ヴァイオリン好きのための情報サイト
ヴァイオリン・ウェブ
ホーム 演奏家 楽曲 CD 製作者
トピックス 伝言板 掲示板 占い
アーカイブ 検索 メルマガ
マップ リンク ポリシー

ヴァイオリンの音の仕組みについて - ヴァイオリン掲示板

[スレッド一覧に戻る] 並び順 [ 日付の新しい順 | 日付の古い順 ]

このスレッド内のレス一覧

[36384]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [08/01/27 17:19:16]

分数弦の張力についてメーカーの公称値を調べたところ面白いことに気付きました。

たとえばダダリオのプロアルテというナイロン弦の場合、弦長の差と張力の差を計算すると3/4用の弦は計算上4/4用のミディアムまたはハード弦のどちらかの線密度にほぼ一致します。

ttp://www.daddariobowed.com/BOWProdClassSubs.aspx?ID=2
4/4M Aの張力が12.0lbs,3/4Mの張力が10.7lbsなので、
どちらの場合も弦重量は0.00654g/cmとなる。

つまり、4/4用の弦を分数弦に流用し、その分張力を下げて使わせてい
るようです。このため4/4のハード弦の線密度より3/4弦の線密度が低
くなるケースがあります。

ナイロン弦の場合多くの違った線密度の弦を製造することは工程を複雑にしコスト高になるでしょう。そこであくまで推測なのですが、一部のメーカーは4/4弦のsoft/medium/hardを基本的に流用しているのではないかと思われます。

Thomastikの場合は公称の張力で計算すると分数弦が少しだけ重くなるのですが、一部でのみ小さいほうが張力が強くなる逆転現象があります
(例:VisionのG線の1/4と1/8)。これも4/4弦の流用を感じさせます。

[36346]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [08/01/24 1:13:40]

みっちさま、コメントどうもありがとうございます。
ご指摘の通りですね。
kpという単位を知らなかったので誤解していました。
kpという単位の経緯としては以下が正しいようです。

ttp://okwave.jp/qa2438941.html

>イギリスなどでは 1kpという言い方をよく使うのか

英国では使われることもありますが、国際単位系に移行しつつあるので、
次第に使われなくなってきています。

英国では、学会などは1995年に国際単位系への移行を完了しましたが、
一般の人々の中にはまだ定着していません。英国はヤードポンド法からい
きなり国際単位系へ移行しましたが、p、kpはそのような移行の過程で出
現した単位のようです。その定義内容から考えて、いずれ用いられなくな
る単位であると思われます。

[36340]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 みっち [08/01/23 23:43:44]

[36334]catgutさん

それ、1963年の資料ですので「最近定義された」とは言えません。。。

以下余談
SI単位は1960年の国際度量衡総会で採択され、日本では1974年以降に導入することが決まっていました。実際には平成4年(1992年)の新計量法により漸次SI単位に移行することとなり、重量キログラム(kgw、kgf)は平成11年(1999年)以降の日本国内における取引・証明で使えなくなっています。もちろん商取引や証明に関係しなければ使用可能です。

[36334]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [08/01/23 20:13:55]

kpという単位を調べてみたら、pは最近定義されたpondという力の大きさの単位だということが分かりました。これはpoundとは全く無関係です。
結果的にはkg重とkpは同じ値となるようです。

単位pの解説
ttp://www.fpri.asahikawa.hokkaido.jp/rggetu/05894049001.pdf

[36308]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [08/01/21 0:54:18]

分数弦について補足します。

前述の通り分数弦はかなり張力が低くなっています。短い線で4/4並
みに強く弦を張ると子供には押えにくいため音量を犠牲にして張力を
弱くしているのかもしれません。また分数楽器は指板が小さいので弦
を太くすることも、高価な重い金属を巻線に使うことも難しいのでしょう。
十分張力が低いため分数弦の線密度は一般に4/4用の弦より小さく
なっているはずです。

[36302]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [08/01/20 19:36:24]

