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音程を修正する技術 | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 59 Comments
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音程を修正する技術

投稿日時:2006年01月22日 21:25
投稿者:音痴を直したい(ID:mDaYQZA)
上手な方は正しい音程に瞬時に修正できるっていいますね。私は途中で音程をずらす癖をなくすようにと言われています。別のレッスンでプロが音階を3オクターブ弾いてみせてくれ、今10個音をはずしたけどあなたの耳に届く前に指や弓の圧力で音を修正したとおっしゃいました。それで、音のはずれる程度が私の思っているレベルの比ではないくらい正確なのだと察知しました。ほんのわずかな音を修正出来る人は頭の中はどういう働きをしているのでしょうか。反射的に手が動くのでしょうか。耳に届く前にどうやって音を聞き分けるのでしょうか。会得するのにどうしたらいいでしょうか。早いパッセージでもできるものなのでしょうか。教えてください。
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【ご参考】
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Re: 音程を修正する技術

投稿日時:2006年03月29日 05:37
投稿者:MHO(ID:kDFlKWA)
>すると、rioさんのご指摘のように、また匿名希望Xさんも言及されているように、音階練習の段階での正しい音程の認識というのは重要だと思います。この段階では、演奏者の主観如何ではない、もっと客観性のある正しい音程の概念を習得する必要がありますね。
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そうですね。正しい音程というのは何種類かあると思います。それを規定するのが音律です。音律を決めれば音高はチューナを基準にとることが出来ます。平均律からのズレの程度をセント値などで表示するチューナを用い、その音律の各音高の平均律からのズレ値(セント値)を知っておれば、正しい音程かどうかをチェックできるわけです。

例えばシャープ5個の短調gis-mollではA,E,HのシャープやF,C,Gのダブルシャープなどが頻繁に出てきますが、正しい音程を楽器の響きだけで判断するのは困難ですね。このような場合、チューナの助けがあれば早く正しい音程を知ることが出来ます。(勿論、短調のシャープは低めにという味付けをしたり、調性感で弾く方もおられますが)。

又、重音にも正しい音程が存在します。例えば完全5度A,Eとの純正3度のCisは平均律より14セント低いということを覚えておけば、チューナの助けによって容易に正しい響きを知ることが出来ます。これは差音の聴き取りにくいG/D線上の低ポジションでの重音で特に有効です。

何が正しい音程かは先生がそばに居れば高いとか低いとか言ってくれるのですが、練習の大部分は先生がいないわけですから、その代わりをチューナが果たしてくれるのです。著名な先生の中には生徒にチューナの使用を勧める方もおられます。

チューナを使う場合、メーターを見ながら指を動かすのではなく、メータで修正方向(高いか低いか)を確認し、メーターを見ずに音を聴きながら修正し、再度メーターで確認するという方法が良いと思います。これによって耳の感度が良くなり、楽器を響かすことが早くできるようになります。いずれにしても正しい音程で左手の形(各指関節間の幅)が固まれば、修正無しでも一発で取れるようになると思います(私はまだ開発途上ですが)。
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Re: 音程を修正する技術

投稿日時:2006年03月29日 20:08
投稿者:匿名希望X(ID:QEBVBUc)
あまり色々難癖をつけたくないですし、音律と言われると私は全く知識がありませんし、何セント(お金の単位じゃない位存じていますが)云々については全く知りません。但し、「左手の形(各指関節間の幅)が固まれば」はちょっと待ってください。ポジションによっても指の間隔は酷く違いますので、耳によるチェックしか頼りになりません。チューナーで指の間隔を固めるよりも遥かに大切なのは和声の感覚を持つ、ということです。和声感が無ければ何をやっても無駄に終わります。
[a16725]

Re: 音程を修正する技術

投稿日時:2006年03月29日 20:26
投稿者:セロ轢きのGosh(ID:EBU3FIA)
  ドレミすら怪しい大人の初心者(例えば小生)が、♯や♭の沢山付いたムツカシイ調の音階をさらうことに何か意味は(指の訓練以外に)あるのでしょうか?

