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雑談・その他 14 Comments
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音律

投稿日時:2003年04月12日 10:31
投稿者:玉木宏樹(ID:GIMlEwk)
レッスンの友社の弦楽器専門誌「ストリング」の4月号、巻頭インタビューで私の音律話が大きく取り上げられています。
かなり刺激的にアグレッシブに、純正律やピタゴラス律の話をしています。
読んで頭へ来る人も多いかもしれませんが、
まず、話題になることを切望します。
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【ご参考】
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Re: 音律

投稿日時:2003年04月16日 10:14
投稿者:教えてください(ID:JSgmgHA)
玉木先生、お忙しい折お返事ありがとうございます。
とても具体的で分かりやすい説明感謝しております。
弾くときに確認してみます。ありがとうございました。
[3354]

Re: 音律

投稿日時:2003年04月30日 12:48
投稿者:玉木宏樹(ID:GIMlEwk)
玉木です。
約一週間前、レイトスターターでお馴染の柏木さん御夫妻と、ストリング誌編集長が、私の事務所に来られ、音律に関する対談をやりました。そのやりとりは、多分6月号に載ると思いますので、そちらに譲るとして、2.3非常に大笑いしたことがありました。
まず、4月号の私のインタビュー記事に対して、賛同者は意見を寄せてくるが、反対意見が皆無に近いということ。なぜかと訊いてみると、音律の話題なんてオタクっぽくてやってられないということらしい。私は、まず無視つまり、シカトされるだろうとは予想していましたがオタクとはねえ....。
柏木さんは、音律というからオタクっぽく見えるので、音程の問題提起にしたほうがいいと言う意見でした。
また私が激しく笑い転げたのは、玉木さんはとても頭の固い人じゃないかと思われているというくだり。
私みたいにいい加減でフニャフニャな奴はそうはいないんだぞ。大酒飲みで、大の競馬フリーク。なにせ、JRAの場内FMで、ラジオの司会と予想をやりながら、時々ヴァイオリンを弾いたりして。知る人ぞ知るガハハの井崎脩五郎とダジャレ馬鹿予想を垂れ流し、ヒンシュクを買ったもんだったなあ。
そんなことはともかく、ヴァイオリン持参の柏木さんと、私の編曲した、2台ヴァイオリンのための入門編を演奏しながら、非常に簡単に純正律を体感したり、私のコンピュータで調律したキルンベルガー第3でベートーベンの曲を弾いてその美しさにのけぞったり、もう大笑いの一日でした。
平均律ピアノに対処する方法など、面白話はまたいずれ。
[3355]

Re: 音律

投稿日時:2003年04月30日 13:01
投稿者:pochi(ID:FWiDMmI)
この手の話題は、音楽表現と密接に関係しているけれど、考えるより感じることなので、あまり突っ込むとえらい目にあいますが、玉木先生の下記の文章には同意しかねます。

> Gはピアノより低くなり、耳にも分かります。従ってヴァイオリニスト達は本能的にAをピアノより若干高くします。低いソは気になるけど高い音程は陽性になるからです。

ヴァイオリニスト達は本能的にAをピアノより若干高くするのは、弦の線密度が一定でないので、倍音が少し低めになるからだと思います。試しに音叉をヴァイオリンの駒にあてて弦との震動で調弦してみてください。その後、音叉を歯でくわえて調弦してみて下さい。歯でくわえたほうが高くなります。耳で音叉の音を聞くと、音叉をヴァイオリンの駒にあてて弦との震動で調弦したときより、かなり高く調弦してしまいます。この現象は、Gとの関係というより、線密度の問題の方が大きいと思うのですが、如何でしょうか?
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Re: 音律

投稿日時:2003年04月30日 19:48
投稿者:玉木宏樹(ID:GIMlEwk)
もちろん、あなたのような方もいらっしゃるでしょうし、弓の圧力によってもピッチは変るし、Aを高く調弦する人が全部、Gが低くなるという認識のもとではないでしょうね。但し、その認識のもとの人も多くいるのも事実でしょう。私の友人のヴァイオリン教師の何人かもAを高めに調弦するように教えているといっているし、私の先生-古武滋野さん(モギレフスキー直系)からもそう言われた記憶があります。
でも、なぜ高くするのかは明確に言える人も少ない。
いろんなセンスでAを高くするのはなんの問題もありません。ただ私は、ピタゴラス音律の原理原則を言いたいがためオーバーな表現になりました。
ただし、今手元にスコアがないので、何小節目とは言えないのですが、ベートーベンの交響曲の6番か7番の3/4拍子 F-DurのViola のフレーズ、上から下がる、レードーラファレードーラファドーーの最後のドは開放弦なのですが、どこのオケでも、日本、海外を問わず、みんな、低くなり、回りと合いません。これは、ObのAに合わせてから完全五度下を純正に取った結果、平均律的に言うなら半音の6/100広くなってしまうからです。純正律的に言うなら、inFのホルンのAから純正に長六度下に取ったCとは最初から合わないわけでね。
これがピタゴラスの正体なのです。
なお、以前の質問に、ピタゴラス3度を知りたいというのがありましたが、ギターの調弦がまさにそうです。まず、下のミに対し、2オクターブ上のミの開放弦を合わせておきます。そして、下からミラレソを夫々純正に合わせます。そして、上のミから4度下のシを取ります。それから、開放絃上に出来たソとシ、この長三度は聞くに堪えない汚い響きです。これがピタゴラス三度なのです。
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Re: 音律

投稿日時:2003年05月16日 14:25
投稿者:玉木宏樹(ID:GIMlEwk)
玉木です。教芸から「リズム」の本¥1000がでました。私も小文を書いています。
これは別にそれを宣伝するつもりではありませんが、興味のある方はお読み下さい。
ここではそこに書いた重要な結論だけあげておきます。音律とは直接関係なさそうですが。

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 以上、駆け足でリズムの分析をしてきたが、いちばん重要なのは、この分析を踏まえて、いかに演奏・作曲に反映させるかである。たとえば、クラシックの演奏のレッスン上では先生からよく「うたって、うたって」と言われる。しかしこの「うたう」(多分、エスプレシーヴォ)ということはどういうことなのかを、理屈で考える先生はほとんどいないように思える。実は、この「うたう」ということの根拠には、必ず冷徹で正確なリズム感がなければ、ただの酔払いの鼻唄のようになってしまう。この「うたう」ことのリズム感についてはいずれ機会を改めて紹介したい。
 最後にひとこと。歌やヴァイオリン等、自分で音程を作らなければならない人たちは特にリズムの訓練が必要である。私の経験上、リズムがしっかりできれば、自然と音程もよくなる。逆に言えば、リズム感がしっかりしていれば、少々の音程の差は気にならない。メロディをうたう前にまず、「リズムの快感」ありきである。
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