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パンドラの箱をひっくりかす弦楽ヤフオクなど | ヴァイオリン掲示板

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楽器・付属品 3 Comments
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パンドラの箱をひっくりかす弦楽ヤフオクなど

投稿日時:2021年06月17日 02:30
投稿者:アベァェチ(ID:JIExBFY)
ヤフオク等で安く手に入るのは良いのだけど、怪しい弦楽器エピソードを集めなければと思いますので、カクカク云々ご情報を募らさせて下さい。

怪しいのをいくつか見けたので、、、。

なお、チャールズ・ベアー氏が、かつてゴム印を捺した楽器を供給した、いやそんなものはない等のことを知っている方は、もう少し教えて頂けないでしょうか?

開運!なんでも鑑定団の中島誠之助なら「ちゃんと音はでる楽器なので、弾いて楽しんで、大切にして下さい。」となる話ではあるのですが、、、誰の作品か全く分からない、ただのコンテンポラリーのバイオリンがヤフオクに出て、160万円で落札。

この楽器は、ストラディバリ工房で働いたカルロ・ベルゴンツィの楽器そっくりのオールド仕上げの楽器。小傷も割れも経年跡も付けてあるが普通のヤフオク取引ならば10万円前後ほどでしょう。
ただし、この楽器には、世界の権威的なディラー・製作家・鑑定家であるチャールズ・ベアー氏のゴム印スタンプが捺されていました。しかし、誰が捺したものかはまったく知らせてはありません。

購入者は、ベアー氏が関わったエピソード楽器と思い、骨董的な価値として誰が捺したか分からないスタンプのみに150万円を追加して支払ったのと同じです。

製作家のベアー氏を考えると、製作楽器には、「Chaels Beare」のラベルが貼られ、リペア楽器では、せいぜい見えないところにリペア記述を書くか書かないか程度では??
鑑定家のベアー氏は、当然、数多くの楽器を見て関わっておりイミテーションである鑑定書は作成もないでしょうし、わざわざイミテーション楽器にスタンプも捺さないでしょう。

  次のブログなど世界的な権威のゆえんでしょう。
  ttps://yoshio-gengakki.com/blog/20070910/


  さて、ゴム印の記述は、次です。

  Chaels Beare
  Violin Makers
  LONDON
  Broadwick Street

 
公知情報では次で、∴ゴム印は1978年以降の作成です。また、第三者が使うとすれば2000年以降の可能性が高いと推定され、何れにせよまだベアー氏は健在ですので、コンテンポラリー楽器の大胆なFrauderです。
  
ttps://www.beares.com/history/
1926 J & A Beare moves its premises to No. 179 Wardour Street.  
1978 Following Beare's expansion in the 60’s and 70’s, the firm moves into the premises of the old Bricklayers Arms pub on the corner of Broadwick Street and Duck Lane, still in the heart of Soho, the same pub where The Rolling Stones had their first rehearsal.

1998 J & A Beare merges with the rapidly growing firm of Morris & Smith based near the Southbank.
2000 J & A Beare acquires new premises at 30 Queen Anne Street, Marylebone, near the famous Wigmore Hall.
2012 Simon Morris and Steven Smith become joint owners of J & A Beare, after buying back Charles Beare’s shares to enable his retirement from the firm after a long and distinguished career.
     He is now a Director of the family firm Beare Violins Ltd.
     ttp://www.beareviolins.com/

 よろしくお願いいたします( _ _ )
【ご参考】
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Re: パンドラの箱をひっくりかす弦楽ヤフオクなど

投稿日時:2021年06月17日 03:59
投稿者:アベァェチ(ID:JIExBFY)
このケースでは、
成すべき説明があえて成されてない上、本物のチャールズのスタンプが捺された骨董品であるかように前所有者も引き合い出して買主を煽ったことや、オールド仕上げの新作を意図して古いモダンとして売って不当に金銭を得たのでアウトです。。
買主が警察に届け出た場合、物にただ瑕疵があるのではなく、売主の詐欺が成立です。
買主は、領収書等と引き渡された品を警察とチャールズ本人に見せて証拠が揃います。

買主は、常にトラブルに巻き込まれない為に演奏以外に楽器売買の知識も必要ですね。


因みに、ベアーファミリーの楽器は100~200万円で流通するようで、ベアー氏の真作楽器だったなら話は違います。
なお、チャールズの楽器とラベルは、完全には確認できなかったのだけど、チャールズは、John and Arthur Beareを名乗るようなので、イミテーションの作者(楽器、ラベル、スタンプ)は次を組み合わせてスタンプを作ったようです。
恐らく作者は、ユーザーが本物と取り違えないよう、イミテーションの楽器にイミテーションを表す善意のスタンプを捺したと思われます。


 父のウィルアム・アーサーのラベル記載は下記です。

  WILLIAM BEARE, Maker,
  London. 1931 No.18


 また、ブロードウィックでのチャールズの鑑定書の頭書きは下記です。

  John & Arthur Beare
   J & A Beare Ltd.

  Violin Dealers, Makers,
    Repairers, etc.

  7  Broadwick Street
     London, W1V 1FJ

 手書きで→ John and Arthur Beare
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Re: パンドラの箱をひっくりかす弦楽ヤフオクなど

投稿日時:2021年06月18日 11:23
投稿者:アベァェチ(ID:JIExBFY)
おまけに、
 この楽器をコレクションするとしても、素晴らしいレプリカやコピーとは言えず、珍品カテゴリーになりますね。
イミテーションを表すゴム印スタンプが捺されたイミテーション楽器なのですから。。。21世紀初めごろに中国ではよくある楽器の類です。

売る方は、プロが付いても弦楽ノンプロだったということになるでしょうし、 
買う方は、今この楽器に150万円も払うなら、別の者から20世紀後期のMario Gaddaの楽器を製作者証明付きで落札できます。

 知らずにやったことでしょうけど、ヤフオクでの無知とは恐ろしい!!
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Re: パンドラの箱をひっくりかす弦楽ヤフオクなど

投稿日時:2021年06月22日 13:50
投稿者:アベァェチ(ID:EBCBaTM)
Mario Gaddaの楽器が、Yオクでよく扱われるみたいで、お得な感じがあるのは良いのだけど。。。イタリア語の証明書もちゃん読まないと買えませんね。。。

  (1).https://www.youtube.com/watch?v=6DPYIWphKTw

  (2).https://www.youtube.com/watch?v=cJgwaJSp9aM

  (3).https://www.youtube.com/watch?v=GpQ926IQTro

たぶん、いい感じに演奏できる楽器が↓これなのかなぁ、、、
☆彡(4).https://www.youtube.com/watch?v=qHWQG6u5gAI
 
だけど、この楽器付属のマリオの楽器製作証明書には、スカランペラモデルの楽器にガエタノ・ガッダのラベルと焼き印を付けたと書いてある、ラベルもマリオの筆跡の楽器。
ガエタノ・ガッダの製作楽器にされたみたいだけど大丈夫なのかなぁ??ちょっと心配 (買ってる方は分ってるからOKか。マリオの楽器としても安いからOKなのかな?)


さてさて、この他にも危険な香りのヤツがあれば、皆様の情報をお願い致します!!

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