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ヴィブラートのかけ方について | ヴァイオリン掲示板

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[31272]

ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月26日 10:44
投稿者:catgut(ID:NhFlA3Q)
ヴィブラート解析ソフト"tartini"などで確認し、ヴィブラートに関して従来広く信じられていた以下の2つの説に誤りがあることが明らかになりました。

(1)ヴィブラートを基準音の下にかける
事実:ほとんどのプロの演奏でヴィブラートは基準音を中心に上下に均等にかけている。

(2)G線開放弦のヴィブラートは1オクターブ上のD線のG音との共鳴による
事実:楽器を振動させるだけで同等の効果が出る。弓毛と弦の接触の強さの変化によって音量が変化しヴィブラートらしく聞こえる。
つまりヴィブラートは音程の変化だけでなく音量の変化も重要である。

これらの事実により「美しいヴィブラート」をかけるために以下の試みが可能ではないかと考えられます。

(1)「最初に基準音を押えて下にかける」という意識をせずにより自由なヴィブラートのかけ方を試す。

20世紀半ばに活躍した名ヴァイオリニストの映像を見ると、指の腹の近くで
弦を押えてヴィブラートをかけている場合があります。また下方向ではなく
上方向からかけはじめる場合もあります。

(2)音程の変化だけではなく音量の変化も意識する

「開放弦のヴィブラート」が美しく聞こえるようにできれば通常のヴィブラート(音程の変化を伴う)も美しくなるのではないかと思います。このためには楽器がほとんど振動しないヴィブラートのかけ方が良いとは限りません。楽器がある程度揺れないと音量の変化が起きません。
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[31313]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月30日 00:53
投稿者:catgut(ID:NmCJg4c)
みっちさま、

さっそくのていねいなコメントをありがとうございます。
みっちさまの認識は私が[31310]
[31310]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月29日 22:25
投稿者:catgut(ID:NmCJg4c)
補足です。

「D線のGを押えてヴィブラートをかける」という操作について、理論的にはちょうどG線開放弦の1オクターブ上のGの位置を押えると「共鳴」が起きやすく、Gよりも少し低いか高い位置を押えると「共鳴」がおきにくくなると考えられます。よってD線が「共鳴」する位置では少し音色が違って聞えたり、少し音量が増える可能性は全くないとは言えません。しかしこの場合でもやはりD線のヴィブラートはG線の音程を変化させるわけではありません。
で書いた内容とほぼ同一と思われます。
「G線のヴィブラート」が主に音量の変化によるというところまでは同意
していただけると思います。

みっちさまと私の相違点は、音量変化が主にG線と弓毛の接触の強さの変化によるものか、D線の共鳴によるものかという点ということになります。

そこで、ぜひ以下の実験をしてみてください。
D線のGを押えて(できればA,E線にも軽く触れて振動しないようにして)
思い切り強くG線開放弦を弾きます。弾き終わったらすぐにG線に触れてG線の振動を止めます。するとG線との共鳴で振動するD線のAの音のみが残ります。

この音量で離れた聴衆に「ヴィブラート」と感じさせるだけの音量変化になるでしょうか?
[31314]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月30日 03:02
投稿者:みっち(ID:MpgIgxA)
catgut さん

[31313]
[31313]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月30日 00:53
投稿者:catgut(ID:NmCJg4c)
みっちさま、

さっそくのていねいなコメントをありがとうございます。
みっちさまの認識は私が[31310]で書いた内容とほぼ同一と思われます。
「G線のヴィブラート」が主に音量の変化によるというところまでは同意
していただけると思います。

みっちさまと私の相違点は、音量変化が主にG線と弓毛の接触の強さの変化によるものか、D線の共鳴によるものかという点ということになります。

そこで、ぜひ以下の実験をしてみてください。
D線のGを押えて(できればA,E線にも軽く触れて振動しないようにして)
思い切り強くG線開放弦を弾きます。弾き終わったらすぐにG線に触れてG線の振動を止めます。するとG線との共鳴で振動するD線のAの音のみが残ります。

