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フレクソコア・パーマネント(ヴァイオリン弦)について | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 51 Comments
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フレクソコア・パーマネント(ヴァイオリン弦)について

投稿日時:2006年06月30日 21:51
投稿者:バク(ID:VFkkdXA)
ラカトシュのピチカートのスレッドの中で触れたピラストロ社のフレクソコア・パーマネント(ヴァイオリン弦)についてのスレッドです。
ピラストロ社のホームページによると、ジプシーヴァイオリンの名手ロビー・ラカトシュがこの弦を愛用しているとのことです。下記サイトのStatementsの中のViolinistの中にラカトシュの推薦の辞が掲載されています。
http://www.pirastro.com/homeset.html
また、上記サイトのこの弦の宣伝ページには次のように書かれています。

Design: ropecore of extra durable carbon steel,high quality materials
modern computer-controlled production,traditional Pirastro quality management

Characteristics: large warm sound,wide range of volume, soft and lively
quick response even at pp
sensitive left hand feeling
excellent pitch stability
balanced sound from bottom to top
ideal for both arco and pizzicato

Choices: D-string titanium wound: powerful warm sound
plain E-string with ball or loop end
middle gauge only
PIRASTRO® - Flexocor colour code:ruby spiral on yellow

「extra」durableな炭素鋼で作られているとか、ピアニッシモでさえもsoft and lively quick responseだとか、なんだか凄そうな感じです。
私のまわりでは、この弦を使っている人を見たことがない(というか、そもそもこんなヴァイオリン弦があることを知らなかった!)のですが、どなたか張ったことのある方はいらっしゃいませんか?
ちなみに、この弦はいつから発売されているのでしょうか?
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【ご参考】
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Re: フレクソコア・パーマネント(ヴァイオリン弦)について

投稿日時:2006年12月07日 01:22
投稿者:モット(ID:ZSYmJWA)
この掲示板はお店の宣伝の場なのですか?
販売のためにもっともらしいことを書いて周囲を混乱させないでほしいものですね。
[30617]

スチール弦の寿命(一般論)

投稿日時:2006年12月07日 02:10
投稿者:セロ轢きのGosh(ID:ECgVaCg)
みっち様、
 ご期待に応えて突っ込ませて頂きます:

 先ず、比例限界・弾性限界というのは時間軸の入っていない概念です。 ですから寿命を云々するにはちょっと足りないような。 それと、スチール系の金属材料の場合、降伏点は割と明瞭に現れますが、比例限界・弾性限界というのは実用上の(かなり便宜的な)概念でして、そこを境に世界が変わるようなものではありません。 弾性限界を超えても(降伏点に達していなければ)ただ、荷重をゼロに戻したときに完全には元に戻らない(残留歪=塑性歪≒永久変形)、といった程度の話です。 弾性がなくなる訳では無いので、調弦への影響はちょっと考えにくいです。
 なお、弾性限界を超えて張った弦を、緩めてまた張り直して、と何度も繰り返せば、残留歪が蓄積されて材料の性質が変わってしまうことは考えられます。 ただ、普通はそういう使い方はしませんよね。

 金属材料の寿命の話をしたければ、疲労とクリープの概念を持ち出すのが宜しいかと。

 「疲労」とは、降伏点以下の荷重でも負荷除荷を繰り返すと壊れることがある、という現象です。 弦の振動なんか正にそうかも知れません。 が、これには「疲労限界」と言うものがあって、要は疲労限界以下の荷重であれば何回繰り返しても壊れない、というものです。 数字忘れましたが、数万~数十万回繰り返しても壊れなければ疲労限界以下と言えたと思います。 200Hzの音(G線の開放弦辺り)を2分も出し続けるとたちまち振動回数は2万回を超えますので、「疲労」で切れるならスチール弦は数分の命、ということになります。 現実はそうならない訳ですから、疲労は弦の寿命には(多分)関係ないのでしょう。

 「クリープ」とは、荷重をかけたまま長時間たつと弾性限界内の荷重でも永久変形を生じることがある、というやつです。 今手元に資料が無いので定量的な議論はできません(悔やんでも手遅れ、学生時代の不勉強)が、常温で数時間で起こるような現象ではなかったと思うので、弦を変えた後暫く音程が下がり続けることへの説明にはならないような気がします。

 結局、スチールの芯線ってのはそう簡単には劣化しないものだと思います。(だからクロムコアなんか長寿命を謳ってますよね)。 スチール芯線の「伸びがなくなる」というのは(技術屋の)常識ではちょっと考えられないことです。 同じスチールでもいわゆるロープコアはもっと複雑だと思いますが。

