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ハイフェッツって・・・ | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 498 Comments
[40535]

ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年06月24日 08:50
投稿者:ともりん(ID:WJMwYg)
20世紀を代表するヴァイオリニストであることは、百も承知
二百も合点なのですが、では一体どういったところが素晴らしい
のでしょうか?
永いこと彼の録音を聴いてますが、私にはわからないのです。
オイストラフのスゴサは録音や映像から伝わってきます。

先日『ハイフェッツの真の凄さはヴァイオリニストにしかわからない』
という言葉を見つけました。彼のリサイタルを聴きに行った
ナタン・ミルシテインの言葉です。

長年の疑問が解決した思いでしたが、この言葉の真意を含めて
ご教授お願いします。。。
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【ご参考】
[41218]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月21日 12:38
投稿者:カルボナーレ(ID:J0RRIjk)
裸ガット弦の太さと弦長と張力の関係を求める、計算尺やWindowsソフトが紹介されているサイトを見つけました。
ttp://www.crane.gr.jp/~tarolute/kogakkistarter5.htm

当時のガット弦の太さはわかりませんが、現在の裸ガットの太さの参考としては、もう一人のヴァイオリンウェブ ブログ化名人の方が紹介しているサイト(このBBSのメニューの左から入れるようです)の情報が使えます。

弦長を326mm(計算尺の精度でとりあえず約32cmで計算)とすると、ミディアム太さと張力は
E 0.60mm 5.6kg重くらい (0.58mmでは5.1kg重くらい)
A 0.82mm 4.5kg重くらい
D 1.06mm 3.5kg重 くらい
G 1.80mm 4.4kg重くらい(太さは例のスレからおおよそで想定)

4.5kg重付近で統一しようとすると、
E 0.54mm =>ヘリコアのA線くらいの太さ
D 1.20mm =>チェロの標準的な金属巻きのG線くらいの太さ
くらいの太さとなります。なお、上記A線の0.82mmはドミナントのD線くらいの太さ、G線の1.80mmは現在のチェロのC線で一番太いオリーブくらいの太さですね。

イコールテンションを主張する、モーツァルトの父君は、低音弦に今のチェロの弦くらの太さの弦を使っていたのでしょうか。
という矛盾は置いておいて、ハイフェッツが使っていたAとDの弦の太さがわかれば、張力もわかります。張力が強い=大きな音とは一概には言えませんが、数字で張力を比較することも一度はやっておいて無駄にはならない気がします。とくに結論のない書き込みとなりましたが、ヒントとなる情報として記載しました。

なお、太い弦は振動しないのでそれを解消するための金属巻弦の歴史は古く、17世紀の始めには一時的に普及し、再び18世紀初頭前後くらいからは使われていたようですので(出典は、Dmitry Badiarov氏のセミナーです)、20世紀以前の弦の変化もcatgutさんの検索能力でまとめられてはどうでしょうか。
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月21日 22:21
投稿者:新顔の通りすがり(ID:OEiEF5A)
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月21日 00:29
投稿者:匿名希望A(ID:FxaHE4A)
cutgut様
要するに、ハイフェッツの音量は、小さかった。
その原因は、
①ガットを使っていた。
②弓を緩く張っていた。
③ロシア式弓の持ち方をしていた。
と仰りたいのですね。他には原因はないのですね。

匿名希望A氏 [09/09/21 0:29:30]
におっかぶせますよ。
>>>>catgut様
>>>>要するに、ハイフェッツの音量は、小さかった。
>>>>その原因は、
>>>>①ガットを使っていた。
>>>>②弓を緩く張っていた。
>>>>③ロシア式弓の持ち方をしていた。
-----
catgut氏の返事がありませんが、私はガットの問題をおいといて
②③は音量の問題に直結しないと承知します。
私の何人目かの恩師は深いロシアン・グリップで弓を緩く張ります。
音は演奏会場の客席で聴くと大変大きく、いわゆる綺麗なエロティックな音が特徴でした。弓速は別段早めじゃないと思いましたね。
[41220]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月22日 12:04
投稿者:新顔の通りすがり(ID:OEiEF5A)
[41207]
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Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月20日 21:23
投稿者:catgut(ID:NFB3gAA)
「カザルスとの対話」日本語版から先ほど紹介した該当部分を佐藤良雄訳で引用します。
-----
「カザルスとの対話」コレドール著 佐藤良雄訳 p248

先生は、弓をいつもその長さいっぱいに引くという習慣を排撃なさいましたね?

