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何故厚めに作るのか? | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 15 Comments
[19153]

何故厚めに作るのか?

投稿日時:2005年02月14日 12:09
投稿者:pochi(ID:EwFlEZY)
http://fstrings.com/board/board.asp?id=18496
[18687]
[18687]

Re: 予算百万なら古い楽器?新しい楽器?

投稿日時:2005年01月28日 04:09
投稿者:oki(ID:ERBmZCI)
>[18568] pochi 氏

pochi氏の考えが正しいとするならば偶然にしては多過ぎる
数ある板の薄い名器が現代でも実際大ホールで
演奏されている事実を説明出来ない。

> 経年変化に拠る木のセルロース化
               ^^^^^^^^^^^
セルロースの結晶化ですね。

結晶化によって板は薄くなるのか?
もしそうだとしたら355mmのボディは7/8サイズ位になって
いてもおかしくないがそのような報告は聞かれない。

板薄の楽器の寿命が短いと思われがちなのは初回の
バスバー交換時期が比較的早く訪れることに関連があると思われる。

板厚は材料によってそれぞれ適正の範囲があると思われ、
適正を外れた場合、
薄板だと鳴っても側鳴り、こもる、早くザルになる、
神経質な体質になり調整が難しい。
反面、板厚が過ぎると弾き込んで一旦鳴っても
5分休むと元に戻る傾向になりがちなのと同時に
ニスの種類によっては頭が痛くなるような成分の音が
デカイ音になって結果不愉快な思いをする。

>板が厚すぎる場合は削れば薄く出来ますが、薄い場合は厚く出来ません。

薄い場合、板を張って素晴らしい楽器に蘇らせる名職人もいます。


<最悪の状況>
●鳴るのを期待して一生弾き込んで結果、鳴らなかった。
●良い鳴りのオールドを買ったがその後の寿命が短命であった。
●鳴りも健康も良いオールドではあるがあまりに高額な為に振り回される。


<最悪の楽器なのか>
●本当は良い楽器であるが調整が上手くない。弦、弓との相性が悪い。
●楽器の良し悪しに関わらず、演奏者の腕が楽器を鳴らす域に達していない。
●調整、演奏、環境に関わらず本当にどうしようも無い楽器。

・・・・ 皆様のお幸せをお祈りします。 ・・・・
Re: 予算百万なら古い楽器?新しい楽器? 19c0319b [その他]
oki氏[05/01/28 4:09:06]投稿、

薄めに作ったほうが鳴りやすくて耳にも厳しくないので新作の間は良いのですが、現代の絃の張力は大きくなってゆく傾向があり、此れに打ち勝つために分厚く、バスバルゲンも大きく作るのだそうです。150年~200年経過して、表板が充分にセルロース化して硬くなったら削り直すことを想定しているらしいのです。但しその頃にAが何ヘルツになって居るかワカラナイので、厚いままでも良いかも知れないというわけのワカラナイのがヴァイオリンらしいです。

材木問屋の親方みたいに30年後に鳴れば良いなんて云って、鳴らない楽器を堂々と作る人も居れば、即戦力でないと意味が無いと云ってJosef Curtinの様に早く鳴り始める楽器を作る人も居ます。何方が良いのかは価値観次第ですが、あまり厚過ぎる楽器を持って居ても弾くのに困るから、「一寸だけ弾き難い楽器で弾き込む」のが一番良いのでしょう。此れには個人の技量と弓の性能とのコンビネイションが有りますから、一概には云い難いのですが、厚めの楽器を鳴らすのには、値段が高めの弓が必要な場合が多く、奏者泣かせだと思います。

少しだけ厚めの方が大きなホールで弾いた時に音が良く飛ぶのも事実ですから、これまた難しく、標準的な厚みが結局一番良いのかも知れません。だから標準的と云うのかも、、、。少し弾き難い楽器を弾いて居る方が演奏効果が上がる何て云う人も居て、ホントに難しい。

結局、どの位の寿命を考えて楽器を作るか?という事に行き着くのだと思います。但し、大人から始めた人に厚めの楽器を買わせるのは、ハンザイコウイだと思って居りますので、私が他人に楽器を選ぶ場合は余程のことが無い限り、板の厚い楽器を選ぶ事は有りません。従ってクレモナ新作のシッカリ作って有る楽器は、初心者が持つものでは有りません。

出来上がった白木のヴァイオリンを分解して海水に漬込んで保存している人も居るかも知れませんね。

oki氏への回答になったでしょうか?
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[19155]

Re: 何故厚めに作るのか?

