[55954]
2009年復刻の鈴木バイオリンの済韻バイオリンとは?
投稿日時:2025年06月14日 06:17
投稿者:メロンパン(ID:KAKZAzU)
タイトルにある済韻バイオリンとは、鈴木政吉誕生150周年を記念し発売されたもので、政吉氏のバイオリン研究の成果である「済韻」を再現いたしました、とあります。
この”「済韻」を再現”とはどういう再現を意味されるのか、その内容詳細をご存知であれば教えてください。
一子相伝とされる”済韻”の極意を父の政吉氏から受け継いだ梅雄氏は、同様に息子の秩氏には伝えなかった…。
また、済韻バイオリンが復刻製造される2009年以前まで済韻に関しては、大野木吉兵衛氏の論文「楽器産業における世襲経営の一原型」(1981年)を除き公には語られていない様です。
とすると、2009年復刻の済韻バイオリンとは、済韻たる何を再現されたと解釈するのでしょうか。
2009年発売当時の詳細な参考記事や、有識者の見解や他ご意見等お寄せ頂けましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
この”「済韻」を再現”とはどういう再現を意味されるのか、その内容詳細をご存知であれば教えてください。
一子相伝とされる”済韻”の極意を父の政吉氏から受け継いだ梅雄氏は、同様に息子の秩氏には伝えなかった…。
また、済韻バイオリンが復刻製造される2009年以前まで済韻に関しては、大野木吉兵衛氏の論文「楽器産業における世襲経営の一原型」(1981年)を除き公には語られていない様です。
とすると、2009年復刻の済韻バイオリンとは、済韻たる何を再現されたと解釈するのでしょうか。
2009年発売当時の詳細な参考記事や、有識者の見解や他ご意見等お寄せ頂けましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。
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[55968]
Re: 2009年復刻の鈴木バイオリンの済韻バイオリンとは?
投稿日時:2025年06月16日 10:18
投稿者:松毬(ID:E3mDSYg)
事後となりましたが、政吉の楽器や済韻に関しては、これ読んで頂きたくお願いします➡️https://jp.mercari.com/item/m26654547288
この裏表紙に、政吉楽器と言われる裏板の杢を見ることができます。どう?派手でしょう?
なお、井上さつき氏の文章は、情報精査が荒く間違いが多々あるので慎重に
済韻バイオリンについて →P.223
『1927年から鈴木バイオリンのカタログには、政吉と梅雄の手工品である「済韻」シリーズが新たに登場する』この記述は誤り、ソースは件のスズキ公開ヒストリー[55932]
からで、スズキ会社が、ここで少しご理解してます。また、これはカタログではありません
恐らくカタログは→P.233,234
『実は「鈴木政吉 鈴木梅雄 自作之栞」と題されたカタログ(発行年不明)に海外からの多くの推薦状が掲載されており、(中略) 邦訳と共に掲載されている』が初期カタログと考えられます
済韻処理について → P.248 - 254
1928年の命名[55937]
から、件の大野木記述[47000]
、最後に『「済韻(処理)」されたからすぐれているわけでなく、その楽器自体の作りに依っている。(中略) そのものの良さが決め手だったといえよう』、諸々記載あります
楽器に、追加ラベル「TONE-REGULATING(済韻)」が貼られてからが、済韻政吉作、済韻梅雄作と言えるでしょう。1929年作は貼られておらず、'30,'31,'32年作は不詳で '33年作では貼られていること確認しており上'28年の命名から商品採用は、'30年あたりからでしょう。(政吉自作も梅雄自作も何挺も目しており、手に取った楽器もあります) 井上さつき氏も県芸大の'27年作,' 29年作を済韻バイオリンとは言っていません
スズキ会社は、先に述べた通りで '09済韻を、済韻政吉ズバリは持たずに開発したことで、説明が苦しいことは否めませんね
この裏表紙に、政吉楽器と言われる裏板の杢を見ることができます。どう?派手でしょう?
