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精巧なオールドレプリカ | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 116 Comments
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精巧なオールドレプリカ

投稿日時:2012年07月21日 23:48
投稿者:本気系(ID:UnOBJgA)
現代のヴァイオリン製作者の中でも特に実力のあるヴァイオリン製作者は、問屋や弦楽器店を通さずに、「直販で」売るようになってきています。
送料と保険料を負担すれば、自分の希望するヴァイオリンに近いものを1台送ってくれて、気に入れば購入、気に入らなければ、その楽器を再調整するか別のヴァイオリンと交換、という具合に対応してくれます。自分の作品によほどの自信があるからこその売り方だと思いますし、彼らのオールドレプリカを手に取って見てみると、そういう売り方にふさわしい逸品だと感じます。

例)Gregg Alfのストラディヴァリウスのレプリカ
ttp://www.alfstudios.com/gallery/GAlf/GA210/index.html

Gregg Alfのレプリカは非常に精巧で本物の質感をリアルに再現していて、日本の弦楽器店の店頭で見かけるような「なんちゃってレプリカ」とは一線を画しています。
また、Gregg Alfのレプリカは、見た目がオールドそっくりなだけでなく、音もオールドっぽい音が出せて、しかも、健康で非常にパワフルな音が出せるので、本格的なコンサート楽器として買ってすぐに使えます。

200万円とか300万円出して、「しょうもない新作ヴァイオリン」を買うくらいなら、400~500万円出して、上記のGregg Alfのような超ハイレベルなオールドレプリカを買った方が、はるかにお得だと思います。

弦楽器店の店頭でGregg Alfなどの精巧なオールドレプリカと、クレモナなどの現代の新作ヴァイオリンを弾き比べられたら、ユーザー的には非常に便利だし、納得して買うことができるのですが、残念ながら、そういう弦楽器店は皆無です。

英会話が苦手であれば、電子メールで簡単な英文を書いて依頼すれば、オールドレプリカのトライアル(試奏)をさせてもらえますので、本気で良いヴァイオリンを求めている人はトライアルしてみると良いでしょう。
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【ご参考】
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Re: 精巧なオールドレプリカ

投稿日時:2012年07月25日 21:35
投稿者:父娘Vn(ID:KJSGcgg)
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Re: 精巧なオールドレプリカ

投稿日時:2012年07月25日 11:15
投稿者:ヴァイオリンとフルートのRio(ID:ExiIWRA)
レプリカを必要としないのであれば、聞き流せば済む話です。
反論することに格別な意義を感じる人が居るようですね。
本気系さんには新しい情報を提供して頂いたものと思いますよ。
それが受け手にとって貴重かどうかは各個人によって違うでしょう。


さま
そうですね。そうかも知れません。ただ、やっぱり釈然としないのです。
スレ主さまに反対意見の人は書かなくて宜しい。ということは、同意見の方だけしかこのスレッドにかきこむべきではない、と言うことになりますか。
それでは、建設的な議論ではないかも知れません。

木村さんの自殺行為論はなかなか参考になります。それだけ、レプリカに対して需要があるということでしょう。つまりは、製作者サイドとしては、(霞を食べて生きては行けないので)売れる見込みが立たないものばかり作っていて、生活できないでは困ってしまう、と言うことですよね。

では木村さま、他、識者の皆様に問いますが、「名手が弾いたCDの音を聴いただけでその楽器が素晴らしい音色だから500万円払ってでも買うべきだって断定している人の推薦を、素直に聞くのは、妥当な判断でしょうか?」不自然だと思うのですが。如何でしょうか。
買う気が全然ないのにトライアルで注文して結局返品するのが適切な態度でしょうか。教えて下さいまし。
[44817]

横レスで僭越ですが

投稿日時:2012年07月25日 21:55
投稿者:江戸川凡人(ID:QghYc3M)
>> 後期デル・ジェスの作品に代表される、ワイルドで大胆な作風を持ったヴァイオリンを作ろうと思うと、レプリカや少しゆるめのコピーを作るざるをえないという現実があります。
+++横レスながら補足申し上げます++++
無量塔蔵六先生が過去に面白い発言をされています。たしかオーディオ雑誌のインタビュー記事ですが:
『製作者にとってガルネリは細工が粗雑であまり参考にならないのです。ストラディヴァリは大へん念入りだと本に書かれたり言われたりしていますが、あの程度のものを今やったのでは念入りだと言われないですね』
++無量塔発言から推すなら下記の話もわかりやすいのではありませんか+++
>> 「デル・ジェスが作った時にはこんな感じだったんだよ。」なんていう言い訳は残念ながら通じません。

