ヴァイオリン・ウェブ | Violin Web
ヴァイオリン・ウェブ | Violin Web

ビブラートの音程認識について | ヴァイオリン掲示板

ヴァイオリン好きのための情報サイト ヴァイオリン・ウェブ
雑談・その他 30 Comments
[32782]

ビブラートの音程認識について

投稿日時:2007年04月07日 13:43
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
件の論文ですが、MITの理学部から出されています。
まずは要旨のみ翻訳します。

周期的に(音程が)変化する音のPitch center(これまでのスレで言うところの「基準音」でしょうか)を決定する事に関してこれまでいくつも研究されてきている。通常音源はpure tone(単音?)か上手く決定されたスペクトル成分を含んだ合成音が用いられている。こういう合成音は時間的(周期のこと?持続時間のこと?)あるいは含まれるスペクトルの割合(倍音成分のことですね)の点で楽器の音とは異なる。生演奏では奏者が表現しようとするイントネーションを作り出し、認識するように訓練されている。以上より、この研究のために選ばれたサンプルは名バイオリニストにより演奏されたD4、C5#、A5、G6の、ビブラートあり、なし、の平均1S(?)の音である。ビブラートのcenterを決めるために、ビブラート無しの音を-15セントから+21セントまで変化させて比較対象とした。2-interval 2-alternative forced choice (2I2AFC)実験がビブラートのある無しを比較するために実行された。被験者には音楽経験のあるものが選ばれた。対照実験として音程が変化しない音の音程を同様の方法で決定した。結果、認識される音程は中央であり、弁別閾は前者(ビブラートあり)で2.8セント、後者で2.5セント、誤差1セントであった(比較の対照とする音との音程差が2.8/2.5セント以下では区別できないということでしょうか)。

まだ中身を読んでいませんので、中央の意味が不明瞭です。後ほどアップします。
ヴァイオリン掲示板に戻る
3 / 4 ページ [ 30コメント ]
[32833]

Re: ビブラートの音程認識について

投稿日時:2007年04月09日 21:02
投稿者:catgut(ID:QIMVgUY)
アマチュアチェロ弾きさま、

すでに考察をされていましたか。
ちょっと試した範囲では、私の場合は「腕のヴィブラート」のほうが
楽器が安定し、「手首のヴィブラート」だと音量変化が大きくなる
傾向があるようです。これまで意識していませんでした。
[32836]

Re: ビブラートの音程認識について

投稿日時:2007年04月10日 02:25
投稿者:pochi(ID:SBdYcmA)
名無し氏、
> ヴィブラートがかかった音の高低認識は、非常に個人的なものではないでしょうか。

同意します。

> 一人で多重録音をする際にあえてヴィブラートの質を変えて重ねていくときなどに、ヴィブラートの最上(下)部を聴かなくてはできないのです。

一人で多重録音の経験が有りません。想像も出来ません。

ユニゾンで無くてもクラリネットと合せるのは難しいのは御指摘の通りです。楽器による音程の癖があります。モーツアルトのクラリネット五重奏などは私にとっては恐ろしい曲です。師曰く、ヴィブラートを掛けても良い音とイケナイ音がはっきりしているのだそうです。音程が崩壊している演奏が多いと思います。
[32851]

Re: ビブラートの音程認識について

投稿日時:2007年04月10日 18:42
投稿者:catgut(ID:FlYoYwg)
ヴィブラート幅と回数によってヴィブラート音がどの条件で一つの音程として聞えるかを調査した論文を入手しましたので要点を紹介します。

ビブラート音の快さ(基本音440Hzの場合)
ニ井(岩宮)真一郎・有田和枝・北村音壹

本論文で紹介されていますが、なんと1934年に本研究と同様の研究が日本で行われています。

広瀬錦一 震音或るひはビブラートに於ける主要調子の問題
心理学研究(1934)9巻5・6号 p.51-103

「主要調子」の広瀬による定義
「ビブラートにおいて客観的には振動数の漸次的推移が存在するに
すぎないが、現象的には単に音が調子を変化させ波形が進行して
ゆくという印象が与えられるだけではなく全体のうちに一つの決まった
調子が成立し、一定の調子がきこえ適当の場合には却ってこの調子が
前景に出て音の印象の中心部分をなす」

本論文では上記定義に従っています。
本論文ではビブラートには以下の3種があると規定しています。
(1)周波数のビブラート
(2)振幅のビブラート
(3)音響スペクトルのビブラート

