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弓の感想 「 アルシェ vs 杉藤 」について | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 6 Comments
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弓の感想 「 アルシェ vs 杉藤 」について

投稿日時:2021年06月13日 15:16
投稿者:松毬(ID:YwCJdZA)
 アルシェ弓や弓の杉藤について、良くは知らないのでグレードや年代によらず皆様が弓を使った感想を教えて頂けないでしょうか??


良い弓との前評判が高いアルシェの弓ですが、先日、初めて弾いてみると、なんと「オバさんの声の様な音」が聞こえてきたぁっ!!
待て待て、大根のような杉藤はどうかと再確認するといやいやこれはちゃんと涼しく綺麗な音が出せるのに??ナゼ(?_?)だろうか。。ハズレを仕込んだのかなぁ??とも実力なのかなぁ??とも、アルシェに懐疑的になりました。

どちらの弓もボトムグレードの剛弓、Size1/2ですが、これで4/4バイオリンを試しました。
 ・アルシェ弓は、2000年代前後のものPE1001で竿はペルナンブコだと思います。
  殆んど使われた形跡はなく捻じれもありません。
 ・弓の杉藤では、1990年代ごろのものNo.160で竿はブラジルウッドと思います。
  使われた形跡が見て取れ、また捻じれています。

 なお、4/4弓は有利なのですが先の他4/4弓も試しておりオバさんの声はありません。
 弓の杉藤では、
 ・1990年代後半ごろ、No.200、竿は、ブラジルウッド
 ・2010年ごろ、使用済みNo.330、竿は、ペルナンブコ
 ・1990年代前半ごろ、No.250推定、竿はペルナンブコ
 ・2020年ごろ、Stan-BとStan-C、竿は、ペルナンブコ
 オールドモダンのペルナンブコでは、
 ・戦後のフレンチとジャーマン:サルトリースタイル
 ・戦前のフレンチ:サルトリースタイル
 ・19世紀フレンチ:ペカットスタイル、ヴォアランスタイル、トルテスタイル
 
よろしくお願いいたします。
【ご参考】
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Re: 弓の感想 「 アルシェ vs 杉藤 」について

投稿日時:2021年06月17日 13:00
投稿者:rio(ID:MQeCVTE)
どちらも 自分にとって、良いなと思うものはありました。

アルシェは

当時、アルシェのソロが税抜き60万円だったとき
文京楽器 創業何周年か記念の110万円と70万円の弓を拝見し
良い弓だと思いました。
ソロとは、別格の音色と操作性を持ち合わせていました。

杉藤は

3代目の浩司さんの弓は、彼の理想とするベクトルが
オールド弓の方向に近く、代表となるセンシティブシリーズは
モダンな弓とは傾向が異なり、賛否が分かれていたと思います。
とてもよく響く弓だと思います。

今は、弓の製法を分けて作っておられ、
購入者の好みで選べるようになっていますね。

職長のM氏も、他工房で研鑽を積むなど
更に腕を上げているようです。

どちらでも お好みでいいと思いますが

アルシェのヘッドは、いつも アルシェ と主張しているのが多く

見た目重視の私は、アルシェはどうも購入しようという気持ちになりません。

以上です
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Re: 弓の感想 「 アルシェ vs 杉藤 」について

投稿日時:2021年07月08日 10:51
投稿者:松毬(ID:OANkSFI)
Rio様だけです。ありがとうございます。
 
 いろいろと調べて、まだ調べ中ですが、少し分かってきました。これから、少し試奏行脚してみようかな!と思います。結果は、また追って。

 さて、バイオリンは、人、弓、箱がマッチするか?ですね。アルシェ創業記念の弓と、マッチした点で良かったです。アルシェのヘッドは正面から見ると、金魚みたいなかわいいです。アルシェは、弓である主張として、ちゃんとはフェースでしかできないのだから、そこだけはアルシェのハチェッドフェースをきちんとして、ただ棒をつけただけと思います。

 また、バイオリン弓では、アルシェは技術的にサルトリースタイルなら何とか作れたが、トルテの後期スタイルやペカットスタイルでは、今泉氏(楽器の辞典)の言葉を比喩すると、○○風のなんちゃって弓しか作れないのが技術的実力なんじゃん??と訝しく見えます。追加のPE100Xシリーズを味見したらやはりダメでした。ですが最近は、杉藤のM職長は良い弓を出していると思います。

