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音程感覚には母語の影響が出るのか? | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 275 Comments
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音程感覚には母語の影響が出るのか?

投稿日時:2009年03月28日 16:04
投稿者:pochi(ID:OVMFIBc)
ttp://www.fstrings.com/board/index.asp?id=39390
関連です。

音程感覚に母語の影響は、有る様な無い様な、感じです。こんなのの「分析」にはtartiniは有効な道具の一つになるでしょう。
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Re: 音程感覚には母語の影響が出るのか?

投稿日時:2009年04月19日 10:27
投稿者:カルボナーレ(ID:JpYUUok)
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Re: 音程感覚には母語の影響が出るのか?

投稿日時:2009年04月19日 09:49
投稿者:catgut(ID:aRYRKTA)
トニカ・ドミナント・サブドミナントについては以下のような説明が一般的と思います。

ttp://xn--i6q789c.com/gakuten/shushikei.html

・トニカは、曲の終わりに使われ、落ち着いています。戻るべき所、のイメージがあります。緊張がありません。また、次にどの和音にも行く準備ができています。
・ドミナントは、落ち着いておらず、緊張しています。トニカに解決したいという欲求を常に持ちます。また、いつでもこの和音に入ることができます。
・サブドミナントは、トニカとドミナントの中間的な存在です。状態によって、トニカに解決できるときと、ドミナントに進行しなければならないときがあります。

「落ち着いて」とか「緊張」とか「欲求」はまさに心理的な説明ですね。
これは人間の会話で何段階かの音高を使い分けており、緊張が高まる会話では標準より高い音高を使い分けているのに実によく似ていると思います。書かれた音楽史を調べても調性が出来た原因にはなかなかたどりつけないでしょう。

>書かれた音楽史を調べても調性が出来た原因にはなかなかたどりつけないでしょう。

ここでいう”調性”とはいったいどういうものを指すのでしょうか。私は素直に、日本語でいうト短調とか、ニ長調などのことだと思っておりましたが...。
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Re: 音程感覚には母語の影響が出るのか?

投稿日時:2009年04月19日 17:10
投稿者:catgut(ID:aRYRKTA)
カルボナーレさま、引用が多いので読み飛ばされているかもしれませんが、以下に大変重要と思われる説があります。

プロのジャズピアニストして活動後、沖電気でサウンド系LSIの開発に携わったという経歴の方の説です。一部引用します。

ttp://www.chinasupercity.com/2096.html

調性が一致する恋人たちの囁き

 音の3要素は、高低、大きさ、音色です。それらすべてを駆使して人間は会話を成立させています。3要素すべてが感情やニュアンスの伝達に大きく関わっています。その中で、音の高低は上記の例の様に会話の調性(注)を生み出し、その調性が感情表現に大きく寄与しているのです。

 調性が合った会話は、お互い理解し合う者同士の心地良い会話の証拠です。その究極は、愛をささやき合う恋人同士の仲睦まじい会話です。この場合、調性は見事に一致します。この対極にあるのは喧嘩。お互いの気持ちを否定し合うため、調性の打ち消し合いが続き、会話は罵り合いとなります。このように、常に人間の会話には調性があり、質問、話題転換、驚き、同意などなど、あらゆる感情を表現するために我々人間は調性を駆使しています。双方の会話を聴ける状況であれば、お互いの会話での調性が保たれますので、聴いていても何の違和感も無く、その結果、会話を無意識に無視することも自然にできます。

 しかしながら、携帯電話のように会話の片方だけを聴かされた場合、一方のみの会話により調性の連続性が認識できず、必然的に気持ちを乱されてしまうのです。これは人間の本能でしょう。この携帯電話の一方通行の会話=片方の調性しか聴けない状況は、喧嘩の会話を耳にするのと同様に、聴き手にストレスを与えている、と私は確信しています。携帯電話使用のセンシティブな日本で、電車内での携帯電話の使用でトラブルが頻発しているのも、このストレスが主原因だと思います。

(注) 元々は音楽用語である。「音楽において、ある一つの主音によって、他の音が秩序づけられる関係を持つこと」この単語が一番フィットするため、音楽用語であるが敢えてその単語を用いた。
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Re: 音程感覚には母語の影響が出るのか?

