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ヴァイオリン弦の将来予想 | ヴァイオリン掲示板

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楽器・付属品 19 Comments
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ヴァイオリン弦の将来予想

投稿日時:2007年03月27日 19:29
投稿者:ノニジュース(ID:GQiJcoA)
神田侑晃氏の「ヴァイオリンの見方・選び方 応用編」の172ページによると、現在は、高性能ポリマー弦(ポリマー:合成高分子化合物、ナイロン弦もこの範疇に入る)とスチール弦が主流の時代だが、最終的には高性能スチール弦が将来を席巻すると思われます、とのことです。
これは2002年8月に刊行された本ですので、その後約5年が経過したわけですが、現時点で周りを見渡しますと、スチール弦が将来を席巻するのではないか、というような状況には全然なっていません。
現在の状況は、ドミナントを代表とするナイロン弦、エヴァ・ピラッツィやヴィジョン・チタニウムやインフェルト・レッドなどを代表とするポリマー弦が全盛で、一部に、昔ながらのガット弦(オリーヴ、オイドクサ)のファンがいる、という感じがします。
分数楽器ではスチール弦の使用率が高いですが、大人のフルサイズの楽器では、スチール弦の使用者は少数派で、大半の人がナイロン弦やポリマー弦を使用しているように思います。
果たして、神田氏が言うように、近い将来、スチール弦が主流となる時代は来るのでしょうか?米国やヨーロッパ諸国では、スチール弦の使用率が上昇しているというような兆し(きざし)はあるのでしょうか?
将来、スチール弦が主流となるのであれば、今のうちからスチール弦に慣れておいた方がいいのかな、と思ったりもしますが、スチール弦の使用率がここまで低いと、実際に試す段階には達していない状況です。
世界的な弦楽器ディーラーである神田氏が著書の中で、スチール弦が主流となる時代が来る、と書いているということは、何かそれなりの根拠があると思うのですが、周りの状況を見る限り、その根拠らしきものは全然見つかりません。
こちらの掲示板には、楽器や弦に関する造詣が深い方が多数いらしているので、このあたりのことについて語っていただけるとありがたいです。
とりとめのない話で申し訳ありませんが、お付き合いいただけると幸いです。よろしくお願いします。
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【ご参考】
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Re: ヴァイオリン弦の将来予想

投稿日時:2007年03月31日 12:50
投稿者:カルボナーレ(ID:QjGYc1E)
脱線ついでに。
私がメーカーの経営者なら、例えば上級者用には、張り替えてすぐに安定し、非常に良い音が1ヶ月続き、その後急速に音色が劣化するような弦をある程度高い値段にて、また中級者以下にはそこそこ良い音が3ヶ月ほど続く弦をそこそこの値段で売りたいですね。
1ヶ月、3ヶ月というのはジャストアイデアで、実際は事前ユーザ調査の結果と販売後のフィードバックと販売実績で狙いを設定すると思います。
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Re: ヴァイオリン弦の将来予想

投稿日時:2007年04月01日 02:00
投稿者:あい(ID:FleIgVI)
スチールA使ってます。しかし、2ヵ月でかなり劣化します。
音量も音色もナイロン弦に比べ、劣化した感じがないですが、
みずみずしさがなくなります。ナイロン弦でも、ガット弦でも
スチール弦でも、音のみずみずしさが失われることを寿命と
するのなら、、どの弦も同じだなぁ~って、最近感じます。

勝手きまま感覚で書いちゃうと、
ドミナントやインフェルドがもって4週間。
ヴィジョン系がもって5週間。
エヴァがもって5週間(この弦、巻き線弱すぎ)。
スチール系もって2ヶ月くらい
オリーブ もって2ヶ月半くらい

