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左手の指をはなすとき・・・。 | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 27 Comments
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左手の指をはなすとき・・・。

投稿日時:2004年07月19日 09:04
投稿者:ぷーた(ID:YFM1RWA)
ピチカートの如く弦をはじくことについてです。前世紀の巨匠の演奏を聴くと、下降の音階等でバチバチ音を立てながら指をはなしてるのを聴き取る事が出来ます。如何に「音の移りがはっきりしているか」にこだわる僕としては非常に有益なことだと思うのですが、最近はこのように弾く人はあまり見かけなくなってしまいました。
みなさん(特にpochiさん)はどうお考えですか。

http://www.geocities.co.jp/MusicHall-Horn/7681/Bach.mp3
こちらがサンプル音源です。家にあった会議用のマイクで先ほど即席で録ったものですので音はよくないですが、ところどころ「バチバチ」が聞き取れると思います。
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Re: 左手の指をはなすとき・・・。

投稿日時:2004年07月19日 21:56
投稿者:カルボナーレ(ID:FCgCIWQ)
経験年数のみ長いアマチュア奏者からの質問ですが、速度の早い下降音型(顕著な例で言えば、E線の下の方のラソファミとか)で、たたきと弦のはじきを併用しているのは、邪道でしょうか。

自分の指の動きを見ていると、次に鳴らす音を指で叩くと同時に、その前の音をその前に使った指でハジいています。(離す指は真横に動くのではなく、指先は手の平側に小さな円弧を描くように動いています。) この場合、弓で弾かなくても、左手だけでかなりの音量が出ています。 次に鳴らす音を指で叩く余裕が無いときでも、改めてグッと押さえ直しはしています。
音量指定がピアニッシモのときでも、音を明確に出したい時は、左手だけでそれだけの音量が出るのを、弓の毛で逆に殺して小さくして弾いているような気がします。
当然、クリアに音を出したい早い上昇音型では指板を叩いています。この場合は下の指は必要がなければ離していないようです。

以上そのように教わったという記憶はないのですが、経験から自然にそうなったのか、疑問に思うことなくそのように弾いています。
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Re: 左手の指をはなすとき・・・。

投稿日時:2004年07月20日 08:03
投稿者:pochi(ID:EnCRJzQ)
戦前の巨匠からは、指でハジクヨウニとの指導は有りませんでしたので、曲の中で意識して行う事では無い蹴れ共、「音の移りがはっきりしているか」を追求する為の練習法として有益だと云う結論に成って居ますね。一般的には、「音の移りがはっきりしている」は、「運弓が絃に対して直角に成って居る」と同じく、基本だと思います。

>19才のお姉様が既に加減を知ってしまっては悲しくありませんか?
19才のお姉様は非常に悲しい。鼻血が出る様な演奏はもう出来ません。仕方が無いから「蝶が舞う様な演奏」を目指して居るのです。
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Re: 左手の指をはなすとき・・・。

投稿日時:2004年07月20日 21:53
投稿者:バロン(ID:EIcGg4c)
ぷーた君へ、こんばんは。会議用マイクでの即席録音とのことですが、しっかりとしたバッハ演奏ですね。もう少し指板寄りを、もう少し軽い弓圧で奏すようにすれば、もっとバッハらしい響きが得られると思いますよ。そうすれば、重音の重なり具合ももっと柔らかくなりますよ。(当然のことですが、指板寄りだと、弦と弦の高さの違いがより少なくなりますからね。)あとヴィブラートをもう少しだけ控え気味にした方がいいでしょうね。
こう書くとピリオド奏法を取り入れるように要求しているように思われるかも知れませんが、そういうわけではありません。
ぷーた君の弾くスコットランド幻想曲をネット上で聞かせていただいたことがありますが、ああいう曲はドラマティックにロマンティックに弾いて構わないと思いますが、バッハは適度な節度を持って弾くことによって、曲が本来持っている構造が浮かび上がってきて、シンプルに美しく聞こえます。
最近は便利な時代で、19世紀・20世紀前半の巨匠の録音(SP録音)を、CDで手軽に聞くことができるようになりました。きっと、ぷーた君も聞いておられると思いますが、ぜひ、ヨアヒム、サラサーテ、イザイ、クライスラー、フーバーマン、ハイフェッツなどの偉大な録音から、良い影響を受けて下さい。
ちなみに、今回のバッハのサンプル録音では、ぷーた君はどんな楽器と弓をお使いですか?お差し支えなければ、教えて下さい。あと、録音したお部屋の広さはどのくらいでしょうか?
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Re: 左手の指をはなすとき・・・。