この音量で離れた聴衆に「ヴィブラート」と感じさせるだけの音量変化になるでしょうか?
catgut さん
弾き終わったらすぐにG線に触れてG線の振動を止めます。するとG線との共鳴で振動するD線のAの音のみが残ります。

この状態はG線が振動していないので「G線との共鳴」とは言いません。

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Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月29日 19:27
投稿者:catgut(ID:NmCJg4c)
「共鳴」に関して念のため私の認識を書いておきます。

「共鳴」の定義です。(三省堂「大辞林 第二版」より)
ttp://dictionary.goo.ne.jp/search.php?MT=%B6%A6%CC%C4&search_history=&kind=&kwassist=0&mode=0&jn.x=36&jn.y=7

(1)振動体や電気振動回路などに固有振動数と等しい振動を外部から加えたとき、大きい振幅で振動すること。

「G線開放弦を弾き、D線のG音にヴィブラートをかける」場合を想定します。

「G線開放弦を弾くとD線のGが共鳴する」ことは間違いありません。
D線は共鳴するので、D線にわずかな振動が生じ、わずかにヴィブラートが
かかったD線のG音が鳴る可能性があります。しかしこれは恐らく耳元で聞こえるかどうかという程度の大きさに過ぎないと思われます。D線の振動はごくわずかですから、D線の振動がG線の音程に影響を与えることはほとんど考えられません。認識に違いがありましたらコメントをお願い致します。


maestronetへのリンクが切れてしまったようですね。
アクセスできない場合はサーチ機能で"open string vibrato"で検索してください。

ttp://www.maestronet.com/forums/messageview.cfm?catid=3&threadid=313897&highlight_key=y&keyword1=open%20AND%20string%20AND%20vibrato

open string vibrato Why does it work?
開放弦のヴィブラートの原理は?

stillnewさま
開放弦のヴィブラートの原理について疑問を呈しています。
GlennYorkPAさま
開放弦のヴィブラートは音程の変化というより音量の変化であると指摘しています。
DutchViolinsさま
一般のヴィブラートは音程の変化、開放弦のヴィブラートは音量の変化(ハモンドオルガンと同様)とまとめています。
catgut さん
「共鳴」の定義
(1)振動体や電気振動回路などに固有振動数と等しい振動を外部から加えたとき、大きい振幅で振動すること。

「振動体」がD線のGの位置と駒の間の弦、「外部から加えた」振動がG線の振動です。外部から加える振動を取り去った瞬間からD線は振動するエネルギーを失い減衰します。これを自由振動と言います。

なお、ヴィブラートについて音程の変化だけでは無く、音量変化によるものも含まれることは既知の事ですので特にコメントしませんでした。打楽器や声楽のヴィブラートを想像すれば容易に納得できると思います。トライアングルのヴィブラートはどうするか知ってますか?
[31316]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月30日 09:45
投稿者:catgut(ID:NmCJg4c)
みっちさま、

それではお手数ですがもう一つ下記の実験をお願いします。

■実験内容
D線のFとGでトリルを行いながらG線を弾く。2m程度離れた場所で録音し
「ヴィブラート」がかかって聞えるか確認する。

D線のGを押えた時は共鳴し、Fを押えた時は共鳴しないので、ヴィブラートをかけた場合と等価となり、かつ楽器の振動も最低限となります。
(指板は強く叩かないこと。叩くと楽器が振動してしまうため)

私が実際に行ってtartiniで確認した結果では、音程・音量ともほとんど変化がなく、聴覚上もヴィブラートには聞えませんでした。音色は少し変化して聞こえました。この実験で「共鳴」が開放弦のヴィブラートに影響がごく
少ないということは決定的に思われます。

>トライアングルのヴィブラートはどうするか知ってますか?
トライアングル自体を揺らすのだとは思いますが、どんな仕組みで音が変わる(音程?音量?)のですか。
[31318]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月30日 11:22
投稿者:アマチュアチェロ弾き(ID:hZJZR4A)
私も参加させてください。

みっちさん:

次のような実験でも容易に確認できますよ。

G線の開放弦を弾きながら、

1)D線のGにヴィブラートをかける。
2)D線のGisにヴィブラートをかける。

尚、D線上のヴィブラートはなるべく楽器のゆれを同じくするために同じ指(例えば3の指)でかける。

さて、別の人にお願いして、1)と2)が区別できるかどうか、聞いてみましょう。もし、開放弦のヴィブラートが「共鳴」によるものなら、すぐに区別ができるはずですよね!?
私は以前にこの実験を人を変えて何度かやりましたが、「音量変化によるヴィブラート」は認識できるものの、両者の区別は誰も出来ませんでした。

つまり、「共鳴」ではなく、「楽器のゆれ」によるものだということがわかります。これは、開放弦のヴィブラートはオクターブ上の音である必要は全くない、ということですね。但し、Gの音を弾いているのに、Gisの音にヴィブラートをかけるのは『心理的に抵抗がある』でしょうから、オクターブ上のGにかけるのが素直かなとも思います。ま、『特殊奏法』ということで、オクターブ以外もあり、でよろしいんじゃないでしょうか。

簡単に実験が出来ますので、是非お試しください。
[31319]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月30日 12:38
投稿者:みっち(ID:OAERQ0A)
catgutさん

[31316]
[31316]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月30日 09:45
投稿者:catgut(ID:NmCJg4c)
みっちさま、

それではお手数ですがもう一つ下記の実験をお願いします。

■実験内容
D線のFとGでトリルを行いながらG線を弾く。2m程度離れた場所で録音し
「ヴィブラート」がかかって聞えるか確認する。

D線のGを押えた時は共鳴し、Fを押えた時は共鳴しないので、ヴィブラートをかけた場合と等価となり、かつ楽器の振動も最低限となります。
(指板は強く叩かないこと。叩くと楽器が振動してしまうため)

私が実際に行ってtartiniで確認した結果では、音程・音量ともほとんど変化がなく、聴覚上もヴィブラートには聞えませんでした。音色は少し変化して聞こえました。この実験で「共鳴」が開放弦のヴィブラートに影響がごく
少ないということは決定的に思われます。

>トライアングルのヴィブラートはどうするか知ってますか?
トライアングル自体を揺らすのだとは思いますが、どんな仕組みで音が変わる(音程?音量?)のですか。
の実験ですが私個人として適切な機材を持っていないため録音はできません。

(1)まず、開放G線を弾きながらD線上の正しいGを押え共鳴を確認してから、楽器が動かないように非常に遅い(2秒で1サイクル等)ビブラートをかけてみます。音がうねります。

(2)次に件のFとGをゆっくり交互に押えてみます。私にはFとGが交互に更には重音なども交互に聞こえます。もう一つ問題があって、共鳴するツボの位置調整がなかなかシビアなのです(涙)

私には(1)と(2)は異なるものです。catgutさんには同じでしょうか?

(3)ところでcatgutさんの機材で上記の(1)(2)を録音し再生した場合違いが出ますか?G線の1次振動の周波数と振幅(音量)だけを追いかけても大きな違いは無いのでは?

スペクトラムアナライザーをお持ちなら違いが確認出来ると思います。但しマイクロフォンの「周波数特性」を合わせなければいけません。チューナーのピックアップマイクなどでは倍音を拾わないと思いますので念のため。

>トライアングル自体を揺らすのだとは思いますが、

複数の奏者はそうしていました。コンサートホールではヴィブラートに聞こえます。もちろん視覚的効果もあるでしょうけど、「響き」が変わるんだと思います。録音したものでは殆どわかりません。

ところで正解は「うちわで扇ぐ」です。日本の某有名オーケストラ奏者が必要に迫られて編み出した技で、結構有名な話です。




(3)
[31320]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月30日 13:00
投稿者:みっち(ID:OAERQ0A)
アマチュアチェロ弾きさん

開放GのヴィブラートがG線の振動を大小大小と交互に変えるのが目的ならば楽器の揺れによって弓の毛と弦の当たりを替える効果はD線のどの音(指)を押えても同じでしょうし、私はその効果を否定していません。

[31304]
[31304]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月29日 12:22
投稿者:みっち(ID:MzZFJAA)
[31272](2)の「楽器を振動させるだけで同等の効果が出る。」

楽器の振動による音の震えと共鳴を利用したビブラートは異質なものです。

「弓毛と弦の接触の強さの変化によって音量が変化しヴィブラートらしく聞こえる。」のはヴィブラートの目的が何かによって基準が異なるのではないですか?

