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ニスの変化 | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 16 Comments
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ニスの変化

投稿日時:2004年10月02日 01:00
投稿者:九州男児(ID:KSSFlxc)
先日、弦楽器店に行ったときに、約20年前に作られたヴァイオリンを2台見ました。ウラジーミル・ピラー(ストラド型)とフランチェスコ・ビソロッティ(ガルネリ型)です。
ピラーは、音大生が小学校高学年から音大在学中までずっと使っていた楽器ということで、楽器の右肩部分の横板(第4・5ポジションあたりを弾くときに左の手のひらが当たる部分のニスが剥がれていました。段差のつくような剥がれ方ではなくて、左手の当たる部分が広い範囲にわたって薄く剥がれていました。ピラーのニスの色は、楽器全体としては、やや黄色がかった茶色(イエローブラウン)でしたが、ニスの薄く剥がれた部分は、明るい黄色になっていました。ただ、その部分のニスは、ほとんどツヤとか透明感がありませんでした。ヒビ割れはなくて、単にツヤ消し状態といった感じです。
ビソロッティーの方は、ピラーとは違って、局部的にニスが剥がれた箇所はありませんでしたが、全体的にニスにほとんどツヤがありませんでした。全体的にツヤ消し状態、という感じでした。
なお、どちらの楽器も擬似オールド処理は施されていませんでした。
ここで質問があります。
①私が見たピラーのように、20年ほどの使用で、ニスの色が茶色から黄色に変わってしまうニスは、あまり良くない(丈夫でない)ニスなのでしょうか?あるいは、猛練習する人だと、これぐらいニスが剥がれる方が自然なのでしょうか?
②私が見たピラーのような状態になったら、ニスの剥がれた部分にニスを塗ってもらう必要があるのでしょうか?それとも、その程度の剥がれであれば、特に何もしなくて良いのでしょうか?
③最近のビソロッティーの楽器のニスは、ピカピカ・テカテカしていますが、20年経過すると、ツヤが無くなって、ツヤ消し状態になってしまうのでしょうか?それとも、20年前と今では、塗っているニスの種類が違うとか、ニスの塗り方や仕上げの仕方が違っているのでしょうか?
こちらの掲示板は、楽器に詳しい方がたくさん集っておられるので、質問させていただいた次第です。よろしくお願いします。
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【ご参考】
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Re: ニスの変化

投稿日時:2004年10月14日 13:00
投稿者:匿名希望A(ID:I3WFlpI)
紹介されたHPを一部読ませてもらいました。
演奏家の方は、ボディーを保護するために、必要最小限のコーティング・カヴァーニスを要求されているようですが、美術品として鑑賞される方にとっては、ニスの光沢は古美術品の雰囲気を損なうので良くないということでしょうか。
「音を出す道具」と「見て楽しむ美術品」の、2つの価値観があり、どちらにウェートを置くか、人夫々のようですね。
[16811]

Re: ニスの変化

投稿日時:2004年10月14日 19:05
投稿者:suzuchin(ID:dIFmQwA)
経験少ないのですがV.Pilarが出たので私の持ってる楽器について発言させてもらいます。

2003年のV.Pilarのヴァイオリンはイェローブラウンでニスに透明感がありません。表面も、てらてら感はありません。音は申し分ありません。

30年前のV.Pilar のヴィオラは酷使されていて表板は表面積の半分以上、下地のニスが現れるまで剥がれています。ニスの厚いところは赤みのある濃いオレンジブラウンで剥がれの少しあるところはイタリアンのようなオレンジブラウンに移り、いちばん薄いところは黄色に移っていき、その自然な変化が非常に美しいです。新しい楽器とは全く違うニスと思います。この楽器は非常にパワーがあり、音色も非常によいので、2003年のヴァイオリンのニスを剥がしたくなる衝動にかられます。

 チェコの販売店に問い合わせたところ、ヨーロッパ全般と同じく、ニスのカヴァーは古くなってもしないことが多く、店主もそのほうが好みであると返事をもらいました。小さいキズのタッチアップさえしないようです。
小さいキズで地板がむき出しになり、そのままにしておくと黒くなってしまうようです。私はこのような場合スポット筆で仕上げ用の無色のニスを盛り上げるように塗ります。

ジャーマン系のヴァイオリンと ヴィオラが色がこげ茶色で気に入らなかったのでレッドオレンジブラウンに塗り替えたことがあります。無水アルコールですっかりニスを落とし、黄色の顔料でまっ黄色にした後、下地、着色、上塗りと、かなり厚く塗ったのですが、音は非常に抑制され、ニスでこれほど違うかと驚きました。
それで1500~2000番の紙やすりで一生懸命削り落としました。ほとんど
下地ニスがむき出しなるほど削ったらやっとオリジナルよりよい音が出るようになりました。ポリッシングをしたらほどよいつや消しになり満足しています。
[16816]