投稿日時:2004年07月20日 22:41
投稿者:ぷーた(ID:OTI0gig)
バロン様、はじめまして(ですよね・・・?)。丁寧なご教示、ありがとうございます。ピリオド奏法とかそういうこととは無関係に、作品や時代にあった様式のとらえ方を勉強しなければなりませんね。僕は今、作曲家の意図や作品の様式と、演奏者の表現の欲求や自己顕示欲の板ばさみになって、演奏に迷いが出てしまう状況です。いずれ解決していきたいと思います。このバッハは、どちらかというと後者に寄りかかって演奏したつもりです。大事なのは、どのように解釈するにしろ、確固たる信念で作品にアプローチすることだと思います。
往年の巨匠たちの演奏はいつも聴いています。ヨアヒムの演奏には、作品に対する強い責任感を感じます。サラサーテの演奏には十九世紀に一世を風靡したショーマンの精神を感じます。ヨアヒムとサラサーテを、対照的な二人とする見方が一般的ですが、僕はそうは思いません。SP時代の巨匠で、僕が最も尊敬するのはアンリ・マルトーです。あれだけのセンスと技術を持った人は、後にもそういないはずです。ミルシテインに、マルトーに近いものを少し感じます。
僕の使用楽器は、残念ながらお答えできませんが、有名なイタリアのオールドで、弓はトゥルテです。以前のスコットランド幻想曲では、JBガダニーニを使用しています。録音をおこなった部屋は凡そ14畳ぐらいでしょうか。自宅の居間です。音響は普通です。
ではでは、これからもよろしくお願いします。
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Re: 左手の指をはなすとき・・・。

投稿日時:2004年07月21日 00:01
投稿者:pochi(ID:MENycGQ)
ぷーた氏、
弾き方は、個人の美意識の問題なので、自分で考えて下さい。直接お会いすれば、私にとってのバッハの形式美をお聞かせする事は出来ますが、多分ぷーた氏の方が上手でしょう。

此処はガッコでは有りませんから、現在、自分がどの様に弾けば美しいと感じられるのか?どの様にしたら、自分が美しく感じる事が出来る演奏を行えるか?を提示し、それが他人にとっても美しいか?と云う私見を聞く場に過ぎ無いと思います。

僭越乍、、、バロン氏の御意見は、物理的に間違って居ます。
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左手の指をはなすとき・・・。

投稿日時:2004年07月19日 09:04
投稿者:ぷーた(ID:YFM1RWA)
ピチカートの如く弦をはじくことについてです。前世紀の巨匠の演奏を聴くと、下降の音階等でバチバチ音を立てながら指をはなしてるのを聴き取る事が出来ます。如何に「音の移りがはっきりしているか」にこだわる僕としては非常に有益なことだと思うのですが、最近はこのように弾く人はあまり見かけなくなってしまいました。
みなさん(特にpochiさん)はどうお考えですか。

http://www.geocities.co.jp/MusicHall-Horn/7681/Bach.mp3
こちらがサンプル音源です。家にあった会議用のマイクで先ほど即席で録ったものですので音はよくないですが、ところどころ「バチバチ」が聞き取れると思います。
ぷーた氏の演奏は、弓圧が高過ぎます。弓圧を現在と同じで弾くのなら、駒寄りを弾かないとイケマセン。指板寄りを弾くと益々音が詰まります。弓圧を軽くすると、音が裏返って仕舞う傾向が有りますが、此れは、発音で解決する課題に取り組んで居る事に焦点を当てて居るぷーた氏が他の演奏を提示すれば良いと思います。

様式美はガッコのセンセが云う事なので、云わせておけば良いと思います。私見ですが、様式美がどんな場所でも通じるとは考えては居りません。従って、別のアプローチを考えます。バッハは、御存知の通り、凄腕の教会オルガン弾きだったと記憶して居ります。残響の多い教会等で演奏してみては如何でしょう?自然とヴィブラートが変ります。表現の仕方も変るでしょう。疊の部屋で弾くのなら、バッハであっても、もっと大きな練り込む様なヴィブラートをお勧め致します。

バッハを弾く時、「オクターブ上を全部人工ハーモニクスで弾け」といわれた事が有ります。私は曲芸師の様な真似は出来ないので不可能でしたが、練習方法としては一考の価値が有ると思います。指板寄りではまともな音は出ませんよ。