なお、井上さつき氏の文章は、情報精査が荒く間違いが多々あるので慎重に
済韻バイオリンについて →P.223
『1927年から鈴木バイオリンのカタログには、政吉と梅雄の手工品である「済韻」シリーズが新たに登場する』この記述は誤り、ソースは件のスズキ公開ヒストリー[55932]
[55932]
Re: 鈴木バイオリンの特製品ラベル表記について
投稿日時:2025年05月31日 22:34
投稿者:松毬(ID:Iid4NzQ)
大したことではございません。
[53472] への調査済みネタで、今回文章化したまでです。これは[55129] 又は[55427]で停まったままで、この後の戦後ネタの予告版にもなりました。また、私が知らないことも学べたので感謝いたします。
戦後の特製は、ざっくりと戦前の特製の復刻と言ってよく、起こりと消える様子も似ています。
戦前、政吉は、3グレードで商売を始め、#1~7の生産型式に増やします。これを後に#1~13販売型式に分けて商売し、この時更に特製を最上位に追加しました。商売の拡大により特製が登場します。
スズキ会社はWW Ⅰ 後に不況となり挽回に特製を廃止して、高級イタリアシリーズを謳って政吉と梅雄自作を売り出します。フラッグシップが変わり特製が消えます。
ただ戦後は、特製の消え方は、梅雄の復活、秩の売り出し、三桁シリーズへの統合と段々と影を薄くしています
朱角印の文字を「品髙」と考えると?もうちょっと近付きませんかね
あとは、本格的に画像解析するとか。
メロンパンさんは、特製の朱角印は幾つも目にされた環境です。これら朱角印を高精細画像に撮り、正規化して重ねると、文字画像は欠けることなく鮮明になります。AI画像検索すると文字が判然とするのでは?
なお、スズキ公開ヒストリー
[40588] http://www.suzukiviolin.co.jp/data.xls (今は、リンクが切れています。切れる前のダウンロードデータより先に記載)
済韻:電気バイブレーター➡️[47000]
catgut氏
なお、[38498] リンクは[47001]と同じです。この取り直しリンクは https://hdl.handle.net/20.500.14094/0100183511
他、先[55929]の開けないリンクは、catgut氏からのもので、重要な貴重なソースだったので残念です。(ダウンロードしておくべきでした)
[53472] への調査済みネタで、今回文章化したまでです。これは[55129] 又は[55427]で停まったままで、この後の戦後ネタの予告版にもなりました。また、私が知らないことも学べたので感謝いたします。
戦後の特製は、ざっくりと戦前の特製の復刻と言ってよく、起こりと消える様子も似ています。
戦前、政吉は、3グレードで商売を始め、#1~7の生産型式に増やします。これを後に#1~13販売型式に分けて商売し、この時更に特製を最上位に追加しました。商売の拡大により特製が登場します。
スズキ会社はWW Ⅰ 後に不況となり挽回に特製を廃止して、高級イタリアシリーズを謳って政吉と梅雄自作を売り出します。フラッグシップが変わり特製が消えます。
ただ戦後は、特製の消え方は、梅雄の復活、秩の売り出し、三桁シリーズへの統合と段々と影を薄くしています
朱角印の文字を「品髙」と考えると?もうちょっと近付きませんかね
あとは、本格的に画像解析するとか。
メロンパンさんは、特製の朱角印は幾つも目にされた環境です。これら朱角印を高精細画像に撮り、正規化して重ねると、文字画像は欠けることなく鮮明になります。AI画像検索すると文字が判然とするのでは?
なお、スズキ公開ヒストリー
[40588] http://www.suzukiviolin.co.jp/data.xls (今は、リンクが切れています。切れる前のダウンロードデータより先に記載)
済韻:電気バイブレーター➡️[47000]
[47000]
Re: 皇太子殿下のヴァイオリンは政吉自作
投稿日時:2013年07月09日 22:35
投稿者:catgut(ID:GRWAJEA)
なお、済韻の正体が電気バイブレーターであることを明かしているのも
大野木吉兵衛「楽器産業における世襲経営の一原型」です。
鈴木家の複数の方に取材したもので、鈴木バイオリンの経営に関する論文ではこれまでに最良のものだと思います。
該当部分を引用します。
「電気バイブレーターで木質をいじめ、人為的にそれを枯らす”済韻”の極意を、