周波数のビブラートによる音色変化に関係する音の物理的要因として
以下があるとしています。
(1)周波数の変化範囲
(2)周波数の毎秒変化回数
(3)周波数変化の形態
(4)上述三要因の定常性・非定常性
(5)搬送波の周波数・振幅・音響スペクトル
(6)音の成長・減衰の状態
(7)音の継続時間

本研究で使用した音源はコンピュータ(FACOM230-25)による合成音。
被験者は20代の20人で平均を結果としています。

結果はヴィブラート範囲の音程差が7Hzの場合、
毎秒4.5回 「音程がやや感じられる」
毎秒7回  「音程がかなり感じられる」

ヴィブラート範囲の音程差が5Hzの場合は、毎秒4回でも「音程がかなり
感じられる」となり、ヴィブラートの音程の聞えやすさは「回数に比例し
音程差に反比例する」となっています。
本論文では他にもいくつか調査していますが省略します。
[32860]

Re: ビブラートの音程認識について

投稿日時:2007年04月10日 20:25
投稿者:みっち(ID:GDhXdFg)
ところで、ソロではなく大勢でヴィブラートをかけるとどう聴こえるんでしょう?机上の空論よりも実践あるのみなのは百も承知してますが。
ストリング誌3月号の深山氏の記事は貴重な実証による知見と考えます。
[32861]

Re: ビブラートの音程認識について

投稿日時:2007年04月10日 20:34
投稿者:pochi(ID:SBdYcmA)
ヴィブラートを揃えているオケもありますよ。
[32870]

Re: ビブラートの音程認識について

投稿日時:2007年04月11日 00:58
投稿者:みっち(ID:IDVTdYc)
[32861]
[32861]

Re: ビブラートの音程認識について

投稿日時:2007年04月10日 20:34
投稿者:pochi(ID:SBdYcmA)
ヴィブラートを揃えているオケもありますよ。
pochi さんありがとうございます。

奏者のレベルが揃わないとヴィブラートまで揃えるのは難しそうです。しかし奏者が揃わないからこそ(こちらの低いレベルの話です)尚更そこまで目標にするべきでしょうね。放っておくと勝手気ままなヴィブラートになります。

(スレ内の「みっち」本人です。念のため。)
[32876]

Re: ビブラートの音程認識について

投稿日時:2007年04月11日 06:42
投稿者:pochi(ID:SBdYcmA)
大勢の人(10人以上)が違ったヴィブラートを掛けると、柔らかい音に聞えます。
チョット音程の悪いオケも同じ事が云えます。
[32881]

Re: ビブラートの音程認識について

投稿日時:2007年04月11日 11:34
投稿者:みっち(ID:MIFAZjA)
pochiさんありがとうございます。

優秀な奏者が揃い、全員が正しい音程の上下あるいは上に同じ幅のヴィブラートをかけると音程が上ずるのかな?と。

左指で押える位置を調整するので精一杯の奏者がいる場合(いわゆる音程が悪い)、ヴィブラートの方向が上であろうと下であろうと影響は微々たるものなので音程認識とか音色の変化の実証は出来ません。
かなり音程の悪いオケは具合が悪くなります。

部分的には「たくさんかける」「細かく」「ゆっくり」「ノンヴィブラート」 など指揮者やコンマスから指示が出ます。最近は大きな振幅のヴィブラートを嫌う指揮者が多いと思います。(←過大表現です。2人最近2人いました^ ^;)。
[32901]

Re: ビブラートの音程認識について

投稿日時:2007年04月11日 23:41
投稿者:pochi(ID:SBdYcmA)
> 優秀な奏者が揃い、全員が正しい音程の上下あるいは上に同じ幅のヴィブラートをかけると音程が上ずるのかな?と。

****「優秀な奏者が揃い、全員が正しい音程の上下あるいは上に同じ幅のヴィブラートを掛ける」なんて考えられません。優秀な奏者は、「全員で正しい音程に聞える様にヴィブラートを掛け」ます。

下手なオケを聞く場合、耳に補正バイアスが掛りますから、解らなくなります。指導する場合には、全く別の聴き方になります。

ヴィブラートの掛け方は、曲によって、大体決まっています。敢えて、ノンヴィブラートを指定する場合もあります。突拍子もない指示を出したら、軽蔑されるだけです。
[32902]

Re: ビブラートの音程認識について

投稿日時:2007年04月11日 23:48
投稿者:父娘でVn始めました(ID:KTlTkzU)
副指揮者から正指揮者に替わっただけで、音がキュッと締まったりしますよね。
ヴァイオリン掲示板に戻る
3 / 4 ページ [ 30コメント ]

関連スレッド