>> 16~18世紀のイタリアの楽器(ストラドも含めて)は産業革命以後の価値観を持っている私たちにとっては不完全な箇所があり、また、そこが良いのですが、そういった良さを出そうと思うと、新作としてニスを塗ると認められないので必然的にアンティーク仕上げを選択することになります。
+++++
一例ですが、イタリアオールドで第2線級といわれる、それでも非常に高価な楽器をご使用のプロ奏者の方を存じていますが、寸法がいわゆる近代的な楽器と微妙に異なるので慣れるまで時間がかかったとのこと。
ようするに工業製品として規格化されない産物だ、という意味かと忖度します。
木村様、勘違いならご指摘ください。
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Re: 精巧なオールドレプリカ

投稿日時:2012年07月25日 22:00
投稿者:木村(ID:EyEJgQA)
たくさんからの質問に関連しているので、先にPochiさんへの回答です。

私が「自殺行為」にあたると言っているのは、デル・ジェスが残したような道具の跡をそのまま残すこと、パーフリングをコーナーの部分で強引に潰し合わせた(他に表現が見つかりません)作りにすること、ところどころでカクカクしている輪郭やf孔、宇宙人のような渦巻きををそのまま再現し、新作仕上げで作ることです。

リンク先にあるのは、Ole Bullを洗練させ、分かりやすく綺麗にした楽器です。そのようなスタイルが悪いといっているのではありません。むしろ後期デル・ジェスをアンティーク調にせずに作ろうと思うと、そのような方法をとるしかないのでしょう。

ただ、そのような楽器はいわば去勢された馬であって、デル・ジェス本来の魅力、彼のダイレクトで無駄のない作風を伴ったものではありません。しつこく言いますが、それが悪いわけではありません。そのようなスタイルで素晴らしい作品を生み出している方もいます。
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Re: 精巧なオールドレプリカ

投稿日時:2012年07月25日 23:20
投稿者:木村(ID:EyEJgQA)
たく氏からの1つ目の質問について;

>自殺行為とおっしゃられているのは、「アンティーク仕上げをしないと評価してもらえないし、製作家として疑われる」また「売れない」というような意味でしょうか。

そうです。もちろん、評価してくれる人はいるでしょうが、先ほど述べたように同業者内のみでうける楽器になってしまうのがおちです。ニスが剥がれていない、縁もすれていない新作を評価する基準と、アンティーク加工された新作(コピー、レプリカ)を評価する基準がずれているからです。同業者に褒められると嬉しいことは確かですが、彼らのために楽器を作っているわけではないので、正直、虚しいです。経験者談です。

2つめの質問について;

>不完全な箇所がある」とご指摘頂いていますが、具体的にはどういうことなのでしょうか。例えば、「ニスが脆かった」「この構造が問題ある」「製作技術・製作道具の未熟さ」等のことでしょうか。

まずニスについてですが、ベルゴンツィや一部のデル・ジェスによく見られる針でつついたような跡、フィリウス・アンドレアやロジェリなどに見られる楓の杢に染みこんでしまったニス、赤系のニスによくある不透明さ、ニスを塗る前の木地の粗さ、などでしょうか。
構造についてですが、Pochi氏への回答を読んでいただくとなんとなく分かっていただけると思います。他に例をあげるなら、ベルゴンツィのf孔の切り込み(ニック)の位置が現在標準(195mm)とされているものよりも極端に低い位置(198-200mm)こと。フィリウス・アンドレアのパーフリングの黒色が灰色に近いことなどなど、たくさんあります。

ただ、私は彼らの「製作技術・製作道具」が未熟だったとは思いません。不器用だったと思われがちなデル・ジェスですが、彼の道具の使い方、例えばのみの使用方向などをたどっていくと、彼がいかに卓越した技術者で効率の高い作り方を知り尽くしていたかが分かります。

3つめの質問について;

>「見た目」とは、構造寸法、ニスの仕上げ、f字孔の左右非対称性、表板・裏板の寸法の違い、表板・裏板の凸凹、ネック角度、焼いたような針の後、板厚分布、横板の厚みのバラツキ等のような細かい点も含んでと解釈してよろしいでしょうか。

一つ一つの細かい要素が絡みあって、楽器の見た目を構成していますので、そう解釈してもらっても構いません。
--------------
江戸川凡人氏が記している無量塔蔵六先生の発言には同意します。ガルネリが参考にならないとは私は思いませんが。むしろ道具の跡が豊富に残っているグァルネリのほうが、過去の製作法を学ぶにはもってこいだともいえます。
[44823]

Re: 精巧なオールドレプリカ

投稿日時:2012年07月26日 00:31
投稿者:通行人(ID:giRyMYA)
>デル・ジェス本来の魅力、彼のダイレクトで無駄のない作風を伴ったものではありません。

現代のデル・ジェスの忠実なコピーを作るのはいいとしても、現状のどこまでが作者が感知していた本来の姿といえるのでしょうかね?

