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JTL バイオリン
投稿日時:2025年07月02日 17:53
投稿者:バイオリンsumi(ID:EHFzIDM)
JTLでstentor 2を買おうと思ってます。このバイオリンにはmilan grand prix hanoi grand prixがラベルについてます。これは価値ありますか?
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Re: JTL バイオリン
投稿日時:2025年09月16日 20:45
投稿者:Sumi(ID:QTUQIpM)
こう言うのを学べるとほんとかウェブサイトはありますか?
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おまけ
投稿日時:2025年09月17日 02:27
投稿者:松毬(ID:FwaQiSM)
第2次大戦後について
ミラクールは、生産量が落ちてJ.T.L(1857-1968)を最後にモダン量産メーカーがなくなります。 優位性と販路を失った結果だろうと思います。 革新的な更に新型の登場は無いままとっくの昔にモダンストラドスタイルは新型ではなく当たり前なってることとフランス植民地が独立した結果、シェアを落としたのでしょう。 生産効率がよく品質が良くなったジャーマンには勝てなかったようで、手工品の製作だけが残りました。 しかし、1987年にAlain Moinierが中級楽器の半手工的な新作生産を始めて復興の兆しがあります
バヴァーリアンは、第1次大戦後のドイツ恐慌と世界恐慌を経てモダン量産は衰退します。シェーンバッハの低廉な楽器に負けたからです。第2次大戦後も僅かに量産楽器が続く程度です。
なお、手工品バイオリンの町として繁栄は続き、ミッテンヴァルドの製作学校や製作競技会あります。 この学校で村田蔵六氏も学び、氏は帰国後にバイオリン製作学校を開いて日本での製作普及もしています。 ここには作家のカントゥーシャがおり、この地で学んだ有名な日本人作家も多い
ザクソニー/シェーンバッハも、いずれも社会主義体制下(東ドイツ/チェコスロバキア)で生産量を下げて衰退します。
これを事前に嫌って、ザクソニー(マルクノイキルヘン)からは、Roth Gotz Kirschnek Paesoldらが、シェーンバッハからは K.Hofner([56139]
誤植訂正) E.Wernerらがブーベンロイト/エルランゲン(旧西ドイツ)に移り、シェーンバッハのSandnerはフランクフルト近くのナウハイムに移って、現在もモダン量産メーカーとして今に至ります。
体制崩壊後は、ザクソニーでは、Kreuzinger GEWA(ミッテンヴァルドに問屋がある)らも続いており、シェーンバッハではCremonaが、かつての様に復活する期待はあります。 なお、この二つの生産地は17世紀にシェーンバッハから職人が国境の山を越えてザクソニーへ移って隣り合わせており元々一つです。また、ニューヨークのウォーリッツア商会はザクソニーの出身です
日本は、スズキが1927(昭2)年に洗練した高級イタリアシリーズを出しますが、大戦により一度壊滅します。 息子の梅雄が経営も製作も創業時をなぞるように立て直して現在に至ります。 生産量はピークの大正時代の足元程度にも及ぶか否かと少ないのですが、上のブーベンロイトと競って品質は格段によくなっています。 この他多くの弦楽器取扱い店が、ピグマリウスのほか自社ブランドの新作を次々と出しています
最も大きなことは、生産性の良い中国が世界最大の量産地として最前線に来たことです。 ブーベンロイトら、日本も、アメリカ(EastManなど)も、自社ブランドを中国で生産して販売する楽器が増えており、20世紀末には中国が最前線に並んでいます。 この他、量産製作はザクソニー/シェーンバッハの東へ東へと広がって、ハンガリーやルーマニア(Gliga)へと変わっています
以上 お持ちの Stentor2 位置づけが、歴史的に客観的にモダン量産の中にみえるのではないでしょうか?
