulating effect of ear protection, the directive
demands adherence to the limit of 87 dB(A)for the daily noise
exposure level

APさま、最近ナイロン弦に比べれば絶対音量の少ないプレーンガット
弦をモダン楽器で使うヴァイオリニストがいるのはなぜでしょうか。
鈴木秀美氏もプレーンガット弦は近代的な弦に比べて絶対音量は少ない
がダイナミックレンジが広いから良いのだと書かれています。

また、もちろん音量はないよりあったほうがいいでしょうが、その分
失うもの(大音量ではできない奏法)があります。大音量を個性と
するソリストがいても構わないですが、大音量がソリストの必須条件で
はないということです。エリカ・モリーニも非常に音が小さかったそうです。

どうも理解して頂けなかったようですが、オーケストラで管楽器の音量
が増加してしまったせいでバランスを取るために弦楽器セクションも大
音量で弾かざるをえなくなり、弦楽器奏者は耳栓をしながら演奏する
という馬鹿げたことが起きているという話なのですが。

このスレッドでハイフェッツの近接マイクの話をしているのに、PAの意味
取られるとは考えもしませんでした。大音量がそんなに好きならPAを使う
といいかもしれませんね。

catgut氏 [09/08/26 0:20:01]
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年08月25日 12:10
投稿者:catgut(ID:MjGTFoA)
演奏者と聴衆がともに耳栓をしながらコンサートを開くことのほうが馬鹿げていませんか?

以前紹介したエッセイのポイントを訳してみます。
ttp://www.fritz-reuter.com/articles/mhackle/purchasing_a_violin_with_a.htm

Jascha Heifetz actually had, what was thought by many who knew,
a remarkably “small” sound.

ハイフェッツは実際に聞いた人によると、本当に「著しく小さい音」でした。

This was related to me often times by one of my violin teachers, Milton Preves, who as principal violist with the old Chicago Symphony during the Fritz Reiner years, performed on stage and in recordings with Heifetz many times.

私のヴァイオリンの先生の一人であり、フリッツ・ライナー時代のシカゴ響時代の首席ヴィオリストで、ステージでもレコーディングでもハイフェッツと数多く共演したMilton Prevesがそう語っていました。

Frank Miller, principal cellist who, like Preves, sat only feet from Heifetz during numerous performances, related the same story.

ハイフェッツのすぐそばに座って数多く共演した首席チェリストのFrank Millerも、Prevesと同様に語っていました。

Heifetz also had other help. A great orchestra like the Chicago Symphony understands that despite the written dynamics in the score, the orchestra must always lower its dynamics to a level beneath the soloist. A great large orchestra can play a marvelous sotto voce, even while giving the impression it is playing the printed forte dynamic.

ハイフェッツは(マイクを使う以外にも)助けを借りました。シカゴ響のような偉大なオーケストラは楽譜に書かれたダイナミクスに関わらず、ソリストよりも音量を控えめに弾かなければならないことを理解していました。偉大で巨大なオーケストラはフォルテで演奏すべきところでもsotto voceで(声をひそめて)演奏することができたのです。
catgut氏 [09/08/25 12:10:34]
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月20日 11:14
投稿者:catgut(ID:NFB3gAA)
最近の一部のソリストが弓をパンパンに張って松脂を楽器に振りかかかるほどに付けているのを見ると、ハイフェッツからはずいぶん離れた世界に来てしまっていると感じます。

現代のヴァイオリン奏者にはどうしてもピンとこないのでしょうが、カザルスが若い頃には本当になんでも全弓で弾くようなチェリストやヴァイオリニストがいたそうです。ちなみにカザルスは1876年生まれ、フレッシュは1873年生まれ、クライスラーは1875年生まれでほぼ同世代です。

「カザルスとの対話」英語版202ページより
even in my childhood I felt awkward whenever I watched violinists or violoncellists using the whole bow all the time
私が子供の頃でさえ、ヴァイオリニストやチェリストが全弓を常に使っているのを見た時はいつも不器用に感じた。

NAXOSの作品解説から

ttp://www.naxos.com/mainsite/blurbs_reviews.asp?item_code=8.550125DX&catNum=550125&filetype=About%20this%20Recording&language=English

