[5659]
ティボーは音痴ですかぁ?
投稿日時:2003年09月22日 20:58
投稿者:Geiger(ID:NAIGiAE)
古いスレッドで 某氏が
「ティボーは、音程が無茶苦茶です。
現代では、あんな音程では、音大にも落ちるでしょう。」
と書かれていました。
彼は無論アンチ・ティボーの人じゃありません。
「それでもティボーは大芸術家だから好きだ」
という愛情があっての発言だと記憶します。
しかし、ほんとに音程悪いのでしょうか。
平均律的音感からすると到底容認できない音程を時たまとるのがティボーのスタイルです。
時代を色濃く映し出している、あの、のべつ幕なしのポルタメントは若手には真似ないことをお勧めします。
もっと本質的な音楽性を聴くべきです。
フランク、ドビュッシー、フォーレのソナタのCDが今でも容易に手に入りますが、この3曲におけるティボーの音程のシステムは一貫したポリシーがあります。音痴どころではありません。
それは平均律が普及する以前、12音技法が普及する以前の古きよき時代の和声感覚です。
ドビュッシーの全音音階などのように、伝統的和声から外れた部分でも、「伝統的な和声からこんな風にはずれているから、どんな色合いが出せるだろうか」
と十分考えて音程を取ります。ティボーは揺るぎない鋭い耳の持ち主だと思います。
少なくとも、ティボーの和声感覚や音程感覚を理解しなければ、グリュミオーやオイストラフの世代の繊細な音程感覚の背後にあるものは完全には理解しづらいように感じます。
ティボーの育った19世紀にはピアノの調律ですら、平均律でなかったのですから、今の常識で彼らを「音痴」呼ばわりは乱暴すぎます。
それにティボー、指は回りますよ。シフティングだって、ポルタメント使わないときには稲妻の速度で正確にできるのです。
大昔の演奏家の腕前(含む:音程)をなめないほうがいいと、私は思うのです。
「ティボーは、音程が無茶苦茶です。
現代では、あんな音程では、音大にも落ちるでしょう。」
と書かれていました。
彼は無論アンチ・ティボーの人じゃありません。
「それでもティボーは大芸術家だから好きだ」
という愛情があっての発言だと記憶します。
しかし、ほんとに音程悪いのでしょうか。
平均律的音感からすると到底容認できない音程を時たまとるのがティボーのスタイルです。
時代を色濃く映し出している、あの、のべつ幕なしのポルタメントは若手には真似ないことをお勧めします。
もっと本質的な音楽性を聴くべきです。
フランク、ドビュッシー、フォーレのソナタのCDが今でも容易に手に入りますが、この3曲におけるティボーの音程のシステムは一貫したポリシーがあります。音痴どころではありません。
それは平均律が普及する以前、12音技法が普及する以前の古きよき時代の和声感覚です。
ドビュッシーの全音音階などのように、伝統的和声から外れた部分でも、「伝統的な和声からこんな風にはずれているから、どんな色合いが出せるだろうか」
と十分考えて音程を取ります。ティボーは揺るぎない鋭い耳の持ち主だと思います。
少なくとも、ティボーの和声感覚や音程感覚を理解しなければ、グリュミオーやオイストラフの世代の繊細な音程感覚の背後にあるものは完全には理解しづらいように感じます。
ティボーの育った19世紀にはピアノの調律ですら、平均律でなかったのですから、今の常識で彼らを「音痴」呼ばわりは乱暴すぎます。
それにティボー、指は回りますよ。シフティングだって、ポルタメント使わないときには稲妻の速度で正確にできるのです。
大昔の演奏家の腕前(含む:音程)をなめないほうがいいと、私は思うのです。
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【ご参考】
[5679]
Re: ティボーは音痴ですかぁ?