セロ轢きのGoshさま、
ご指摘ありがとうございます。弦長を間違えたのではなく、
上下の数字の転記が逆でした。やはりボケていたようです。

もうすこし直感的にわかる例えを考えてみました。

ttp://www.sasakivn.com/werkstatt/report/saitenschpan.htm
こちらの表で同じナイロン弦同士のA線で比較すると、実測で
ドミナントとエヴァ・ピラッツィではエヴァ・ピラッツィが5.5%張力が強く、
インフェルド(青)とエヴァ・ピラッツィではエヴァ・ピラッツィが4%張力が
強いとなっています。

もちろん弦のキャラクタは張力だけで決まるわけではありませんが、
張力だけで考えると、最初はエヴァ・ピラッツィを張ったのに、時間が
経つとインフェルド(青)かドミナント程度の張力になってしまうということになります。

実際は劣化は様々な要素がありますからこのようにはなりませんが、裸ガットは割と計算に近い変化をするかもしれません。

[36299]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 演奏家みたいな… [08/01/20 18:26:40]

ヴァイオリンの弦長は、楽器を表板方向から見た図面上では325ミリ。
130+195=325 とご記憶になることです。
非常に大切な基本的な数字です。
上駒から楽器の肩:楽器の肩から駒=2:3です。
これが狂うと音程が取れなくなりますよ。

じっさいには弦が楽器の表板に対して8度強傾いています。
だから、計算上3ミリ程度の誤差があります。
指板沿いに測った実長はまさしくGoshさんご指摘の328ミリ程度です。

なお、古い弦を分数楽器に張ってお子さんに練習させるのは教育的に好ましくありません。古い弦の音色の劣化は議論しないとしても、新品に比べて太さのむらがありますので、学習過程のお子さんには上達の妨げになるのでおやめください。これ以上言うと弦業者の回し者になりますのでやめておきます。

[36297]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 セロ轢きのGosh [08/01/20 17:01:52]

ご期待に応えまして:

(1)の計算は4/4の弦長を33.8cmと仮定しているようですが、小生の見たサイトには32.8cmという数字が出ていました。

 計算自体は間違っていないと思いますが、これは一定の張力(新品の弦で4/4楽器に張って440Hzになる張力)で弦を張った場合の音程を計算した訳ですね。 テニスのガット張りなら張力指定でやってもらいますが、弦楽器の場合、張力を測りながら弦を張ることは滅多にないと思います。 普通は所定の音程になるように張りますね。 catgutさんの実験でも当然そうしたと思います。

 ですから、実験結果を評価するためには、一定の音程(440Hz)を得るための張力が、4/4、分数楽器、新品の弦、伸びた弦、の組み合わせでそれぞれどうなるか、という計算をお奨めします。
 弦の張力(物理量)と、弦の強さ(演奏者の感覚)が如何に関係しているか(あるいは無関係であるか)、を考察する良い機会にもなると思います。

 catgutさんが(誰かの受売りではなく)ご自分で試した実感として、「4/4のお古の弦を分数楽器に張っても、そこそこ違和感無く使える」という感触を得たという事実と、それをこういう場で報告されたことを小生は評価しています。 折角の実験結果を正当に評価して欲しいと思ったのでいろいろコメントさせていただきました。

 ついでながら、
「裸ガット弦の時代は特に分数弦は売られていなかったようなので、
 ゲージで測って細めのものを使っていたのでしょう。」[36267]
は再考の余地あります。上の計算をすれば解ると思います。

[36278]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [08/01/19 18:12:44]

ttp://www.ne.jp/asahi/wadaviolin/design/602rikigaku.html
こちらのWebを参考にA線について張力を固定し、分数楽器で
4/4用の弦(ドミナント)を使うとどのような音高になるか計算してみました。

(1)弦に劣化がない場合
分数3/4、弦長30.8cm A(440Hz)→およそH(483Hz)
分数1/2、弦長28.6cm A(440Hz)→C(520Hz)