His bowing technique avoided unnecessary use of the whole bow, once thought essential
彼(クライスラー)の運弓では、かつては絶対不可欠(essential)と考えられていた全弓の使用を、不要な場合は行わなかった。

つまり、常に全弓を使うのはカザルスやフレッシュが指摘するように馬鹿馬鹿しいとしても、当時は現在よりずっと長い弓を使っていた(全般的に速い弓を使っていた)ということです。

カール・フレッシュは「ヴァイオリン演奏の技法」でわざわざ「弓の配分」という項目を設けて、奏法によって弓のどの部分をどの程度使うと良いかという解説をしています。「長い運弓」でも単にできるだけ長く弾けば良いというわけではないと指摘しています。

それにもかかわらずソン・フィレーの項では以下のように書いています。

見かけは単純であるが、中に深い真理が秘められている古いフランスの標語にこういうのがある。「沢山の弓、もっと沢山の弓、そしてなお沢山の弓」(アンダーライン付き)
[41200]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月20日 11:17
投稿者:catgut(ID:NFB3gAA)
通りすがりさま、
私は[40691]
[40691]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年08月21日 00:21
投稿者:catgut(ID:OSCAMEY)
ハイフェッツの音量については管理人様がすでに書かれていましたね。

---
ttp://www.fstrings.com/topics/index.asp?redirect=for_player.asp
ハイフェッツはガットの裸弦を愛用したと言います。彼はその高度な技巧
と裏腹にとても音量が小さかったと言われており
---

私の杞憂なら良いのですが、コンクールのために大きな音を出すことに
腐心してすでに身につけた良いテクニックを傷つけるようなことがあったら
悲劇だと思います。
に以下の通り書いていますよ。

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私の杞憂なら良いのですが、コンクールのために大きな音を出すことに
腐心してすでに身につけた良いテクニックを傷つけるようなことがあったら
悲劇だと思います。
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[41201]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月20日 11:33
投稿者:catgut(ID:NFB3gAA)
カルボナーレさま、私は最近のソリストに比較するとハイフェッツは弓を軽く張っているように見えますが。

カール・フレッシュは「ヴァイオリン演奏の技法」上巻p67で、「ロシヤ式」では「弓は軽く張られる」と書いています。ハイフェッツもたまたま強く張ったこともあるかもしれませんが、フレッシュの時代の基準では「軽く」張ったというのが一般的な評価と考えるべきでしょう。

新顔の通りすがりさま、
それではラビンの速い弓でヴィブラートをかけない音色が、ハイフェッツの同様の音色とどのように違うか具体的に説明お願い致します。
[41202]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月20日 13:36
投稿者:カルボナーレ(ID:J0RRIjk)
>カルボナーレさま、私は最近のソリストに比較するとハイフェッツは弓を軽く張っているように見えますが。

最近と言われる著名ソリストをリストアップし、弓の張りについて、映像をもとに比較していただけますか。
またついでに、残っている映像をもとに、当時の著名ソリストとの比較をお願いします。
私の感覚では、当時としては、少なくとも張りが弱いということはまったくなく、中庸またはどちらかと言えば強めの張りに思えます。21世紀となった現在でも、きわめて普通の張り方といえるレベルです。

>カール・フレッシュは「ヴァイオリン演奏の技法」上巻p67で、「ロシヤ式」では「弓は軽く張られる」と書いています。
>ハイフェッツもたまたま強く張ったこともあるかもしれませんが

catgutさんも過去何度も書いている”演奏法、音色に、もろに影響がある弓の張り”を、一流の演奏家が”たまたま”変えることはありません。すべて意思を持って行われることであり、ハイフェッツの複数の演奏映像での弓の張りが、弱いものでないことに対し、なぜ”たまたま”などという言葉が使えるのでしょうか。
ハイフェッツ本人の弱い張りでの演奏映像を複数提示いただければ、一歩譲って、弱い張りで弾く事もあったということを認めましょう。ぜひ、ご提示ください。