梅雄は秩に伝えなかった。否彼は、選び抜かれた良木の、長年にわたる自然の枯れこそが、バイオリン不可思議の神秘だと感得して、息子には”済韻”の委細を語らなかった。そして秩には、いまや名器志向に賭けた祖父執念の軌跡のみが、淡々と伝わっているのである。」
鈴木の木曽の工場(後の木曽鈴木)について腑に落ちないのは、戦争末期の時点工場はすでに実質的に鈴木喜久雄の経営下にあり、梅雄が経営する本体とはすでに分離されているように受け取れる点です。兄弟間での受け持ち範囲の合意でもあったのでしょうか(木曽の工場は少なくとも喜久雄、鎮一、士朗が経営にかかわっている)。
大野木吉兵衛「楽器産業における世襲経営の一原型」です。
鈴木家の複数の方に取材したもので、鈴木バイオリンの経営に関する論文ではこれまでに最良のものだと思います。
該当部分を引用します。
「電気バイブレーターで木質をいじめ、人為的にそれを枯らす”済韻”の極意を、
梅雄は秩に伝えなかった。否彼は、選び抜かれた良木の、長年にわたる自然の枯れこそが、バイオリン不可思議の神秘だと感得して、息子には”済韻”の委細を語らなかった。そして秩には、いまや名器志向に賭けた祖父執念の軌跡のみが、淡々と伝わっているのである。」
鈴木の木曽の工場(後の木曽鈴木)について腑に落ちないのは、戦争末期の時点工場はすでに実質的に鈴木喜久雄の経営下にあり、梅雄が経営する本体とはすでに分離されているように受け取れる点です。兄弟間での受け持ち範囲の合意でもあったのでしょうか(木曽の工場は少なくとも喜久雄、鎮一、士朗が経営にかかわっている)。
なお、[38498] リンクは[47001]と同じです。この取り直しリンクは https://hdl.handle.net/20.500.14094/0100183511
他、先[55929]の開けないリンクは、catgut氏からのもので、重要な貴重なソースだったので残念です。(ダウンロードしておくべきでした)
恐らくカタログは→P.233,234
『実は「鈴木政吉 鈴木梅雄 自作之栞」と題されたカタログ(発行年不明)に海外からの多くの推薦状が掲載されており、(中略) 邦訳と共に掲載されている』が初期カタログと考えられます
済韻処理について → P.248 - 254
1928年の命名[55937]
[55937]
Re: 鈴木バイオリンの特製品ラベル表記について
投稿日時:2025年06月02日 01:53
投稿者:松毬(ID:IYCZZwU)
〉「品髙」…ありえますね。
完全解決ではありませんが、賛同が得られて良かったと思います。
画像解析は専門家にご相談すると良いでしょう。「特」の字に重なって見えない所も滲みも解消できますよ。 また、'53~'64年の間の多くサンプルが揃うなら、印鑑何本使ったか、印の磨り減りと途中の欠けも判別できますよ
徳川義親氏の命名、済韻の文字は、古臭くピンと来ませんが楽器の「韻(音)を合わせ済ます」でしょう。新品楽器に施して使い込んだ楽器の調子にすると考えると良いでしょう。
これに平行する経年効果、板の枯れと分けて考える方が良いのですが、政吉らはどんぶり的に混ぜて済韻を説明していますので、とても原理解明できたと思えなかったでしょう。今だって未だ未解明な点は残していますからね
また更に政吉の電気バイブレーターの正体、やり方が何か興味を惹くでしょう? 板は割らない様にしたでしょう(三味線の皮は消耗品だから破れてゴメンでも良い)けども。
マッサージチェアに楽器を置くのか? いや恐らく、周波数発生器から真空管パワーアンプを通して発振器を駒などに付けたのかな。駒から100Hz、200、300、440、660、1320、2640、3660、10980、32940、各々48時間とか楽器を鳴らして。それって騒音と同じだよね、ミュート付けてたりして、、、。
今なら名演奏家のCDなどを長時間流す感じでしょうか、、
GHQの財閥解体とは
スズキ会社が、
名古屋 (鈴木バイオリン製造株式会社)と
木曾福島(鈴木バイオリン産業株式会社)に別れた理由です。(なお、木曾福島、鈴木バイオリン産業(株)は労働争議により➡️(有)鈴木バイオリン社)
完全解決ではありませんが、賛同が得られて良かったと思います。
画像解析は専門家にご相談すると良いでしょう。「特」の字に重なって見えない所も滲みも解消できますよ。 また、'53~'64年の間の多くサンプルが揃うなら、印鑑何本使ったか、印の磨り減りと途中の欠けも判別できますよ
