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ヴィブラートのかけ方について その2 | ヴァイオリン掲示板

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ヴィブラートのかけ方について その2

投稿日時:2007年02月16日 19:52
投稿者:catgut(ID:EAlId0M)
「ヴィブラートのかけ方について」のスレッドが長くなってきましたので、
新しいスレッドを作成しました。

今後はこちらでお願い致します。
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Re: ヴィブラートのかけ方について その2

投稿日時:2007年03月03日 18:12
投稿者:とあるプロ10番目(ID:QQBIIgU)
スレタイが誤っています。
「イヴァン・ガラミアンの誤謬を正す」
とやればよかったとおもいます。
研究発表としては十分説得力があります。

それだけに留めておけばよかったと感じます。
「ヴィブラートの掛け方を啓蒙する!!」
などとやれば、このBBSに集う凄腕の諸公はカチンと来ます。
(あたりまえなことです)
catgutさんはまさか自分を名教師とは主張しないでしょう。

教育の方便、というPochiさんの発言は名言です。
蓋し、ヴィブラートを始めて掛ける人がどうやって掛けるかのメカニズムを解明することはさすがのcatgut氏もまだ研究を手がけていないでしょう。
たとえば、基節骨、中節骨、末節骨などの初歩的用語は当然ご承知でしょうね。
またチェロのヴィブラートとヴァイオリンのヴィブラートの違い(音響じゃなく解剖学的な差)、手の大きさの個人差も考慮しないと初心者のあるべきヴィブラートは論じられません。
掌とネックのあるべき角度にも依存します(プロ演奏家でも個人差がある)ので、実際「初心者は下に向かって掛けなさい」という指導が妥当なケースは案外たくさんあると思います。このことに難癖をつけるにはレッスンの場を調査でもしないと無理でしょう。

いったんヴィブラートを習得してしまったあと、実際の演奏では(子供だろうと大人だろうと)ヴィブラートは「芸術的表現手段」ですから自由自在にどんな掛け方をやってもよいでしょう。私自身を振り返っても「下に掛けている」などとは思えません。
覚える過程(小学生時代)たしかに「下にかける」イメージで覚えたと記憶します。覚えた後そんなことはどうでも良くなった。

どうでもいいことですが31745は困ったご発言です。
>>アンサンブルとソロでヴィブラートをかける{位置}
と書き込んだのはcatgutさん自身でしょう(31661)。
あれを、「かける{方向}」と意訳してほしいのですか。
だから突っ込んだんですよ。他意はない。
[31812]

Re: ヴィブラートのかけ方について その2

投稿日時:2007年03月03日 18:59
投稿者:catgut(ID:OAJ1WQI)
とあるプロ10番目さま、

繰り返しますが、私は「ヴィブラートはこうかけるべきである」と主張しているのではなく、逆に「こうかけるべきである」という主張はおかしいと主張しているのです。

例えば「左手の小指は弱いので使ってはいけない」と主張する奏者がいたとします。その人は小指を使わなくても難曲を軽々と弾きこなします。誰も彼を批判することなどできません。ヴィブラートの問題と違って音程にすら影響しません。しかし彼がその方法を生徒に教えようとした途端に問題が噴出するはずです。

前掲の"Vibrato on the Violin"にはヴィブラートで使用する筋肉が図入りで詳細に説明されています。例えばP65には三角筋、小胸筋、大胸筋、ニ頭筋、肩甲筋、三頭筋、広背筋などの図があります。その上でHauckはヴィブラートは手前にかけるのが自然と考えています。もし筋肉が下にかけるのに都合のよい理由をがあると思われるのであればぜひ簡単に説明して頂きたいと思います。

間違いはどんな権威のある人が言おうとも間違いなのです。
[31813]

Re: ヴィブラートのかけ方について その2

投稿日時:2007年03月03日 19:30
投稿者:wtnabe(ID:GId0QEc)
アマチュアチェロ弾きさん、

 ご丁寧ご説明頂きありがとうございました。掲示板という環境だと、丹念に説明するよりは自分の意見を際立たせる表現に走りがちですが(反省してます)、それにもかかわらずご説明頂きアマチュアチェロ弾きさんのデータに対する立ち位置がよく理解できました。