投稿日時:2003年09月25日 22:55
投稿者:ぷーた(ID:FxV5VpU)
当時は演奏家によって音程の取り方がまったく違いましたね。ティボーやエネスコなどはかなり個性的でしたし、フレッシュやマルトーは現代人の耳でもかなり正確に取ってるように聞こえます。それは音程は音楽表現の手段の一つであり、音律などの理屈では片付けられなかったことだと思うのです。現代ではどんな表現であろうと、音程は決まっているという考え方が一般的ですね。
ティボーは自分で、「正しいピッチ」にこだわって弾いてきたと言ってますが、それは彼が、「自分の個性を貫いてきた」という意味だと思っています。それも含めてティボーの演奏なのですから、現代人から見れば低い評価が下るのは致し方ないことです。
ティボーは自分で、「正しいピッチ」にこだわって弾いてきたと言ってますが、それは彼が、「自分の個性を貫いてきた」という意味だと思っています。それも含めてティボーの演奏なのですから、現代人から見れば低い評価が下るのは致し方ないことです。
[5683]
Re: ティボーは音痴ですかぁ?
投稿日時:2003年09月26日 20:12
投稿者:Geiger1951(ID:NAIGiAE)
やっとResがつきましたね。
ぷーたさんありがとうございます:
「音程は個性」というのは同感なんですが……
下記の書き込みには、「誤解ですよ」と言いたかったのです。
>>ティボーぐらい昔の人だと色々テクニックとかも悪いので
>>音程も悪いですね(まともなのは
>>ハイフェッツぐらいからかな時代はよく分かりませんが・
>>同じぐらいなのかな?)
エネスコもティボーも万能の人で耳も間違いなくよかったはずです。
ヴァイオリン専門家以外だとティボー好きな人の割合は案外低くないのじゃありませんか。
今の人たちはじゃあ、音程に個性が無いかというと、案外そうでもないかと思います。「二人のアレクサンドル」で取り上げたマルコフさんは結構アバウトかもしれません。でも熱演型だし勢いがあるので許せます。
アレクサンドル・シトコヴェツキーくんは本当に精緻な現代的音程ですね。
東洋人は、二胡的音程の人もいるかと思います。チョン・キョン・ファとか。
ぷーたさんありがとうございます:
「音程は個性」というのは同感なんですが……
下記の書き込みには、「誤解ですよ」と言いたかったのです。
>>ティボーぐらい昔の人だと色々テクニックとかも悪いので
>>音程も悪いですね(まともなのは
>>ハイフェッツぐらいからかな時代はよく分かりませんが・
>>同じぐらいなのかな?)
エネスコもティボーも万能の人で耳も間違いなくよかったはずです。
ヴァイオリン専門家以外だとティボー好きな人の割合は案外低くないのじゃありませんか。
今の人たちはじゃあ、音程に個性が無いかというと、案外そうでもないかと思います。「二人のアレクサンドル」で取り上げたマルコフさんは結構アバウトかもしれません。でも熱演型だし勢いがあるので許せます。
アレクサンドル・シトコヴェツキーくんは本当に精緻な現代的音程ですね。
東洋人は、二胡的音程の人もいるかと思います。チョン・キョン・ファとか。
[5713]
Re: ティボーは音痴ですかぁ?
投稿日時:2003年09月30日 15:51
投稿者:pochi(ID:FTcBMBc)
音程の良く無いヴァイオリン弾きは沢山居ます。そんなに気にして居ない人もいれば、細かい音程が解らない人も居ると思います。
音程の良く無い演奏家として、パリ音楽院院長、ガロア・モンブランも挙げておきましょう。イヴリー・ギトリスの様にリズム感が好き勝手な人も居ます。
ティボーの音程感にはそれなりの説得性はありますが、矛盾をきたしている部分が多々あるので、現代では受け入れられ難いのでしょう。私はヴァイオリンの演奏とはかくあるべき(だった)と思います。フレットの無いヴァイオリンの特性を最大限に生かした演奏家として、ティボーを尊敬していますが、真似は出来ません。
歌手の細川たかしを音痴と呼べるでしょうか?確かに彼は音程が高めに推移しますが、それなりに説得性があって聴けると思いませんか?
音程をそんなに気にする必要はないのではないか?というのが私の意見です。大多数の聴衆には音楽表現上の音程は理解不能です。音程感が全く無い安室奈美恵が歌手としてCDを出せたのですよ。
二胡的音程というのが私には理解出来ません。チョン・キョン・ファは演奏会で聴いた限り違和感はありませんでした。私にとって歌手テレサ・テンの音程感には違和感がありますが、彼女の歌は二胡的音程なんでしょうか?