徳川義親氏の命名、済韻の文字は、古臭くピンと来ませんが楽器の「韻(音)を合わせ済ます」でしょう。新品楽器に施して使い込んだ楽器の調子にすると考えると良いでしょう。
これに平行する経年効果、板の枯れと分けて考える方が良いのですが、政吉らはどんぶり的に混ぜて済韻を説明していますので、とても原理解明できたと思えなかったでしょう。今だって未だ未解明な点は残していますからね
また更に政吉の電気バイブレーターの正体、やり方が何か興味を惹くでしょう? 板は割らない様にしたでしょう(三味線の皮は消耗品だから破れてゴメンでも良い)けども。
マッサージチェアに楽器を置くのか? いや恐らく、周波数発生器から真空管パワーアンプを通して発振器を駒などに付けたのかな。駒から100Hz、200、300、440、660、1320、2640、3660、10980、32940、各々48時間とか楽器を鳴らして。それって騒音と同じだよね、ミュート付けてたりして、、、。
今なら名演奏家のCDなどを長時間流す感じでしょうか、、
GHQの財閥解体とは
スズキ会社が、
名古屋 (鈴木バイオリン製造株式会社)と
木曾福島(鈴木バイオリン産業株式会社)に別れた理由です。(なお、木曾福島、鈴木バイオリン産業(株)は労働争議により➡️(有)鈴木バイオリン社)
[47000]
Re: 皇太子殿下のヴァイオリンは政吉自作
投稿日時:2013年07月09日 22:35
投稿者:catgut(ID:GRWAJEA)
なお、済韻の正体が電気バイブレーターであることを明かしているのも
大野木吉兵衛「楽器産業における世襲経営の一原型」です。
鈴木家の複数の方に取材したもので、鈴木バイオリンの経営に関する論文ではこれまでに最良のものだと思います。
該当部分を引用します。
「電気バイブレーターで木質をいじめ、人為的にそれを枯らす”済韻”の極意を、
梅雄は秩に伝えなかった。否彼は、選び抜かれた良木の、長年にわたる自然の枯れこそが、バイオリン不可思議の神秘だと感得して、息子には”済韻”の委細を語らなかった。そして秩には、いまや名器志向に賭けた祖父執念の軌跡のみが、淡々と伝わっているのである。」
鈴木の木曽の工場(後の木曽鈴木)について腑に落ちないのは、戦争末期の時点工場はすでに実質的に鈴木喜久雄の経営下にあり、梅雄が経営する本体とはすでに分離されているように受け取れる点です。兄弟間での受け持ち範囲の合意でもあったのでしょうか(木曽の工場は少なくとも喜久雄、鎮一、士朗が経営にかかわっている)。
大野木吉兵衛「楽器産業における世襲経営の一原型」です。
鈴木家の複数の方に取材したもので、鈴木バイオリンの経営に関する論文ではこれまでに最良のものだと思います。
該当部分を引用します。
「電気バイブレーターで木質をいじめ、人為的にそれを枯らす”済韻”の極意を、
梅雄は秩に伝えなかった。否彼は、選び抜かれた良木の、長年にわたる自然の枯れこそが、バイオリン不可思議の神秘だと感得して、息子には”済韻”の委細を語らなかった。そして秩には、いまや名器志向に賭けた祖父執念の軌跡のみが、淡々と伝わっているのである。」
鈴木の木曽の工場(後の木曽鈴木)について腑に落ちないのは、戦争末期の時点工場はすでに実質的に鈴木喜久雄の経営下にあり、梅雄が経営する本体とはすでに分離されているように受け取れる点です。兄弟間での受け持ち範囲の合意でもあったのでしょうか(木曽の工場は少なくとも喜久雄、鎮一、士朗が経営にかかわっている)。
楽器に、追加ラベル「TONE-REGULATING(済韻)」が貼られてからが、済韻政吉作、済韻梅雄作と言えるでしょう。1929年作は貼られておらず、'30,'31,'32年作は不詳で '33年作では貼られていること確認しており上'28年の命名から商品採用は、'30年あたりからでしょう。(政吉自作も梅雄自作も何挺も目しており、手に取った楽器もあります) 井上さつき氏も県芸大の'27年作,' 29年作を済韻バイオリンとは言っていません
スズキ会社は、先に述べた通りで '09済韻を、済韻政吉ズバリは持たずに開発したことで、説明が苦しいことは否めませんね
[55969]
Re: 2009年復刻の鈴木バイオリンの済韻バイオリンとは?
投稿日時:2025年06月16日 10:24
投稿者:松毬(ID:E3mDSYg)
ゴメンなさい、
訂正:スズキ会社が、ここで少し誤解してます。
訂正:スズキ会社が、ここで少し誤解してます。
[55971]
Re: 2009年復刻の鈴木バイオリンの済韻バイオリンとは?
