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ヴァイオリンの塗装について その3 | ヴァイオリン掲示板

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楽器・付属品 216 Comments
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ヴァイオリンの塗装について その3

投稿日時:2008年06月13日 20:49
投稿者:catgut(ID:MxCCaDI)
私は前スレッド、前々スレッドで、
「ヴァイオリンの音色は材質と形状、および調整によって決まり、
ヴァイオリンの塗装で音色が良くなることは基本的にない」と
客観的な証拠を多数提示して書いています。

どなたも塗装でヴァイオリンの音が良くなるという証拠を提示されて
いません。そして見当違いのコメントがしばしば付けられています。
これはいったいなぜなのでしょうか。ちょっと分析してみたいと思います。
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Re: ヴァイオリンの塗装について その3

投稿日時:2008年08月02日 23:48
投稿者:Xin(ID:QJMRgjA)
話が煮詰まってきたようですね。

私は、木工が終って、最初の一塗りする瞬間が好きです。
その瞬間に木肌が美しく輝きます。
塗装の美しさよりも、木肌の美しさなのです。

その昔、日本に進駐軍がやってきて、住む家の床柱にペンキを塗った
話をききました。感性は人(人種)によって違うものですね。

”壁塗り”で面白い話を思い出しました。
今から40年ばかり昔のことですが、アメリカの某スピーカーメーカーから
8インチのフルレンジスピーカーユニットが発売されました。
このスピーカーユニットは評判がよく、ファンが大勢いて
いまでもリペアされて高値で取引されています。

白いコーン紙に銀色のセンターキャップが付いていて、いかにもハイファイそうでした。

普通は黒い紙のコーン紙なので、このコーン紙の白いザラザラした塗料は何だろうと注目されました、現在でも音響特性を良くする特殊塗料が塗られていると思われています。

このスピーカーの設計責任者いわく、これはただの壁塗り用の塗料だよ。

ヴァイオリンの話題をするところですが、
スピーカーの振動板も音響特性をまとめるために塗装されることがあります。あまり外観は問題になりませんが。
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Re: ヴァイオリンの塗装について その3

投稿日時:2008年08月03日 01:05
投稿者:父娘Vn(ID:NCJBGIQ)
長く続いていることは、スレ主氏の見解が支持されていることを示すものではありません。今回の場合、真逆です。初心者の方は、誤解なさいませんよう。
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Re: ヴァイオリンの塗装について その3

投稿日時:2008年08月03日 01:34
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
多くの方々にスレ主の見解が全面的に否定されているものでもありません。資料の読み方の恣意性と無謀な論理展開に呆れ返っているのだと思います。

ヴァイオリンのリノキシンニスのリンクは貼りましたよね。この掲示板にも何度か登場している高橋明氏です。もう一度貼ります。
ttp://www.interq.or.jp/gold/akiravln/linoxin.htm
彼のヴァイオリンは鳴ります。
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Re: ヴァイオリンの塗装について その3

投稿日時:2008年08月03日 01:53
投稿者:catgut(ID:JEd3dSk)
ヘロン・アレンは「クレモナのニス」について「バイオリン製作 今と昔」の多くのページを割いていますが、それはあくまでクレモナのニスの美しさを追求したものであり、ニスと音との関係については前スレッドで引用した通り以下のように書いています。

『バイオリンの選び方』という小冊子を書いたT.ポーターは、適切な意見を述べている。「(中略)クレモナ・バイオリンの素晴らしい音色を、ニスの故だという人たちは、たいへんなミスを犯している。クレモナ・バイオリンの美しさと価値は、その構造にある。優れた楽器は、たとえひどいニスを塗られたところで、依然として優れているように、どんなニスもひどい楽器の音色をよくすることはできないだろう」
この意見は、彼の素晴らしい本の中の最も賢明な意見のひとつであり、
みなさんも、この章を読む間、心に留めておけるようにと思って引用した。


私もアレン同様、T.ポーターの見解こそが賢明な見解だと思います。
[37961]

