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バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度) | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 41 Comments
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バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年10月15日 09:26
投稿者:Rehabilitant(ID:kDFlKWA)
バッハ無伴奏曲では増4度、減5度の重音が頻繁に出てきます。これらの音程は何をよりどころにどのようにとりますか?

あなたの考え方を、ここは高め、低目、広め、狭め、などの実例でご教示頂ければ幸いです。私はこう習った、こう弾くでも結構。

又、関連書籍、サイトURLあればご紹介下さい
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Re: バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年12月18日 02:37
投稿者:Rehabilitant(ID:JEmHU0Q)
純正律に素数7を導入した減5度のあることがわかりました。数字の詳細は省略しますが、属七の中で綺麗にハモリますので、経験的にご存知の方もおられるかもしれません。コツは平均律より狭く(半音の1/6)とることです。

バッハ無伴奏には属七の中の減5度は至る所に出てきます。たとえばシャコンヌでは128小節3拍目A-E-Cis-G、198小節のD-Fis-Cなど。

ではお楽しみ下さい。
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Re: バッハ無伴奏の重音:増4度(減5度)

投稿日時:2005年12月31日 23:57
投稿者:Rehabilitant(ID:JEmHU0Q)
前稿で減5度音程に7-Limit純正律が適用可能であることを紹介しました。実はこれは自然倍音列の中の第7倍音を使うことと等価のようです。一般的な純正律の音階は第5倍音(およびその偶数倍)までしか利用しません(5-Limit)。この第7倍音は5-Limitで作られる音階の中では低すぎという理由で排除されましたが、単一の音の倍音列のなかにⅤ7-Ⅰの解決が含まれていることになります。

ピュタゴラス律も3-Limitの純正律です。鍵盤の世界では3-Limitをベースにミーントーン、ヴェルクマスター、ついには12等分平均律へと進みましたが、ヴァイオリンの世界では、3-Limitと5-Limitのみで論じられてきたように思います。ところが、前稿のレオポルド・モーツアルトが示した増4度音程は5-Limit純正律では解釈できないのです。より高次の純正律を生徒に教えていたことを示唆していると思います。ヴァイオリンにこれを適用すべきかどうかは議論の余地がありますが、私は無伴奏の中では応用可能と考えています。

純正律は昨今の電子音源の発展とともに見直されてきており、キーボードで扱えるようになったことから、12等分平均律を捨て、純正律に基づく作曲もされているようです。

最近の純正律の動向と、12等分平均律との響きの比較(MP3ファイル)はjustintonation.netで体験することができます。上記7-Limitの属七和音も含まれています。

以上が私の今年の結論です。おつきあいありがとうございました。
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