投稿日時:2025年06月16日 22:49
投稿者:メロンパン(ID:IwYigjA)
松毬さま
ご丁寧な追加情報ありがとうございます。
ただ、済韻に関しては先に申しました通り、改めて別スレッドにて様々ご意見を賜りたいと思いますので、その節はよろしくお願い申し上げます。
実は政吉氏が後に”済韻”と称される技法の実験を始めたのが、ガルネリを入手した1925(大正14)年春以降なんですね。つまり、今年2025年というのは済韻相当の実験開始より丁度100年という大きな節目となります。
翌1926(大正15)年10月には、その成果となる新作10余個を梅雄、鎮一両氏が携へてベルリンに向かっています。
それに先立ち東京の家族会館にて新作とガルネリの弾き比べを行い、ガルネリウスと政吉の作品は雌雄を分かたず、専門家は驚嘆した、と記されています。情報はほどほどに…。
かつて当掲示板にて済韻に関しては様々情報が寄せられ応報の検証がございました。残念ながら当方が存じ上げない情報も多々ある様です。また、以来十余年が経過されていれば新たな見識、様々な見解が醸成されているかも知れませんので、この大きな節目を機に改めて済韻に関する質問を上げてみるのはタイミングとしても良さそうな気がしております。
追伸
深い感謝とともに改めて驚くのは、当方の疑問に関してわずか2日で納得する見解に至った事です。
松毬さまの様な有識者の存在は欠かせないばかりか、何よりバイオリンに対する深い愛情があっての事と改めて感じました。ありがとうございました。
ご丁寧な追加情報ありがとうございます。
ただ、済韻に関しては先に申しました通り、改めて別スレッドにて様々ご意見を賜りたいと思いますので、その節はよろしくお願い申し上げます。
実は政吉氏が後に”済韻”と称される技法の実験を始めたのが、ガルネリを入手した1925(大正14)年春以降なんですね。つまり、今年2025年というのは済韻相当の実験開始より丁度100年という大きな節目となります。
翌1926(大正15)年10月には、その成果となる新作10余個を梅雄、鎮一両氏が携へてベルリンに向かっています。
それに先立ち東京の家族会館にて新作とガルネリの弾き比べを行い、ガルネリウスと政吉の作品は雌雄を分かたず、専門家は驚嘆した、と記されています。情報はほどほどに…。
かつて当掲示板にて済韻に関しては様々情報が寄せられ応報の検証がございました。残念ながら当方が存じ上げない情報も多々ある様です。また、以来十余年が経過されていれば新たな見識、様々な見解が醸成されているかも知れませんので、この大きな節目を機に改めて済韻に関する質問を上げてみるのはタイミングとしても良さそうな気がしております。
追伸
深い感謝とともに改めて驚くのは、当方の疑問に関してわずか2日で納得する見解に至った事です。
松毬さまの様な有識者の存在は欠かせないばかりか、何よりバイオリンに対する深い愛情があっての事と改めて感じました。ありがとうございました。
[55972]
Re: 2009年復刻の鈴木バイオリンの済韻バイオリンとは?
投稿日時:2025年06月16日 22:56
投稿者:メロンパン(ID:IwYigjA)
訂正です
東京の家族会館にて→東京の華族会館にて
東京の家族会館にて→東京の華族会館にて
[55973]
Re: 2009年復刻の鈴木バイオリンの済韻バイオリンとは?
投稿日時:2025年06月17日 09:04
投稿者:松毬(ID:FigSIxE)
〉翌1926(大正15)年10月には、その成果となる新作10余個を梅雄、鎮一両氏が携へてベルリン
井上さつき氏が書いているので承知しております。
確かにチェロなども含め12挺あり、アインシュタイン含め多くの贈呈先も明らかにしていますね
ですが、次には、大きなギャップがあると思いますよ。
〉実は政吉氏が後に”済韻”と称される技法の実験を始めた
それ拡大解釈し過ぎですよ、誤解なく。美化し過ぎでは?
ガルネリ・ピーター、及び、イタリアオールドとの大きな違いを感じ、政吉がこの楽器との多くの課題認識したのが1925年末ごろ。1926年に高級イタリアシリーズの開発試作、及び、実験をしたとは言えても、これを後の済韻の技法の実験とは言わない方が良いでしょう。後の済韻バイオリンと言い直すなら、筋は通ると思いますが、、、
「済韻」の言葉は多分に問題が多く、誤解も招く言葉で、悪しからずご提案の事実認識として反対表明いたします
未公開のドキュメントなど、他に実証できる種があるのでしょうか?? それを基に、別立て論議なら再考もあるでしょうけども、、、、
井上さつき氏が書いているので承知しております。
確かにチェロなども含め12挺あり、アインシュタイン含め多くの贈呈先も明らかにしていますね
ですが、次には、大きなギャップがあると思いますよ。
〉実は政吉氏が後に”済韻”と称される技法の実験を始めた
それ拡大解釈し過ぎですよ、誤解なく。美化し過ぎでは?
ガルネリ・ピーター、及び、イタリアオールドとの大きな違いを感じ、政吉がこの楽器との多くの課題認識したのが1925年末ごろ。1926年に高級イタリアシリーズの開発試作、及び、実験をしたとは言えても、これを後の済韻の技法の実験とは言わない方が良いでしょう。後の済韻バイオリンと言い直すなら、筋は通ると思いますが、、、
「済韻」の言葉は多分に問題が多く、誤解も招く言葉で、悪しからずご提案の事実認識として反対表明いたします
未公開のドキュメントなど、他に実証できる種があるのでしょうか?? それを基に、別立て論議なら再考もあるでしょうけども、、、、
[55975]
Re: 2009年復刻の鈴木バイオリンの済韻バイオリンとは?
