[56087]
弓の質問
投稿日時:2025年09月03日 21:50
投稿者:ティンダーリア(ID:M0eTgFg)
弓の事でお伺いしたいのですが、弓というのは剛性が高ければ高い程良いというようなものなのでしょうか?
古い弓で、操作性が物凄く良いけど圧力を加えるとすぐに棹が弦にくっつくような弓、というのは演奏する上で価値はないですか?
上手な人に弓を使わせてもらうと、ほとんどがとんでもなく硬い弓を使っているのですが、これといって操作性の良さを感じたり、音の発音や繋がりの良さを感じた事がなく、上記疑問に感じました。
あと、良い弓は先が細いなんていうのをいくつかの文献で見た事がありますが、先が細い弓で剛性がとんでもなく強い弓というのは見た事がありません。
そういう弓でも、高級外車が買えるような金額を払えば、圧力をMAXで加えようとしても棹が弦に着く程曲がらない弓ばかりになるのでしょうか?
古い弓で、操作性が物凄く良いけど圧力を加えるとすぐに棹が弦にくっつくような弓、というのは演奏する上で価値はないですか?
上手な人に弓を使わせてもらうと、ほとんどがとんでもなく硬い弓を使っているのですが、これといって操作性の良さを感じたり、音の発音や繋がりの良さを感じた事がなく、上記疑問に感じました。
あと、良い弓は先が細いなんていうのをいくつかの文献で見た事がありますが、先が細い弓で剛性がとんでもなく強い弓というのは見た事がありません。
そういう弓でも、高級外車が買えるような金額を払えば、圧力をMAXで加えようとしても棹が弦に着く程曲がらない弓ばかりになるのでしょうか?
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[ 4コメント ]
[56088]
Re: 弓の質問
投稿日時:2025年09月04日 16:25
投稿者:rio(ID:JWkIQQQ)
「剛性」とは、変形しにくさを意味しますので
「剛性が高い」= 変形しにくい = 曲げにくい、ねじれにくい
ということになりますね。
それだけの要素で、良い弓とは言えないと思います。
私は
「良い弓」は、
次にあげる要素が
自分が良い(使いやすい)と感じられるか否かで
決まると思います。
・ 重量
・ バランス
・ 曲がりやすさの具合
・ ねじれやすさの具合
・ 反りの形状
・ フロッグの形状
・ 弓の持つ音色
・ 見た目
己の感性を信じ、
Web情報に惑わされずに
「自分にとって良い弓」とは?
と考えればよろしいのではと思います。
「剛性が高い」= 変形しにくい = 曲げにくい、ねじれにくい
ということになりますね。
それだけの要素で、良い弓とは言えないと思います。
私は
「良い弓」は、
次にあげる要素が
自分が良い(使いやすい)と感じられるか否かで
決まると思います。
・ 重量
・ バランス
・ 曲がりやすさの具合
・ ねじれやすさの具合
・ 反りの形状
・ フロッグの形状
・ 弓の持つ音色
・ 見た目
己の感性を信じ、
Web情報に惑わされずに
「自分にとって良い弓」とは?
と考えればよろしいのではと思います。
[56090]
Re: 弓の質問
投稿日時:2025年09月05日 02:21
投稿者:松毬(ID:cAVVkQA)
ティンダーリア 様 初めまして
一般的には「剛性が高ければ高い程良いと」は考えません。
剛性は[56088]
の通りで、剛性が特に高いものにダイヤモンドやガラスなどありますが脆いことでも知られ、脆さを併せ持つ性質です。弓は竿のしなやかさが求められ、剛性と方向がことなります。
剛性に対して「強度耐久」があり、これは壊れにくさ、破壊への抵抗力を示し、ゴムのように弾性変形しても元に戻る性質を表す言葉があります。強度が高いとは弾性変形のし難さや破断のし難さを示します。弓は竿のしなやかさに対して剛性よりも強度が重要視されます。
弓では単位強度が高く弓に向く材料としてペルナンブコが用いられており、強度特性と共に弾性や減衰と質量を考えて材質選定と形状が造られます
「古い弓で、、、圧力を加えるとすぐに棹が弦にくっつくような弓、、、演奏する上で価値はない」と言うことはありません
「上手な人に弓を使わせてもらう、、、、硬い弓を使っている、、、操作性の良さを感じたり、音の発音や繋がりの良さを感じた事がなく」というのは目的や演奏スタイル、弓の使い方が、その上手いという方々とティンダーリア様とは異なることを表しています。
その上手いという方々は、恐らく重く太い竿で全体の強度が高く、弓毛は強く張れて剛性感がでる硬い弓を使われている様ですが、その弓で動的に安定させて上手く弾く腕を持っているのでしょう。また、重い弓を使うのは、簡単に音量を出したいのではないかなぁ、、、?