楽器のことで、入り口からもろもろ広く読むなら
・ヴァイオリンの見方・選び方 基礎編/応用編 レッスンの友社 及び せきれい社
・楽器の辞典 ヴァイオリン 増補版[ショパン] 1995年
まともなサイトは、今はここくらいでしょう
ミラクールは、生産量が落ちてJ.T.L(1857-1968)を最後にモダン量産メーカーがなくなります。 優位性と販路を失った結果だろうと思います。 革新的な更に新型の登場は無いままとっくの昔にモダンストラドスタイルは新型ではなく当たり前なってることとフランス植民地が独立した結果、シェアを落としたのでしょう。 生産効率がよく品質が良くなったジャーマンには勝てなかったようで、手工品の製作だけが残りました。 しかし、1987年にAlain Moinierが中級楽器の半手工的な新作生産を始めて復興の兆しがあります
バヴァーリアンは、第1次大戦後のドイツ恐慌と世界恐慌を経てモダン量産は衰退します。シェーンバッハの低廉な楽器に負けたからです。第2次大戦後も僅かに量産楽器が続く程度です。
なお、手工品バイオリンの町として繁栄は続き、ミッテンヴァルドの製作学校や製作競技会あります。 この学校で村田蔵六氏も学び、氏は帰国後にバイオリン製作学校を開いて日本での製作普及もしています。 ここには作家のカントゥーシャがおり、この地で学んだ有名な日本人作家も多い
ザクソニー/シェーンバッハも、いずれも社会主義体制下(東ドイツ/チェコスロバキア)で生産量を下げて衰退します。
これを事前に嫌って、ザクソニー(マルクノイキルヘン)からは、Roth Gotz Kirschnek Paesoldらが、シェーンバッハからは K.Hofner([56139]
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Re: JTL バイオリン
投稿日時:2025年09月16日 05:20
投稿者:松毬(ID:F0ImFTk)
P.S. 忘れてはならないことは
モダンは、パリでモダン化されたストラド(オールド)が原点にあり基準になります
ミラクールは、ルポー、ピク、シャノー、ビヨーム、ベルナルデルなどパリでモダン発祥と普及に関わった者らのホームタウンで、彼らに連れだってパリで成功したミラクールの者も多く、パリのモダン楽器製作と深く関わっています。この他、弓ではパリに出て活躍したペカット、アダム、シモン、メイア―、マリーン、ボアラン、マルタン、ラミー、ベネロンら名工がおり、ペカットなどミラクールに戻って製作した者は何人も居ます。
モダン発祥のパリの楽器に最も近しいのがミラクールの楽器なのです
ザクソニーは、他に Hopf Ficker Pfretzschner Reichel Schoflder Voigt それにGotz Roth同様に戦後ブーベンロイトなどに移った K.Hofner Kirschnek Paesold らが居ます。此方の方が聞き覚えがあって身近でしょう。それほどドイツの楽器と言ったらとにかくザクソニーってほどなのです。
(なお、ブーベンロイトとエルランゲンは、ザクソニーからの南西方向にドイツ中央よりニュルンベルクの少し上当りです)
モダン量産って、フランスならミラクールか、ジャーマンならザクソニー/シェーンバッハか、この二大拠点の間でたまにバヴァーリアン(ミッテンヴァルド)って感じで、簡単化して覚えてよいでしょう
モダンは、パリでモダン化されたストラド(オールド)が原点にあり基準になります
ミラクールは、ルポー、ピク、シャノー、ビヨーム、ベルナルデルなどパリでモダン発祥と普及に関わった者らのホームタウンで、彼らに連れだってパリで成功したミラクールの者も多く、パリのモダン楽器製作と深く関わっています。この他、弓ではパリに出て活躍したペカット、アダム、シモン、メイア―、マリーン、ボアラン、マルタン、ラミー、ベネロンら名工がおり、ペカットなどミラクールに戻って製作した者は何人も居ます。
モダン発祥のパリの楽器に最も近しいのがミラクールの楽器なのです
ザクソニーは、他に Hopf Ficker Pfretzschner Reichel Schoflder Voigt それにGotz Roth同様に戦後ブーベンロイトなどに移った K.Hofner Kirschnek Paesold らが居ます。此方の方が聞き覚えがあって身近でしょう。それほどドイツの楽器と言ったらとにかくザクソニーってほどなのです。
(なお、ブーベンロイトとエルランゲンは、ザクソニーからの南西方向にドイツ中央よりニュルンベルクの少し上当りです)
モダン量産って、フランスならミラクールか、ジャーマンならザクソニー/シェーンバッハか、この二大拠点の間でたまにバヴァーリアン(ミッテンヴァルド)って感じで、簡単化して覚えてよいでしょう
体制崩壊後は、ザクソニーでは、Kreuzinger GEWA(ミッテンヴァルドに問屋がある)らも続いており、シェーンバッハではCremonaが、かつての様に復活する期待はあります。 なお、この二つの生産地は17世紀にシェーンバッハから職人が国境の山を越えてザクソニーへ移って隣り合わせており元々一つです。また、ニューヨークのウォーリッツア商会はザクソニーの出身です
日本は、スズキが1927(昭2)年に洗練した高級イタリアシリーズを出しますが、大戦により一度壊滅します。 息子の梅雄が経営も製作も創業時をなぞるように立て直して現在に至ります。 生産量はピークの大正時代の足元程度にも及ぶか否かと少ないのですが、上のブーベンロイトと競って品質は格段によくなっています。 この他多くの弦楽器取扱い店が、ピグマリウスのほか自社ブランドの新作を次々と出しています
最も大きなことは、生産性の良い中国が世界最大の量産地として最前線に来たことです。 ブーベンロイトら、日本も、アメリカ(EastManなど)も、自社ブランドを中国で生産して販売する楽器が増えており、20世紀末には中国が最前線に並んでいます。 この他、量産製作はザクソニー/シェーンバッハの東へ東へと広がって、ハンガリーやルーマニア(Gliga)へと変わっています
以上 お持ちの Stentor2 位置づけが、歴史的に客観的にモダン量産の中にみえるのではないでしょうか?
楽器のことで、入り口からもろもろ広く読むなら
・ヴァイオリンの見方・選び方 基礎編/応用編 レッスンの友社 及び せきれい社
・楽器の辞典 ヴァイオリン 増補版[ショパン] 1995年
まともなサイトは、今はここくらいでしょう
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