投稿日時:2025年06月17日 12:51
投稿者:メロンパン(ID:IwYigjA)
松毬さま
>それ拡大解釈し過ぎですよ、誤解なく。美化し過ぎでは?
>「済韻」の言葉は多分に問題が多く、誤解も招く言葉で、悪しからずご提案の事実認識として反対表明いたします
ご指摘の件、承りました。
そうした点を含め、様々なご意見が寄せられブラッシュアップされる機会と考えておりました。
昨晩の当方の返事にある通り”済韻”に関して別立ての質問を予定しておりました。同時に様々な意見交換を念頭にシミュレーションを重ねておりましたが、最後まで当掲示板運営上のコンプライアンスに抵触する可能性を排除できませんでした。
”済韻”に関する核心となる(であろう)内容の詳細は残念ながら申し上げられませんが、深慮を尽くした末の判断として別立ての質問の中止を改めて決断しておりました。多くの方々が目にされる公共の場ゆえの配慮とご理解頂けましたら幸いです。
本日、「追伸」としてその旨のコメントを予定しておりました所に松毬さまからのご指摘を頂戴いたしましたが、当方の決断に松毬さまは一切関係ございません。むしろ様々なコメントをお寄せ頂き感謝しかございません。
以上をもちまして本日予定しておりました「追伸」に代えさせて頂きます。
当掲示板を通じ有意義な機会を得られました事に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。m(_ _)m
>それ拡大解釈し過ぎですよ、誤解なく。美化し過ぎでは?
>「済韻」の言葉は多分に問題が多く、誤解も招く言葉で、悪しからずご提案の事実認識として反対表明いたします
ご指摘の件、承りました。
そうした点を含め、様々なご意見が寄せられブラッシュアップされる機会と考えておりました。
昨晩の当方の返事にある通り”済韻”に関して別立ての質問を予定しておりました。同時に様々な意見交換を念頭にシミュレーションを重ねておりましたが、最後まで当掲示板運営上のコンプライアンスに抵触する可能性を排除できませんでした。
”済韻”に関する核心となる(であろう)内容の詳細は残念ながら申し上げられませんが、深慮を尽くした末の判断として別立ての質問の中止を改めて決断しておりました。多くの方々が目にされる公共の場ゆえの配慮とご理解頂けましたら幸いです。
本日、「追伸」としてその旨のコメントを予定しておりました所に松毬さまからのご指摘を頂戴いたしましたが、当方の決断に松毬さまは一切関係ございません。むしろ様々なコメントをお寄せ頂き感謝しかございません。
以上をもちまして本日予定しておりました「追伸」に代えさせて頂きます。
当掲示板を通じ有意義な機会を得られました事に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。m(_ _)m
[55977]
Re: 2009年復刻の鈴木バイオリンの済韻バイオリンとは?
投稿日時:2025年06月17日 17:39
投稿者:松毬(ID:E3mDSYg)
新説プレミア発表は、然るべき場を通して、公的コンセンサスを得ていくものです。この場でする話しではないでしょう。
もしすれば、多くは問答無用で嘘だと思われても仕方ないでしょうし然るべき場を通しても、批判の対象になるのだから、批判も指数的増し増しなだけでしょう
まず、「済韻」に関して、ヴァイオリン業界では好意的に捉えられているとは言えません。「済韻」は、業界の教科書的な辞典に「政吉の生涯唯一の汚点かのように記されており」、このソースは重鎮の蔵六氏の弁を基にすることがあります。
井上さつき氏の記述も同じ方向です。電気的な弾き込み効果なことも記載されており、それまでの謎は解けています。
また、バイオリン作成の技術として考えてたとしても、政吉が革新的な技術を使った話しが、然るべき場に上がっているのかなぁ?
もしすれば、多くは問答無用で嘘だと思われても仕方ないでしょうし然るべき場を通しても、批判の対象になるのだから、批判も指数的増し増しなだけでしょう
まず、「済韻」に関して、ヴァイオリン業界では好意的に捉えられているとは言えません。「済韻」は、業界の教科書的な辞典に「政吉の生涯唯一の汚点かのように記されており」、このソースは重鎮の蔵六氏の弁を基にすることがあります。
井上さつき氏の記述も同じ方向です。電気的な弾き込み効果なことも記載されており、それまでの謎は解けています。
また、バイオリン作成の技術として考えてたとしても、政吉が革新的な技術を使った話しが、然るべき場に上がっているのかなぁ?
[55978]
Re: 2009年復刻の鈴木バイオリンの済韻バイオリンとは?