私です
楽器の振動による音の震えと共鳴を利用したビブラートは異質なものです。
[31321]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月30日 14:08
投稿者:アマチュアチェロ弾き(ID:hZJZR4A)
みっちさん、こんにちは。

>私はその効果を否定していません。

同意くださいまして、ありがとうございます。

>楽器の振動による音の震えと共鳴を利用したビブラートは異質なものです。

もちろんその通りだと思いますよ。これは誰も否定していないと思います。
私が言っているのは、『開放弦のヴィブラートというのは、楽器の振動に起因するものであり共鳴によるものでは(殆ど)無い』ということです。これは、先に私が示しました実験で、『1)及び2)共にヴィブラートを感じることが出来る』という事実と、『1)と2)の区別が出来ない』という事実から、容易に結論付けられることだと思います。
[31322]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月30日 14:23
投稿者:catgut(ID:NmCJg4c)
みっちさま、

重要な点ですが、いくら揺れないようにヴィブラートをかけているつもりでも、意外と楽器は動いてしまいます。弓毛と弦の間でコンマ数ミリ位置関係が変わるだけで音量は変わってしまいます。ですからどうしてもヴィブラートをかけてみるのであれば、ネックを壁などに押し付けて極力楽器を固定して試してみてください。

実際に私もネックを壁におしつけて、D線の共鳴振動を目視しながらヴィブラートをかけてみました。共鳴振動が発生した際にかすかに耳元で倍音が聞えますが、音の連続的な変化には聞えませんでした。tartiniで見ても音量・音程の変化はほとんどありませんでした。
[31324]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月30日 17:46
投稿者:catgut(ID:NmCJg4c)
海外のサイトでも「開放弦のヴィブラート」が「共鳴」で起きると説明しているところがありますが説明を読むと妙な部分があります。

VIOLINTIPS.COM による開放弦ヴィブラートの説明
ttp://www.violintips.com/info/vibrato.html#7

This happens because the vibration of the open string creates a sympathetic vibration in the string next to it (especially when it is one octave higher). And because you are applying vibrato to that higher octave, it passes the effect back to the open string in a similar way, through sympathetic vibrations. It also affects the overtones of the open string.

前半は問題ありません。
「開放弦の振動によって隣の弦が共鳴します。特に1オクターブ上の音が共鳴します。これが1オクターブ上の音にヴィブラートをかける理由です。」

しかしが後半が変です。
「(D線のヴィブラート効果が)同様に共鳴振動を通して開放弦にかかります。それは開放弦の倍音にも影響します。」

結果的にD線でG線の倍音が出るのはいいとしても、G線がD線の振動で共鳴するというのはどういうことなんでしょうね? 弓で強制的に振動させている1オクターブ低い弦を微弱な振動でどれだけ共鳴させられるのでしょうか。
[31325]

Re: ヴィブラートのかけ方について

投稿日時:2007年01月30日 20:40
投稿者:アマチュアチェロ弾き(ID:hZJZR4A)
catgutさん

そのサイトでは、例の基準音に対するヴィブラートの音程に関しても誤った記述がなされていますね。まあそんなもんかも。
焦らずじっくりと、ですね。

話が飛びますが、私とcatgutさんとみっちさんのタイトルの右側の丸印が同じような色(水色)になっていますね。
以前にある方に「色が似ている」って指摘されて、最初何のことかわからなかったのですが、途中で気づいてからは色を見るようにしてます。どうして色が変わる人と、私みたいにずっと同じ人がいるのかな?

どうでもいい話で、どうもすみません。
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