音程の良く無い演奏家として、パリ音楽院院長、ガロア・モンブランも挙げておきましょう。イヴリー・ギトリスの様にリズム感が好き勝手な人も居ます。
ティボーの音程感にはそれなりの説得性はありますが、矛盾をきたしている部分が多々あるので、現代では受け入れられ難いのでしょう。私はヴァイオリンの演奏とはかくあるべき(だった)と思います。フレットの無いヴァイオリンの特性を最大限に生かした演奏家として、ティボーを尊敬していますが、真似は出来ません。
歌手の細川たかしを音痴と呼べるでしょうか?確かに彼は音程が高めに推移しますが、それなりに説得性があって聴けると思いませんか?
音程をそんなに気にする必要はないのではないか?というのが私の意見です。大多数の聴衆には音楽表現上の音程は理解不能です。音程感が全く無い安室奈美恵が歌手としてCDを出せたのですよ。
二胡的音程というのが私には理解出来ません。チョン・キョン・ファは演奏会で聴いた限り違和感はありませんでした。私にとって歌手テレサ・テンの音程感には違和感がありますが、彼女の歌は二胡的音程なんでしょうか?
[5714]
Re: ティボーは音痴ですかぁ?
投稿日時:2003年09月30日 20:56
投稿者:Geiger1951(ID:NAIGiAE)
Dear pochiさん
挑発したみたいで申し訳ありませんでした。
まず、Galois=Montbrunですが、彼の来日のとき子供の私は記念撮影したらしいんですよね。若く美しい奥様同伴でした。
正直言うと彼は室内楽奏者だと思います。Faureは三重奏、四重奏、五重奏、ピアノ付のものは私自身全部弾いてみたのですが、和声の処理が難しい。実に苦労します。
HubotやNavarraとの四重奏のCDだけ持っていますが、和声(特に転調)の処理がたくみだと思います。音程が悪いとは思いません。
チェロとユニゾン、ピアノとユニゾンの切り替えもおおむね無難ではないかな。忙しい教授たちの録音ですから、たいしてさらってないのでまぁ、細かく言えば違うんでしょうがね。
話がぶっ飛んで恐縮ですが:
ゲルハルト・ヘッツェルさんの協奏曲の音程、ちょい首を傾げた経験もありますが、ウィーンのコンマスとしては、オケのハーモニーを見事にまとめたんでしょう。シュナイダーハンのコンチェルトの音程だけ揚げ足とっても意味ありませんし、バリリさんのMozartのソナタ、導音甘いと難癖つけてもしょうがない。
鄭京和の音程ですが、なにぶん古い記憶で不確かです。pochiさんのリアルタイム記憶が勝ると思います。すいませんでした。
ただ、ゴールウェイとのトリオソナタで全音符の和音を平然とピタゴラスで歌い通されると、ちょっと抵抗感じますよ。私自身一時その路線にはまったので気持ちはわかるんです。彼女は「横の線重視」の人だと思う。
そういう意味で女子12楽坊の響きと似ているかな(ありゃユニゾン)。
言いたかったことは「音程が悪い」という言葉はあいまいではないか、ということなのです。
「音程が独特」=確信犯的に独特な音程を取る
「音程が無い」=和声感覚が乏しく、かって気ままな音で弾く
は全く別物ではないですか。
>>音程をそんなに気にする必要はないのではないか?