「左手の指で絃をハジク事」に焦点を当てることに依って、形式美・美意識が崩れたのでは無いかと思われますので、技術的制約を考えずに弾く様にしましょう。左手でハジクと云う観点では、良く出来て居る演奏だと思います。

氏は、
http://fstrings.com/board/board.asp?id=13142
[13142]
[13142]

pochiさんへ 「やっぱり止めて置こう」についての考察

投稿日時:2004年06月13日 08:12
投稿者:ぷーた(ID:GHF3cWM)
http://www.fstrings.com/board/index.asp?id=9927&t=
[9951] pochiさんの投稿
>「これ以上はダメだ。やっぱり止めて置こう」という自制心

僕は小さいころから、親や教師の保護を受けずに、言い換えれば言うことをきかずに、演奏を行ってきました。周りから「コウヒキナサイ」といわれてその通り演奏するなら、その音楽は周りから安全が保証されていますが、それに背くなら自分の出した音には責任を取らなければならない。僕はプライドが高いので、自分で責任が取れないような演奏はできません。自制心を失った自分を人前でさらけ出すのが怖いのです。周りの言うことを聞かないのだから、それぐらいの覚悟が無くてはならないことは承知です。でも、僕は「自分の音に責任を取らない演奏」を、「無神経な演奏」だと忌み嫌います。「品性」と「誠実さ」は演奏の要素の中でも大きなウェイトを占めるのです。これらを犠牲にすることはできません。
「自制心=自分の演奏に責任を取る(取れる範囲でしか演奏しない)こと」として、僕なりの考察を示してみました。如何でしょう?
[04/06/13 8:12:56]で、
「自制心=自分の演奏に責任を取る(取れる範囲でしか演奏しない)こと」
と書き込んで居ますので、此れを尊重するなら、徹底的に自己の美意識で弾くべきだと思います。

私見要点整理
◎CD-ROMに落として聴いた限りでは、弓圧が強過ぎて音が詰まって聞こえる。従って、駒寄りを弾くか、弓圧を軽減した方が良いと思う。
◎技術的アプローチに焦点を当てた演奏なので、美意識が崩れて居るのでは無いかと想像される。従って、技術的な事を考えずに弾く方が聴く者にとっては美しく聞こえる。
◎形式美は環境に依存するので、形式美を表現出来得る様な環境で弾いてみる事をお勧めする。

最後に悪態。
其れなりの環境で其れなりの演奏が出来無いのなら、感性が腐って居るのだから、演奏家には向きません。スコットランド幻想曲は、コンペティションで採点して居るお歴々に対して弾いたから、立派なものです。私は、その様な演奏は嫌いです。評価する為に聞いて居る人何て碌な奴は居ません。私は、堪能していただく為の演奏は行いますが、評価される為の演奏はしません。
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Re: 左手の指をはなすとき・・・。

投稿日時:2004年07月21日 00:07
投稿者:バロン(ID:FxGFFWA)
ぷーた君へ。10代の少年からアンリ・マルトーの名を聞こうとは予想しておりませんでした。マルトーのような柔らかくて気品のある演奏家は、せわしい現代においては(そして今後はますます)得がたい状況です。マルトーがお好きであれば、パウル・コハンスキ(コハニスキ)はいかがでしょうか?私はブラームスの3番のソナタの録音を持ってますが、知・情・意のバランスのとれた佳演だと思います。
弓はトルテとのことですね。これからいろいろなヴァイオリンに買い(借り)換えることになるかと思われますが、トルテの名弓はどんな楽器にも合いますから、今後も末永く良き相棒(愛棒)となってくれるでしょう。
14畳の部屋であれば、残響もあまりないですし、マイクまでの距離も近過ぎるでしょうから、録音条件としては不利な状況ですが、そうした条件を勘案すると十分に立派な演奏だと思います。才能のある人は、平凡な人には想像できないような苦労も多いと思いますが、これからもがんばって下さい。
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Re: 左手の指をはなすとき・・・。

投稿日時:2004年07月21日 00:21
投稿者:Geiger1951(ID:gigzQWA)
ぷーたさん、バロンさん、みなさん、こんばんは!!
ぷーたさんの演奏はバロックヴァイオリンとは決定的に違う、コンサートヴァイオリンの音の美感を重視するアプローチですね。
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Re: 左手の指をはなすとき・・・。

