ヴァイオリン・ウェブ | Violin Web
ヴァイオリン・ウェブ | Violin Web

弓の良い素材について | ヴァイオリン掲示板

ヴァイオリン好きのための情報サイト ヴァイオリン・ウェブ
楽器・付属品 91 Comments
[42401]

弓の良い素材について

投稿日時:2010年02月10日 19:56
投稿者:catgut(ID:EnASmVI)
一般に弓の材料としてフェルナンブコ(ブラジルボク)が優れているとされて
いますが、フェルナンブコの実態はあまり知られていません。また、トゥルテの時代のフェルナンブコのほうが20世紀のフェルナンブコより良質だったのではないかという説があるようです。このあたりについて検証してみたいと思います。
ヴァイオリン掲示板に戻る
4 / 10 ページ [ 91コメント ]
[42450]

Re: 弓の良い素材について

投稿日時:2010年02月14日 19:02
投稿者:catgut(ID:EnASmVI)
きうちさま、ご回答ありがとうございます。私もきうちさまとほとんど同じ考えです。弓に関しては非常にレベルの高いものが最近のものでもあると思います。

同じメーカーのカーボン弓の同じグレードでさえ、明らかに音色に個体差があるように、材質だけが弓の良否を決めるのではなく、本当に微妙なサイズや形状の差が最終的な「音色の差」になるのだと思います。良いヴァイオリン製作者は高度なノウハウで表板・裏板の振動を調整するわけですが、良い弓の製作者も高度なノウハウで弓の振動を調整しているのでしょう。それでも、有名製作者の「弓の当たり率」は有名製作者の「ヴァイオリンの当たり率」より低いように感じます。弓はヴァイオリンより非常に多く作られるのが普通なので、それでも「当たり」は結構あるわけですが。

先に紹介した以下の論文でも使用していますが、フェルナンブコの音の伝達特性を測定する「ルッキメーター」という装置があります。
ttp://bio.kuleuven.be/sys/iawa/IAWA%20J%20pdf's/29.no.1-4.2008/323-335.pdf
この調査では伝達速度が速すぎても遅すぎてもダメで、適当な範囲があるという結果になっています。

ルッキメーターの解説
ttp://www.lucchicremona.com/EN/base1.php?id=pagina&idrec=79
SOUND VELOCITY IN BOW MAKING

フェルナンブコを販売する際、ルッキメーターでの測定結果を付けて弓製作者に販売するケースもあるそうです。これである程度は弓にとって良い材料か悪い材料か判断できるのでしょう。
[42456]

Re: 弓の良い素材について

投稿日時:2010年02月15日 20:03
投稿者:カルボナーレ(ID:lXYJR3A)
[42438]
[42438]

Re: 弓の良い素材について

投稿日時:2010年02月13日 00:55
投稿者:カルボナーレ(ID:lXYJR3A)
[42433]での御発言の意図がまったくわかりません。
私は古い人間ですので、若い頃、お金がない時に買えるましな弦は選択肢としてオイドクサしかありませんでした。バロックも弾きますので裸ガットも抵抗ありませんし、バロック弓も多用します。

本題に戻って、
>同じ棹に対して、巻き線やフロッグが変わって重量が変わる事で音色がどのように変わるのか
を具体的に教えてください。
棹は同じですので、もしもともと柔軟であれば柔軟なのでしょう。細くても硬質なものは硬質なのでしょう。棹が変わらないのだからそれは変わらないとして、重さが音色と音量に与える影響を具体的に聞いているのです。
具体的な回答がなければ、重くなる事で音色が変わるという主張は取り下げていただきます。

また、軽ければ柔軟、軽ければ細い、太ければ重い、太ければ柔らかくない、などという一対一の相関関係はありません。そう思っているなら、それは短絡思考すぎます。
太くて軟弱、軽くて硬質、軽くて太い、細いけれど重い、という棹は当たり前に多々あります。
で質問させていただいた、
>同じ棹に対して、巻き線やフロッグが変わって重量が変わる事で音色がどのように変わるのかを具体的に教えてください。
に対し、回答がありませんでしたので、まずは予告通り、
>重くなる事で音色が変わるという主張は取り下げていただきます。
とさせていただきます。
以後、重さと音色との関連づけは二度と行わないようお願いします。