投稿日時:2005年02月14日 17:37
投稿者:QB(ID:OEAIc5Q)
私のは、表板上下左右十文字の方向にそれぞれ3.0mmで最厚部は3.3mm以上あります、最薄部で2.8mmです。(木目はほぼ均質に1mm弱です)
バスバー等の形状やふくらみ具合(シュパヌングですか?)もあるので一概には言えないでしょうが、購入後1年満たないときから、よく鳴り始めました。。
私自身は厚めの板だと思っていたのですが、pochi氏の言う厚めはどのくらいでしょうか?
[19161]

Re: 何故厚めに作るのか?

投稿日時:2005年02月14日 23:05
投稿者:(ID:JVExEzg)
板の厚めの楽器は、大きな音は楽に出せるのですが
ピアニシモは出すのにとても苦労しませんか?
合奏するときにとっても苦労します。
良い弓なら解決できるのでしょうか?それとも技術的に
足らないのでしょうか?
[19162]

Re: 何故厚めに作るのか?

投稿日時:2005年02月14日 23:16
投稿者:pochi(ID:EwFlEZY)
QB氏、
非常に良い(硬い)材料を使っている場合、F孔の所で3mm程度、中心部で3.2mm程度だと云われて居りますが、木の硬さとシュパヌングやバスバルゲンとの関係が有るので、厚さは一概に云えないみたいです。

弓氏、
厚い楽器は小音量に問題が有ります。発音が悪いので仕方が有りません。解決の方法は魂柱を駒から少し離す事でしょう。技術的に優れて居ても鳴り難いものは鳴り難いと思います。

楽器が成長する事を見越して、少しだけ鳴り難いの「少しだけ」が難しいのだと思います。

御参考になれば、、、。
[19213]

Re: 何故厚めに作るのか?

投稿日時:2005年02月16日 03:51
投稿者:中国の・・・(ID:OYk0iTA)
 一般的に3ミリから3,2みり位が中心部分の平均だと思います。一方でイタリアのオールドは2,4とか薄いものも見受けられます。また100年ぐらい前にミルクール辺りで作られた楽器には5ミリを超える物もあります。恐らく大量生産なので厚みについて考えられた事がないのと早く出荷するためであったと思われます。ただブレシアの楽器のようにF付近のみ薄くなっている楽器もあります。
 こう考えると色々ありますが、pochi さんが言う親方の楽器については直接伺った事が無いので、何故その様になっているのか聞いた事ありません。(そんなに厚いですか?)親方は主にガリンベルティの影響が強く見られますが、ズガラボットにも師事していたためそちらからの影響も見られます。特にズガラボットは全体的に厚めで重い楽器ですが、これを鳴らすためにバスバーのテンションを強くして鳴らすようにしていたようです。

 製作者の方と話していて寿命を考えて作られている方は余りいないように思われます。もちろんすぐに壊れない事は当然のことと考えています。

 海水に沈める方法ですがバイオリンの材料では行われていないと思います。それよりも重要なのは白木の状態で半年以上寝かしておくのが一番効果あるはずです。イタリアの楽器は出来たら直ぐに売れてしまうためこれが出来ないのが残念です。ニスを塗った状態と白木の状態では水分率の下がり方が全然違います。
[19265]

Re: 何故厚めに作るのか?