 フランス名弓と比べると、杉藤もアルシェも根底にある弓のスタイルはジャーマンボウでしかなく、杉藤の大根弓に対して、アルシェの寸胴弓と、大勢は五十歩百歩のよう。フランス名弓を目指すものの五里霧中の両者は、杉藤は技術的に良く、より少しばかり良い材を使いブランドイメージが良いのがアルシェと思います。
 杉藤は、鈴木の弓部門から独立して、今五代目。三代目がマイスターシリーズ、四代目がセンセティブ、五代目が社長席に座ってM職長が弓のスタイルを改めましたね。今後の評判を待ちたいと思います。

 これらは、更に他のグレードも試して結論づけたいと思います。

 なお、アルシェのバイオリン、ピグマリウスのボトムラインは、鈴木の楽器のOEMだったのかな?いただけませんね。正確には、共通のOEMサプライヤーから完成品を得たようで、両者の違いは、少しばかりよい材を使い、また響き易いように表板が薄いのがアルシェで、基本デザインは鈴木。パターン、アーチもネックや塗装の仕方もまったく同じ。それで、ピグマリウスはオバさん声で、鈴木の弦を張る鈴木は破れ太鼓って感じかなと妄想。今もそうなのかな??この点で、ピグマは言っていることとやっていることが異なって不味く、別な所を狙ったと感じられます。これでは根本的にダメだと思います。
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Re: 弓の感想 「 アルシェ vs 杉藤 」について

投稿日時:2021年07月13日 09:41
投稿者:松毬(ID:QjGVU3Q)
ちょっとP-クマのOEMにヘビーな道草。

 ピグマのボトムライン、ふと手にした1995年頃のバイオリンを見たら、ピグマはスズキのOEMだと分った。(1).ピクマのST-03に対しスズキのNo.540、(2).ピクマのST-02に対しスズキのNo.330相当。この4つのスクロールは同じ人が作ったものだったとはギョロっ、ビックリ!!したぁ。スズキとパターンもアーチも塗装法も同じだった。

 スズキは、材に劣り見た目が悪く、しかし安いが、表板は厚く芯のある音を矢の様に飛ばせる。練習機体としての素質は良い。そもそものステンターである。
 ピクマは、スズキの楽器を設計のベースにしており、少し良い材が使われ、板厚を薄くして音は異なり軽くて響き易く、色も異なり見た目は良い。スズキに対しプライスが少し高めである。
このピクマの価値は、初心者に弾き易く響き易く、下手でも満足させる入門楽器。また、スズキ(標準的な楽器)を響かせられない者に響きを体験させることが出来る易しい楽器。逆に言えば、ピクマでは簡単に響いても、スズキでは響かないことがしばしばで、練習を要する。ピクマとスズキは性格が異なりマーケティング上の住み分けがなされている。

 今、ピクマは、次の様に公式に謳っており、上位グレードに対しては、真摯に言えている。しかし、ボトムラインに対しては詐欺である告発ができます。自社製オリジナル楽器であるイメージを強く植え付けるものの、長年スズキが研究したイタリアンアーチを用いたのであり、そして確かに児童であった彼女もこの楽器を使ったが、それは多くの児童が使う同じスズキのNo.200台の分数楽器と比べれば、グレードが異なって明に良い音の楽器なのだから、表向き半面では事実として言えても残る半面で意図的に誤解を与えている。
 加えて、成長した彼女は、ピクマを4/4で外したのも事実でありピクマとカーネギーとの関りは薄い。
 むしろ、五嶋龍の方は、デビュー楽器にスズキの研究部長だった士郎の弟子を指名するのである。
 エッセンスは、名器とは少し異なるのである。
 このピクマが、犯罪にならなかったのは、購入者が詐欺にあったとして警察に申告しないためである。


[公式に掲げた謳い文句]
名器の持つ美しさを届けたい (中略)1976年に誕生したのが日本の弦楽器ブランド、ピグマリウスです。
ヴァイオリンの原点にして最高峰であるストラディヴァリウスのように、見た目にも美しい完璧なバランスで製作された楽器こそが、最高の音色を奏でます。ピグマリウスは理想的なイタリアン・アーチング※を長年の研究によって開発し製作に用いることで、名器のエッセンスを宿す「音と美観が調和した楽器」を目指しています。

