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駒の角度の調整の仕方(簡便な方法) | ヴァイオリン掲示板

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駒の角度の調整の仕方(簡便な方法)

投稿日時:2005年02月12日 02:03
投稿者:金太郎(ID:MWhpUIE)
バイオリンの駒の角度の調整の仕方について語るスレッドです。

弦を張り替えた直後や、あるいは、駒の角度が指板側に傾いてきたな、と感じたときに、駒の角度が(テールピース側で)垂直になるように調整しますよね。
4本の弦をそれぞれ1度くらい音程を下げてやると、駒にかかる負荷が軽減されて作業がやり易いと書いている本があったので、その通りにしてみましたが、せっかく直角に調整しても、元のA:442Hzに合わせて調弦すると、ちょっとだけ指板側に駒が傾いてしまいます。
それで、駒が指板側に多少戻ることを考慮して、駒のテールピース側の角度がわずかに鋭角になるようにしてやると、調弦したときに多少戻ってほぼ直角になります。でもこの加減が難しくて、調弦後も直角にならず鋭角のままということがあります。
これじゃ面倒だ、ということで、A:442Hzで正しく調弦した状態で、弦を緩めずに(音程を下げずに)駒の角度を直角にしてやろうとすると、弦の抵抗が強くて、ちょうど良い具合に角度を微調整するのが難しいです。無理にやろうとすると、駒の足の位置が動きそうになります。
こんな風にして、これまでいろいろと試行錯誤しながら駒の角度を調整してきましたが、最近、自分なりに簡単で便利な方法を考案しました。


A:442Hzで調整した後、E線だけペグを回して3度か4度ほど音程を下げます。(E線アジャスターではそこまで音程を下げることができませんのでペグを回します)
その状態で駒の角度を調整します。すると、弦の抵抗がだいぶ小さくなって、4本の弦をそれぞれ1度ずつ下げたときと同じくらい、駒の調整作業がやり易くなります。
駒が垂直になったら、E線のペグを回して、ほぼ正しいEの高さに合わせ、E線アジャスターで微調整します。
最後に、A:442Hzで調弦をし直してから、駒の角度が直角かどうかを確認します。


こういう方法は本にも書かれてませんし、弦楽器関連のホームページにも書かれてませんでしたが、自分の楽器で試した限りでは、なかなか有効な方法だと感じてます。
なお私の楽器の駒と上駒のみぞにはドライソープを塗りこんであり弦が滑り易いようにしてあります。あと駒のE線のミゾには薄い皮が張られています。その薄い皮のみぞにもドライソープを塗り込んであります。駒はミロスタムの結構値段の高い駒で硬く引き締まったものです。

E線は細いからか、あるいは、スチール製で伸びが少ないからか、3~4度音程を下げて、また元に戻しても、駒の角度にほとんど影響を与えません。でも、E線はとてもテンション(張力)が高いので、3~4度音程を下げるだけでも、駒の調整作業の際の負荷(抵抗)をだいぶ減らせます。だから、これはとても良い方法なのではないか、と思って、ここに書かせていただきました。

さてみなさんはどんな風にして駒の角度を調整されてますか?
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Re: 駒の角度の調整の仕方(簡便な方法)

投稿日時:2005年02月13日 16:47
投稿者:マキシム(ID:mTk3RQ)
金太郎さんへ。
弦の通る溝に、「油性の銀の色鉛筆」を塗るとすべりが良くなって、駒の調整が容易になりますよ。ドライソープよりも効果が長続きしますし、すべり具合も良いと実感してます。
E線を少し緩める方法は、実は僕も実践してます。E線は一番張りが強くて一番細くて駒に食い込み易いから、E線をちょっと緩めるというのは、駒の垂直具合を調整をするときは有効だと思います。
僕がお世話になっている弦楽器工房の店主は、E線を緩めずに駒の垂直具合を調整してますが、僕が同じことをしようとしてもなかなか上手く行きません。それで、店主に楽な方法はないか尋ねたら、E線を少しだけ緩める方法を推奨されました。弦や駒の状態にもよりますが、僕の経験では音程は2度か3度下げれば十分だと思います。
駒の垂直具合は、音にも影響しますが、駒の寿命にも影響しますので、垂直に立っているかどうかは、自分自身で時々チェックして調整すべきだと思います。