投稿日時:2005年02月18日 00:07
投稿者:(ID:JVExEzg)
ぽちさま
ご返事ありがとうございます。
厚い楽器は良いものなら次第に発音が良くなって
小音量も鳴らすことができるようになるのでしょうか?
世の中に「すばらしい楽器」と呼ばれるもので
板の厚い楽器ってあるのでしょうか?
あと板の厚い楽器は微妙なニュアンスが出しづらいなあ
と思います。微妙なニュアンスは微妙な音量の移り変わりで
出せるような気がします。そういうことって無いでしょうか?
私だけでしょうか?
[19266]

Re: 何故厚めに作るのか?

投稿日時:2005年02月18日 00:30
投稿者:痔のフランチェスカッティ(ID:KTMHl1A)
便乗質問します。

馬鹿なことを書いていると思われるかもしれませんが、ヴァイオリンの世界には板を圧縮するという発想は無いのでしょうか?
プレスヴァイオリンをさらに発展させ、現代の最高技術を使い、含浸樹脂まですれば圧縮バットのように遠くに(音が)飛ぶこと間違い無し(?)。

こんな楽器を作っている人いませんかね。
[19272]

Re: 何故厚めに作るのか?

投稿日時:2005年02月18日 03:43
投稿者:中国の・・・(ID:ImNmYAY)
 圧縮はアメリカ辺りでやってそうですね。音は飛ぶかもしれませんが、質量が増える為に残響が短くなりそうです。音色的にもあまり良い方法とは思えません。
 樹脂を浸透させる方法はあります。絵画の下地に使うアクリル系の樹脂を下地に塗る方法です。やった事無いので良いのか悪いのか分かりません。経年変化の恩恵にあずかれそうに無いので今後もしないと思います。
[19341]

Re: 何故厚めに作るのか?

投稿日時:2005年02月20日 07:47
投稿者:pochi(ID:F3R2CYA)
弓氏、
> 厚い楽器は良いものなら次第に発音が良くなって
小音量も鳴らすことができるようになるのでしょうか?
***調整に依って良くなるばあいも有ります。新作でも弾いてみれば鳴る様になるかどうか、大体解ります。

世の中に「すばらしい楽器」と呼ばれるもので
板の厚い楽器ってあるのでしょうか?
***オールドは薄めですが、モダンなら板の厚い「すばらしい楽器」も有ります。

> あと板の厚い楽器は微妙なニュアンスが出しづらいなあ
と思います。微妙なニュアンスは微妙な音量の移り変わりで
出せるような気がします。そういうことって無いでしょうか?
私だけでしょうか?
***板の厚過ぎる楽器では誰でも同じだと思います。非常によい弓を使って弾き込めば微妙なニュアンスを出せるようになる場合も有ります。
[19345]

Re: 何故厚めに作るのか?

投稿日時:2005年02月20日 15:26
投稿者:FD(ID:OFIpkUk)
ボクのピグマリウス・ルビーノのガルネリ・デル・ジェスモデルの表板はエフ孔のところで3.0ミリです。表板の木目は理想的とされるイーヴンの木目(木目幅1.2~1.5ミリぐらい)です。
一緒に展示されていたクレモナの材木問屋の親方の「息子」と「甥」の楽器よりも1~2割デカイ音が出せたので、迷わず購入しました。弾いている本人には3割ぐらいデカク感じたのですが、7メートルぐらい離れて聞いてもらった店員さんと家族には、「1~2割大きく感じた」と言われました。
表板と裏板をタッピングして比較したら、ピグマリウスの方が硬く引き締まった音がしたので、良い材料が使われているのだな、と思いました。材木問屋だからと言って、硬くて音響的に優れた材料を使っているわけでもないんでしょうね。どちらも裏板は1枚板の美しい楓で、見て楽しむ分にはいいなと思いましたが。
これくらいデカイ音が出せると、力を入れずに楽に弾けるので、音色づくりに集中できます。指板の端の真上あたりを、毛1本で弾くようなイメージで弾くと、軽くて柔らかい音が出せますし、駒の近くをぐいぐいと弾きこめば、ブォーンとパワフルで迫力のある音が出せます。
板の厚みも大事でしょうけど、材料そのものが良く寝かせてあって良質な材料であるかどうかが重要なのではないでしょうか。
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