次は音量についてですが、弦を固定した場合、
>同じ棹に対して、巻き線やフロッグが変わって重量が変わる事で音量がどのように変わるのか
を具体的に教えてください。
特に、回答がなければ、重くなる事で音量が変わるという主張は取り下げていただきます。

>より強い音を求めて弦が変わり、それにあわせてより重い弓が好まれるようになったということです。
については、弦が変わった一因はダイナミックレンジの向上であり、実際の音量レベルが大きくなったという点は否定しません。(他には、環境変化に強いとか、張り替えてすぐに安定するとか、切れにくいとか、音色のばらつきが少ないとか、量産性に優れる、など弦が変わった理由は沢山ありますので、単に一要素でしかありませんが。)
また、そのご発言での”それ”とは何をさすのですか? 素直に読むと、”弦”だと思いますが、それでよろしいですね。

張力の大きい弦を弾くには、重い弓が好まれる、という点については、感覚的には特に否定する材料を持ちません。
一方、昨日オイドクサを張った楽器で演奏会にのりましたが、オイドクサでも重めの弓の方が操作の安定性や疲れが少ないという点でメリットがありますので、張力の弱い弦を弾くには、軽い弓が好まれる、という点については、経験的に、感覚的に、否定させていただきます。(全弦がプレーンガットの場合は、少し話しが違いますので、少なくともE線が金属弦の時を想定しています。)
一旦、その安定感と、弓の重さを利用した楽さを経験してしまうと、圧力をかける、かけないに関係なく、重めの弓を標準的に選択するようになるのだと思います。(ここで言う重めとは、60g以上とお考えください。)

加えて、「強い」という表現は、音量レベルを指す事もあれば、相対的&心理的なインパクトを指す事もあれば、強いをイメージする音色を指す事もあり、非常に曖昧ですので、本当はもう少し具体的な表現にした方がいいたい事が伝わりやすいと思います。(音楽のf:フォルテも同じですが、その場その場でふさわしいフォルテというものがあり、絶対的なものではありません。)
[42458]

Re: 弓の良い素材について

投稿日時:2010年02月15日 23:39
投稿者:catgut(ID:EnASmVI)
「楽器の事典 弓」にもそれらしいことが書かれていますが、トゥルテが最初に弓にフェルナンブコを使ったというのは全く事実ではないそうです。

ピリオド弓製作者David Van Edwards による
ttp://www.vanedwards.co.uk/bow.htm

Pernambuco (Caesalpinia Echinata)
legend has it that Tourte was the first to notice its suitability as a bow wood. This is demonstrably untrue as there are many pernambuco bows from before Tourte's time
トゥルテが最初にフェルナンブコが弓に良い木だと気付いたというのは明白に事実ではない。トゥルテの時代以前にも多くのフェルナンブコの弓があった。

Edward氏は黒檀も倍音が少ない滑らかな音という特徴があり、弓の木として素晴らしいと評価しています。
Ebony (Diospyros spp.) is surprisingly good as a bow wood. It tends to produce a very smooth sound, somewhat lacking in top edge, so it would be best used for instruments (or players!)which normally have a rather strident or harsh tone.
[42459]

Re: 弓の良い素材について

投稿日時:2010年02月16日 07:29
投稿者:catgut(ID:EnASmVI)
カルボナーレさま、

まずは20世紀前半に活躍したヴァイオリニストたちの小品、できれば
技術的に高度でなくシンプルな曲をまとめて聞いてみて、その柔らかいボーイングが「現在のスタンダード」と同じ道具で困難でないか考えてごらんになってはいかがでしょうか。
[42460]

Re: 弓の良い素材について

投稿日時:2010年02月16日 07:41
投稿者:catgut(ID:EnASmVI)
実際にやってみないとなかなか信じられないかもしれませんが、プレーンガットE線を弓の毛120本の弓で実際に弾いてみると、現在のヴァイオリンとは全然違う音色になります。
[42461]

Re: 弓の良い素材について

投稿日時:2010年02月16日 22:35
投稿者:カルボナーレ(ID:lXYJR3A)
catgutさん、
>20世紀前半に活躍したヴァイオリニストたちの小品
についてですが、
>20世紀初頭に活躍したヴァイオリニストたちの小品
は、以前のスレッドで、CD2枚組を紹介させていただきましたが、お聴きになられたでしょうか。