うむ。私はこのような使用法をしいる学校の慣習と教育に反対した。
私からみると、音楽的観点から良くないばかりでなく、外観上もやぼでみっともない。すでに子供時代に、ヴァイオリニストやセリストたちが、いつも弓を端から端まで使ってひいているのをみて窮屈な感じをうけた。
-----

我々の想像を越えるレベルで、弓を長く使い、圧力をあまり使わない時期が実際にあったということを理解する必要があります。この「習慣」が良かれ悪しかれ20世紀前半の多くの演奏に影響を与えたことは間違いないでしょう。

この原因はなかなか理解しがたく、バロック時代の演奏習慣由来なども考えられますが、個人的にはプレーンガット弦の振動性質とプレーンガットが「削れないようにする」配慮があったのではないかと想像します。精度の低いガット弦は結構安かったのですが、高級品は当時も高く、圧力をかけない配慮があったのではないでしょうか。理由をご存知の方はご教示いただけると幸いです。ちなみにカザルスは本書で真面目に「(ガット)弦が一番よく響くのは、切れるまえなのだ」「私は弦をできる限り長く取り替えないでおく」と述べています。

ちなみにプロが使うヴァイオリン弦に限ると、弦の変遷はおよそ以下のような流れのようです。オイドクサは1922年発売、オリーブは1950年発売ということです。

1920年以前 G(金属巻線ガット)D,A,E プレーンガット
1920年代  G(金属巻線ガット)Dでやや金属巻線ガットが使われ始める。Aはまだプレーンガット、Eはスチールとプレーンガット混在。ただしE線は現在より細め。
1930年代   G(金属巻線ガット)Dでかなり金属巻線ガットが使われる。Aはプレーンガットがまだ主流、金属巻線ガット混在、Eはスチールが多数派になる
1940年代-1950年代 金属巻線ガット・低めの張力のオイドクサ系が使われる
1950年代-1970年頃 金属巻線ガット・高めの張力のオリーブ系が使われる(オイドクサも混在)
1970年代-1980年頃 ナイロン弦が使われ始める。
1980年代-現在    ナイロン弦が一般的になり、張力が強いものが増えてくる。E線も張力の強いものが使われるようになる。

90年ほどでずいぶん変わってしまったものです。
 catgut氏
>>>>「カザルスとの対話」コレドール著 佐藤良雄訳 p248
>>>>先生は、弓をいつもその長さいっぱいに引くという習慣を排撃なさいましたね?---中略----
catgut氏:この原因はなかなか理解しがたく

わたくしは"Casals and the art of interpretation":David Blume著、オックスフォード大学出版 の英語版を持っています。ペーパーバック版113-114ページを引用します。
When discussing the use of bow, Casals would sometimes comment, 'The composers think of their music and very often they don't think of the requirements of the instrument.' He pointed out that in order to serve a composer's musical intention 'we are sometimes oboliged to make bow changes within the written slurs and we we mustn't be too preoccupied about this. The changes must, of course, be intelligent and in goot teste.
121ページ下註も引用します。
While Casals' bowing indications could sometimes look complex (e.g. slurring across bar lines to avoid accents , detaching certain quick notes in lyric passages to enhance articulation) , their exedution , in his hands, sounded natural and simple.

前半の引用は、作曲者の意図に沿うには印刷されたスラーの線内で弓を分割すべき場合がある、というのが大意でしょう。
後半の引用は、カザルスのボーイング指示は、アクセントを回避するための小節線を跨ぐスラーや、アーティキュレーション(明瞭な音の区切り)を強調するために叙情的走句の速い音符を切って発音するなど、複雑なものであったが、聴くと自然で単純に聴こえた、という意味でしょう。

カザルス風のボーイングの工夫は現代の独奏、室内楽、オーケストラの演奏で既に広く普及し、というより教育の段階からしつけられる当然の常識となっています。フレッシュのボーイング改革も同様な方向性だと記憶しています。ただし私はフレッシュ師の"The art of violin playing"上巻を持っておらず、親族がドイツ語版を持っていて借りたいのですが、他県に赴任しており駄目でした。いま英語版を紀伊国屋に注文していますので、後日確認したいと思います。