>フレッシュの時代の基準では「軽く」張ったというのが一般的な評価と考えるべきでしょう。

それはロシア式というものに対する一般的評価でしょうか、それともハイフェッツの弓の張りに対する一般的評価でしょうか。まずお答えください。
もし前者であれば、ハイフェッツはロシア式ではない演奏、あるいは彼流の新しいロシア式の演奏をしているということになりますね。以前から書いているように、物事は”白か黒か”、”1か0か”など決めつけられるものでなく、また時間が立てば常識も変化/進化していきますので、ハイフェッツの演奏に対し、1世代前のフレッシュの記述(1920年代発行)を無理矢理当てはめるのはまったく的外れでしょう。

例えば今から、1世代前(25年前)を考えると、PCは高価な8ビット/16ビットのDOS、データ通信はカプラでアナログ電話につないでガガガ、ピピピという状況で、インターネット、携帯電話なんで夢また夢でした。映像ではVHSが、音楽はCDが、やっと普及し始め、Walkmanでカセットテープを聴いていた時代です。その頃の常識/物の見方と、今の常識/物の見方はまったく異なるものです。
また例えば、田中角栄氏の著作を盲目的に引用して、「日本の政治、政策はこうであるべき」と語るのは、私は好きではありません。
[41204]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月20日 13:56
投稿者:新顔の通りすがり(ID:FUUXInk)
[41201]
[41201]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月20日 11:33
投稿者:catgut(ID:NFB3gAA)
カルボナーレさま、私は最近のソリストに比較するとハイフェッツは弓を軽く張っているように見えますが。

カール・フレッシュは「ヴァイオリン演奏の技法」上巻p67で、「ロシヤ式」では「弓は軽く張られる」と書いています。ハイフェッツもたまたま強く張ったこともあるかもしれませんが、フレッシュの時代の基準では「軽く」張ったというのが一般的な評価と考えるべきでしょう。

新顔の通りすがりさま、
それではラビンの速い弓でヴィブラートをかけない音色が、ハイフェッツの同様の音色とどのように違うか具体的に説明お願い致します。
catgut氏 [09/09/20 11:33:28]
>>>>>>>それではラビンの速い弓でヴィブラートをかけない音色が、ハイフェッツの同様の音色とどのように違うか具体的に説明お願い致します。

質問に答える気が無いのですね。
ですから私も義務を感じておりません。
ただし、あまり馬鹿馬鹿しいのでコメントします。

>>>>>同様の音色とどのように違うか

私には全く違う音色に聞こえますよ。耳の違いでしょう。ざんねんですね。
二人はあまりにも違うと思いますがね。

「聴覚は最もだまされやすい感覚である」
『A奏者とB奏者は音が似ている』と主張する人の隣の客席の人が全然同意しない。これは普通にあることです。ですので議論にまりませんよ。

奏法の違いは動画でみると一番違いがはっきりします。
ベル・テレフォン・アワーのDVDは当然お持ちでしょうね。
レビーン(英語の発音では第2音節が長くてアクセントがつきます)の度アップの演奏姿をたっぷり拝めますよ。どこがハイフェッツと似ているとおっしゃるのか、私にはいっこうに理解できません。

ちなみにこのDVDは多数の名演奏家の近接アングルの動画をたっぷり収録しており、奏法を論ずるなら必ず参照すべき証拠です。
[41205]

これまでの数々の疑問点のまとめ

投稿日時:2009年09月20日 15:25
投稿者:通りすがり(ID:GUZVdBU)
>20世紀後半の過度の音量重視はホールの大型化の影響だけではありません。根拠は多くありますが、流れだけ書いておきます。