>>というのが私の意見です
ごたぶんにもれず、私も音程に鈍感な「暗い青春時代」を過ごしました。
そのころティボーを聴くと「えらい音痴やな」と思うだけでした。
最近音程が気になってしかたありません。自分の音など全部音痴だと思います。セブシックやDontひっぱりだして練習しなおしたり。
すると「ティボー、音程悪くないんやないか?」と思えるのです。
挑発したみたいで申し訳ありませんでした。
まず、Galois=Montbrunですが、彼の来日のとき子供の私は記念撮影したらしいんですよね。若く美しい奥様同伴でした。
正直言うと彼は室内楽奏者だと思います。Faureは三重奏、四重奏、五重奏、ピアノ付のものは私自身全部弾いてみたのですが、和声の処理が難しい。実に苦労します。
HubotやNavarraとの四重奏のCDだけ持っていますが、和声(特に転調)の処理がたくみだと思います。音程が悪いとは思いません。
チェロとユニゾン、ピアノとユニゾンの切り替えもおおむね無難ではないかな。忙しい教授たちの録音ですから、たいしてさらってないのでまぁ、細かく言えば違うんでしょうがね。
話がぶっ飛んで恐縮ですが:
ゲルハルト・ヘッツェルさんの協奏曲の音程、ちょい首を傾げた経験もありますが、ウィーンのコンマスとしては、オケのハーモニーを見事にまとめたんでしょう。シュナイダーハンのコンチェルトの音程だけ揚げ足とっても意味ありませんし、バリリさんのMozartのソナタ、導音甘いと難癖つけてもしょうがない。
鄭京和の音程ですが、なにぶん古い記憶で不確かです。pochiさんのリアルタイム記憶が勝ると思います。すいませんでした。
ただ、ゴールウェイとのトリオソナタで全音符の和音を平然とピタゴラスで歌い通されると、ちょっと抵抗感じますよ。私自身一時その路線にはまったので気持ちはわかるんです。彼女は「横の線重視」の人だと思う。
そういう意味で女子12楽坊の響きと似ているかな(ありゃユニゾン)。
言いたかったことは「音程が悪い」という言葉はあいまいではないか、ということなのです。
「音程が独特」=確信犯的に独特な音程を取る
「音程が無い」=和声感覚が乏しく、かって気ままな音で弾く
は全く別物ではないですか。
>>音程をそんなに気にする必要はないのではないか?
>>というのが私の意見です
ごたぶんにもれず、私も音程に鈍感な「暗い青春時代」を過ごしました。
そのころティボーを聴くと「えらい音痴やな」と思うだけでした。
最近音程が気になってしかたありません。自分の音など全部音痴だと思います。セブシックやDontひっぱりだして練習しなおしたり。
すると「ティボー、音程悪くないんやないか?」と思えるのです。
[5718]
Re: ティボーは音痴ですかぁ?
投稿日時:2003年10月01日 00:05
投稿者:pochi(ID:Mlh1SJI)
気に障ったらごめんなさい。
私の敬愛する演奏家であり、偉大な指導者であるガロア・モンブラン先生、
Geiger1951さんのスペルGalois=Montbrunは、正確には、
Gallois=Montbrun
で、l(エル)が一つ足りないような気がしますが、私の記憶違いでしょうか?
どうでも良いことでした。申し訳ありません。
私の敬愛する演奏家であり、偉大な指導者であるガロア・モンブラン先生、
Geiger1951さんのスペルGalois=Montbrunは、正確には、
Gallois=Montbrun
で、l(エル)が一つ足りないような気がしますが、私の記憶違いでしょうか?
どうでも良いことでした。申し訳ありません。
[5726]
Re: ヘッツェル、バリリは音痴ではありません。
投稿日時:2003年10月01日 12:29
投稿者:KS(ID:IVeWUEg)
Geiger1951さん、気に触りましたら御免なさい。
ヘッツェル、バリリは音痴では有りません。この音程を含めて彼等の音色です。(確かに録音でミスしている所はゼロでは有りません。)
シュナイダーハンもボスコフスキーもカンパーもフィーツもヘッツェルもウェラーもヘルも皆同じ傾向の音程を取ります。此れがウィーンの伝統、趣、様式美だろうと思います。ズスケさんバリリさんも近いものが有ります。
シュナイダーハンは確かに時代の限界も感じます。
ヘッツェル、バリリは音痴では有りません。この音程を含めて彼等の音色です。(確かに録音でミスしている所はゼロでは有りません。)
シュナイダーハンもボスコフスキーもカンパーもフィーツもヘッツェルもウェラーもヘルも皆同じ傾向の音程を取ります。此れがウィーンの伝統、趣、様式美だろうと思います。ズスケさんバリリさんも近いものが有ります。
シュナイダーハンは確かに時代の限界も感じます。
[5734]
Re: ティボーは音痴ですかぁ?