そのような演奏がお好きなら、どうぞそれにハマっていただければよろしいかと存じます。
結構有名な人の演奏も混ざっていますが、総じて、テクニック面では現在の小学生のトップレベルの方が勝っているように思います。うまいか、下手かという点では、現在の尺度でみるとほとんど下手に属します。
味があるかは、その人次第。好きかどうかも、その人次第。例えるとすると、島倉千代子の歌が好きかどうか、というのに近い感じを持ちます。
音程も、意図してではなくはずしていて、いわゆる当たらないというものが多いです。

E線は、金属とは別ものであることがよくわかり、高い音は張った音が出せないので、撫でる感じというのか、逃げる感じの演奏となっています。明らかに、E線の上では音量は下がり、他の弦に対してアンバランスな響きとなります。高い音で歌う曲を弾く場合、金属弦のメリットが強調されますので、そのような曲が当たり前に弾かれるようになって、最終的にはガットのE線は、駆逐されたのではないでしょうか。
聴く限り、ガットのE線では、サードポジションあたりまでが限界のように感じます。(また、自分が弾く時も同じように感じます。)

20世紀前半に活躍したヴァイオリニストとしては、クライスラーやハイフェッツを思い浮かべますが、現在の奏者に比べ、そんなに柔らかいボーイングなのでしょうか。
やっと先日、初頭という言葉を覚えられたようで、それに対し進歩と評価させていただきましたが、もう忘れましたか。
[42462]

弓の良い素材とは関係ないが、

投稿日時:2010年02月17日 06:06
投稿者:pochi(ID:KFYpcJE)
カルボナーレ氏、
島倉千代子は好きではありませんが、西洋音楽屋として聴いて、唄はそんなに下手ではありません。。同じ年齢の時の現東京音大卒淡谷のり子の方が下手だと思います。メロディーに関係ないお化けヴィブラートはいただけません。この時代の歌手として現東京芸大卒二葉あき子がいますが、あれっと思うほど上手ですよ。いずれにせよ高音が上がりきらない国立音大卒錦織健よりは上手にきこえます。(学歴を書いたのはちょっと位は音楽のオベンキョをした経験があるだろうという意味であって、音大の良し悪しという意味では無い)

現代の流行歌手の中島美嘉や浜崎あゆみは今からスケールの練習をしても錦織健と同じく予後不良でしょう。

「20世紀前半に活躍したヴァイオリニストとしては、クライスラーやハイフェッツを思い浮かべますが、現在の奏者に比べ、そんなに柔らかいボーイング」には聴こえませんね。

杉藤とTourteは比較できません。飛鳥寺の釈迦如来坐像と乗蓮寺の東京大仏を比較する様なものだと思います。
[42464]

Re: 弓の良い素材について

投稿日時:2010年02月17日 20:22
投稿者:catgut(ID:EnASmVI)
Strings誌のオンライン記事に「栽培したフェルナンブコで素晴らしい弓が製作できた」という話が出ていました。Horst Johnが植えた25年物のフェルナンブコで2本の弓を製作したところ”They were both perfect”だったそうです。

ttp://www.stringsmagazine.com/article/default.aspx?articleid=21506&page=2
“I had heard stories that this planted wood wouldn’t be good for
bows, and this bow proves that absolutely wrong.

(Hannings IPCI-USA代表・弓製作者)私は栽培したフェルナンブコは弓の製作には向かないという話を聞いたことがあるが、この弓はそれが完全に間違っていることを証明した。
[42465]

Re: 弓の良い素材について

投稿日時:2010年02月17日 20:31
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
だから~
商業広告を鵜呑みにするなって。
[42466]

Re: 弓の良い素材について

投稿日時:2010年02月17日 21:29
投稿者:カルボナーレ(ID:lXYJR3A)
pochiさん、
島倉千代子の件は、例をあげる場所を間違えていましたね。その声や歌い方の感じと、20世紀の初頭のヴァイオリン弾きの音色や歌い方の感じが似ていたので、思わず書いてしまいましたが、確かに読み返すと音程が悪いとしか思えないところに記載しています。
pochiさんは、今だ18歳ですか。
ヴァイオリン掲示板に戻る
4 / 10 ページ [ 91コメント ]

関連スレッド