(2)弦が4%伸びている場合
分数3/4、弦長30.8cm A(440Hz)→およそB(473Hz)
分数1/2、弦長28.6cm A(440Hz)→HとCの間(510Hz)

間違っていたらぜひ突っ込んでください。

[36276]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [08/01/19 17:07:14]

セロ轢きのGoshさま、

こちらこそ勉強になりました。線密度の変化の影響については
まだいろいろ試してみる必要がありそうです。
いわゆる弦の劣化によって理論上2%-4%程度張力が弱くなると
明確になったのは収穫でした。

[36273]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 セロ轢きのGosh [08/01/19 11:37:10]

catgut様、

貴重な情報[36272] ありがとうございます。
弦の伸び、って話題になる割には具体的なデータがなくて歯がゆい思いをしてましたが、これでオーダー感の一つの目安が得られました。
(小生の予想もまぁまぁ、大外れでなくて安心しました。)

[36272]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [08/01/19 11:16:57]

たまたま約6ヶ月経過したOliv D(Silver)と新品があったので
実際に長さを比較してみました。どちらもゲージは13 1/2です。
製造時のばらつきもありうる(6ヶ月経過したものの最初の長さは
測っていない)ので1つの参考としてください。

測定したのはテールピース側のボールに結んだ部分から、
ペグ側のリボンの部分までです。

6ヶ月経過したもの:43cm
新品:41.5cm

この二つの弦が同じサイズで作られたのであれば、
3.5%伸びていることになります。感覚的にはD線はそれほど
伸びないので、ガットA線で比較するともう少し差が出るような
気がします。

[36269]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 セロ轢きのGosh [08/01/19 3:08:24]

ヒントになるデータがありました。 例によって
ttp://www.sasakivn.com/werkstatt/report/saitenschpan.htm
ですが、
「実際に幾つかの弦の伸び率を求めてみたところ、どれも1.01から1.03くらいで」
とのこと。
ここでいう「伸び」は自然長(張力ゼロの時の長さ)に対して、規定の音程になるよう張力をかけたときの伸びです(と解釈して間違いないと思います)。

さてそこで小生の[36262]ですが、
大雑把に、張力は伸びに比例するとして、調弦が半音狂う(下がる)ということは張力が10%ほど落ちた、すなわち、バネとしての伸びは0.03がその9割、0.027になった。 0.003は何処へ行ったかというと、弦の自然長(張力ゼロのときの長さ)が1.000から1.003に伸びた訳です。 この(自然長の)伸びが、皆さんがよく問題にしている「弦が伸びる」という奴です。

 例えば毎日半音ずつ下がったとして、一週間して「やっと落ち着いてきたかな」と思ったら、自然長の伸びは概ね2〜3%、ということになります。 小生はスチールしか使ったことないのでこの辺りの感覚が判らないのですが、オーダー感としては当たらずとも遠からず、ではないでしょうか? (突っ込み歓迎)

 自然長が伸びれば線密度はそれだけ下がります。 調弦後の張力は線密度に比例しますから、伸びた弦では新品時に比べて張力は下がっていることはほぼ間違いないでしょう。 その程度は上記のとおり、やや大きめに見積もって2〜3%のオーダーと予想されます。
 これを以って「張力が下がった!」と言うかどうかは、どのレベルで物を考えるかで変わります。 プロの演奏家が本番で使うには違和感を覚えるかも知れません。 でも、弦の銘柄によっても4割5割平気で変わりますし、4/4で使った弦を1/2で再利用するときは弦長(これは駒〜ナットまでの長さ)が短くなる分で張力は2割程も変わる訳で、それと比べれば誤差の範囲内と言えるかも知れません。

[36268]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 セロ轢きのGosh [08/01/19 0:39:30]