ようするに20世紀初の平均的演奏家は、今日の平均的演奏家の水準に比較して、譜面に対するこまやかな神経に欠けていた。そのため不自然な区切り(たしかフレッシュがフレーズの区切りではポルタメントするな、と注意したように記憶します)や楽器の都合での不自然なアクセントを付けてしまう場合があったということになるのだと考えます。憶測でなく古い録音にその例があります。

だからカザルス以前の

>>>>>この「習慣」が良かれ悪しかれ20世紀前半の多くの演奏に影響を与えたこと

を今日の立場からするとあんまりポジティブに評価は出来ませんね。
ただしそれなりの『味』はあったのでしょうね。1920年代のTutti奏者を聴くと下手糞ですが時代を感じます。ガラミアンの師カペーの録音を聴くと悪趣味と感じます。でもそれが時代でしょう。日本のクラシック先カンプリア代の野村あらえびすさんの時代は、それしか無かったのでカペーが権威だったかも知れませんね。
[41223]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月23日 11:19
投稿者:catgut(ID:NFB3gAA)
新顔の通りすがりさま、

「カザルスの対話」の翻訳者である佐藤良雄はご存知の通りカザルスの直弟子ですから、カザルスの意図をまげて訳しているとは考えにくいと思います。

「ヴァイオリン演奏の技法」の新しい英語版では以下のように原書から翻訳されています。
google書籍検索で読めます(The art of violin playing p69)

It would appear that the same dynamic level can be
produced in two ways:

a.With little bow, strong pressure(or weightiness), in close proximity to the bridge.
b.With much bow, little pressure, farther away from the bridge.

Which, in reality, is the stronger, i.e., the more projecting?
(一部略)
The basic tenet of the broad use of bow is at the core of both the
Franco-Belgian as well as the Russian school. It is altogether one of
the healthiest and recognized basic principles. This in no way alters
the fact that there are, at times, clearly defined, outstanding, and
even self-willed personalities who subconsciously prefer
a manner of playing which runs counter to the generally accepted
rules(for instance, Kreisler). Such unusual characteristics of playing
are, however, usually so intimately connected with the innermost
expressive needs, that unusual approaches are necessary
as a consequence of the individuality and sensitivity of the
personality involved.
The mere imitaion of technical peculiarities, without the corresponding inner compulsion, will bear the stamp of insincerity and even artistic forgery. Greater pressure with smaller expenditure of bow, in forte,
should therefore, in general, be rejected.

フレッシュは「クライスラーのように弾きたい」と言う生徒がいたら、「単にそういう技術的特色を模倣するということは明らかに不誠実であり、芸術的偽造とさえ言えよう。だから、弓を少く使って、弓に強い圧力を加えて強音を出すことは、普通はやらない方がよい(佐々木庸一訳)」のように説得したのかもしれません。現在は「ハイフェッツのように弾きたい」という生徒に逆のことを言う人がいるのかもしれませんが。

なお、実際にガットE線を使用された方はご存知の通り、モダンピッチに対してガットE線は耐久性が弱すぎるという問題を抱えています。細さに対して張力が強すぎるため、大抵左手指で弦を押さえる部分にささくれが出来て、張力で切れてしまいます。実用性を考えるとスチール線のように強い張力にはできません。A,Dはプレーンガットでも十分太いのであまり気にする必要はありません。

「半分程度の張力」という表現は、現在最も強い張力のE線が9kg重程度、プレーンガットE線が5kg重程度で使われたケース可能性があるということで書きましたが、もっと張力の弱いスチール線ともっと強い張力のプレーンガットE線を比較すれば「半分程度」はおかしいということなら、その通りですので謹んで訂正させて頂きます。

なお、プレーンガットG線は私自身は使ったことがありませんが、現在のG線とはかなり音が異なり「ボーボー」としたはっきりしない音になると聞いています。
[41224]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月23日 11:55
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
[41223]
[41223]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月23日 11:19
投稿者:catgut(ID:NFB3gAA)
新顔の通りすがりさま、

「カザルスの対話」の翻訳者である佐藤良雄はご存知の通りカザルスの直弟子ですから、カザルスの意図をまげて訳しているとは考えにくいと思います。

「ヴァイオリン演奏の技法」の新しい英語版では以下のように原書から翻訳されています。
google書籍検索で読めます(The art of violin playing p69)

It would appear that the same dynamic level can be
produced in two ways:

a.With little bow, strong pressure(or weightiness), in close proximity to the bridge.
b.With much bow, little pressure, farther away from the bridge.

