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雑談・その他 62 Comments
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スーパー新作

投稿日時:2013年10月26日 23:30
投稿者:ロード・ウィルトン(ID:NzlkEhA)
ttp://thestrad.com/latest/news/guarneri-del-ges-copy-breaks-auction-record-for-contemporary-maker

英国STRAD誌によると、A copy of the c.1731 'Gibson', 'Huberman' Guarneri 'del Gesù' violinが、Tarisioのオークションで$132,000 (including buyer's premium)という史上最高価格で売れたとのことです。ルジェーロ・リッチが所有していたヴァイオリンで、Joseph CurtinとGregg Alfの共同製作のヴァイオリンとのことです。

ちなみに、新作ヴァイオリンの従来の最高価格は、Sam Zygmuntowiczのヴァイオリン(かつてアイザック・スターンが所有していたヴァイオリン)で$130,000(2003年、Tarisioのオークション)でした。

1800年代後半~1900年代前半のモダンイタリアンヴァイオリンが、最近は値段が異常に高いくせに音はイマイチという例が多々あるので、今後は、こうしたスーパー新作(超一級の新作楽器)の人気(需要)が高まって行くのではないかと予想しています。
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【ご参考】
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Re: スーパー新作

投稿日時:2013年10月31日 07:14
投稿者:たく(ID:ETcxBJI)
そういえば、Ansaldo Poggi さんのお弟子さんの G.Saviniさんのお弟子さん(日本人)が岩国に工房を構えておられましたが、今は宇部かな。岩国の時は、何度が遊びに行って、Poggiさんのお話をお伺いしたことがあります。その孫弟子さんのバイオリンも素敵な楽器でしたが、スーパー新作ではなく普通のバイオリンだと思いました。
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Re: スーパー新作

投稿日時:2013年10月31日 07:41
投稿者:pochi(ID:JpZ3giU)
たく氏、
>そういえば、Ansaldo Poggi さんのお弟子さんの G.Saviniさんのお弟子さん
---日フィル海坊主の息子は化けました。
http://fstrings.com/board/index.asp?id=46768#46770
良い楽器作っていると思います。

PRS氏、
>薄さの限界に挑戦しているポッジなんか
---クレモナ新作よりは薄めですが、それほど薄くは無いと思います。

楽器製作者も芸術家の一種なので、出来不出来はあっても、一つ一つの楽器を精一杯作っているはずです。材料の違いでグレードの違いを出す事や、これは特別だからというのは、お化粧的な部分だけで、楽器の本質である音で妥協したりしません。そんな事をするのは、職人のクズでしょう。演奏家が、今日はいい加減に弾いてもいいや、とか、松竹梅で弾き分けるなんて事をするのは考えれられないのと同じです。工場製はそれがあるから、楽器が芸術作品として認められず評価が低いのです。「スーパー新作」は楽器商の営業的には有り得ても、それを演奏する者にとっては存在するはずがありません。
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Re: スーパー新作

投稿日時:2013年10月31日 08:12
投稿者:たく(ID:ETcxBJI)

「日フィル海坊主の息子は化けました。」

わー、pochiさんらしいウイットの効いた言葉ですね。息子さんは、なかなかの好青年です。
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Re: スーパー新作

投稿日時:2013年10月31日 10:42
投稿者:TK(ID:V5UYFiA)
たく氏、Sam Zのバスバーが特に変わっているということはないです。

言いたくなることは多々ありますが、まぁ、楽器には惚れても製作者には惚れるな、といったところですかね。

「スーパー新作」は語呂が悪いので私はパスです。
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Re: スーパー新作

投稿日時:2013年10月31日 18:00
投稿者:たく(ID:ETcxBJI)
TKさん

<たく氏、Sam Zのバスバーが特に変わっているということはないです。>←教えていただき、ありがとうございます。
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Re: スーパー新作

投稿日時:2013年10月31日 19:14
投稿者:ロード・ウィルトン(ID:NzlkEhA)
>楽器製作者も芸術家の一種なので、出来不出来はあっても、一つ一つの楽器を精一杯作っているはずです。材料の違いでグレードの違いを出す事や、これは特別だからというのは、お化粧的な部分だけで、楽器の本質である音で妥協したりしません。そんな事をするのは、職人のクズでしょう。