投稿日時:2003年10月01日 20:00
投稿者:Geiger1951(ID:NAIGiAE)
Dear Mr. KS
I know quite well what you told me.
音痴とは一言も言っていません。最初から貴方と同意見です。
「ローカルな音程」大切にしましょう。「個人的な音程」もね。
Dear Mr. pochi
天才数学者のガロワが Galois (lひとつ)なんです。そっちに慣れている私は筆が滑ってしまうのです。ご指摘ありがとうございます。
I know quite well what you told me.
音痴とは一言も言っていません。最初から貴方と同意見です。
「ローカルな音程」大切にしましょう。「個人的な音程」もね。
Dear Mr. pochi
天才数学者のガロワが Galois (lひとつ)なんです。そっちに慣れている私は筆が滑ってしまうのです。ご指摘ありがとうございます。
[5805]
Re: ティボーは音痴ですかぁ?
投稿日時:2003年10月07日 02:36
投稿者:pochi(ID:MTFnNJU)
議論が終わったものを蒸し返すようですが、
[5679]
ぷーた さん
>現代ではどんな表現であろうと、音程は決まっているという考え方が一般的ですね。
私は違うと思います。
決まっているのではなく、許される音程の幅が狭くなったのだと思います。
ぷーたさんのメイルアドレスの「heifetz」は音程がおしなべて高めに推移しますが、現代で許される範囲なのかどうか迷う所です。
ハイフェッツを聴いてヴァイオリンを始めた私にとって、彼はヴァイオリンの神様の様な存在なのですが、、、
ティボー・クライスラー・ハイフェッツを御託を並べ下手だと言うヴァイオリン弾きはヴァイオリン弾きとして感性が欠落していると言いきったら言い過ぎでしょうか?
[5679]
[5679]
Re: ティボーは音痴ですかぁ?
投稿日時:2003年09月25日 22:55
投稿者:ぷーた(ID:FxV5VpU)
当時は演奏家によって音程の取り方がまったく違いましたね。ティボーやエネスコなどはかなり個性的でしたし、フレッシュやマルトーは現代人の耳でもかなり正確に取ってるように聞こえます。それは音程は音楽表現の手段の一つであり、音律などの理屈では片付けられなかったことだと思うのです。現代ではどんな表現であろうと、音程は決まっているという考え方が一般的ですね。
ティボーは自分で、「正しいピッチ」にこだわって弾いてきたと言ってますが、それは彼が、「自分の個性を貫いてきた」という意味だと思っています。それも含めてティボーの演奏なのですから、現代人から見れば低い評価が下るのは致し方ないことです。
ティボーは自分で、「正しいピッチ」にこだわって弾いてきたと言ってますが、それは彼が、「自分の個性を貫いてきた」という意味だと思っています。それも含めてティボーの演奏なのですから、現代人から見れば低い評価が下るのは致し方ないことです。
>現代ではどんな表現であろうと、音程は決まっているという考え方が一般的ですね。
私は違うと思います。
決まっているのではなく、許される音程の幅が狭くなったのだと思います。
ぷーたさんのメイルアドレスの「heifetz」は音程がおしなべて高めに推移しますが、現代で許される範囲なのかどうか迷う所です。
ハイフェッツを聴いてヴァイオリンを始めた私にとって、彼はヴァイオリンの神様の様な存在なのですが、、、
ティボー・クライスラー・ハイフェッツを御託を並べ下手だと言うヴァイオリン弾きはヴァイオリン弾きとして感性が欠落していると言いきったら言い過ぎでしょうか?
[5822]
Re: ティボーは音痴ですかぁ?
投稿日時:2003年10月08日 02:19
投稿者:pochi(ID:FyIGKAA)
諏訪内ファンさんの御発言はこのスレと関係があります。
私は、諏訪内晶子さんの《ヴァイオリンと翔ける》は、恥ずかしながら読んだことがありません。
> 「我々日本人は、ヴァイオリンのような、自分で音程を作らなければ
> ならない楽器を弾くとき、欧米の人たちより平均律的な音程をとる
> ため、モノトーンに近い音色になってしまうようである。」
とは、何時代の時点の発言なのでしょうか?脱亜入欧時代でしょうか?