Which, in reality, is the stronger, i.e., the more projecting?
(一部略)
The basic tenet of the broad use of bow is at the core of both the
Franco-Belgian as well as the Russian school. It is altogether one of
the healthiest and recognized basic principles. This in no way alters
the fact that there are, at times, clearly defined, outstanding, and
even self-willed personalities who subconsciously prefer
a manner of playing which runs counter to the generally accepted
rules(for instance, Kreisler). Such unusual characteristics of playing
are, however, usually so intimately connected with the innermost
expressive needs, that unusual approaches are necessary
as a consequence of the individuality and sensitivity of the
personality involved.
The mere imitaion of technical peculiarities, without the corresponding inner compulsion, will bear the stamp of insincerity and even artistic forgery. Greater pressure with smaller expenditure of bow, in forte,
should therefore, in general, be rejected.

フレッシュは「クライスラーのように弾きたい」と言う生徒がいたら、「単にそういう技術的特色を模倣するということは明らかに不誠実であり、芸術的偽造とさえ言えよう。だから、弓を少く使って、弓に強い圧力を加えて強音を出すことは、普通はやらない方がよい(佐々木庸一訳)」のように説得したのかもしれません。現在は「ハイフェッツのように弾きたい」という生徒に逆のことを言う人がいるのかもしれませんが。

なお、実際にガットE線を使用された方はご存知の通り、モダンピッチに対してガットE線は耐久性が弱すぎるという問題を抱えています。細さに対して張力が強すぎるため、大抵左手指で弦を押さえる部分にささくれが出来て、張力で切れてしまいます。実用性を考えるとスチール線のように強い張力にはできません。A,Dはプレーンガットでも十分太いのであまり気にする必要はありません。

「半分程度の張力」という表現は、現在最も強い張力のE線が9kg重程度、プレーンガットE線が5kg重程度で使われたケース可能性があるということで書きましたが、もっと張力の弱いスチール線ともっと強い張力のプレーンガットE線を比較すれば「半分程度」はおかしいということなら、その通りですので謹んで訂正させて頂きます。

なお、プレーンガットG線は私自身は使ったことがありませんが、現在のG線とはかなり音が異なり「ボーボー」としたはっきりしない音になると聞いています。
はいったいなんですか?
暫く書き込みがなかったので期待していたのですが
今の話の流れとほとんど関係ありません。
こんな事しか書けないのですか?

今投げかけられている疑問についてまじめに解答してください。

○新顔の通りすがり様の質問
ハイフェッツの音量が小さかった原因は
②弓を緩く張っていた。
③ロシア式弓の持ち方をしていた。
ことに由来するのか否か。

○ガット弦、金属弦の張力と音量に関するデータ。

○コンサートホールが年々大型化している証拠。

○オーケストラの音量が年々特に20世紀後半に増大している証拠。
[41225]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月23日 12:14
投稿者:新顔の通りすがり(ID:OEiEF5A)
catgut氏 res感謝したいのは山々ですが…
「佐藤訳がカザルスの意図をどうのこうの」
という発言を私は全く行っておりません。
ちゃんと読んで下さい、お願いです!!
そうではなくて
>>>>>我々の想像を越えるレベルで、弓を長く使い、圧力をあまり使わない時期が実際にあったということを理解する必要があります。この「習慣」が良かれ悪しかれ20世紀前半の多くの演奏に影響を与えたことは間違いないでしょう。この原因はなかなか理解しがたく、バロック時代の演奏習慣由来なども考えられますが、個人的にはプレーンガット弦の振動性質とプレーンガットが「削れないようにする」配慮があったのではないかと想像します。
---
というcatgut氏に対して私は、その「習慣」をポジティブに評価できないぞ、と書いたのです。疲れるなあぁ全く!!
[41226]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月23日 18:36
投稿者:catgut(ID:NFB3gAA)
新顔の通りすがりさま、翻訳の件了解しました。