20世紀後半のホールの大型化の証拠を提示してください。
大型化がないのに音量重視にその影響があるとは思えません。

〉20世紀後半にアンプ付きのレコードプレーヤーが家庭に普及し、家庭で大音量で音楽を聞くようになりました。

これについても証拠がありませんね。

〉20世紀後半のソリストは音量が大きいことは必須条件であるという傾向が強まりました。

これはあるかもしれませんが、その原因は上の二つ以外のものではないでしょうか。

〉私の杞憂なら良いのですが、コンクールのために大きな音を出すことに
腐心してすでに身につけた良いテクニックを傷つけるようなことがあったら
悲劇だと思います。

これは、このスレッドの文脈では関係ないでしょう。別の問題です。

〉ハイフェッツにも音量がそれほどないという(おそらくハイフェッツの奏法とトレードオフの)特徴があり

これについても、このスレに書きこまれている多くの人の同意はまだ得られていませんね。

〉20世紀前半の巨匠はそれぞれが違った、しかし一貫したイントネーションを持っていたようです。そして「大音量」を必須としていなかった

本当ですか?
19世紀末から1920年代にかけて米国では巨大なホールがいくつもつくられたんですよ。

〉アンプ付きレコードプレーヤーが一般に普及したので大音量に慣れた聴衆がコンサートでも大音量を求めるようになったという分析は、・・・ドロシー・ディレイの伝記に載っています。

伝記に載っていることが、正しいことの証明にはなりません。せめて、筆者がどのような理由でそういう結論に至ったかを示してください。

AP 氏
〉〉それからオケの大音量化はロマン派の時代に既に端を発している大きな流れです。ipodやオーディオ機器が出てから数年で何かが変わったわけではありません。ここら辺は少しでも音楽史を勉強した方ならご存知だと思うのですが…不勉強とはこういうことを言うのではないでしょうか?

〉ナイロン弦や太めのE線による大音量化や、20世紀後半の大音量を追求する奏法によって難聴を増やしている可能性は否定できないと思います。

これは否定されましたよね。

〉ポピュラーやロック音楽のように、家庭で大音量でクラシック音楽を聞いているから実演でも大きな音で聞きたいという発想はあまりにも馬鹿馬鹿しいと思いませんか?

確かにバカバカしいことです。そんな発想を持っているひとは非常に少数でしょう。

〉演奏者と聴衆がともに耳栓をしながらコンサートを開くことのほうが馬鹿げていませんか?

こんな事態はあり得ません。

〉「音量バブル」

???

〉コンサートに行って驚きました。オーケストラの音が強すぎます。管楽器なんてまるでブラス・バンド。

生演奏よりも大きい音でイヤホンで聞かれているんでしたっけ。

〉トンデモ説=演奏者が難聴になろうとも大音量のほうが良いという説ですね。

難聴になるほどの大音量を要求しているのは誰ですか??? 実在するのでしょうか。

〉ハイフェッツが名声を得た1910-20年頃のオーケストラの音量が現在より小さかったことは明らかです。

本当ですか? 何を根拠に?

[40836]
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年08月28日 21:03
投稿者:catgut(ID:MjGTFoA)
Heifetz生では知らない さま、

決して大音量の演奏を否定しているわけではありません。むしろ演奏者が難聴にならないようにできるのであれば、大音量も素晴らしい個性だと思います。

ただ、歴史的に偉大なヴァイオリニストは必ずしも大音量で演奏したわけではありません。例えばパガニーニは特注の細いプレーンガット弦と、非常に緩いカーブの駒を使用したことが知られています。これは事実かどうか知りませんが、爪でE,A,D線を順に切りながら最後はG線だけで演奏したという逸話もあるくらい細い弦です。つまり、パガニーニの弾くA,D線の単音は現在の我々からすると極めて小さい音であったと考えられます。パガニーニは単音の音量を捨てて重音の弾き易さを取ったわけです。


1954年のハイフェッツの来日コンサートに関する記事が二つありました。
カラヤンが帰ったのはドイツ人のカラヤンとユダヤ人のハイフェッツに軋轢があったからではないかという人もいますが、それならカラヤンからコンサートに誘うことはないと思いますので、「大音量派」の筆頭であるカラヤンは自身で話している通りハイフェッツの演奏に満足できないものを感じたのだろうと思います。