投稿日時:2025年06月19日 01:42
投稿者:松毬(ID:E3mDSYg)
因みに、今年は、次のプレミア100年目で、100周年アニバーサリー2026のアドベント・イヤーに当たります
1926年6月3日に、華族会館で政吉の高級イタリア楽器のプレミア発表会(プロモーション)が行われました。今は芸大の幸田延の他教授や著名な音楽家が招かれ、政吉作とガルネリ・ピーターと弾き比べられています。勝るとも劣らずと好評だったが、政吉には音が異なることは十分理解しており 10年ほど試行錯誤が続いたようです。
この時の楽器が、恐らく延を介して幸田(安藤)幸に贈られているのかも知れません。https://violino45.exblog.jp/iv/detail/?s=26125199&i=201711%2F10%2F61%2Fd0047461_21001993.jpg この楽器は、ミディアム・ハイ(ローハイ)アーチのピーターズコピーです
1927年には、アーチが下がりミディアム・アーチのストラドスタイルに変わります。[55966]
http://www.asahi.com/area/aichi/articles/MTW20151208240550002.html
二挺の県芸大蔵の音は、この頃の欧州作並みと言われ、要するに 世界最高のモダン( L・ビジャッキ軍団、コランメザンらなど)には負けており、それはパリ万博1900から大きく改善したとは言え全く同じなわけです。(パリ万博、政吉銅メダルは、バイオリン辞典の嘘。井上さつき記、選外佳作が正しい。要するに参加賞的なだけです)
その後、登場したのが「済韻処理」で、'30年代初頭~後半の短期間、限定的に商品採用されたようです。この点、蔵六氏は政吉は世界最高でないことを看破して、済韻を諌めたものでしょう
また、これに平行して政吉はイタリア楽器の輸入販売をしています。この結果、多くの本物のイタリア作を手にして、政吉は納得できる楽器が作れたでしょう。政吉の音は、1926年作~亡くなるまで色々あるようですが、晩年にはミラノやパリの楽器のような楽器を作ったのでしょう。蔵六氏は、良い音だったハズと預言しています。
(私は、今なら26ピーターズコピーも良い音だろうと言いたいが、、)
アドベントイヤーや100周年記に、その政吉の楽器が一堂に展示されるとか、一堂に演奏会とかあるといいのに、弦楽器フェアとかね。
政吉の偽物参加もいいと思うので
1926年6月3日に、華族会館で政吉の高級イタリア楽器のプレミア発表会(プロモーション)が行われました。今は芸大の幸田延の他教授や著名な音楽家が招かれ、政吉作とガルネリ・ピーターと弾き比べられています。勝るとも劣らずと好評だったが、政吉には音が異なることは十分理解しており 10年ほど試行錯誤が続いたようです。
この時の楽器が、恐らく延を介して幸田(安藤)幸に贈られているのかも知れません。https://violino45.exblog.jp/iv/detail/?s=26125199&i=201711%2F10%2F61%2Fd0047461_21001993.jpg この楽器は、ミディアム・ハイ(ローハイ)アーチのピーターズコピーです
1927年には、アーチが下がりミディアム・アーチのストラドスタイルに変わります。[55966]
[55966]
Re: 2009年復刻の鈴木バイオリンの済韻バイオリンとは?
投稿日時:2025年06月15日 15:52
投稿者:松毬(ID:E3mDSYg)
[55964]
〉「済韻」の再現”に相当する具体的説明等があるのであれば、その詳細を知りたい
〉取扱販売店ではどの様に”「済韻」の再現”を解釈されているのか
それは、当時の販売店などのコメントを求めて下さいませ
一方で、客観視すれば、ここで「済韻」とは、加速経年処理の済韻処理のことではなく、単純に楽器のこと指していますね。それに、次に書かれたこと以上には、誰も語れないのでは?? スズキ会社は、すでに語れないでしょう
[55962]
〉鈴木バイオリンの項 参照
〉https://ryouhinseikatsu.net/column/20778/#elementor-toc__heading-anchor-8
⬇️
『裏板は当時の雰囲気をかもし出すため落ち着いた木目のものを使用、もちろん表板、ネックともシーズニングを十分に重ねています。ペグ、テールピース、エンドピン、あご当てには本体の雰囲気を生かすためローズウッドを採用しました』
とあるから外見が大切で、外見は1933年済韻梅雄作か1939年済韻研究所作を手本にしたのでしょうけど、、
伝説の楽器を作った政吉のバイオリンを再現したとは言わずに、『彼のバイオリン研究の成果である「済韻」を再現』とは非常にまどろっこしい表現です。済韻政吉もないわけで、むしろ実態が1939年済韻研究所作を手本にしての表現でしょう
[55962]
〉1939年済韻研究所作 買われています
〉https://taikostrings.com/?pid=177370899
の楽器(特に裏板)を見れば、'09済韻に似てる雰囲気でしょ
http://www.asahi.com/area/aichi/articles/MTW20151208240550002.html
では表しか見えないけど、済韻政吉、済韻梅雄の裏板は、深いキルト杢のように縞がゆらゆらして深い杢目が多いのが特徴でイメージちょっと違うか
再現と言っても、中身のバイオリンとしての製作技法は、恐らくエビデンス、エターナルの応用で、主に外観を真似ねれば、それでも政吉の研究成果を受けて今のエビデンス、エターナルだから嘘はないのでしょう
簡単に、次とご理解頂ければ良いでしょう?