※イタリアン・アーチング・・・イタリアの名器に特徴的な、表板と裏板の均整のとれたふくらみのこと

(中略)設計・製作・セットアップのすべてを日本国内でおこなっている「フラグシップ・シリーズ」と、高品質の入門モデル「エントリー・シリーズ」を展開しています。

(中略)数年間に及ぶストラディバリの徹底研究を経て発表されたピグマリウスは優れた設計、美しい音、芸術的な仕上がりによって、日本のみならずヨーロッパやアメリカのマーケツトにも衝撃を与え、以来多くの優れた演奏家たちに支持されています。 ニューヨーク・ジュリアード音楽院・バイオリン科主任教授であったドロシー・ディレイは、ピグマリウスの素晴らしさを認めて賛辞を寄せるとともに優秀な教え子の一人である五嶋みどりにその使用を薦めました。彼女は1/2 サイズのピグマリウスで練習を重ね、やがてカーネギーホールでデビューを飾ることとなります。

ピグマリウス。それはものづくりへの情熱。
ピグマリウスの理念、それは「古典への尊敬と造詣に基づき、技術と美しさを融合しながらすべての演奏家に優れた楽器を提供すること」。名器を尊重することは、単なる模倣に 陥ることではありません。私たちはストラディバリをはじめとする名器の中に崇高な創造性を見いだしているの であり、それをいかに現代に活かしていくかという“実践“こそが重要で あると考えているのです。 “音の出る道具“という概念を超えた「プレイヤーの創造性を刺激する楽器」。私たちは昔日の名工たちに想いを馳せながら理想へ向けて日々歩み続けています。
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Re: 弓の感想 「 アルシェ vs 杉藤 」について

投稿日時:2021年07月14日 06:41
投稿者:松毬(ID:QjGVU3Q)
ヒグマとシーバスの道草Part2

 ボトムラインは、板のシーズニングほどほどに使い切りの大量消費設計ではなないでしょうか?ピクマは新品グリーンで音が良い評価だったでしょう。しかし、30年前後経過して所有者が代替わりし、楽器は残りました。今、Re-useへ真価を問い直すと、板の薄さはその影響と効果が判然とします。
経年効果では、板が厚いスズキにより大きな効果があったろうし、これからもスズキは使い込まれて、見た目も音も成長して出遅れを取り戻すでしょう。ヒグマはスズキの群れを食い尽くしたか?神は手をいたずらに挙げるのか?しばし待ってみましょう。

 また、このライン、再販価格は低くても、もう少し今より骨董価値を上げてちゃんとした市場相場へ成長するでしょう。ステンターでも、ビヨームなら100万円越えなので、、、楽しみ。。

 なお、ヒグマのボトムライン、(最初??)ST-00、Derius、Standardと、レーベル変化の通り仕様も製造も変えますが、位置づけと扱いは同じなので、同じ結果で宿命を繰り返すと思います。見た目、綺麗で好きですが。。。。
[54503]

Re: 弓の感想 「 アルシェ vs 杉藤 」について

投稿日時:2022年04月22日 12:50
投稿者:松毬(ID:FnUWKWA)
 一年を経て恐縮ですが、ようやく少し解ってきたような気がします。

 [54253]
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Re: 弓の感想 「 アルシェ vs 杉藤 」について

投稿日時:2021年06月17日 13:00
投稿者:rio(ID:MQeCVTE)
どちらも 自分にとって、良いなと思うものはありました。

アルシェは

当時、アルシェのソロが税抜き60万円だったとき
文京楽器 創業何周年か記念の110万円と70万円の弓を拝見し
良い弓だと思いました。
ソロとは、別格の音色と操作性を持ち合わせていました。

杉藤は

3代目の浩司さんの弓は、彼の理想とするベクトルが
オールド弓の方向に近く、代表となるセンシティブシリーズは
モダンな弓とは傾向が異なり、賛否が分かれていたと思います。
とてもよく響く弓だと思います。

今は、弓の製法を分けて作っておられ、
購入者の好みで選べるようになっていますね。

職長のM氏も、他工房で研鑽を積むなど
更に腕を上げているようです。

どちらでも お好みでいいと思いますが

アルシェのヘッドは、いつも アルシェ と主張しているのが多く

見た目重視の私は、アルシェはどうも購入しようという気持ちになりません。

以上です

文京楽器 創業何周年か記念の110万円と70万円の弓
rio様から頂いた、この話はもしかしたら F.X.トルテのレプリカ弓のことでしょうか??