それと、金鍍金の弦についても一言。
最近まで、鍍金が取れなきゃいいから、寿命は長いと考えて
いましたが、実は違うことがわかりました。(アホコメントですみません)
鍍金されていることで安心感を得ていましたが、鍍金の下のスチール部分
の劣化が進みます。コーティングが劣化に対し、肯定的な存在であるの
は錆び防止だけだと思います。(多少の音色の変化もあるけど・・・)
わたしは科学者ではないですが、0.26[mm]程度の金属なので、
かなりの疲労をしていくのだと考えています。

神田侑晃氏の意図はわかりませんが、わたしはヴァイオリンの
ナイロン弦にはなにか決定的な欠陥・欠点があると思います。
それが何かいいあてることができませんが、なんでしょうか・・・
ん・・・難しい。。
(感覚的に書くと、弦が硬いよね。ナイロン弦。) 
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Re: ヴァイオリン弦の将来予想

投稿日時:2007年04月01日 20:21
投稿者:ノニジュース(ID:GQiJcoA)
3ヶ月しかもたない6,000円の弦に対して、6ヶ月もつ13,000円の弦が発売されたら、自分は6ヶ月もつ13,000円の弦を買いたいと思います。
弦が長寿命化すると、弦メーカーの売上・利益が減るというのであれば、長寿命の弦はちょっと割高にして売れば良いのではないかと思います。
劣化しにくい長寿命の弦が開発されたら、きっと売れると思うので、そういう弦を開発したメーカーは、他のメーカーのシェア(市場占有率)を奪って大きな利益を得ることができるのではないかと思います。
新しい弦を張ってすぐの「新鮮な状態」が長く保たれる弦で、寿命が現在の弦の3倍ぐらいになってくれるなら、4~5倍の価格でも自分はぜひ買いたいと思いますが、みなさんはいかがでしょうか?
耳の鋭いプロの方であれば、ちょっとした弦の劣化でもすごく気になるでしょうから、現在よりも寿命が3倍長い弦(例えば6ヶ月持つ弦)が出たとしても、1~2ヶ月で張り替えることでしょう。そういうシリアスなプレイヤーであれば、良い音が手に入るのであれば、多少費用がかさむことはいとわないのではないかと思います。
発売されたときのインパクトの強さを狙うのであれば、1年間張替え不要、というような弦が出たら、(弦の張替えが得意ではない)初級・中級レベルの人は、いっせいに飛びつくと思います。音にこだわる上級者であれば、そういう弦を3~4ヶ月ごとに張り替える、という選択もアリ、かと思います。
あと、あいさんが書かれているように、たしかに、現行のナイロン弦、ポリマー弦は、何か良くわからないけど大きな欠点(張ったときの新鮮さがすぐに消え易い、弓と指で感じる弦の感触がやや硬い感じがする)があるように感じます。
天然のガット弦をあらゆる点で超えるのは、ポリマー弦なのか、スチール弦なのか、あるいは、全く別の新素材弦になるのか、予想がつきませんが、近い将来、あらゆる点で画期的な弦が発売されることを大いに期待しています。
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Re: ヴァイオリン弦の将来予想