についてですが、ヴァイオリン製作者にも色んな人が居るので、一概には言えませんが、多くの一般的なヴァイオリン製作者は、pochiさんがおっしゃるように、出来不出来はあっても、一つ一つの楽器を精一杯作っているはずでしょう。

しかしながら、ヴァイオリン製作者の中でも、特にハイレベルな製作技術と特にハイセンスな芸術的才能を持つ製作者の場合、単なる出来不出来ではなく、明らかに気合の入った「渾身の一作」と「そうでない作品」という具合に、音や見た目など仕上がり具合に明確な差が付くことがあります。

アントニオ・ストラディヴァリは、たくさんの弟子がいたので、必ずしも、最初から最後までアントニオ親方1人だけで製作したわけではなく、たいていは多少なりとも弟子の手が入っていますが、ストラディヴァリウスの現物を見比べると、どれも非常に高い水準の楽器であることは確かですが、明らかに気合の入った「渾身の一作」と「そうでない作品」という具合に、音や見た目など仕上がり具合に明確な差が付いています。

音や弾き心地は好みがあるので無視するとしても、材料の良し悪し、細工の良し悪し、については、アントニオ・ストラディヴァリウスの中でも、極上品と並みのものでは、誰が見ても明らかなレベルの差があります。

ヴァイオリン製作者も人間ですから、気力(気合)が充実しているときもあれば、そうでないときもあります。

現代のスーパー新作に関しても同様で、超一流ソリスト(超有名ソリスト、超人気ソリスト)から注文を受けて製作する場合と、一般の客から注文を受けて製作する場合では、心理的な面でのモチベーションに違いが出て、仕上がりに差が付く、ということがあっても、けしておかしいことではありません。

あと、超一流ソリスト(超有名ソリスト、超人気ソリスト)が、スーパー新作の注文をする際には、たいてい、愛用しているオールド名器(ストラドやデル・ジェズなど)を、スーパー新作の製作者に見せて触らせて弾かせて、場合によっては、一定の期間、そのオールド名器を製作者に貸したりします。そうすることによって、本物のオールド名器に、音も見た目もそっくりなレプリカやコピーが作りやすくなるわけです。

このように、レプリカを作るためにストラドやデル・ジェズを貸してくれるような超一流ソリストから注文を受けた受けた場合に、スーパー新作の製作者がレプリカを製作する際に、より一層気合が入り、その製作者の芸術性が刺激(感化)されて、通常よりも1ランクや2ランク上の楽器が出来上がる、としても、けして不思議ではありません。

また、製作中や製作後に、超一流ソリストに製作中の楽器や完成した楽器を試奏してもらうことによっても、製作者自身がなんらかの感化を受けたり、実用的な面での助言を得ることもあるでしょう。

実際、あるスーパー新作の製作者は、有名ヴァイオリニストから注文を受けて製作する場合は、工房に大量にストックしてある材料の中でも、特に古くて優れた材料をチョイスしていると言うことを公言していますが、そういう特別な材料を使うときは、職人魂に火がついて、より一層、製作の際もモチベーションが高まり、結果的に、通常よりも素晴らしい作品が出来上がる、ということは、ごく自然な結果と言えるでしょう。
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Re: スーパー新作

投稿日時:2013年10月31日 22:39
投稿者:PRS(ID:GXUVCHI)
Pochiさん
 
>薄さの限界に挑戦しているポッジなんか
---クレモナ新作よりは薄めですが、それほど薄くは無いと思います。

 すみません、つい数日前来日中のエリック・ブロット等と、ちょうどポッジの板厚の話をしたばかりで、その時に出た表現がこの「薄さの限界に挑戦」でした。複数の製作家、ディーラーの見解であり、わたくしの個人的な見解ではありません。この件は単なる事実確認ですので、専門家であるycさんのご意見をいただきたいと思います。