[55956]
〉これを、現在形に復刻したんじゃない
〉 ⬇️
〉https://oshiete.chunichi.co.jp/pro/372/column/1278/index.img/column4_l.jpg
∥
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〉1939年済韻研究所作 買われています
〉https://taikostrings.com/?pid=177370899
〉「済韻」の再現”に相当する具体的説明等があるのであれば、その詳細を知りたい
〉取扱販売店ではどの様に”「済韻」の再現”を解釈されているのか
それは、当時の販売店などのコメントを求めて下さいませ
一方で、客観視すれば、ここで「済韻」とは、加速経年処理の済韻処理のことではなく、単純に楽器のこと指していますね。それに、次に書かれたこと以上には、誰も語れないのでは?? スズキ会社は、すでに語れないでしょう
[55962]
〉鈴木バイオリンの項 参照
〉https://ryouhinseikatsu.net/column/20778/#elementor-toc__heading-anchor-8
⬇️
『裏板は当時の雰囲気をかもし出すため落ち着いた木目のものを使用、もちろん表板、ネックともシーズニングを十分に重ねています。ペグ、テールピース、エンドピン、あご当てには本体の雰囲気を生かすためローズウッドを採用しました』
とあるから外見が大切で、外見は1933年済韻梅雄作か1939年済韻研究所作を手本にしたのでしょうけど、、
伝説の楽器を作った政吉のバイオリンを再現したとは言わずに、『彼のバイオリン研究の成果である「済韻」を再現』とは非常にまどろっこしい表現です。済韻政吉もないわけで、むしろ実態が1939年済韻研究所作を手本にしての表現でしょう
[55962]
〉1939年済韻研究所作 買われています
〉https://taikostrings.com/?pid=177370899
の楽器(特に裏板)を見れば、'09済韻に似てる雰囲気でしょ
http://www.asahi.com/area/aichi/articles/MTW20151208240550002.html
では表しか見えないけど、済韻政吉、済韻梅雄の裏板は、深いキルト杢のように縞がゆらゆらして深い杢目が多いのが特徴でイメージちょっと違うか
再現と言っても、中身のバイオリンとしての製作技法は、恐らくエビデンス、エターナルの応用で、主に外観を真似ねれば、それでも政吉の研究成果を受けて今のエビデンス、エターナルだから嘘はないのでしょう
簡単に、次とご理解頂ければ良いでしょう?
[55956]
〉これを、現在形に復刻したんじゃない
〉 ⬇️
〉https://oshiete.chunichi.co.jp/pro/372/column/1278/index.img/column4_l.jpg
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〉1939年済韻研究所作 買われています
〉https://taikostrings.com/?pid=177370899
二挺の県芸大蔵の音は、この頃の欧州作並みと言われ、要するに 世界最高のモダン( L・ビジャッキ軍団、コランメザンらなど)には負けており、それはパリ万博1900から大きく改善したとは言え全く同じなわけです。(パリ万博、政吉銅メダルは、バイオリン辞典の嘘。井上さつき記、選外佳作が正しい。要するに参加賞的なだけです)
その後、登場したのが「済韻処理」で、'30年代初頭~後半の短期間、限定的に商品採用されたようです。この点、蔵六氏は政吉は世界最高でないことを看破して、済韻を諌めたものでしょう
また、これに平行して政吉はイタリア楽器の輸入販売をしています。この結果、多くの本物のイタリア作を手にして、政吉は納得できる楽器が作れたでしょう。政吉の音は、1926年作~亡くなるまで色々あるようですが、晩年にはミラノやパリの楽器のような楽器を作ったのでしょう。蔵六氏は、良い音だったハズと預言しています。
(私は、今なら26ピーターズコピーも良い音だろうと言いたいが、、)
アドベントイヤーや100周年記に、その政吉の楽器が一堂に展示されるとか、一堂に演奏会とかあるといいのに、弦楽器フェアとかね。
政吉の偽物参加もいいと思うので
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