  音階、音程(音高ではありません)を覚えるには、kokukirinさんの仰ること([a16718]
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Re: 音程を修正する技術

投稿日時:2006年03月27日 04:45
投稿者:kokukirin(ID:lEYDWRA)
ねこ様

チューナーで音を覚えるのは、絶対音感の獲得と同じですので、大人からでは無理です。

覚えるのは基準音からの音程ですので、もし、調弦をきちんとできるなら、五度の音程を取れると思います。次に四度の音程を覚えてみてください。開放弦から音程を取るようにしてかまいません。これが取ればオクターブ移動させることで二度も取れます。
それから三度に行きます(実はここからがちょっとやっかいです)。

音程は個々に覚えるのは一番後にして、まずは体系的に捉えるようにするといいと思います。
)が正論で、そのためには開放弦を参照し易い(♯や♭の少ない)調を徹底的に練習する方が良いのでは、と思います。 それで音程をしっかり覚えたら、あとは何調であろうが耳を頼りに弾ける筈です。 勿論、任意の調をスラスラ弾くには指の訓練が必要ですがそれは次のステップかと。
  調によって音階が違う、というも(小生のレベルでは)理解できません。 音律上の「正しい音程」は調性には依らないのでは? そして、初心者が先ず覚えるべきはその「正しい音程」だと思います。 という意味で、チューナを頼りにムツカシイ調をさらうのは初心者にとっては空しいのでは~? と思う訳です。

  実のところ小生はもっと志が低いので、kokukirinさんのような体系的な自己訓練には耐えられず、安易に、いい演奏を沢山聴いて一緒に歌う(流石に演奏会場ではやりませんが)というやり方で音感を養ってきました。 いい演奏を楽しむ・音感が付く、の一石二鳥と思います。
  ただし、譜面の読めない人間になってしまいました(泣)。
[a16726]

Re: 音程を修正する技術

投稿日時:2006年03月30日 02:40
投稿者:kokukirin(ID:lEYDWRA)
ここでいう音程というのは、二以上の音の関係と言えます。これを現代のプロ・アマのバイオリニストの多くは、数量的な関係、たとえば純正調なら5度は2:3というふうにとらえていますが、これは音程の一面で、音程には質的な面、性格的な面があります。たとえば5度にはべートーベンの第九の冒頭のようにエネルギーに満ちた空間のイメージもあります。この質的な面の存在、そしてそれの把握となると、プロを自称する全てのバイオリニストは理解している、というわけではないでしょう。それは演奏に現れます。
アマや学生においては、私の経験から言えば、音程の質的な面の存在すら知られていません。質的な理解を目指さなければ、音程については論ずるどころか、作品を表現することは難しいと思います。昔の巨匠の演奏を聴くことは、音程の質を知る大変いい経験になると思います。
[a16727]

Re: 音程を修正する技術

投稿日時:2006年03月30日 18:38
投稿者:セロ轢きのGosh(ID:EBU3FIA)
kokukirin様、
  すごく重要なことを仰っているように思えるのですが小生の理解を超えています。 もう少し易しく言って頂けるとありがたいのですが・・・

  先ず、「ここでいう音程」の「ここ」とは何処ですか? 本スレッドも、ドレミが覚束ない初心者を対象としたアドヴァイスからプロレベルの議論、指は廻るけど何か足りない自称上級者向けの批判(?)まで、幅広い意見が飛び交っているように思えます。 その中のどのレベルで仰っているのですか?

  次に、音程というのは狭義には「2つ以上の音の周波数比」ですから、「たとえば純正調なら5度は2:3」というのは全くそのとおり、それ以上でも以下でもないと思います。 ただ、kokukirinさんは音程というものをもっと広義に捉えておられるのでしょうね?
  2音の関係は、周波数比だけではなく、相対的な強弱・波形(音質)やその経時変化(アタックやクレッシェンド、残響、ビブラート)など、実に多くの要素を含んでいますよね。 そういうものをひっくるめて「質的な面」と仰っているように思えます。
  もしこの理解が正しければ、確かに「質的な面」の重要性はある程度解るような気がします。 しかし、折角物理的に明確な「音程」という言葉に、何故わざわざそのよな曖昧な概念を乗せるのか? 「音程(周波数比)以外にも重要な要素はゴマンとあります。」ではいけないのですか?
  また、「曖昧でない」のであれば尚のこと、音程とは別の言葉できっちり定義すれば議論がより具体的になるように思えます。 (上記、「もう少し易しく言って頂けたら」というのはそういう意味です。)

  小生は自然科学系の訓練を受けた人間なので物事を上記のように分析的に考える習慣が付いていますが、「美」というものは分析した瞬間にその本質が失われることもある、ということも充分承知しているつもりです。 その意味で「『昔の巨匠の演奏を聴くことは、音程の質を知る大変いい経験になると思います』以上のことは言えないよ。」と仰るならそれはそれで納得なんですが・・・・・。

  盲蛇に怖じずで生意気を書いてすみません。
[a16728]