 さて、理解できない点のいくつかに、「ヴィブラートのかけ方について」の論理構成があります。

 「A,B,Cと3つの方法があり、それぞれの方法を実行するとどの方法でも同じDという結果が観察される。」という事象に対して、一般的に考えられるのは、Dという結果はA,B,Cのどの方法によっても得られる(方法論による違いがない)か、Dという結果を観察する方法が間違っていると考えるか2つでしょう。

ところが、「ヴィブラートのかけ方について」においては、Dとふるまいが似ているBが正しい方法で、AとCは間違った方法であると言った論理構成になっています。

 この論理構成は「うそでしょうーー!!」と叫びたくなる類のもので、理解不能です。

 なにこの謎を解くカギを教えてください。
[31818]

Re: ヴィブラートのかけ方について その2

投稿日時:2007年03月03日 20:25
投稿者:catgut(ID:OAJ1WQI)
とあるプロ10番目さま、

感情的になる前に、事実をご確認ください。
私はこのスレッドの[31539]
[31539]

Re: ヴィブラートのかけ方について その2

投稿日時:2007年02月16日 22:55
投稿者:catgut(ID:EAlId0M)
以下、前のスレッドで私が主張したポイントです。

(1)「人間の耳は高い音程を感じやすいのでヴィブラートは基準音から下にかける」という説は間違い。人間の耳は実際はヴィブラート範囲の中間付近の音程を感じるため、ヴィブラートは基準音の上下にかける必要がある。実際の演奏を分析するとほとんど上下にかけられている。

(2)ヴィブラートを「下に向けてかけはじめる」こと自体は奏法の一つとして間違いというわけではないが、歴史は比較的浅いと考えられる。バロックヴァイオリンの時代から少なくとも1930年頃までは「上に向けてかけはじめる」奏法が一般的であったと考えられる。

(3)「開放弦のヴィブラート」の理由として「弦の共鳴」で説明されることがあるが、この説明は不適当。「開放弦のヴィブラート」はほとんど楽器の振動によって弦と弓毛の圧力が変化することで起きる音量の変化によると考えられる。
で以下の通り書いています。
「ヴィブラートは上にかけなければならない」などと書いた記憶は
まったくありません。

(2)ヴィブラートを「下に向けてかけはじめる」こと自体は奏法の一つとして間違いというわけではないが、歴史は比較的浅いと考えられる。バロックヴァイオリンの時代から少なくとも1930年頃までは「上に向けてかけはじめる」奏法が一般的であったと考えられる。
[31819]

Re: ヴィブラートのかけ方について その2

投稿日時:2007年03月03日 21:01
投稿者:catgut(ID:OAJ1WQI)
wtnabeさま、

・ヴィブラートを基準音の下にかけるか上下にかけるか
・ヴィブラートを下に向けてかけはじめるか上に向けてかけはじめるか

について分けて以下に示します。

・ヴィブラートを基準音の下にかけるか上下にかけるか

実際の演奏では「結果的に上下にかかる」わけですが、www.violinmasterclass.com のヴィブラートの練習でも、jackさま作成
のmp3でも明らかな通り、慎重に行えば本当に「基準音の下にかかる」わけで、結果は同じになりません。実際の演奏で同じになるのは、主観的に「下にかける」と信じている奏者でも「正しい音程」に引きずられてヴィブラートの範囲が上にずれるからだと思います。

・ヴィブラートを下に向けてかけはじめるか上に向けてかけはじめるか

こちらに関しては結果的はどちらでも同じなので、奏者の好みや都合で
どちらに掛け始めても一向に差し支えありません。

ところが、従来は「下に向けてかけはじめなければならない」という言説が
横行していました。このため私はヴィブラートに関する歴史的資料を調べて、「下に向けてかけはじめなければならない」という考え方には根拠がないことを示しているのです。
[31820]

Re: ヴィブラートのかけ方について その2

投稿日時:2007年03月03日 22:01
投稿者:wtnabe(ID:GId0QEc)
catgutさん、

 ありがとうございます。大分論点が整理されてきました。

 つまり、「下に向けてかけはじめる意識で練習すると本当に基準音の下にビブラートがかかるのでよくない。ただし実際の演奏では上下にかかる(理由は推測)」ということですよね。