日本人の音程感に付いて、歌はどうなんでしょうか?三味線はどうなんでしょう?
私は日本人ですが、「我々日本人」の中に私自身は該当しませんし、現代の若手ヴァイオリン弾きでは該当しない人の方が多数派でしょう。
昔のゲゲゲの鬼太郎のアニメの主題歌、「熊倉一雄」の芸術的な唄を、諏訪内晶子さんは、聴いた事があるんでしょうか?熊倉一雄の音程感にはティボーと同じくらいの凄みがありますよ。しかもティボーと違って矛盾を巧に逃げています。あの唄は1960年代だったと思います。
諏訪内晶子さんの著書の発言が本当ならば、
「凡庸な音程感しかないヴァイオリン弾きは、平均律的な音程をとるため、モノトーンに近い音色になってしまうようである。」
と書き改める必要があります。
諏訪内晶子さんの名誉の為に、細かい音程なんて永遠に解らない大衆向けに、どこかのゴースト・ライターが書いたものだと思いたい。
欧米人の有名演奏家にも細かい音程の良く無い人はいくらでもいます。いちいち挙げていたらきりがないので、現在、世界で最も有名であろうヴァイオリン弾き、イツァーク・パールマンは、「その能力のある無しに拘わらず、彼が音程を厳しく取らない(和声を細かく注意しない)で演奏する現場を、私はオーケストラ奏者として一度ならず経験した」と申し上げておきましょう。
敢えて、パールマンのヴァイオリンが上手でないと言っているのでは決してないことも申し添えます。リハーサルでオーケストラ団員から拍手が出るくらい凄く上手です。
細かい音程なんてそんなに気にする必要はないのではないでしょうか?
私は、諏訪内晶子さんの《ヴァイオリンと翔ける》は、恥ずかしながら読んだことがありません。
> 「我々日本人は、ヴァイオリンのような、自分で音程を作らなければ
> ならない楽器を弾くとき、欧米の人たちより平均律的な音程をとる
> ため、モノトーンに近い音色になってしまうようである。」
とは、何時代の時点の発言なのでしょうか?脱亜入欧時代でしょうか?
日本人の音程感に付いて、歌はどうなんでしょうか?三味線はどうなんでしょう?
私は日本人ですが、「我々日本人」の中に私自身は該当しませんし、現代の若手ヴァイオリン弾きでは該当しない人の方が多数派でしょう。
昔のゲゲゲの鬼太郎のアニメの主題歌、「熊倉一雄」の芸術的な唄を、諏訪内晶子さんは、聴いた事があるんでしょうか?熊倉一雄の音程感にはティボーと同じくらいの凄みがありますよ。しかもティボーと違って矛盾を巧に逃げています。あの唄は1960年代だったと思います。
諏訪内晶子さんの著書の発言が本当ならば、
「凡庸な音程感しかないヴァイオリン弾きは、平均律的な音程をとるため、モノトーンに近い音色になってしまうようである。」
と書き改める必要があります。
諏訪内晶子さんの名誉の為に、細かい音程なんて永遠に解らない大衆向けに、どこかのゴースト・ライターが書いたものだと思いたい。
欧米人の有名演奏家にも細かい音程の良く無い人はいくらでもいます。いちいち挙げていたらきりがないので、現在、世界で最も有名であろうヴァイオリン弾き、イツァーク・パールマンは、「その能力のある無しに拘わらず、彼が音程を厳しく取らない(和声を細かく注意しない)で演奏する現場を、私はオーケストラ奏者として一度ならず経験した」と申し上げておきましょう。
敢えて、パールマンのヴァイオリンが上手でないと言っているのでは決してないことも申し添えます。リハーサルでオーケストラ団員から拍手が出るくらい凄く上手です。
細かい音程なんてそんなに気にする必要はないのではないでしょうか?
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