投稿日時:2004年07月20日 21:53
投稿者:バロン(ID:EIcGg4c)
ぷーた君へ、こんばんは。会議用マイクでの即席録音とのことですが、しっかりとしたバッハ演奏ですね。もう少し指板寄りを、もう少し軽い弓圧で奏すようにすれば、もっとバッハらしい響きが得られると思いますよ。そうすれば、重音の重なり具合ももっと柔らかくなりますよ。(当然のことですが、指板寄りだと、弦と弦の高さの違いがより少なくなりますからね。)あとヴィブラートをもう少しだけ控え気味にした方がいいでしょうね。
こう書くとピリオド奏法を取り入れるように要求しているように思われるかも知れませんが、そういうわけではありません。
ぷーた君の弾くスコットランド幻想曲をネット上で聞かせていただいたことがありますが、ああいう曲はドラマティックにロマンティックに弾いて構わないと思いますが、バッハは適度な節度を持って弾くことによって、曲が本来持っている構造が浮かび上がってきて、シンプルに美しく聞こえます。
最近は便利な時代で、19世紀・20世紀前半の巨匠の録音(SP録音)を、CDで手軽に聞くことができるようになりました。きっと、ぷーた君も聞いておられると思いますが、ぜひ、ヨアヒム、サラサーテ、イザイ、クライスラー、フーバーマン、ハイフェッツなどの偉大な録音から、良い影響を受けて下さい。
ちなみに、今回のバッハのサンプル録音では、ぷーた君はどんな楽器と弓をお使いですか?お差し支えなければ、教えて下さい。あと、録音したお部屋の広さはどのくらいでしょうか?
バロンさんのご指摘は正鵠を射るものです。
ただし私の意見では、バッハを朗々としたたっぷりの美音で耽美的に弾くアプローチだって捨てがたい。
何を以って「バッハらしい演奏」とすべきかは簡単には言えません。
バッハにヴィブラートを控えるのは最近の「好み」かもしれませんが、音楽は《多数決》でもないでしょう。
ヴィブラートなしのバッハを聴きたいとき、私ならオルガンコラールを聴きます。
ぷーたさんのやり方なら、いっそ、もっと細かいヴィブラートを絶え間なく掛けるのもありでは?
++++
絃をはじく云々は大きな会場ではあまり目立たない可能性もありますから、ぷーたさん、次はホールでの録音をアップしてください。待っています。
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Re: 左手の指をはなすとき・・・。

投稿日時:2004年07月22日 01:27
投稿者:(ID:JSE2hnA)
この人の名前をここで出すのはちょっと気が引けるのですが…
以前、NHKでやっていた『ヴァイオリンは友だち』とかいう番組をたまたま見ていたときに、千住真理子さんがやはり下降音階のときに、左手のピチカートをするように指を離していくと音が明瞭になる、というようなことをおっしゃってました。
そのとき取り上げられていた曲はベートーヴェンの「春」。1楽章の最後から3小節目の、Dからはじまるスラーの下降音階の弾き方として、上記の説明をなさってました。
私も明瞭に音が移り変わる演奏は好きなので、これだけはえらく参考になりました。
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Re: 左手の指をはなすとき・・・。

投稿日時:2004年07月22日 17:09
投稿者:violink(ID:NnGYMhU)
ぷーたさん

初めまして。バッハ聴かせていただきました。しっかりとした発音と響きで楽器を鳴らしておられて、良いキャンバス、筆、絵の具のセットをお持ちであることが感じ取れました。バッハという音楽の味わいは、ぷーたさんのようにきちんとした構造を捉えた演奏の上に初めて構築できるものと思います。画面をどういう色合いで仕上げるか、大変興味深いです。健闘をお祈りします。

violink
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Re: 左手の指をはなすとき・・・。

投稿日時:2004年07月23日 22:17
投稿者:ぷーた(ID:FXV5kQA)
皆様こんばんは。たくさんのご意見ありがとうございます。弓圧が強すぎることに関しては、当に仰るとおりでした。弓の重みに頼って、弓を滑らすように弾いてみた所、効果をあげることが出来ました。次回はもっと技巧的な曲の録音を提示してみようと思っています。
バッハの曲に対するアプローチに関しては、よく考えてみます。しかし僕が目指しているのは、万人がウンという演奏ではありませんので、とことん自分の理想を追求するつもりです。
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