ttp://electronic-journal.seesaa.net/article/121974818.html
 4月18日に東京帝国劇場(帝劇)で、ハイフェッツのコンサートが開かれたのですが、そのときの聴衆には山田耕筰、近衛秀麿、吉川英治氏などの有名人に交じって来日中のカラヤンと岩淵(龍太郎)氏もいたのです。
 岩淵氏によると、このコンサートに誘ったのは、カラヤン自身だったというのです。ところがそのカラヤンが途中で「帰ろう」といい出したのです。ちょうど前半のプログラム、ブラームスのヴァイオリンソナタ第3番の演奏の途中だったです。「なぜですか」と英語で聞くと、「私には興味がない」とドイツ語で答えたのです。ハイフェッツといえば、世界のヴァイオリンの巨匠です。その巨匠の演奏を切って捨てるとは・・
岩淵氏はカラヤンの帝王ぶりを垣間見た思いがしたといいます。ちなみに当日のコンサートは大成功であり、各新聞は「聴衆、名演奏に酔う」という大きな見出しをつけていたのです。

ttp://www.music.co.jp/classicnews/newd&b/nakagawa/n_cdld24.html
今はない古い帝国劇場で聴きました。身体を動かさず、顔の表情に感情を表さず、淡々と演奏していました。音は、思ったほど豊で魅力のあるものでなかったようで、ヴィブラートにも何か原因があるのでしょうか、よく分かりません。しかし、演奏の安定、正確さは見事で、早いスタカット演奏の完璧さには、舌を巻きました。

〉決して大音量の演奏を否定しているわけではありません。むしろ演奏者が難聴にならないようにできるのであれば、大音量も素晴らしい個性だと思います。


あれ?

〉私も直接的には1970年前後から金管楽器の内径を太くしたことがこの数十年でオーケストラが大音量になった原因だと思います。

これは、ありかなとも思えましたが、否定されましたよね。

〉ハイフェッツの音の秘密は「surface sound」かもしれません。

これは結局どうなったのでしょうか。

〉弦の変遷だけを考えても、1920年代のソリストより、現在のソリストのほうが平均的に音量があると考えてよいでしょう。

純粋に興味があるので、弦の種類と音量の関係を数値で示したものがあれば教えてください。

〉感覚というものは実に相対的なものだと思います。・・・日本ではほんの50年ちょっと前まではテレビもなく・・・ハイフェッツの全盛期と、現在では、我々の音量に関する感覚はかなり変わってしまっているのだと思います。

〉「外部のオブザーバーたちはオーケストラの音量は過去30年の間に大きくなったと感じています」

気のせいかもしれないんですよね。

〉私は当初から以下の一貫した考えでした。しかし納得頂けないということで信頼性の高い証言や根拠を提示してきたに過ぎません。

(1)ハイフェッツの実演の絶対音量は小さかった。
(2)多くの録音では近接録音で大きな音量に聞こえるようにしていた。
(3)ハイフェッツの音量が小さかったのは音色を最優先させたからと考えられる(音量と音色のトレードオフだった)
(4)20世紀前半のソリストは音量をさほど求められなかった。
(5)20世紀後半だけでもオーケストラはかなり大音量化している。

上に挙げたように証拠が不十分なんですよね。
[41206]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月20日 19:51
投稿者:catgut(ID:NFB3gAA)
私はこのスレッドでつきつめれば以下の二つのことを主張しているだけです。

(1)オーケストラ全体の音量は20世紀前半より現在の方が大きい。
(2)音色を重視すると大音量を出せない奏法がある(ハイフェッツの速い弓の音色のように)。

(1)に関しては通りすがりさまが孤軍奮闘で懐疑的な主張を展開されていますが、いったい何人の方が支持されるのでしょうか。

(2)に関しては実例として速い弓で音色を創る奏法(ハイフェッツ=ロシア奏法でよく使われる奏法)に触れました。これは開放弦・単音でも有効な音色の創出方法であり、アタックの違いなどは関係ありません。ハイフェッツは弓の返し音がよく聞こえますが、このような部分はハイフェッツの個性であるとしても、上記の音色と関係ありません。

結局(2)についての反論(音量にかかわらずどんな音色でも練習を積めば創れるなどといった)は一つでもあったのでしょうか?

カルボナーレさま、
アウアーの教育メソッドが有名なったのはハイフェッツの成功がきっかけです。このためフレッシュは自ら命名したロシア奏法の代表としてハイフェッツを想定していたと考えられます。
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