> 4/4ヴァイオリンでは伸びて張力が弱めの弦が、ある1/2ヴァイオリンではちょっと強め程度の弦になるケースは

ありえないと思いますが?
定量的に検証(例示)してみて下さい。

 念のために申し添えますが、小生、catgutさんが実際に試した結果として「違和感がない」、「実用に堪える」と思われたことを批判する気は全くありません。 E線が強いと感じたなら、それも「感じた」ことは事実でしょう。
 問題は事実と事実をつなぐ因果関係の考察の部分で、物理の常識からかけ離れたことを書いておられる点なんです。 なまじ興味深い実験なだけに、物理・数学に疎い人は(世の中の多数派でしょうが)納得してしまう恐れがあります。
 catgutさんは、この実験で弦の張力を(直接にせよ間接にせよ)計った訳ではないでしょ? 弾いた感触として強い・弱いを仰っていると推測しますが如何ですか? もしそうなら、手が感じる弦の「強さ」には張力以外にも多くの要因が関わるであろうことを指摘させていただきます。

[36267]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [08/01/19 0:38:48]

CABINさま、ご指摘の通りです。G,D,A,Eの転記が逆でした。
E,A,D,Gです。ありがとうございます。
キロパスカルは普通はkPaですよね。

ちなみに最近ゴールドブラカットの分数弦が発売されています。
ttp://www.shirakawaviolins.co.jp/newstopics/index.html
長さだけが4/4と違うようで、1/4用でも4/4と太さは変わらず、
やはり0.26と0.27です。

裸ガット弦の時代は特に分数弦は売られていなかったようなので、
ゲージで測って細めのものを使っていたのでしょう。

[36266]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 CABIN [08/01/18 23:51:53]

[36109] catgut さん
もはや蛇足ですが,参考まで
thomastik-infeldのHPにvisionのデータがありますがcutgutさんの記述と弦の順番が逆です。
(1/2のE線が6.0)誤転記でしょうか?
またHPでの単位はkg重でなく,kp(キロパスカル)に見えますが,もしそうなら張力でなく,応力(単位面積当たりの力)でしょうね。
相対的な数値の議論であれば,あまり影響は無いのですが....
でも,パスカルだと機会屋のようでしっくりこない,cutgutさんのようにkgwかkgfがイメージしやすいですね。

[36263]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [08/01/18 22:48:11]

セロ轢きのGoshさま、

4/4用ヴァイオリンのG,D,A線の場合、もっとも張力の弱い弦と張力の
強い弦では1.4-1.5倍程度の差が製品自体として存在しているようです。
つまりある4/4ヴァイオリンでは伸びて張力が弱めの弦が、ある1/2ヴァイ
オリンではちょっと強め程度の弦になるケースは十分にありえます。
実際に私が試したケースでは十分実用の範囲でした。

[36262]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 セロ轢きのGosh [08/01/18 22:09:04]

Catgut様、

> ナイロン弦はかなり伸びるので

「かなり」とは具体的に何%くらいでしょうか?
但し、1/2に張ると張力は4/4に比べて8割弱になると思います。 こういうオーダー感で議論しているのに対して意味があるほど伸びるものなんですか? 一音下がったとして張力変化は20%強ですが、これは弦が20%伸びたという意味では無いことはお判りですね。
ただ、実際どれだけ伸びるかは小生もデータがないので断言できません。

問題は、「このため」と来ているところです。
伸びようがどうしようが、4/4に張っている限りはそれで(その、伸びたなりの線密度で)所定の音程になるように張力をかけている筈。 それを1/2に移せば当然張力は変わります。 弦が伸びていようがいまいが関係ありません。

> E線は相対的に強くなると

ADG線に対して相対的に、という意味ですか? そうは読めませんでしたが。
そもそも弦の張力はそれぞれ違いますから(一般にはEが高いようです)意味の無いコメントです。
ADGと比べて(1/2に付け替えたときに)張力の落ち方が少ない、というつもりでしたら、それも上記のとおり間違いです。
4/4に張りっぱなしにした時にADGと比べて張力の落ち方が少ない、というなら定性的にはそうでしょう。 ただし、元の文章では問題にしていたのは、「1/2に付け替えたときにどうなるか」ですよね?