私が勘違いしていたようですが、あのように私が書いたのは、カザルス自身は全弓の常時使用を「学校の慣習と教育」が原因と明確に指摘しているのに対して、一部の奏者の能力が低いことが原因と解釈されているように思えたためです。これは新顔の通りすがりさまの個人的な見解でした。

カザルス自身は長い弓づかいの原因として、ブランスやベルギーの流派(の教育)で「弓を弦につけたままでなくてなはならない」という「執拗な先入主」があったことを指摘しています。いったんある奏法が普及すると、それがおかしいと思っている人がいてもなかなか修正はできないということですね。
[41228]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月23日 21:07
投稿者:catgut(ID:NFB3gAA)
大変不思議なことに「ストラディヴァリの製法」と同じく「20世紀前半の奏法」は何か神秘的な理由により永遠に失われたと思い込んでいる方がいらしゃるように思われます。私は決してそのようなことはないと思います。

以下のような点を考慮すれば、20世紀前半の演奏様式に近い演奏が現在でも可能だと思います。もちろん、短時間の練習でできるようなものではありませんが。

(1)イントネーションの違い(多様性)
一例としてカザルスは「カザルスとの対話」で以下のように述べています。

私はある人々を跳びあがらせるようなことを表明できる。すなわち、私のシステムではたとえば、変ニと嬰ハとの差は、半音のハと変ニの差、あるいは嬰ハとニの差よりも大きいのである(表情的音程について 
日本語版p242)。
   
(2)ボーイングの違い
20世紀前半では速く軽めの弓づかいで音量と音色をコントロールする
比率が高い。

(3)旋律演奏のポリシーの違い
   20世紀前半は声楽(歌)に似せる意識が強い。声楽的ポルタメントや、声楽的な音色の模倣を行う。弓使いも人間の息遣いを極力模倣する。ヴィブラートも歌でヴィブラートがかかる場所のみでかける。

(4)プレーンガット弦の音色の違い

個人的には、現存のヴァイオリニストでは、イダ・ヘンデルが(2)と(3)に関してはかなり20世紀前半のテイストを保っているのではないかと思っています。かなりご高齢なので今回の日本公演でどうかは保証の限りではありませんが。


最低な人格ですね さま、
カザルスは慎重にも、当時の教育が悪いという表現をしているにもかか
わらず、当時の奏者の能力が低いという解釈は正しいと思われますか?
[41229]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月23日 21:26
投稿者:新顔の通りすがり(ID:OEiEF5A)
はーいはーい(ニコニコ)。
catgut氏も読んでいるはずの「カール・フレッシュの覚書」の英語版1957年のマックス・ロスタル序文で
IT IS a well-known and undisputed fact that the high standard of violin playing of today is absolutely unthinkable without the powerful and lasting influence which Carl Flesch exercised through his researches, writings and teaching.
も、「ロスタルの個人的見解」って訳ですかね。
だとしたら「IT IS」と書いたロスタルは誇大妄想狂かも知れません。
high standard of violin playing of today
であって of yesterday じゃありません。
catgut氏は of yesterday な奏法を「個人的見解」として好むと告白するのですね。結構です、了解しました。

私は自分の耳で聴き、目で見たことに基づき発言していますよ。
1920年ころのオーケストラの悪趣味な演奏を私はCDで幾たびも確認しています。ハイハイ個人の耳で聴いたのですよ。
of yesterday なリュシアン・カペの四重奏団の演奏も、復活して欲しくありません。まっぴらごめんであります。
[41230]

Re: ハイフェッツって・・・

投稿日時:2009年09月23日 22:18
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
なんだか話題がハイフェッツからカザルスに移っています。
新たにスレッドを立てて頂きたい。
カザルスについてとか20世紀前半の奏法についてとか。

>私はこのスレッドでつきつめれば以下の二つのことを主張しているだけです。

(1)オーケストラ全体の音量は20世紀前半より現在の方が大きい。
(2)音色を重視すると大音量を出せない奏法がある(ハイフェッツの速い弓の音色のように)。

とおっしゃるのでしたらせめてこのスレッドでは(1)についてだけでも決着をつけて下さい。
証拠となるデータをそろえて下さい。
(1)について否定しているのではありません。
信じるに足る証拠を探して下さいと言っているのです。
ホールに関しては私の調べたものが信用できるか否か、
データが足りないか十分かコメントして下さい。
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