Re: 音程を修正する技術

投稿日時:2006年03月30日 20:15
投稿者:匿名希望X(ID:QEBVBUc)
26349を拝読して、もうこのBBSは撤退しようと思ったのですが26362Goshさんの書き込みに関連して、人間の耳くらい当てにならないものは存在しないと私は日頃痛感しております。たとえば私と友人が演奏家のリサイタルの客席に並んで座り同じ演奏を同じ時間に聴きます。
二人の感想がしばしば非常に異なっている。こういうことを一再ならず経験しました。例えば友人は「今まで聴いた一番感動的な美音」とおっしゃるのですが私には「おしつぶした汚い音」としか聴けません。
音程なんぞ更に主観に左右されます。
ですから「xxxな音程」という会話は殆ど意味をなさないと実感します。
音楽的基盤について個人的に直接承知している人となら、或る程度共通基盤に立った会話は可能ですが、それはネット上では想像もできないことですね。これくらいでやめておきます。ヨコレス失礼しました。
[a16729]

Re: 音程を修正する技術

投稿日時:2006年03月31日 23:44
投稿者:S(ID:JRZASIg)
MHOさん、お返事ありがとうございました。
お教えいただいた方法で、G-tune のホームページ
http://www.jhc-software.com/gtune.htm 
を発見しました。
パソコン上のソフトウェアなのですね。チューナーというと機械という思い込みが強く、PCソフトとはっきり書いておられるにもかかわらず、そのような名前のメーカーとばかり思っていました。先入観は恐ろしいものです。ぜひ試してみたいと思います。
お返事遅くなり申し訳ありません。どうもありがとうございました。
[a16730]

Re: 音程を修正する技術

投稿日時:2006年04月05日 12:29
投稿者:kokukirin(ID:lEYDWRA)
セロ弾きのGoshさん、こんにちは。
音程には質・性格があるというのは、巨匠の言葉ではなくて、一介のアマチュアが掲示板に書き込んだことですから、わけのわからないことだと無視されるものと思っていましたが、気に止めて頂き、書き込んだ甲斐があったと思います。

日本人はショパンが好きですが、ショパンによくある6度の音程(6度は演歌にも多いですが)を聞いて沸き上がる感情には共通のものがあります。これが音程の質・性格と言えるものです。ショパンは典型的な6度使いと言えるでしょう。

5度はブルックナーの4番にもその典型的な使用が見られます。

モーツァルトのホ短調ソナタの第2楽章の中間部に、古今東西の名曲の中でも最も美しい2度があります。モーツァルトは2度が巧みです。

3度の美しい作曲家はあたくさんいますが、たとえばメンデルスゾーンです。

音程を正しく取る練習の時には、こういう性格には注意しません。むしろ量としての音程に注意が行きます。しかし、音程の性格に気がつくようになると、聞けば誰でもその違いがわかる位、演奏は一変します。音程が決まっているピアノの演奏でもこれは言えます。
[a16731]

Re: 音程を修正する技術

投稿日時:2006年04月05日 14:01
投稿者:セロ轢きのGosh(ID:EBU3FIA)
kokukirin様、

  回答を待ちながら考えているうちに、どうも前回の質問は的外れだったように思えてきたのですが、回答拝見して「やっぱり」でした。 kokukirinさんも音程(周波数比)そのものを問題にしているが、その物理的な記述に留まらず、人間の心理・感性への影響という面でも理解する必要がある、ということですね。

  調性(絶対音高)に色を感じる、という議論には小生はついていけませんが、音程に色(ないし何らかの性格)を感じる、というのなら少しだけ解るような気がします。 多分、音程だけでなく、リズムとかにもあるのでしょう。
  そこには、その音程なりリズムなりの物理的・生理的な作用と同時に、文化的な背景もあるような気がします。 和歌の世界に「本歌取り」があるように、「ミミミド~」という音形を使うときは「運命」を意識せざるを得ないように。 (ま、この「文化」という奴は鼻持ちならないスノビズムと紙一重なんで要注意ですが)
  あるいは、その特定の音程の物理的・生理的な作用を効果的に使って曲を書く・弾くことで、名曲・名演奏が生まれ、その積み重ねが文化なのかも知れませんね。

  今回の議論は大変示唆に富んでいてためになったような気がします。 今後、弾くとき・聴くときに少し意識してみます。 ありがとうございました。
[a16733]

Re: 音程を修正する技術

投稿日時:2006年04月08日 05:39
投稿者:MHO(ID:kDFlKWA)
[a16732]pochiさん、レスありがとうございます。

弦との共鳴で音程をとるのは基本中の基本だと思います。調性によって音程が変わるか否かはその方のレベル・考え方・スタイルに拠るのではないでしょうか。私は技術的には未熟ですので、まずは調性によって音程は変わらないという原則でスケールや重音を練習しています。「音程を修正する技術」ではなく、「音程を修正しなくても良い技術」が身につけば、曲の中で感性によって音程が自然に味付けできるようになることを期待しています。

チューナの話は老婆心ながらdigital divide是正が目的です。
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