ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト / Wolfgang Amadeus Mozart | ヴァイオリン演奏家ライブラリ

モーツァルトはピアノのみならずヴァイオリンもかなりの腕前だったらしい。父レオポルトは宮廷のヴァイオリン奏者であったし、世界に先駆けてヴァイオリンの教授法を編纂した「ヴァイオリン奏法（Versuch einer gründlichen Violinschule）」を出版したことから、ヴォルフガングにも熱心にヴァイオリンを教えたに違いない。「息子が作曲家にならなければヴァイオリニストにしたかった」と言ったとか言わなかったとか。

そして天才モーツァルトは19歳のほんの1年足らずの間にあの素晴らしいヴァイオリン協奏曲を5曲も一気に書き上げるのである。驚異的としか言いようがない。それを可能にしたのは、ヴァイオリンという楽器への理解が深かったことも間違いないだろう（まぁ、いずれにせよ天才だから何でもできるのだろうけど）。ただ、残念なことにこれを最後にモーツァルトはヴァイオリン協奏曲は書かなかった。しかし他にも数多くの素晴らしいヴァイオリン・ソナタや協奏交響曲を作曲した。

今でもヴァイオリンを最も美しく歌わせる曲の数々を我々にもたらしてくれたことに感謝したい。