投稿日時:2007年04月01日 21:21
投稿者:ノニジュース(ID:GQiJcoA)
さっき書き込んだばかりですが追伸です。
あいさんが書かれているように、エヴァ・ピラッツィの巻き線は、他のピラストロ社の弦と比べても明らかに弱いですね。エヴァ・ピラッツィと同時期に発売されたヴィオリーノ、あるいは、ずっと昔に発売されたシノクサと比べても、巻き線がほつれ易いように思います。
エヴァ・ピラッツィの巻き線がほつれるのは、たいてい上ナットや駒のあたりで、左手の指が触れる(左手の指で押さえる)ところは、特にほつれたりしません。
これは、巻き線の巻き方が悪いというよりは、コアの伸びが大きいことが原因だと思います。エヴァ・ピラッツィの巻き線はガット弦のオリーヴと同様とても丁寧に巻かれていますが、コアの伸びが大きいため、巻き線とコアが分離してしまうようです。
糸巻きを動かすときに、ナットのところを見てみるとわかりますが、エヴァ・ピラッツイの巻き線は、糸巻きの動きに対して少し遅れて動くような感じがあります。糸巻きを動かすと、まず最初に内側のコアが動き、それにちょっと遅れて表面の巻き線が動くような感じです。
エヴァ・ピラッツィの太さに合わせて、上ナットと駒の溝を入念に調整してもらったことがありますが、それでも、多少、上記のような傾向が感じられました。
ドミナント、インフェルト・レッド、ヴィジョン・チタニウムなどトマスティーク社の弦の巻き線は、エヴァ・ピラッツィやオリーヴなどのピラストロ社の弦に比べて、しなやかさ、柔軟性、繊細さ(丁寧さ)において若干劣っているように感じますが、エヴァ・ピラッツィのように上ナットや駒の溝のあたりで巻き線がほつれることはほとんど無いですよね。これは、巻き線の作りが良いというよりは、コアの伸びが少ないことによるものだと思います。
みなさんは、エヴァ・ピラッツィの巻き線がほつれ易い原因は、どういう理由だと思われますか?
エヴァ・ピラッツィは、レーピンやヴェンゲーロフなどの超有名ソリストも愛用する弦ですので、音に関しては優れた弦だと思うのですが、巻き線のほつれ易さは明らかに弱点だと思います。
[32698]

Re: ヴァイオリン弦の将来予想

投稿日時:2007年04月06日 02:53
投稿者:あい(ID:FleIgVI)
>エヴァ・ピラッツィは、レーピンやヴェンゲーロフなどの超有名ソリスト
>も愛用する弦ですので、音に関しては優れた弦だと思うのですが


レーピンやヴェンゲローフがドミナントを使っていた時代を知ってる
だけに、エヴァを使い始めた意味が興味深いです。彼らの音は
かなり変わりました。ドミナントを使っていた時代の音の方が、
エヴァのときよりもわたしは好きです。聞いただけの差なので、
科学的な根拠はありませんが、音が硬くなった気がします。さらに、
ビブラートのかかり方が、浅くなったような気がします。それにより、
(ギトリスやクレーメルがよくやるノン・ビブラートでわざと歌わない音
ではなく)どの音も均等にクリアーに弾くことを心がけた音に近いです。

きっと、オリーブを張りたいが湿度・温度における調弦等の問題がある
ので使えないという硬派な考えではなく、ドミナントより鳴る弦はあるか?
という柔らかい視点だと思います。そんな気がしてなりません。


現在わたしはドミナントを使いませんが、ドミナントのよさは
『もっといい弦はあると思うけど、差し引きわたしの楽器もまずまず
いいでしょ?』のような謙虚さがありますね。
[32702]

Re: ヴァイオリン弦の将来予想

投稿日時:2007年04月06日 07:02
投稿者:pochi(ID:SBdYcmA)
Violino Obligato Evaの3兄弟は芯材は同じで巻が違うだけなのだそうです。いずれも伸び続けます。伸びが止ったときが替え時です。私の場合、7週間程度です。上駒と駒に6Bの鉛筆を塗っておくと、多少長持ちするでしょう。

慢性疾患の薬、
治らない、すぐに効かない、飲み続け無ければならない。エイズのカクテル療法が素晴らしいですね。ビジネスとして考えた場合、弦にも同じ事が云えるのではないでしょうか?
[32941]

Re: ヴァイオリン弦の将来予想

投稿日時:2007年04月13日 18:38
投稿者:ノニジュース(ID:FFIwg1c)
ttp://www.shirakawaviolins.co.jp/newstopics/2007/04/_the_new_gut_violin_strings_fr.html#more
には、下記のような文言が掲載されています。