Re: ヴァイオリンの塗装について その3

投稿日時:2008年08月03日 02:13
投稿者:ムフフ(ID:FkEGQ4Y)
念のため補足しておくと高橋氏や日本リノキシンの社長さんは日本でのリノキシン使用のパイオニアであり、彼らの地道な努力と紹介でこの新素材がちょっと有名になったことで変な買い被りも横行し出したのです。
彼らこそしったか君たちの妙な「リノキシン信仰」を苦笑してみていることでしょう。
彼らの名を出してリノキシン信仰の擁護をしては彼らにお気の毒すぎるんじゃないですかねぇ~
[37963]

Re: ヴァイオリンの塗装について その3

投稿日時:2008年08月03日 02:37
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
ムフフ氏、

この掲示板は国境が関係ない人々もたくさん居ます。後進国限定の話をする必要はありません。

高橋氏のリンクは便利なので利用させて貰っています。
[37964]

Re: ヴァイオリンの塗装について その3

投稿日時:2008年08月03日 02:43
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
>たとえひどいニスを塗られたところで、依然として優れているように、
***これは暴論ですね。ニスを厚く塗りすぎると鳴りません。硬すぎるニスを塗るとひび割れて音が悪くなります。アルコールで剥がせばもう一度塗り直せるという意味では優れている事に変わりは有りませんね。
[37965]

Re: ヴァイオリンの塗装について その3

投稿日時:2008年08月03日 03:07
投稿者:カルボナーレ(ID:MpZUIhA)
catgutさん、[37953]
[37953]

Re: ヴァイオリンの塗装について その3

投稿日時:2008年08月02日 18:17
投稿者:catgut(ID:JEd3dSk)
ちなみに「CDでわかるヴァイオリンの名器と名曲」には、漆原啓子さんがバッハ・シャコンヌの冒頭を、ご本人所有のストラド、Formaggia Vittorio 1992年、Mario Gadda 1971年の3提で弾いた録音をどれがどれだか当てるクイズがCDに収録されています。


このスレッドも長く続いてきましたが、念のためもう一度まとめておきます。

(1)ニスは音に影響がある
ニスは一般に白木より音を良くするのではなく、白木より音量を落したりこもった音にするという点で音に影響がある。

(2)優れたニスとは「柔軟」なニスである
優れたニスとは板の振動を極力妨げない性質を持つニスである。

(3)優れた製作者はニスの塗り方を工夫している
優れた製作者はニスを薄くかつ美しく塗るという難しいテーマに取り組んでいる。

(4)優れた調合済みのニスが存在するなら製作者が調合する必要はない
クレモナニスのように、優れた既存のニスが存在するならそれを製作者が使用するのは合理的な選択である。
でのまとめには誤りがありますので、勝手ながら、訂正させていただきます。

(1)ニスは音に影響がある
ニスは、白木より音量を落したりこもった音にするという点で音に影響がある。
[注釈]白木の楽器の音が最上であるという点については、[37794]
[37794]

Re: ヴァイオリンの塗装について その3

投稿日時:2008年07月05日 00:59
投稿者:カルボナーレ(ID:KIZhNmM)
catgutさん

そろそろ、下記にお答えください。
過去の発言の中で、白木の楽器を弾いた演奏家・製作者の感想を根拠に「白木の楽器が最もよい」とおっしゃっていますが、そのもっとも良い音が出る白木の楽器を使って、著名演奏家が公開演奏会を行ったことのある事例をいくつか挙げていただけますか。試奏時のコメントは不要です。実戦の場での事実をお知らせください。
また、万一そのような事例を挙げられないのであれば、なぜ素晴らしい音の出るはずの白木の楽器が、公開演奏の現場で使われないのか、catgutさんの見解をお知らせください。
これに答えていただけない場合は、白木最上論は誤りである、と判断させていただきます。

