ヴァイオリン・ウェブ | Violin Web
ヴァイオリン・ウェブ | Violin Web

イヴリー・ギトリスの良さが分からない | ヴァイオリン掲示板

ヴァイオリン好きのための情報サイト ヴァイオリン・ウェブ
[49654]

イヴリー・ギトリスの良さが分からない

投稿日時:2015年06月01日 21:32
投稿者:モンティ(ID:FWiWmJk)
イヴリー・ギトリスと言えばヴァイオリン界の巨匠とされているようですが、
私にはその良さがさっぱりわかりません。
演奏を聴いて真っ先に気になるのはその並外れた?音程です。
年齢のせいかと思っていましたが、
若い頃の演奏もかなり独特な音程です。
伴奏がピアノの時は、ピッチそのものがピアノよりも高い感じで、
聴いていて終始落ち着きません。
またその音楽性、解釈、音色も独特なものがあり、
まったくヴィブラートをかけない音もあれば、派手にかける音もあり、
音色に統一性を感じません。
一言で言えば風変わりな演奏にしか感じません。
この演奏をする人を巨匠と呼ぶならば、
コンクールでこんな弾き方をすると優勝するのでしょうか?
せいぜい一次予選、それどころかテープ審査さえも落ちると思うのですが。
この人の良さとは何なのでしょうか?
【ご参考】
[49658]

Re: イヴリー・ギトリスの良さが分からない

投稿日時:2015年06月01日 22:04
投稿者:ヒロ(ID:E4GQARQ)
一度だけリサイタルに行きました。
高齢のギトリスは「やるきあんのか?」って感じの演奏でした。
全く客をなめくさったような演奏。
途中で席を立つほど不快ではなかったので最後まで聴きました。

アンコールで日本の唱歌をやったのですが、一音だけ真面目におもいっきり歌い上げたのが全くすごい音で、その一音で腰がヌケてしまいました。
忘れられない音楽経験でした。たとえようもない美しさと輝かしさ。とても文章で表現できるものではありません。

そのたった一音のためにギトリス先生は認めざるを得ません。

若い頃の録音は聴いてて楽しいです。
[49659]

Re: イヴリー・ギトリスの良さが分からない

投稿日時:2015年06月01日 23:20
投稿者:パッションフルーツ(ID:MEM5JlY)
ギトリスのすごさはまさしくその音程だと思います。
音程は表現の強力な武器だと私も思います。
私の夫はギトリスのロンドカプリチオーソを聞いて「これが正しい音程だ!」と申します。ティボーのフランクのソナタを聞いた時、びっくりしました。1音1音どの音も、何と言っていいか「意図した音程」で弾いています。死んだような低い音もあります。しかしその音が輝かしいメロディーを一層引き立たせています。これがバイオリンの「表現」なんだとひしひしと感じました。音色と音程と表現は密接な関係にあると実感します。
ギトリスの演奏にも同じものを感じます。
ピアノやオーケストラと合ってないこともありますね。しかしそれさえわかってやってるというか、面白いと思ってしまいます。他の楽器と音程を完全に合わせることは不可能でしょうから、分からないで合わないのと分かってやっているのの違いでしょうか。

私の個人的な感想なのですが、最近の演奏は、音程よりも、よりビブラートや抑揚で表現しようとする人のほうが多いように感じます。そうすると私には表現過多のように感じられるのです。生々しく大げさすぎるように感じます。下手なお芝居を見ているように感じるのです。叫ぶばかりが真実の吐露とは限らないと思うことがしばしばです。

もちろんすべての人がギトリスの真似すべきだとは思いません。色んな演奏者がいますよね。ただギトリスやティボーを否定するような時代が来たらと考えるとちょっと恐ろしいですね。芭蕉が否定されて川柳が王道になるような感じとでもいいましょうか。

また好みの問題もありますから、ギトリスが好きでなくても仕方がないかと思います。ただギトリスは道を究めた一人であるのは間違いないと思います。

関連スレッド