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Surface soundについて | ヴァイオリン掲示板

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Surface soundについて

投稿日時:2009年09月03日 20:55
投稿者:catgut(ID:mDFQYAA)
英語圏のヴァイオリン奏者は日常的に使っていると考えられる
"Surface sound"という言葉ですが、なぜか日本語には直接相当する言葉がありません。あえて言えば「裏返った音」とか「倍音」に当たるようです。このスレッドでは"Surface sound"に関して情報交換させて頂きたいと思います。

英語圏では以下のような音について"Surface sound”と言うように
思われます。英語圏でヴァイオリン教育を受けた方がいらっしゃいまし
たら情報提供していただけると幸いです。よろしくお願いします。

・アタックに失敗して「裏返った音」
・スル・ポンティチェロで弾いた時に混じるキーキーした「高音」
・軽い弓圧で全弓を弾き切った時の最後に「変わる音色」
・E線を軽く弾いて「裏返えった音」
・軽い弓圧で速く弾いた時の「倍音の混じる音」
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Re: Surface soundについて

投稿日時:2009年09月05日 23:04
投稿者:catgut(ID:NZAVFFQ)
通りすがりさま、

「短時間の弾き込みで音色が変わるか」というテーマでこの掲示板でも何度か話題になっているようですね。

Woodhouse教授はヴァイオリニストや製作者からも尊敬される学者で英語圏のヴァイオリン関係者の間ではかなりの有名人です。
maestronetで検索すると実にたくさんヒットします。The strad誌のWeb版でも、Woodhouse教授に関する詳しい記事が読めます。ハイフェッツのストラドの調整をした経験があるほどの人ならWoodhouse教授をご存知なのではないでしょうか。

The Strad誌のWoodhouse教授の紹介記事
ttp://www.thestrad.com/nStory.asp?id=521

Editor's Letterでは 彼の駒と音の関係の研究について「ドラマティック」と書き、さらに「その発見だけでなく、説明の分かりやすさにも打たれた」とまで書いています。
ttp://www.thestrad.com/nStory.asp?id=523

今のところ日本であまり知られていないのが不思議なくらいです。
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Re: Surface soundについて

投稿日時:2009年09月06日 01:06
投稿者:catgut(ID:NZAVFFQ)
The Strad誌が絶賛するWoodhouse教授の駒と音の関係に関する記事
がWoodhouse教授のページにPDFで置いてありました。

ttp://www2.eng.cam.ac.uk/~jw12/JW%20PDFs/StradCurtin.pdf

駒の厚さ、重さ、上部の薄さなど、駒の特性をコンピュータでシミュレーションし、駒の形状や重さを変化させると、音色がどのような方向に変化していくかを明らかにしたものですね。

もちろんこれだけで「最適の駒」ができるわけではありませんが、製作者にとっては駒の修正の方向性がつかみやすくなる役に立つデータということでしょう。
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Re: Surface soundについて

投稿日時:2009年09月06日 09:17
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
>製作者にとっては駒の修正の方向性がつかみやすくなる役に立つデータということでしょう。

私は製作者ではありませんので、分かりませんが、伝統的に”常識”であったことかもしれませんよね。
門外漢があれこれ口を出す領域のテーマではないと思います。

ところで、ハイフェッツの演奏にsurface soundはあったのですか?
われわれ演奏家は演奏のバックグラウンドとして物理現象を知っておくとプラスにはなりますが、それより実技が重要です。
以前教えていただいた方法で試してみましたが、出てくる音はフラジオレットやスルポンティイと区別ができませんでした。ハイフェッツの演奏でそのような箇所は見受けられませんが、もし真のsurface soundが別のことをさしていて、それが演奏中にあるのならお教えください。
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Re: Surface soundについて

投稿日時:2009年09月06日 10:40
投稿者:catgut(ID:NZAVFFQ)
通りすがりさま、
以下の記事の中で製作者と科学者の関係についての非常に良い
話が書かれています。Woodhouse教授のスタンスが良いので、
製作者や演奏家からも支持されるのでしょう。
ttp://www2.eng.cam.ac.uk/~jw12/JW%20PDFs/StradCurtin.pdf

のちほど別途まとめてみたいと思いますが、弓速が一定以上に速い
と「弓が滑って」通常と違う接触が弦と弓毛の間で起きます。これは
我々が実際に速い弓を使った時に感覚的に「わかっている」現象だと
思います(弓がぶれるとか低次元の話ではなく、弓の振動の感じが
変わる)。

ハイフェッツの演奏とは直接関係がありませんが、この現象が端的に
分かりやすいのは駒から0.5mmのA線を極力弱い弓圧で弾いておかし
な音が出ることを確認し、そのまま少しずつ圧力を強めて音色の変化を
聴いてみることだと思います。段々実音(基本周波数)が増えて、高音
が減っていくのが分かると思います。
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Re: Surface soundについて

投稿日時:2009年09月06日 10:47
投稿者:catgut(ID:NZAVFFQ)
すでに紹介しましたが、早い弓速で音色が変わる現象については、シンセサイザーの音色づくりの仕組み(サイン波の合成)をご存知の方には以下の説明が分かりやすいと思います。Figure 9とその説明をご覧下さい。

ttp://www.soundonsound.com/sos/apr03/articles/synthsecrets48.asp
[40993]

Re: Surface soundについて

投稿日時:2009年09月06日 14:00
投稿者:うーん(ID:GWEzkQk)
通りすがりさんの質問は単純明快で
40918の投稿で
>ハイフェッツの凄いところは、これを徹底的に安定して使いこなしたことだろうと思います

と言われているsurface soundなるものは 例えば
ttp://www.youtube.com/watch?v=kFaq9kTlcaY&feature=related
などの映像にあるのか無いのか
あるならば何分何秒のところで聞くことができるのか