200数十年の経年変化で、姿が変わるところまで、あるいはネックやバスバーの交換補強などで発音性能が変わるところまで、作者が予測していたとは思えません。

制作者は、時々神がかりになるのやらん?
[44824]

Re: 精巧なオールドレプリカ

投稿日時:2012年07月26日 00:51
投稿者:木村(ID:EyEJgQA)
>現代のデル・ジェスのどこまでが本来の姿といえるのでしょうかね?200数十年の経年変化で、姿が変わるところでまで、あるいはネックの交換、バスバーの補強などで発音性能が変わるところまで、作者が予測していたとは、到底思えません。

私の言っている「本来の魅力」というのは、ニスの剥がれ、傷、修理の跡、オリジナル・セットアップ時の音のことではありません。
通行人氏の仰っている「本来の姿」をしているデル・ジェスを見たいなら、大阪にあるポシェット「Chardon」をご覧になってください。
デル・ジェスが未来に自分の楽器がどうなっているかなんて想像をしようともしなかったでしょう。未だに彼の楽器が使われていることを知ったら、それこそ目が飛び出るほど驚くにきまっています。

>制作者さんは神がかりなの?

過去にはストラドやグァルネリを神がかった存在として語られることが多かったのは事実です。未だにそのような傾向はありますが、私が雑誌での連載を通して伝えようとしていることは、全く正反対のことです。バカのように借金をし、兄弟喧嘩をし、職を探すために引越しをし、と私達と同じただの人間だったんです。
[44827]

Re: 精巧なオールドレプリカ

投稿日時:2012年07月26日 01:59
投稿者:通行人(ID:giRyMYA)
200年以上の経過による板の変形や傷、どこまで残っているのかわからないオリジナルニス、そういった外観を構成する要素も音に直結するゆえに、コピーする価値があるというなら、それらはガルネリの楽器に備わっていた本来的な要素ではないのでしょう、ということです。

それでも外見にこだわる客が多いというなら、所詮は音ではなく見栄(ないしは自己満足)で買っているだけなのでしょうね。

私もかつてカノン砲のコピーを所持していて、そこそこにオールド風の音色が出るので喜んでましたが、本物のオールド(ガルネリと同時代のイタリアン)を手に入れてからは、所詮はおもちゃに喜んでいたのだと思い知らされました。貧乏くさい低次元の夢だったと思っています。
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Re: 精巧なオールドレプリカ

投稿日時:2012年07月26日 08:01
投稿者:たく(ID:MZmFRSY)
木村さんへ

ご丁寧な回答いただきありがとうございました。理解できました。

私としては、アンティーク仕上げだろうがそうでなかろうが、しっかりとした考えで製作された楽器を評価したいと思います。構造・響き・外観等すべに関する事項で。そうでないと製作家の方々の努力が無駄になってしまいます。

ひょっとして、現在の製作家の多くは単純な寸法(ボディ長は355mm、ストップ長(?)は195mm)にこだわらず製作されたいのではないのでしょうか。まあ有る程度は許容範囲に収めないと演奏しにくくなるでしょうが。
どうも需要側からの評価が、表面的で本質ではないことが問題化なのかもしれませんね。その結果、色んな工夫をして歪んだような楽器(少なくとも私が今まで接することができたピリオド楽器の名器は皆非対称です)を製作すると、現在のニスの仕上げ方では見た目が変に感じ購入しない(へたくそな製作家に思う)。だから、そのような楽器はアンティーク仕上げをする必要がある。ということもあるのかなと感じました。

プロの間では、評価された楽器は一般の購入者にとって理解ができないので売れない。ということなのかなと思いました。

とても残念です。もっと自由に個性あふれる楽器を製作していただきたいものです。また。それをちゃんと評価できるような愛好家で有りたいものです。
[44829]

Re: 精巧なオールドレプリカ

投稿日時:2012年07月26日 09:57
投稿者:pochi(ID:EyRIKDA)
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[44818]

Re: 精巧なオールドレプリカ

投稿日時:2012年07月25日 22:00
投稿者:木村(ID:EyEJgQA)
たくさんからの質問に関連しているので、先にPochiさんへの回答です。

私が「自殺行為」にあたると言っているのは、デル・ジェスが残したような道具の跡をそのまま残すこと、パーフリングをコーナーの部分で強引に潰し合わせた(他に表現が見つかりません)作りにすること、ところどころでカクカクしている輪郭やf孔、宇宙人のような渦巻きををそのまま再現し、新作仕上げで作ることです。

リンク先にあるのは、Ole Bullを洗練させ、分かりやすく綺麗にした楽器です。そのようなスタイルが悪いといっているのではありません。むしろ後期デル・ジェスをアンティーク調にせずに作ろうと思うと、そのような方法をとるしかないのでしょう。

ただ、そのような楽器はいわば去勢された馬であって、デル・ジェス本来の魅力、彼のダイレクトで無駄のない作風を伴ったものではありません。しつこく言いますが、それが悪いわけではありません。そのようなスタイルで素晴らしい作品を生み出している方もいます。
木村氏、
なるほど!
ありがとう。
[44830]

Re: 精巧なオールドレプリカ

投稿日時:2012年07月26日 11:28
投稿者:Xin(ID:IGGGaBI)
レプリカと贋作は、どうちがうんですか
堂々と偽者ですと言ってうるのがレプリカですか
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