パッシオーネ(PASSIONE) はシンセティックコアのバイオリン弦を主に演奏してきたバイオリン奏者を対象に開発されました。彼らはEvah Pirassiに代表される最新のテクノロジーで作られた弦には勿論大変満足していますが、より豊潤な音色、 素晴らしいパワーそしてプレイアビリティーを持つガット弦(Gut Core)に憧れを持っているのも事実です。
PIRASTRO GmbHはPASSIONE開発にあたり、 従来のガット弦より短時間に音程を安定させることが出来るようになり、且つ、ガット本来の美しい音色は損なわず、 チューニング スタビリティーを上げることにも成功しました。世界で唯一ガット弦を作り続けている会社PIRASTRO GmbH(創業1798年) だから作ることができた21世紀の弦ではないでしょうか。
本邦発売は5月ごろを予定いたしております。

神田氏は著作の中で、近いうちにガット弦は廃れて、高性能ポリマー(ナイロン)弦が主流となり、さらには、高性能スチール弦が主流の時代となるだろう、と大胆な予想してましたが、なんか予想とは違った動きが出てきていますね。
ナイロン(ポリマー)弦もスチール弦も、結局のところ、ガット弦の音色とフィーリングに近づき追い越すべく開発されてきたわけですが、それなら、みんなが理想とするガット弦そのものを進化・発展させる方が(理想的な最良の弦を作るという意味で)手っ取り早い、ということなんでしょうかね。
湿度70%の部屋で汗だくになって弾いても大丈夫なぐらい防水性・耐水性に優れていて、どんな状況でもピッチが安定していて、張ってすぐにピッチが安定する、というようなガット弦が出たら、ナイロン(ポリマー)弦もスチール弦も、その存在意義が一気に薄くなってしまいますよね。
新型(改良型)スチール弦ではなく、むしろ、新型(改良型)ガット弦が、主流の時代が来るのかも知れませんね。
テクノロジーの進歩が、新しい驚きをもたらしてくれる好例ですね。
[33364]

Re: ヴァイオリン弦の将来予想

投稿日時:2007年05月04日 04:02
投稿者:Pajeot(ID:GShyJmc)
前からきずいて居たのですが、使用した弦を外した時、弓の毛が当たる部分が他の場所に比べてひねくれたように(私のように)曲がっているのです。 で 実は摩擦で巻きの金属が片方だけ削られているのでは、またそれで音が劣化してしまうのではないかと考えております。裸ガットを時々使うのですが、その場合裸眼でも判るような削れ方をしてるのを覚えています。
もしこれが原因ならば1年使えるような弦を製造するには理論的に無理があります。それか摩擦にとても強い金属を開発しなくてはなりません。
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Re: ヴァイオリン弦の将来予想

投稿日時:2007年05月04日 08:08
投稿者:Pajeot(ID:GShyJmc)
あ、、、気付いていた
ですね
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Re: ヴァイオリン弦の将来予想

投稿日時:2007年05月05日 11:19
投稿者:ノニジュース(ID:E4I5N4Q)
Pajeotさんへ。巻き線の弓毛が当たる部分が摩擦で削られてしまう、とのことですね。Pajeotさんのようにプロフェッショナルな方が激しく弾くと、そういう状態になるんですね。
裸のガット弦だと裸眼でもハッキリとわかるほど削れる、というのは、なんとなく想像がつきますが、金属の巻き線が削れるというのは、かなり酷使した結果なのでしょうね。
自分も弦を張り替えるときに、古い弦がどんな状態になったか見ますが、それほど痛んでいるようには見えません。ちなみに、自分は3~4ヶ月に1度、弦を張り替えています。
1年間使える弦というのは難しいかも知れませんが、せめて(アマチュアが使う分には)半年は持つ弦が出てきて欲しいものです。
現状だと、年に3~4回弦を交換しますが、年に2回交換で済むとなると、だいぶ楽になりますからね。
ピアノだと(アマチュアレベルだと)年に1回の調律でOKですので、ヴァイオリンの弦の交換も、近い将来、年に1~2回程度で済むようになればいいですね。(弦を張り替えるのが苦手な初心者、初級者の人には、大いに喜ばれると思います。)
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