「ある」か「無い」かでお答えください。
でないと脱線しますし議論のしようがありません。
[40994]

Re: Surface soundについて

投稿日時:2009年09月06日 23:15
投稿者:catgut(ID:NZAVFFQ)
いろいろな観点があると思いますが、とりあえず奏法に大きな差がある
ヴァイオリニストのツィゴイネルワイゼンの聞き比べをしてみてはいかが
でしょうか。もちろんこれはここでテーマにしているスティック
スリップレベルの差だけではありませんが。

特に最後のAllegro molto vivaceのところをどうぞ。

ハイフェッツ(1937)
ttp://www.youtube.com/watch?v=b8REbRtyTps
サラ・チャン
ttp://www.youtube.com/watch?v=_W_H2BEJbt0

サラ・チャンはジュリアードのドロシー・ディレイの弟子で、
一般に音量が大きいと評価されています。ただしこれが当時の
ジュリアードの平均的な奏法かどうかは別の問題です。
[40995]

Re: Surface soundについて

投稿日時:2009年09月07日 01:08
投稿者:catgut(ID:NZAVFFQ)
現実の演奏とは違う条件で測定されているのであくまで参考ですが、

「擦弦における 1 stick-1 slip 振動から 2 stick-2 slip 振動への過渡振動について」
ttp://ci.nii.ac.jp/naid/110002550787

の中で実測している「1 stick-1 slip 振動」(一般的な弦の振動)から、
2stick-2slipに変化する「過渡期(Transient state)」の弓圧・弓速について概観してみます。


「楽器の物理学」日本語版276ページに、弓速と弓圧の関係について以下のように書かれています(googleのブック検索で読めます)。
・プロのヴァイオリニストは通常は0.5Nから1.5N程度の弓圧を使っている。
・滑らかな音を出せる最も低い擦弦力は0.1Nであった。

論文では非常に弱い弓圧で非常に遅い弓速の条件で測定しています。弦は「ガット弦のD線」ですが、弓は「平均直径0.13mmのナイロン糸を4本束ね松ヤニを塗ったもの」で、なぜか弦の基本周波数を170Hzとしています。

fig.11(b)を見ると、β=0.07、つまり駒から23mmの場所の弦を弓で弾いた場合、Bow forceが0.04Nで、Bow speedが17cm/sの時、1stick-1slipから
Transient stateに入っています。

単純に比例関係とすると、Bow forceが0.4Nの時、Bow speedは170cm/sということになります。通常全弓で使う毛の長さは50cm程度ですから、全弓を0.3秒で弾くとTransient stateになるということになります。これは速すぎるスピードです。Bow forceをその半分の0.2Nとすると、全弓を0.6秒で弾けば良いことになるので十分常識的な(速い)弓速です。

一応この実測結果でも「かなり軽い弓圧」で、「速め」に弾けばダブルスリップ現象が起き始めると考えられます。より音量が必要な時は「やや軽い弓圧」で「かなり速め」に弾けば良いということになります。もちろん実際の演奏条件による実測では異なった傾向が出るかもしれませんが、上記の比例関係の仮定が間違っていなければ常識的に弱い弓圧と常識的に速い弓速で「ダブルスリップ」現象が起きはじめるということになると思います。
[40999]

Re: Surface soundについて

投稿日時:2009年09月07日 15:57
投稿者:ヴェルディ(ID:FUUXInk)
答えぬ(アイーダの神官達の歌詞)
だーめだこりゃ。
ようするにハイフェッツとサーフェス・サウンドには何の関連もない。
合掌!!
[41001]

Re: Surface soundについて

投稿日時:2009年09月07日 18:29
投稿者:通りすがり(ID:FINJlSk)
>ハイフェッツの速いボーイングの「音の秘密」はsurface soundを使ったものだと私は実際に試した上で確信しました。根拠は以下の通りです。

(1)物理的にsurface soundで音色が変わることは証明されている。
実際に、ヴァイオリン経験があれば誰でもsurface soundを出すことができる。長く速く弾くことで、ある程度は「煌く音」を感じることができる。
(2)パールマンが指摘するように、ハイフェッツは高速運弓時に弓をごく軽く弾いている。ごく軽く弾くので、その分長めの弓で高速で弾き、一定の音量を得ている。
(3)surface soundは原理的に大音量で出すことはできない。
(4)ハイフェッツと似た奏法であるミルシテインもやはり音はあまり大きくなかったという評価が多い。
(5)プレーンガット弦や細いE線は、surface soundを発生させやすい。ハイフェッツやミルシテインは金属巻線が普及した時期にも「時代遅れ」なプレーンガット弦を使い続けた。
(6)ハイフェッツやミルシテインが採用した「有名な奏法」なのに20世紀後半ではほとんど使われていない。これはこの奏法が難しいということもあるが、20世紀後半の「流行」である「大音量」への追従が不可能だったからと考えられる。


つまり、ハイフェッツはsurface soundという誰にでもできるテクニックを応用し、それを安定的に、一定レベルの音量で出しつづける技術を身に付けたことで、あの「煌く音」の生成に成功したのだと思います。

例えて言えば「フラジオレット」はゆっくりやれば誰でも出せる物理現象ですが、これを徹底的に練習し高速に、確実に弾ける人が「特別な音色」で弾けるのと同じことだと思われます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

youtube動画上で上記のことを解説してください。

物理所見は関係ありません。話をそらさないように。
何Nで、何m/sでと数字を意識して演奏する人は居ないでしょう。
ここで数値を羅列することは無意味です。
ロボットにバイオリンを弾かせようとしている人には有用かもしれませんが。
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