 
 みっちさんに劣らず突っ込み処満載です。皆様どうぞ・・・・
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Re: フレクソコア・パーマネント(ヴァイオリン弦)について

投稿日時:2006年12月07日 04:04
投稿者:浪速人(ID:OFcRSZg)
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Re: フレクソコア・パーマネント(ヴァイオリン弦)について

投稿日時:2006年12月06日 20:01
投稿者:suzuchin(ID:FFKRIoc)
Warchal Brilliant
はよい弦と思います。ただし、D(silver)弦は弾きに、く悪弦いです。EとAはすばらしくよいと思います。Gもドミナントよりよいと思います。
寿命は ドミナントとさほど変わらないと思います。

みっちさんわかりやすい 投稿ありがとうございました。
suzuchin さんへ、
D(silver)は最初は良いですが100時間くらい(約1ヶ月)で弾きにくくなりました。音がかすれる感じ。 D(aluminum)に代えて以来問題ありません。お試しあれ。私は業者ではありません。単なるWarchal ファンです。
[30625]

Re: フレクソコア・パーマネント(ヴァイオリン弦)について

投稿日時:2006年12月07日 18:46
投稿者:みっち(ID:FlciAzc)
セロ轢きのGosh さん、期待通りの突込みありがとうございます(笑)

それでも尚、
>音程が安定してしまったら、(伸びがなくなったら) その弦の
>最高のパーフォマンスはスチールでもナイロンでも終わりじゃな
>いでしょうか?

この感覚がぴったりくるんですよね。張替え時期とは別の問題です。。


のりさんへ

オイドクサの旬な期間は[30595]
[30595]

Re: フレクソコア・パーマネント(ヴァイオリン弦)について

投稿日時:2006年12月05日 22:01
投稿者:匿名希望X(ID:NCdoYZg)
フレクソコアは使用経験皆無で、今後も決して使わないと予想しますので、このスレに書き込む予定はありませんでした。ただしバクさんがOlivのことに言及なさいましたので、一言申し上げます。
Olivは長年、通算150セットは使った(年に8セット平均)のですが、最近はご無沙汰しています。2ヶ月過ぎて交換すると目立って音が良いです。あんまり長期間使うのはお勧めできません。切れなければ使える絃ではあると思いますし、5度の狂いもそれほど気になりません。しかし音が良いのは1.5ヶ月以内、私のように手に汗を全くかかない人間でも2ヶ月したら替えるのが妥当だと思っています。
今でもオリーブは別格の素晴らしい絃と思いますが、聴き手にはあんまり関係ないのだと思ったりします。梅雨から夏のステージライトは天敵です。
匿名希望X さんがかかれているオリーブと同じと考えて良いと思います。使用頻度や目的によってもっと長く使うことも可能ですが、あまり長く使うと左指で押える「ツボ」がずれてきます。
[30626]

Re: フレクソコア・パーマネント(ヴァイオリン弦)について

投稿日時:2006年12月07日 20:04
投稿者:セロ轢きのGosh(ID:ECgVaCg)
みっち様、

  人間の感覚というのは凄いもので、機械なんか目じゃありませんね。 特に、訓練された人の感覚は往々にして最新鋭の機械でも判らないような差異に気がつくものです。 先の小生の議論はあくまで工学レベルのものですので
・・・(と自分で突っ込んでどうする)
みっちさんや件の高名な先生が経験的に
 (A)音程が安定すること; と
 (B)その弦の最高のパーフォマンスは終わり
という2つの事象の間に相関関係を感じているなら多分それは事実なんでしょう。 ただ、小生が言いたいのは、相関関係必ずしも因果関係に非ず、ということなのです。

  弾いているうちに変化するのは芯線の伸び・弾性だけではありません。 単純なスチール芯線の極僅かな物性変化よりも、巻き線の機械的な変化の方がずっと効くのではないかと思います。 それから松脂; 拭いたつもりでも結構残っています。 楽器本体上に飛び散った松脂は軽く拭くだけできれいに取れますが、弦に付いた松脂は、摩擦熱(?)で一旦溶けたものが固まってこびり付いているので完全に取るのは容易なことではありません(少なくとも小生のチェロでは)。 多分、巻き線の間にも浸み込んでいるでしょう。
  本当のところは誰にも判りませんね(という素人の憶測を、弦メーカーの関係者は笑いを堪えながら見ていることでしょう)。
[30628]