 (ここでの例の引用の仕方は問題あるかなと感じますが、今は言及しません。)

 さて、私は[31748]
[31748]

Re: ヴィブラートのかけ方について その2

投稿日時:2007年02月27日 21:51
投稿者:wtnabe(ID:GId0QEc)
例え話ですが、、、

野球やテニス・ゴルフのようなボールを叩くスポーツの場合、”フォロー・スルーを大きく”とか”ボールを過ぎた後に風切り音がするように”という指導をします。ボールを叩いた後に最大の力が働くようなイメージです。

これを分析的に考えればすぐ理解できるように、ボールを叩く瞬間に最大の力が働けば良いのですから、その後に最大の力が働くようにするのは無駄にしか思えません。しかし、実際に叩く瞬間に最大の力が働くような振り方では、力ないボールがひょろひょろと飛ぶだけです。

これは、指導は「より力強く正確なボールを打つためにどうすれば良いか」を目的としているのに対し、分析は「結果を分析・評価する」ことを目的としているからです。目的が違うのですから意見が違って当然です。

より力強く正確なボールを打つためにどうすれば良いか(より良い演奏を実現するにはどうすればよいかにあたるかもしれません)と、ボールを叩く力の分析(ここでは波形分析にあたるのでしょうか)は、それぞれ別の議論としては意味があるでしょうが、これを無邪気に同じものとしてしまっては、ただ混乱するばかりではないでしょうか。
でしょうもないスポーツのたとえ話のように、指導とはよいボールを打つために(この場合はよい演奏をするためにですよね)あるのであって、事実と違っていてもかまわないと考えています。

 ヴァイオリンのレッスンでは、絶え間なくたとえ話がされますよね。”鞠をつくように”だとか、”飛ぶように”だとか。これは全てよい演奏を実現するために言っているのであって、いちいち、”この状態で鞠をつけません”とか”飛べません”とか反論しませんよね。

 つまり、下に向けてかけはじめる意識で練習しても、それでよい演奏が出来ればそれでよいのでは、ないでしょうか。問題があるとは思えませんが。。。
[31821]

Re: ヴィブラートのかけ方について その2

投稿日時:2007年03月03日 23:25
投稿者:wtnabe(ID:GId0QEc)
catgutさん、

>>>
www.violinmasterclass.com のヴィブラートの練習でも、jackさま作成のmp3でも明らかな通り、
>>>

 この引用は、チョット頂けませんね。

 www.violinmasterclass.com については、[31527]
[31527]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年02月16日 05:53
投稿者:jack(ID:IRhTIHg)
[31524]アマチュアチェロ弾きさん、

米国の標準ピッチは 440Hz ですが、ピアノに対して 442 と高めにあわせたのでしょうね。この生徒は国際コンクール入賞暦があり今は教授になっていますが、これを収録時の Fis のみのヴィブラートの時の音程は低すぎます。曲では無伴奏でもピアノつきでも Fis の音は正確にとれているので、ヴィブラートに気をとられて音程がおろそかになったのではないでしょうか。

そのセッションのテーマは「大きなホールで音を飛ばすためのヴィブラートはいかに掛けるべきか」が主題ですので、S教授も音程については特にコメントしなかった可能性があります。

S教授はドロシーディレイの高弟ですのでVn教育面でガラミアンの後継者だと思います。彼の言う「音を飛ばすヴィブラート」のお手本がそこで紹介されていますね。まずヴィブラートの上限が正しいピッチと断った上で、出だしはほぼ平均律の Fis(A=440) で始めています。そこからゆっくりと下向きに、上に戻す時は速くと教えています。 戻した時のオーバーシュートはかなり大きくて電子チューナーでも観測できます。私の言うG4VIB141.MP3のNo.1 でのオーバーシュートと良く似ています。

アマチュアチェロ弾きさんの言われるように、そのオーバーシュートの上限を基準ピッチとは認識しないのかも知れません。


jackさんが音程が低くなった理由を推測していること。また、jackさんのビブラートについて[31517]
[31517]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年02月14日 23:56
投稿者:jack(ID:IRhTIHg)
昨日は疲れて休んでいる間にデータをアップしていただきありがとうございます。私の意図を理解して頂いたようで嬉しいです。