投稿日時:2009年04月19日 20:18
投稿者:カルボナーレ(ID:JpYUUok)
>catgut氏
それでは、以後、catgut氏が使われる”調性”という言葉は、
ttp://www.chinasupercity.com/2096.html
で技術者の方が一意見として使った”会話の調性”というよくわからないもののことである、と読み替えをさせていただきます。
(用語を使う場合は、一般常識としてほとんどすべての人が共通認識を形成できることがわかっているのを前提として断りなしで使うか、一般的ではないものに対しては明確な定義を行ってから使うべきです。)

私は、静かな電車の中で、おばさんたちがひそひそ話をしていたら気になりますし、いやな気になります。大声でしゃべっていても同様です。また結構電車の中で見かけますが、一人で何かぶつぶつ言ってるいる人がいれば、無視しようとはするものの、気味が悪くて不安な気持ちになります。catgut氏はまったく耳に入らない、あるいは気にならないのでしょうね。なお、私の場合、それらは大勢がガヤガヤ話している環境では、あまり気になりません。
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Re: 音程感覚には母語の影響が出るのか?

投稿日時:2009年04月19日 23:31
投稿者:カルボナーレ(ID:JpYUUok)
>catgut氏
”会話の調性”というものを、音楽理論のように体系化したとすると、何をもって主音としましょうか。
携帯の例や恋人の会話の例は個人的にはあまり興味ないのですが、人がしゃべり始める高さの設定、声の高さで暗い気持ちや明るい気持ちを表現するための手法、変化を与え注意を引くための転調的な要素など、体系化できればそれはそれで、「話術」の一要素という点で確かに面白いものにはなりそうです。(多分私が知らないだけで、それなりのテクニックとしてすでに体系化されている可能性が高い内容ですね。)
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Re: 音程感覚には母語の影響が出るのか?

投稿日時:2009年04月20日 00:50
投稿者:catgut(ID:aRYRKTA)
真面目に中国語(広東語)の言語イントネーションを五線譜に採譜した
研究者もいるそうです。以下の論文で楽譜の実例が紹介されています。

ttp://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/law/lex/kotoba05/tukuma.pdf
Chao(1947)は、中国語における音調ピッチレンジを5段階(1低・
2半低・3中・4半高・5高)に分け、例えば、レベル2からレベル4
へ上昇する動的声調などはであれば、その動きを「24」と記述した。広
東語と現代普通語の声調の動きはFig.2のように図示される。このよう
に、Chaoは主観的ではあったが、鋭い聴覚的観察力によって中国語音調
ピッチレンジを5段階に分けたが、音符を利用して音調パターンを表し
た研究者もいた(Fig.3)。

精神的に落ち着いた、低めのピッチの声が基準となって、興奮して発声する高い音との関係が調性の基礎にあるように思えます。

余談ですが、人間は精神的に明朗だと会話の音高差が広がり、精神的に低調だと音高差が狭くなる傾向があるので、これが長音階と短音階の起源ではないかという説がありました。また、会話のピッチは「体格の良さ」によって変わる(体格が良くなると声帯が長くなり声が低くなる)ので、この数十年で日本人女性の声は低くなっているという調査結果がありました。

これはただの思いつきですが、18世紀にクラシック音楽を体格の良い男性の王侯貴族が聞いていた時代の基準ピッチは低く、19世紀に市民や女性が聞くようになると基準ピッチが高くなり、20世紀になって労働者も含めて体格が良くなってくると再び基準ピッチが低くなったという可能性も少しはあるかもしれません。
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Re: 音程感覚には母語の影響が出るのか?

投稿日時:2009年04月20日 01:30
投稿者:catgut(ID:aRYRKTA)
会話のイントネーションを音楽ソフトを使って表現している例として、最近では「初音ミク」で方言などをしゃべらせている方がいます。

会話や歌などを録音したwavファイルをソースにして、初音ミクの声で再生可能にするMikuMikuVoiceというツールもあるそうです。

MikuMikuVoice 解説記事
ttp://gaha2.blog52.fc2.com/blog-entry-35.html

関西弁でしゃべる初音ミク
ttp://www.youtube.com/watch?v=2l0Yl_wHVFQ

こんなところから新しい発見が出てくるのかもしれません。
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Re: 音程感覚には母語の影響が出るのか?

