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LFJ STRINGS EXPO2025  | ヴァイオリン掲示板

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楽器・付属品 3 Comments
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LFJ STRINGS EXPO2025 

投稿日時:2025年05月04日 21:43
投稿者:rio(ID:NjN4VWY)
昨日 今日 明日 昔の弦楽器フェアーみたいなイベント
やっているんですね
行かれた方の感想 お伺いしたいです
[55850]

Re: LFJ STRINGS EXPO2025 

投稿日時:2025年05月05日 13:05
投稿者:rio(ID:NnA3hUA)
今日(5月5日)最終日の午前中行ってきました。

昨年5年ぶりに開催された、弦楽器フェアーが
原点回帰で昭和の時代に戻ったような雰囲気で
科学技術館に移った時のように、華々しい感じは少なく
古くからの、フェアー訪問者としては
懐かしく、落ち着いた雰囲気で
今後もこうなるのかなぁ
と思っていましたら、LFJで業者さんたちが中心に
科学技術館の縮小版のようなスタイルで
STRINGS EXPO という名前で開催されていました。

入ってすぐに、文京さんとアルシェさんのブースがあり
弓が特に多く展示されていました。
SUZUKIさんという刻印がなされた弓が印象的でした
グローバルさん 黒澤さん、シレナさんや 最近人気の松脂ベスポークさんも
出店してました
製作者もマルコノッリさん、マルコオッジさん、グリサレスさん、トラブッキさん、ソメンツィさん、メセンティさん、アンドレシュルツさん、マッティアリーバさんらのブースのほか、クレモナ弦楽器製作者協会、イタリア弦楽器製作者連盟のブースがあり、コニアさんをはじめたくさんの製作者の方が来ておられました。
宮地楽器では、人気の菊田さん、高橋さん、志村さん、天野さん、伊藤渚さんの楽器が展示、高橋さんの楽器は人気で、触ることができませんでした。菊田さんの楽器はずっと変わらず「菊田節」。若々しくドーン という感じで現代楽器としてはとても素晴らしいスタイルだと思います。それにとにかく綺麗。菊田さん曰く「変わりようがないですよね」とのコメント。10年以上の年月が経っても、迷うことなく製作されていると感じられ、楽器の印象が不変なのは素晴らしいと思いました。
弓でこれは良いなぁ と思ったのは 名古屋のヴィトルオーゾさんにあった、中古新作弓 2011年製 金黒檀 STEPHANE MULLER さんの弓。
奥の方に置いてあり、棹の素材がすごくいい感じというのがすぐわかりました。
隣にギョームさんの銀黒檀と、Laume Mullerさんの銀黒檀がありましたが
抜きんでて、操作性、音ともに良いと感じました。
お値段はフェアー中は税込み187万円とのこと。
うーん いいお値段だと思いました。

お世話になっている杉藤さんのブースは
母娘両社長(5代目 6代目)がお役様対応

向かって右の壁には既存の製品が 2枚のボードに飾られています。
5代目社長のご尽力で、4代目の時よりも
弓の品質が確実に向上してきたと思いました。
全体に弓の値段が上がってきたので、特に曲げ弓については
50万円以下の海外モノを買うのなら、アルシェさんや杉藤さんの曲げ弓を
候補にしては?と思いました。

杉藤さんの 削り出しの弓は…私は1800年頃の
オールドボーの響きと操作性が感じられるので
好きですが
1900年前後のモダンボーが好みの方には
合わないだろうと思いました。

杉藤さんで
削り出しの弓を作ることができる
唯一の職人さん 向井さんも
近年お年を召して 製作数が減っているのこと

今回、特別弓を展示している向かって正面のボードに
「T.MUKAI」の焼印のVn弓がありました。
(メゾン・サフィールさんや、アトリエ・ノワールさんとは別モノ)
杉藤さんで、向井さん自身の名前の弓を製作販売することを
OKしたそうで、100%向井さんの気合が入った弓でした
スタイルは、杉藤スタイル。ものすごく棹が細く(持った瞬間に細い!と感じます)
かなり軽い(張りあがりで54gぐらい)
これは、縁だなと思い購入しました。

この他 特別弓には
4代杉藤氏の削り出し弓の丸弓(通常は角弓で、丸弓のオーダーもあるだろうという考えで、作った一棹。無刻印)
曲げ弓で銀象牙の弓2本が目立っていました。
特に、象牙は、国内から持ち出すのも大変なので、在庫の材料を使ってしまおうという考えで製作したそうです。当然、棹は非常に良い材を使っていますが、値段はセールで税込77万円だとのことでした。
うーん。確かにお得感はあると思いましたが、あと100万円足せばあの弓がと思うと、やはり、魅力はSTEPHANE MULLER さんの方が上でした