とはいえ、本題はポッジの話ではありません。 ロード・ウィルトン さんのテーマは「現代の一流作家」の話かと思っていましたが、さらにその作家が「大ソリストのために特別に力を入れて作った楽器」、という二重の要件だったわけですね。誤解していました。しかし、その点でいえば、ペレッソンだって、ベリーニだって、あるいはファニオラやポッジやサルトリだって、大ソリストのためには力の入った作品を作っているわけで、各時代にそういった楽器は点在しています。別に現代作家だけが特別というわけではないと思います。

 文章中に「スーパー」、「超一流」、「超有名」がたくさん踊っていますが、ちょっと疲れがたまります。まぁ今買わなくともなくなるわけではないので、10年、20年様子をみて、これまで流行っていた人たちとの客観的な比較がなされるまで待てばよいのではないでしょうか。たとえば、スターンの遺品のペレッソンのヴィオラは確か5-6万ドルで落ちたはず。まぁ、焦る必要はありません。
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Re: スーパー新作

投稿日時:2013年10月31日 23:14
投稿者:ロード・ウィルトン(ID:NzlkEhA)
A:傍らに(かたわらに)、本物のストラドやデル・ジェズを置いて、ヴァイオリニストが本物のストラドやデル・ジェズを弾くところをすぐ目の前で見て聴いて、さらに、そのヴァイオリニストの要望をヒアリングして、それら全てを総合(統合)した上で作るレプリカ

B:写真集やポスターで見たストラドやデル・ジェズを、その楽器のサイズ、板の厚み、アーチなどデータを参考にしながら作るレプリカ

AとBでは、どちらがより優れたレプリカを製作できる可能性が高いか、を考えれば、必然的に答えはAとなります。

本物のストラドやデル・ジェズを見たり触ったりしたことが無い、あるいは、見たり触ったりしたことはあるにはあるが、ほんの数回しかない、というような製作者だと、その製作者が手先が非常に器用でセンスが良かったとしても、本物のストラドやデル・ジェズの見た目や音や弾き心地に、自分の作品(ヴァイオリン)を近づけることは、容易ではありません。

本物のストラドやデル・ジェズを見たり触ったり、弾いたり聴いたり、といった経験が多く、しかも手先が異常なほど器用で芸術的なセンスにも恵まれているヴァイオリン製作者だけが、スーパー新作を生み出せると言えます。
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Re: スーパー新作

投稿日時:2013年10月31日 23:21
投稿者:PRS(ID:GXUVCHI)

A:傍らに(かたわらに)、本物のストラドやデル・ジェズを置いて、ヴァイオリニストが本物のストラドやデル・ジェズを弾くところをすぐ目の前で見て聴いて、さらに、そのヴァイオリニストの要望をヒアリングして、それら全てを総合(統合)した上で作るレプリカ

うーん、たとえば最近でいえばサッコーニなんか、上記条件にあたると思いますが、特別ウルトラスーパーによいとは思わないなぁ。
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Re: スーパー新作

投稿日時:2013年10月31日 23:42
投稿者:pochi(ID:JpZ3giU)
「優れたレプリカ」≠「音がよい」
「渾身の作品」≠「音がよい」
「厳選材での製作」≠「音がよい」
(但し、弓には高確率で言える)

楽器の音は、製作者と奏者と年月が作ります。
楽器の商品価値は、商人が価格形成します。

レプリカの弾き心地が本物と同じだというのは、ウソです。ヴァイオリンは、音程の取り方が同じであっても、一つ一つの音にそれぞれの弾き味があります。運弓の抵抗感みたいなものです。それぞれの楽器は、「木」という天然物で出来ていますから同じにはなりません。経年変化が加わると、全く別物です。

300年後の状態に似せて作ると、50年後には使い物にならなくなる可能性もあります。若いワインには若いワインの良さがあり、年代物のワインには年代物のワインの良さがあります。同列に論じるのはおかしい。

醸造酒を高周波洗浄機に掛けると味が変わりますが、それはそれ、でしょう。

レプリカは、本物を持っている当人が様々な理由で本物を弾けない時の為に作らせる、というのが本来の形です。他人が肖っても、然程ご利益はないでしょう。
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