投稿日時:2009年04月20日 21:55
投稿者:catgut(ID:aRYRKTA)
初音ミクによるおしゃべり関係で検索してみると興味深いデータがありました。実際にミクの発声をmp3で聞くことができます。

-------
初音ミクにしゃべらせる4
ttp://vocaloid.blog120.fc2.com/blog-entry-26.html
まず日本語のしゃべりにおける抑揚の範囲だが、基本的に1オクターブに収めるのがよいと思う。たとえば、c3~c4の範囲に限定するわけだ。また、その中の音階を全部使うと、メロディーぽく聞こえてしまうことがあるので、使用する音階も限定する。次は、使用する音階を、

>c3 e3 g#3 c4

の4音のみ(各音の間はいずれも4半音)に限定した例(3音限定もやってみたけど、どうも最低4音ぐらいはほしい感じ)。もちろん、他のパラメータは基本的にいじっていない(うっかり触ったものもあるが)。

>別にあなたのためにうたうわけじゃないんだからね(普通版)
-------

さらにこんな考察とサンプル音もありました。

------
日常のピッチはコードなのか? ってのを試してみた
ttp://scientificclub-run.net/index.php?UID=1205107417

何回かミクにしゃべらせているうちに、「これってコードの和音階に対応していないか?」という疑問が沸いたので、カルタシリーズでテストしてみた。

 Vocaloidにしゃべらせるにはピッチベンドセンシビリティー、(ピッチの変化に対しての実際の変化量)を増やしてピッチの変化でしゃべらせるのは前に述べたとおり。で、「自然に聞こえる」ようにいじってみた場合の変化量をだいたい逆算してみると、これがコードに対応しているっぽいんだよねー。

 基本となる三和音の場合、基本となる音(根音)を0として半音単位でメジャーコードが0,4,7、マイナーコードだと0,3,7になる。例えば根音がC、つまりドだとすると、一音目は0だから同然ド。でメジャーコードでは2音目はドから「ド# レ レ#」ときて四番目の音であるミになる。マイナーコードだと半音下がってレ#、或いはミ♭。(中略)

 平たく言ってしまうと、人間が心地よく感じる音のズレというのは実は日常的に耳にする音程変化のことなんじゃないかという、当たり前といえば当たり前の話。
-----

日常会話のイントネーションと音楽のイントネーションとはダイレクトにつながっている部分もありそうです。
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Re: 音程感覚には母語の影響が出るのか?

投稿日時:2009年04月21日 15:54
投稿者:QB(ID:NUZwmDc)
なんだか、話がわけ分からなくなってきましたが、、
「音程感覚には母語の影響がでる」のですか?

もし出るのだとしたら、こんな私にもわかる具体例をご教示くださいませ。(できれば文献以外の具体例でお願いします。。音程は文献では聞こえてきませんので)
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Re: 音程感覚には母語の影響が出るのか?

投稿日時:2009年04月21日 23:02
投稿者:catgut(ID:MQUxREA)
QBさま、現状での可能性として以下のようなことが考えられます。
伴奏付きで純正な和音を取るようなケースは除外します。

日常言語では1オクターブを4-8段階程度の特定の音高に区別し、同じ言語・方言を使っている集団内では「正しいイントネーション」となるよう音高を一定のルールで使用していると考えられます。音楽のイントネーションも脳で日常言語と全く同じ仕組みで処理していると考えられるため、言語の
イントネーションで扱う感情(安定・緊張など)の音高が音楽のイントネーションに影響する可能性があると思います(これが原因でDeutschの三全音のパラドックスが起きるのではないか)。

ただ、6歳くらいまでに特定の音楽の音律が徹底的に刷り込まれれば(一種のバイリンガルとして)日常言語のイントネーションと音楽のイントネーションを完全に独立に学習可能かもしれません。

親が幼児に話し掛ける時に使う言葉遣いをparentese(またはmotherese)というそうです。声の高さを幼児に合わせて高くし、音楽的に、繰り返しを多用して話しかけます。
(乳児の泣き声が440Hz前後だと言われますが、実際に子供の声は女性の声より高く300Hz-600Hz前後、つまりヴァイオリンで言えばD線、A線のファーストポジション程度の範囲だそうです)

parenteseは言葉と音楽の中間にあるような気がします。
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Re: 音程感覚には母語の影響が出るのか?

投稿日時:2009年04月22日 04:27
投稿者:コクシネル(ID:IUIWBZk)
もし本当に影響あるなら、東京弁と関西弁のイントネーションは全く異なるので、異なった音程感覚を持っていることになります。 

例えば、イントネーションの変化がほとんど無く、「橋と箸」の発音の区別ができない東北人と、東京人、関西人、そして九州人の4人でカルテット組んだら、一体どうなるのでしょうね。 

もっと極端な話、言語が全く通じない外国人同士でも、音楽家であれば、ほとんど違和感なくアンサンブル可能なことが、音楽が世界の共通語たる所以であるかと思います。
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