一流ソリストの中にも、バイオリン弓でも65g程の最も重いクラスや例えばもっと重いビオラ弓やチェロ弓を転用していたりと、、、いますよ
因みに、私だったら、音色と音量の両立へスタンダード60gの古い弓の柔らかい竿を、回転モーメントを変えずに弓を重く65gほどに、毛は少し強く張るくらいで考えるけども、、、
なお、今は現実的に「良い弓は先が細い、、、、、、曲がらない弓ばかり、、、」はないでしょう。
竿材はペルナンブコが今のところ最も優れています。 ペルナンブコの単位強度は決まっており、曲がらない弓へは全体の強度を高め太くし、上のその良い弓は先が細いのよりもずいぶん太くしなければなりません。 この点で、先ず矛盾しており、細くて曲がらない弓になりません。 また、細く曲がらない弓にするには、ペルナンブコよりずいぶん単位強度が高く、且つ、竿材に向く新素材の登場が必要です。 悪しからず、上のその上手い方々は、単に細く曲がらない弓を求めている訳ではないでしょうし、また、今のところ誰もその弓の開発すらしてないでしょう
一般的には「剛性が高ければ高い程良いと」は考えません。
剛性は[56088]
[56088]
Re: 弓の質問
投稿日時:2025年09月04日 16:25
投稿者:rio(ID:JWkIQQQ)
「剛性」とは、変形しにくさを意味しますので
「剛性が高い」= 変形しにくい = 曲げにくい、ねじれにくい
ということになりますね。
それだけの要素で、良い弓とは言えないと思います。
私は
「良い弓」は、
次にあげる要素が
自分が良い(使いやすい)と感じられるか否かで
決まると思います。
・ 重量
・ バランス
・ 曲がりやすさの具合
・ ねじれやすさの具合
・ 反りの形状
・ フロッグの形状
・ 弓の持つ音色
・ 見た目
己の感性を信じ、
Web情報に惑わされずに
「自分にとって良い弓」とは?
と考えればよろしいのではと思います。
「剛性が高い」= 変形しにくい = 曲げにくい、ねじれにくい
ということになりますね。
それだけの要素で、良い弓とは言えないと思います。
私は
「良い弓」は、
次にあげる要素が
自分が良い(使いやすい)と感じられるか否かで
決まると思います。
・ 重量
・ バランス
・ 曲がりやすさの具合
・ ねじれやすさの具合
・ 反りの形状
・ フロッグの形状
・ 弓の持つ音色
・ 見た目
己の感性を信じ、
Web情報に惑わされずに
「自分にとって良い弓」とは?
と考えればよろしいのではと思います。
剛性に対して「強度耐久」があり、これは壊れにくさ、破壊への抵抗力を示し、ゴムのように弾性変形しても元に戻る性質を表す言葉があります。強度が高いとは弾性変形のし難さや破断のし難さを示します。弓は竿のしなやかさに対して剛性よりも強度が重要視されます。
弓では単位強度が高く弓に向く材料としてペルナンブコが用いられており、強度特性と共に弾性や減衰と質量を考えて材質選定と形状が造られます
「古い弓で、、、圧力を加えるとすぐに棹が弦にくっつくような弓、、、演奏する上で価値はない」と言うことはありません
「上手な人に弓を使わせてもらう、、、、硬い弓を使っている、、、操作性の良さを感じたり、音の発音や繋がりの良さを感じた事がなく」というのは目的や演奏スタイル、弓の使い方が、その上手いという方々とティンダーリア様とは異なることを表しています。
その上手いという方々は、恐らく重く太い竿で全体の強度が高く、弓毛は強く張れて剛性感がでる硬い弓を使われている様ですが、その弓で動的に安定させて上手く弾く腕を持っているのでしょう。また、重い弓を使うのは、簡単に音量を出したいのではないかなぁ、、、?