Re: フレクソコア・パーマネント(ヴァイオリン弦)について

投稿日時:2006年12月07日 20:35
投稿者:バク(ID:NpBGUwA)
ワーチャル・ブリリアントのD線については、私も、シルバー巻きよりもアルミ巻きの方が耐久性も音も良いと思います。
さて30610の後日談を書きます。
友人Bが、私が半年使い古したフレクソコア・パーマネントが欲しいというので、あげました。早速張ってみたようで、メールが来ました。
「いい音ですね。これまだ使えますよ。今まで張ってた弦(ドミナント)よりも、こっち(フレクソコア・パーマネント)の方が音が好きです。いやー、今月は呑みが多いから、弦代が節約できて助かるよ。ありがとう。」とのことでした。
一度張った弦を外して、別な楽器に張り直したりすると、巻き線がほつれたりすることがあるので、友人に使い古しの弦をあげるのをためらったのですが、ぜひ欲しいとのことだったのであげたところ、とても喜ばれました。
巻き線については、現在市販されている弦の中で(耐久性の点で)最強なのではないかと思われます。
半年ぶりに新しいフレクソコア・パーマネントに張り替えたわけですが、やはり新品は元気のいい音がしていいですね。ただ、予想していたよりも(古い弦と新品との)ギャップが少なくて、これも嬉しい誤算でした。
半年前にフレクソコア・パーマネントを張り替えた直後の糸巻きのとまる位置と半年後の糸巻きのとまる位置をデジカメ画像で比較したところ、ほとんど変化していませんでした。
これはフレクソコア・パーマネントがこの半年間にほとんど伸びていないことを示しています。
弦が伸び切ったら(伸びなくなったら)その弦の最高のパフォーマンスは終わり、というのは、フレクソコア・パーマネントに関してはあてはまらないように思います。
フレクソコア・パーマネントの優秀性を実証できる例を1つご紹介しましょう。
ジプシーヴァイオリンの大家であるロビー・ラカトシュのFire DanceというCD(avanticlassicより発売 SACDハイブリッド 2004年12月ベルギーでの録音)です。
このCDの中で、ラカトシュは、ジプシーヴァイオリンの名門ラカトシュ家に代々引き継がれてきたガルネリ・デル・ジェスに、フレクソコア・パーマネントの弦を張っています。弓は、ローデリッヒ・ペゾルトの弓を使用しているとのことです。(ライナーノーツの記載による)
ラカトシュの音は、大変艶やかで、あるときは甘く、あるときは激しく情熱的な音を響かせています。音量や音色の変化も多彩です。
スピード感のある飛び出しの良い音、小さい音から大きな音まで一気にパワー全開で吹き上がるその勢いの良さ、火花が散るような超高速&パワフルなピチカート(左手のピチカートを含む)、こうした音を支えているのが、フレクソコア・パーマネントというわけです。
バックで演奏しているラカトシュ・アンサンブルも名手揃いでパワフルな演奏を展開していますが、ラカトシュの艶やかな音は、頭ひとつ抜けてハッキリと聞こえてきます。
製作後少なくとも260年以上が経過しているオールドの名器であるガルネリ・デル・ジェスに張っても大丈夫ということは、フレクソコア・パーマネントのテンションはけして高くはないと言えるでしょう。
このCDを聞けば、フレクソコア・パーマネントは、ラカトシュの高度で激しいプレイに対応できる(耐えうる)弦であり、ガルネリ・デル・ジェスのような名器にも対応できる弦だということがおわかりいただけるかと思います。
スチール弦ということで偏見を持っている人がこうした事実を知って、フレクソコア・パーマネントを一度試してくれたら嬉しく思います。
[30630]

Re: フレクソコア・パーマネント(ヴァイオリン弦)について

投稿日時:2006年12月07日 22:25
投稿者:みっち(ID:FlciAzc)
セロ轢きのGosh さん

>本当のところは誰にも判りませんね(という素人の憶測を、弦メーカーの関係者は笑いを堪えながら見ていることでしょう)。

はい。私も同じように思ってました(笑)
[30640]