時間も限られており、このぐらいの情報しか得られませんでした。

後は、ネグリの社長はとても良いひと ぐらいでしょうか…

以上です
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Re: LFJ STRINGS EXPO2025 

投稿日時:2025年05月05日 17:33
投稿者:松毬(ID:VQMQEUA)
Expoへご足労して大変お疲れ様だったですね

ご購入の向井氏の弓は、54gと非常に軽量ですね。既に弾かれていると存じますが、いかがでしたでしょうか?? インプレッション、興味があります

杉藤の弓は、ポテンシャルを推し測りながら良い弓を横目に見て、安い弓を弾いています。なかなか良い弓を弾く機会がなく尋ねました。宜しくお願いいたします

なお、LFJ (ラ・フォル・ジュルネ)は、G.W.に文化・芸術活動を継続していて、色んな場所で音楽演奏してきましたね。これに、ストリングEXPOがジョイントして、弦楽器の展示を中心に毎年開催されるのでしょうかね?
また来年に向けてウォッチしましょう
[55858]

Re: LFJ STRINGS EXPO2025 

投稿日時:2025年05月06日 07:38
投稿者:rio(ID:NyNxB4c)
松毬様へ

1.来年以降のSTRINGS EXPOについて
M楽器Y店長さんのお話だと、来年以降も同様に続けてゆく計画だそうです。
毎年11月初旬に科学技術館で開催していた大規模な弦楽器フェア―の再開は、まだ具体的な計画がないのだそうです。

2.向井さんの弓について
私は、幼い頃は、経済的な理由で曲げ弓を使っていましたが、削り弓については、指導を受けていた先生の古い弓が 同じ製法であったことと、1800年前後の古い弓にはこの製法が多く、昭和40年台のお教室では、楽器商から持ち込まれる弓の中の高価格帯は、削り弓が多かった記憶があります。ゆえに触れる機会があり、良いと言われる弓はこういうタッチがあるというのは、体感で理解していました。
また、2000年頃から杉藤社の4代目社長さんと交流を持つようになり、彼が弦楽器フェア―に出品する、特別な試作品を毎年試していました。
それゆえ、曲げ弓主流の方に比べ、弓への感覚が少し違う可能性があることを前提に、以下のコメントをお読みいただければと思います。

・試したのは次の3棹
(1)SX art 角弓 1,320,000円(税込)
(2)SX art 角弓 試作品 フロッグスライド無 価格表記なし
(3)T.MUKAI 刻印 弓 価格表記なし
・(1)は、59g前後 (2)は55~6g前後 (3)は54g前後に感じました。
 ※ 帰宅して測定したら、(3)は54gでした。
・ 3棹ともに、音は杉藤社の曲げ弓(MX art)に比べ音の立ち上がりが早く、音色も豊か。残響音の厚みは (1)<(2)<(3)で、 軽い方が、良く響きました。私の経験した杉藤社のセンシティブは、軽い方が響きが豊かという傾向があると感じており、今回も同様でした。
・ 跳ね弓、止め弓等のテクニカルな面も3本とも申し分なく、私にとっては軽い方がより操作性が良いと感じました。
・ 57gより軽い弓は軽すぎる弓と言われますが、現在でもARCUS社の弓を好んでお使いになる方は少数ですがおられるので、軽くても使える方は使えると思います。なお、私の所有する杉藤社4代目作成のセンシティブで最も軽いのは張り上がりで40g台です。
・ 「向井氏の弓」という特別感と、弓を持った時の「これは良いぞ」という感覚がしっかりとあることから、譲っていただくことにしました。
・ 3棹とも相応の品質の材を選定し、向井氏が基本的な棹の部分はすべて作っているので、結果として同じ弾き味になり、重さやフィッテイングの内容での差しかなかったように思います。

3.その他

杉藤社さんの弓を多く試すのは、ある程度の規模の展示会でないと難しいように思います。
特に、杉藤社の社長さんが対応している展示会だと市販されていないモデルに、お目にかかれる場合が多いと思います。

また、2008年に杉藤社の4代目社長がお亡くなりになられたとき、削り弓(センシティブシリーズ)の作り方を教わっていた、従業員が誰もおらず、当時職長だった向井氏が、オールドBOWを研究するため、他の弦楽器工房に出向するなどして、研鑽を積み、向井氏の解釈と作り方で再現された削り弓が、現在の杉藤社のセンシティブシリーズだそうです。
向井氏の後任はおらず、現状では向井氏が引退した後はセンシティブシリーズは、終売になるということです。

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