現在残っているストラディヴァリウスを含むオールドヴァイオリンは、上塗りのニスがかなり取れているので、catgutさんにとってはこれらは白木のヴァイオリンそのものである、と言い切るのであれば、そう言い切っていただいても結構です。(すなわち、catgutさんにとっては、公開演奏の場で使われている、ほとんどのストラディヴァリウスは白木のヴァイオリンであり、ほとんどのデル・ジェスも白木のヴァイオリンである、という回答をされることを意味します。) 曖昧な答は不要です。
に対してて回答いただいていないことから、単なる個人あるいは一部の方の思い込みであることが明確になっています。上記は、音がよいかどうかとは別の話としての当たりまえの話です。

(2)優れたニスとは、板の振動を極力妨げない性質を持つニスである。
[注釈]柔軟なニスがそのような性質を持つということは、証明されていません。また柔軟という言葉の定義もされていません。”板の振動を極力妨げない性質を持つニス”を”柔軟なニス”と呼ぶなどということはまさか言わないとは思いますが...
ニスにより、周波数特性をコントロールして良い音になるように調整している、という具体的な反証はまだ出てきていないので、今のところのまとめとしては上記となります。

(3)優れた製作者はニスの塗り方を工夫している
優れた製作者はニスを薄くかつ美しく塗るという難しいテーマに取り組んでいる。

(4)優れた調合済みのニスが存在するなら製作者が調合する必要はない。それを製作者が使用するのは合理的な選択である。
しかしながら、そのような市販のニスが存在したという証拠はなく、また現在もそのような万能な市販ニスは存在しないので、これは単に理想を述べたものある。
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Re: ヴァイオリンの塗装について その3

投稿日時:2008年08月04日 01:02
投稿者:catgut(ID:JEd3dSk)
ニスと音色の関係についての考え方について簡単に歴史を振り返ってみます。

・19世紀初頭まで
ニスがヴァイオリンの音色に影響するという考え方は記録に残っていない。
「良いヴァイオリン」について詳しく書かれたレオポルド・モーツァルトの
「バイオリン奏法」(1750年代)にはニスと音の関係について記載なし。
引っ越すたびにその都市で売られた調合済みのニスを塗ったG.B.
グァダニーニは1780年代まで製作している。

・19世紀初頭から20世紀初頭まで
一部で「クレモナ銘器の音の秘密はニスにあるのではないか」という考えが生まれる。ただしこの考え方は少数派で1880年前後の本では「ニスが音色に影響するという考え方はしばしば嘲笑される」と書かれている。同時代のヘロン・アレンの著書でもニスが音の秘密であるという説を否定している。

・20世紀初頭から1970年頃まで
ストラディヴァリに関して権威があるヒル兄弟がニスが音色を良くすると主張したことでニスが音色を良くするという考え方が比較的広く信じられるようになる。

・1970年頃から現在まで
John C. Schellengの実験等でニスが音色を改善せずむしろ音量を落すことが明確になり、再び(少なくとも欧米では)ニスが音色を良くするという考え方は少数派となり、アカデミックな文献ではほぼ完全に否定されるようになった。ナジバリー氏などの一部が(ヒルの説は否定しながらも)ニスがある程度音色に影響するという考え方を表明している。
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Re: ヴァイオリンの塗装について その3

投稿日時:2008年08月04日 02:46
投稿者:カルボナーレ(ID:WSB4GQA)
catgutさん
>引っ越すたびにその都市で売られた調合済みのニスを塗ったG.B.グァダニーニは1780年代まで製作している。

の根拠を教えてください。

引っ越した先では手に入る材料が異なり、また以前は手に入ったけれどその土地では手に入らない材料もあるので、自分で調合していたとしても同じニスはまずできません。その土地で入手できる材料でベストを尽くして調合するのが普通であり、自分で調合していたとしても、違う土地に行けばニスは当然変わります。
”その土地で売られていた市販ニスを使っていた”ことの証明に ”場所が変わると、塗っていたニスが変わる” ことを持ち出しても、証明でもなんでもなく、意味がありません。
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