Re: フレクソコア・パーマネント(ヴァイオリン弦)について

投稿日時:2006年12月09日 01:23
投稿者:バク(ID:FBY0WWI)
ラカトシュのファンなので、CDは全部持っていますが、今週はそれらを年代順に聞き比べています。
すると、タカトシュがフレクソコア・パーマネントを使い始めた2004年以降のCDでは、元々艶やかなラカトシュの音が、より一層艶やかになったように感じます。何人かの人と聴き比べましたが、みな同様の意見でした。
フレクソコア・パーマネントに変えて以降の演奏の方が、より音の飛び出しが速いというか、音によりスピード感があるように思います。また、パワフルな他のバンドメンバーの音よりも、ハッキリと1歩前に出て聞こえるという点でも、フレクソコア・パーマネントは貢献しているように思います。
特に超高速のパッセージでの音の分離感については、フレクソコア・パーマネントを使っているとライナーノーツに明記しているアルバムでは、特に音の分離がハッキリしていて、非常にカツゼツの良い演奏となっています。
ピラストロ社に直接メールで質問した限りでは、2004年頃からラカトシュがフレクソコア・パーマネントを使うようになったとのことですが、ピラストロ社としても、使ってもらっていることをとても誇りに思っているようです。
ラカトシュの実演を見ると良くわかりますが、クラシックのヴァイオリニストとは比較にならないぐらいピチカートを多用します。左手のピチカートも良く使いますが、それ以上に、右手の超高速ピチカートや重音のピチカートの多用は、クラシックでは見かけないものです。
ラカトシュは、普通のクラシック・ヴァイオリンのソリストの10~20倍は、ピチカートを多用しているのではないかと思われます。しかも、ラカトシュのピチカートは非常にパワフルで、クラシックのヴァイオリニストの2倍くらいの音量が出ているのではないかと思います。
ピチカートは弓で弾く以上に弦にかかる負担が大きいわけですが、そういうヘヴィー・ユースに耐えうるということは、フレクソコア・パーマネントの耐久性がいかに優れているかということの証明になると思います。
総括すると、フレクソコア・パーマネントは、ラカトシュの激しいプレイに対応できるだけの性能と耐久性を兼ね備えた弦だと言えるでしょう。これは、実際に半年間弾いてみて、自分自身も強く実感していることです。
[30641]

Re: フレクソコア・パーマネント(ヴァイオリン弦)について

投稿日時:2006年12月09日 02:13
投稿者:(ID:QHdGmVA)
「誉め殺し」もほどほどにしないとね。
ほんとに くどいですね。
[30645]

Re: フレクソコア・パーマネント(ヴァイオリン弦)について

投稿日時:2006年12月09日 09:21
投稿者:匿名希望X(ID:NCdoYZg)
絃は楽器との合性があります。自分の楽器の鳴り方に合うものを撰択すべきであり、アイドル演奏家と同じモノだから良いとか、名器と合っているから自分の中国製ヴァイオリンと合うとかは「付けてみるまで判らない」でしょう(あたりまえか?)。ただし使ってどうだったの「レポート」なら価値は十分あると思います。その場合、ヴァイオリンの制作者や楽器の状態、弓が何か程度のデータはお願いしたいです。 [28632]
[28632]

Re: フレクソコア・パーマネント(ヴァイオリン弦)について

投稿日時:2006年07月13日 21:45
投稿者:バク(ID:USmSIjA)
フレクソコア・パーマネントのヴァイオリン弦を試してみましたので報告します。第一印象は、弦が凄く柔らかいということです。スチール弦とは思えないフニャフニャした柔らかさです。ヴァイオリンに張って、左手で弦を押さえたときの印象(指当たり)も実際のところ非常にソフトです。音色は明るくて温かい感じです。音量はドミナントと同じかそれ以上にあると思います。駒のすぐ近くをグイグイ攻めるとパワフルな濃い音が出せます。
レスポンスは超クイックです。レスポンスに限れば、これまでに張ったすべての弦の中で最も俊敏だと思います。ささやくような小さい音が出し易いのは、レスポンスの良さが大いに貢献していると思います。
私はA・D・G線にアジャスターを付ける必要性は感じませんが、ガットやナイロンと違って、弦そのものの伸びがほとんどないため、糸巻きを動かすときにちょっとコツが要ります。ナイロン弦やガット弦と同じような調弦の仕方をすると、ピッチの変化が大き過ぎてしまうので、糸巻きをほんのちょっと動かす(回す)だけで十分です。これは単なる慣れの問題で、慣れればむしろ調弦はし易く、ナイロン弦よりもピッタリと(ジャストに)調弦できるように思います。
スチール弦なので演奏中は全くと言って良いほどピッチが狂いません。
私はE線はオリーヴを張ってます。A・D・G線のテンションがそれほど高くないので、オリーヴのE線はフレクソコア・パーマネントと良く合うように思います。
巻き線はA線がアルミ、D線がチタン、G線がスターリング・シルバーです。巻き線は非常になめらかで、指当たりがソフトなのはそのあたりも関係しているように思われます。
弦の太さは、ドミナントと比べるとA・D線は若干細めですが、G線は同じくらいの太さです。ナイロンやガットから張り替えても、ほとんど違和感はありません。
まだ張って数日しか経過してませんので、もうしばらく様子をみようと思いますが、とても素晴らしい弦であることは確かです。3連休中にヴァイオリン仲間と会う機会があるので、感想を聞いてみようと思います。
の書き込みはわりあい情報量が多かった…。
ところで、CDを聴いて使用絃の効能が判るとは驚異的です。私には思いもおよびません。
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