 実は、トルテの弓と同じならレプリカでも良いのではないかと考えており、大変興味があるところです。
 '13年に堀(酉基)さんが、久保(陽子)さん所有のトルテの弓をコピーして作成したレプリカが好評で、これを手始めに4本のジャパンストリングスカルテット(JSQ)のトルテ弓がレプリカとなった話がありますね。その後、創業記念('17文京楽器70周年、'18年アルシェ35周年)モデルの弓をリリースしており、その中にこのF.X.トルテのレプリカベースの弓があったようです。

 元々、トルテの弓は、別格な音色と操作性を持ち合わせていると思います。
レプリカからのアレンジの程度は分からないのですが、以前より弾いてみたい弓でした。羨ましく、弾いた体験がおありなことは良いですね。


 また、杉藤も少しずつ解ってきたところです。
'60年代にようやくペルナンブコが普及して、三代目の武司さんがマイスターボーを確立したようで、似た弓はルイ・バザンにもありました。四代目、五代目と少し話しもしました。
 最近の職長のM氏の弓は、手ごろで楽しい弓です。音は新しいのですがオールドのモダン弓と同じような操作感があって、ん~っ技術があるなぁって感じる弓で良いと思います。

 これを真似て、5万円のスズキ弓を貰って改良し今頻繁に使っています。やっぱりオールドのモダン弓は、摩耗と事故リスクから安易に頻繁に使えません。大切に保存と思います。

 因みに、杉藤の歴代は次ですよぉ。

  1889年 初代 杉藤鍵次郎(1862-1920)
  1918年 二代 杉藤文五郎(1888-1970)
  1946年 三代 杉藤 武司(1923-1994)
  1964年 「合資会社 杉藤楽弓社」「杉藤マイスターボー」 製造法確立。
  1975年 四代 杉藤浩司 (1952-20__)
  1994年 社長を継承「杉藤センシティブボー」製造法確立。
  2008年 五代 杉藤慎子社長を継承
[54504]

Re: 弓の感想 「 アルシェ vs 杉藤 」について

投稿日時:2022年05月01日 19:50
投稿者:rio(ID:NnMVFRA)
>rio様から頂いた、この話はもしかしたら
>F.X.トルテのレプリカ弓のことでしょうか??

110万円は、トルテモデルだったと思います。
70万円のは、トルテモデルではありませんでしたが覚えていません。
申し訳ありません。

今 私の手元には アルシェはPE-SOLOがあります。
当時の文京楽器の社員さんに聞くと、
大瀬さんがドミニクペカットを横に置いて、
特注で作った弓であると聞いています
しかしながら、ヘッドのスタイルはドミニクペカットではなく
アルシェのスタイルとなっています
普通の人なら、これで十二分に満足すると思います。

>トルテの弓と同じなら
それが100万200万で手に入るなら、私も欲しいです。

>元々、トルテの弓は、
>別格な音色と操作性を持ち合わせていると思います。
私は
音色は良いと思いますが

モダン弓とトルテの時代のオールド弓とでは
タッチの基準が異なり、モダン弓に慣れた方は
オールド弓はすぐには使えないと思います

もちろん、松毬様が
トルテ、シモン、アダム、ペルソワ、パジョー のようなオールド弓と
サルトリー、ウーシャ、ボワラン、モリゾ のようなモダン弓と
操作性は変わらないと 感じておられるなら

「感覚の差」になってしまいますが…

杉藤の弓は
浩司さんで大きく変わったと思います。
センシティブの登場です
オールド弓を意識した製法でした

杉藤浩司氏が 一から手がけた弓は数は少ないですが
実験的な弓もあれば、至宝のような弓もあります
私は、優れた製作者であり
優れた経営者だったと思います

松毬様
「オールドのモダン弓」とはどういう意味なのでしょうか?

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