G4VIB141.MP3のNo.1はいつもの弾き方、No2.4は意識的に高め、No.3 は再びいつもの弾き方でと思いましたがNo.2の反動で低めになりました。

[31510] catgutさんがNo.1を基準より低めだが上下に掛けていると表現されていますが、それは結果であって、意識的には下向きに掛けているのです。

[31513]アマチュアチェロ弾きさんのソフト・機材・環境がヴィブラートの解析には最適のようですね。脱帽です。

第1印象はヴィブラートの認知ピッチは振幅のセンター付近にあるのではないかということでした。弾き手の意識と異なるのは、下から上へ戻る時に基準ピッチを超えてオーバーシュートしているのかも知れません。自分のヴィブラートが分析できて勉強になりました。[31516]含めてもう少し考えて見ます。

[31512]みっちさん、鋭い観察ですね。確かに実音は第12倍音までほぼ均等に観測されるのにフラジオでは第9倍音辺りが欠けており、第11,12倍音もレベルが落ちております。これが音色に影響するのでしょうか?もっと上まで見たいところです。マイスター佐々木様の装置では20kHz辺りまで観測されています。

ちょっとそれますが、G-tuneの特長はスペアナ機能にあると思います。私は差音に興味があり、これを使って重音のスペクトラムを視覚化し差音解析しています。レオポルド・モーツァルトが増4度の重音に自然7度を使った形跡があり、精査中です。ご興味ありましたら私のサイトへどうぞ。そのあたりのキーワードでググればヒットすると思います。

ありがとうございました。
で3番目のビブラートが低くなった理由を述べています。しかも上下にかかっている1番目のビブラートが引用されていません。

 上記条件を明記しないことは、自説の論考には有効でしょうが、せっかく貴重なデータを提供いただいたjackさんに対し、礼を逸しているのではないでしょうか。

 データが一人歩きしてますよね。

 老婆心ながら、非礼を詫びておいたほうがよろしいのではと思いす。。。
[31823]

Re: ヴィブラートのかけ方について その2

投稿日時:2007年03月03日 23:43
投稿者:catgut(ID:OAJ1WQI)
wtnabeさま、

jackさま作成mp3の3番目のヴィブラートが「慎重に行って本当に基準音の下にかかる」ヴィブラートになっていることはtartiniでもアマチュアチェロ弾きさまの分析ソフトでも確認済みです。1番目のヴィブラートについては、jackさま自身がおっしゃる通り、オーバーシュートしているわけです。3番目のヴィブラートは今回の例として問題ないと思います。

私は以下の理由により「本当は基準音の上下にヴィブラートがかかる」
という説明なしで「基準音の下にかける」という指導は有害だと考えます。

・ヴィブラートを下にかけるために、常に指先で弦を押えなければならないと考えてしまう(実際にそのような方がいました)
・指導を忠実に守って基準音の下だけに本当にかける人が出る可能性がある

また、このような指導が有益であるなら、あご当ての発明(1810年代)
以降150年間もこのような指導が存在しなかった理由が説明できません。
[31825]

Re: ヴィブラートのかけ方について その2

投稿日時:2007年03月04日 01:56
投稿者:カラミヤン(ID:QHdGmVA)
>また、このような指導が有益であるなら、あご当ての発明(1810年代)
以降150年間もこのような指導が存在しなかった理由が説明できません。

こういう論理の飛躍は、いただけませんな。幼稚すぎ。
[31826]

Re: ヴィブラートのかけ方について その2

投稿日時:2007年03月04日 02:12
投稿者:catgut(ID:OAJ1WQI)
カラミヤンさま、

物理的にヴィブラートを基準音の下に向けてかけることが明らかに可能となったあご当ての発明以降「ヴィブラートを基準音の下にかける」という考え方が150年間存在しなかった理由をどのようにお考えでしょうか?

以下のどちらですか?
・ガラミアンが有能だったから150年も気付かれなかった素晴らしい
アイディアを発見した。
・ガラミアンのアイディアは単なる間違いだから誰も同様のことを主張し
なかった。
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