Re: 字体の変化

投稿日時:2004年10月14日 23:46
投稿者:M吉の友(ID:GFQoGGg)
ニスではなく字体が変化しちまいました。原因不明ですが、書込みの趣旨は・・・
 「我が友も寄る年波にてちょっとハゲっぽくなっていて、師匠にも勧められたことがあるんですが、オーバーニスってどういうもので、どこでもやって貰えるのでしょうか?」
 うーん練習を再開して1年ちょっと。近くで調整してくれる工房を探しています。
 
 
[16826]

Re: ニスの変化

投稿日時:2004年10月15日 18:19
投稿者:トイレチャコフ(ID:NCA5dUM)
M吉の友氏へ
お探しのオーバーニスというのは、これではないでしょうか?
http://www.d1.dion.ne.jp/~luccio/pp.html

使ったことがないので、これ以上コメントのしようがないのですが、詳しくお知りになりたいのでしたら、直接問い合わせてみてはどうですか?
[16876]

Re: ニスの変化

投稿日時:2004年10月19日 01:44
投稿者:QB(ID:F5ZCJEA)
[16826]
[16826]

Re: ニスの変化

投稿日時:2004年10月15日 18:19
投稿者:トイレチャコフ(ID:NCA5dUM)
M吉の友氏へ
お探しのオーバーニスというのは、これではないでしょうか?
http://www.d1.dion.ne.jp/~luccio/pp.html

使ったことがないので、これ以上コメントのしようがないのですが、詳しくお知りになりたいのでしたら、直接問い合わせてみてはどうですか?
トイレチャコフ氏投稿
成分のジネプロ(ジェニパーか?)、エレミ などはまさにヴァイオリンのニスに配合されている典型的成分ですね、人によっては、それ以外に書かれているプロポリスも使っていると聞きます。
そういう意味では、あらかじめ特定の成分配合されたアルコールニスですね。

ただし、アルコールニスを塗るのは、オイルニスを塗るのに比べ、数倍~数十倍、難しいです。 一般の人は手出ししないほうが無難です。 某佐々木氏のHPにある映像はオイルニスの塗布作業ですが( http://www.sasakivn.jp/~sasakivn/report/lackkoukei.html )
アルコールニスこれと同じように塗ったら一発でアウトです。
[16974]

Re: ニスの変化

投稿日時:2004年10月24日 04:01
投稿者:M吉の友(ID:d4MVRFA)
トイレチャコフ様、QB様
ありがとうございます。
 しかし自分で塗ろうと思ってる訳では、もちろんございません。不器用ですから。
 店で見る古い楽器にも、時々コーティングのような透明なニスが塗られていますよね。ああいうテカテカっとしたやつを我が友にも施してやれば、(割れも痛そうじゃなくて)なんかよさそうに思った次第なのですが・・・。「オーヴァー」というのも、元からのニスや塗料を損なわない語感だし。
 師匠は「1日もあれば乾くんじゃないの?」と仰せでした。アルコールニスのひとつかも。

 ちなみに我が友のニス・・・オイルなのかアルコールなのかも不明・・・なんでした。
[16982]

Re: ニスの変化

投稿日時:2004年10月24日 11:37
投稿者:トイレチャコフ(ID:JTcFKQk)
>オーヴァー」というのも、元からのニスや塗料を損なわない語感だし。
> 師匠は「1日もあれば乾くんじゃないの?」と仰せでした。アルコールニスのひとつかも。

私もそういうイメージを持っていましたが、どうやら違うようです。

佐々木氏のQ&Aによると、アルコールニスとオイルニスの違いは、溶剤の違いだけであって、成分そのものの違いに大差ないと解説されています。

そして、現在では「新作にオイルニス、修理にアルコールニスを使用することが多い」と解説されています。(修理にアルコールニスが使われるのは、速乾性を重視しているものと思われます。修理とはタッチアップ程度かもしれませんが)

以上のことから推測するに、塗り方の優劣にもよると思いますが、厳密には、必要なときに後で塗られたニスだけをはがすことができなくなりますね。(必要なければ関係ありませんが)

結局、コーティングニス(あるいはオーヴァーニス?)というのは、あくまでも、音響的な部分は別にして、不可逆的な保護、美観上だけの目的が中心と認識していないといけないようです。

ただし、全く違う種類のニスを用いるなら別かも知れませんが・・。

http://www.sasakivn.jp/~sasakivn/qa/lack.htm
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