一流ソリストの中にも、バイオリン弓でも65g程の最も重いクラスや例えばもっと重いビオラ弓やチェロ弓を転用していたりと、、、いますよ
因みに、私だったら、音色と音量の両立へスタンダード60gの古い弓の柔らかい竿を、回転モーメントを変えずに弓を重く65gほどに、毛は少し強く張るくらいで考えるけども、、、
なお、今は現実的に「良い弓は先が細い、、、、、、曲がらない弓ばかり、、、」はないでしょう。
竿材はペルナンブコが今のところ最も優れています。 ペルナンブコの単位強度は決まっており、曲がらない弓へは全体の強度を高め太くし、上のその良い弓は先が細いのよりもずいぶん太くしなければなりません。 この点で、先ず矛盾しており、細くて曲がらない弓になりません。 また、細く曲がらない弓にするには、ペルナンブコよりずいぶん単位強度が高く、且つ、竿材に向く新素材の登場が必要です。 悪しからず、上のその上手い方々は、単に細く曲がらない弓を求めている訳ではないでしょうし、また、今のところ誰もその弓の開発すらしてないでしょう
[56091]
おまけ
投稿日時:2025年09月05日 02:59
投稿者:松毬(ID:NkVTGXE)
「良い弓は先が細いなんていうの」は、腕の良い職人だけが弓を細く造ることが出来て、腕の良い職人の作品を表すセリフです
また、奏者に取っては全体の性能バランスの中での話しから、ざっくり「細い弓が良いのではなく良い弓は細いものが多い」訳で、この点に注意が必要です。 ただ細ければ良いのではなく、細すぎてもダメで弓圧が抜けたり音色が細すぎたりなど諸々と難もある場合もあります
また、奏者に取っては全体の性能バランスの中での話しから、ざっくり「細い弓が良いのではなく良い弓は細いものが多い」訳で、この点に注意が必要です。 ただ細ければ良いのではなく、細すぎてもダメで弓圧が抜けたり音色が細すぎたりなど諸々と難もある場合もあります
[56093]
Re: 弓の質問
投稿日時:2025年09月05日 17:49
投稿者:pochi(ID:IjIyM1A)
ティンダーリア氏、はじめまして。
>弓というのは剛性が高ければ高い程良いというようなものなのでしょうか?
--------自動車のサスペンションと同じだと考えて下さい。硬いと乗り心地が悪いでしょう。柔らかいとカーブで踏ん張らないでしょう。一般論としては、
「タッチが柔らかく腰が強い」
弓が良い弓です。
>操作性が物凄く良いけど圧力を加えるとすぐに棹が弦にくっつくような弓
----------そんな弓を使っている演奏家は、弓の毛をパンパンに張って弾いています。
>良い弓は先が細い
----------究極的ボロ弓は「木の密度が足りない」から太めです。密度が高過ぎる弓は暗い音に成り勝ちなので、ソコソコの最も良い部分を使います。
>弓というのは剛性が高ければ高い程良いというようなものなのでしょうか?
--------自動車のサスペンションと同じだと考えて下さい。硬いと乗り心地が悪いでしょう。柔らかいとカーブで踏ん張らないでしょう。一般論としては、
「タッチが柔らかく腰が強い」
弓が良い弓です。
>操作性が物凄く良いけど圧力を加えるとすぐに棹が弦にくっつくような弓
----------そんな弓を使っている演奏家は、弓の毛をパンパンに張って弾いています。
>良い弓は先が細い
----------究極的ボロ弓は「木の密度が足りない」から太めです。密度が高過ぎる弓は暗い音に成り勝ちなので、ソコソコの最も良い部分を使います。
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