これくらいで勘弁してください。

[36261]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [08/01/18 21:11:47]

道楽ヴァイオリン弾きさま、
なるほど、理解しました。ありがとうございます。
説明が不足していたようです。

あくまで4/4の楽器として、ナイロン弦はかなり伸びるので使用している
うちに弦の線密度が下がり、同じ音高を保つためには張力が下がります。
しかしスチール単線のE線はほとんど伸びないので弦の線密度はほとんど
変わらず古くなっても「張力がほとんど変わりません」という意味です。

4/4のナイロン弦のG,D,Aと、4/4のE線の線密度の比は、古くなると
相対的にE線のほうが伸びない分大きくなるのですから、
同じサイズの分数楽器に付けた場合、E線は相対的に強くなると
考えられます。

もし上記に誤りがありましたらお手数ですがご指摘ください。

[36257]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 道楽ヴァイオリン弾き [08/01/18 20:46:07]

皆様、ご議論お疲れ様でございます。
-------------
弦の固有振動数∝{(張力÷線密度)^1/2}÷弦長
ですね。これは簡単な物理法則ではないかと思います。

弦長を半分にしたと仮定すると、張力÷線密度を4分の1に低下させなくてはいけません。
もし線密度が変わらなければ張力だけを下げてピッチを合わせるのでしょう。

分数ヴァイオリンでは何パーセントか弦長が短縮されます。
線密度は上げられませんから張力を下げる必要があります。
本局終了。

[36255]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [08/01/18 20:23:42]

セロ轢きのGoshさま、

私はどこがおかしいのかわかりません。ぜひどこが間違い
なのか教えていただけないでしょうか。
直径0.26ミリのスチール線が約7kg重の張力でかなり塑性変形する
はずだということでしょうか?

[36247]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 セロ轢きのGosh [08/01/18 13:21:32]

前から気になっていたのですが誰も突っ込まないので:

[36109] catgut さん の記事のうち以下の部分は物理的におかしいです。
良い子の皆さんは真に受けないでください。

<引用>
最低数ヶ月は使用しているので、E線以外は伸びて張力は下がっているはずです。このため、1/2程度にならばさほど違和感なく使用できることが期待できます。
<引用終わり>

<引用>
4/4用のE線だけは張力がほとんど変わらないため分数楽器ではかなり強くなります。
<引用終わり>


P.S.
Caugut 様、訂正記事を期待しております。
そうすればこんなコメントは削除できますので・・・・

[36185]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [08/01/10 21:12:13]

弦についてかなり以前のものですが興味深い特許の明細書がありました。コレルリアリアンスで使用されているフロロカーボン(フツ化ビニリデン)弦のヴァイオリン弦製法に関する特許です。オイドクサ、ドミナントとの測定比較結果も掲載されています。以下のようなことが書かれています。

出願番号 : 特許出願平5−47451 出願日 : 1993年2月12日
公開番号 : 特許公開平6−242774 公開日 : 1994年9月2日
出願人 : 呉羽合繊株式会社 外1名 発明者 : 植場 久昭 外2名
発明の名称 : 楽器用弦の芯材および当該芯材を用いた楽器用弦

詳細な説明
【0015】複屈折率は音色に関係し、複屈折率が大きいほど音に透明感が感じられてクリスタル乃至はメタリックな音となる。従って、複屈折率が上記の値未満の場合は、ぼやけた感じの音色となり、上記の値を超える場合は、メタリック感が強すぎて騒音的な印象を与える音色となる。

【0021】ヤング率は、いわゆる音の固さに影響を与え、ヤング率が大きいほど音がシャープでクリスタルになる。ヤング率が上記の値未満の場合は、ぼやけた感じの音色となる。ヤング率は、好ましくは400〜600kg/mm2 の範囲である。

従来の技術
ナイロン弦は、吸水性を有するために材質の経時変化が比較的激しく、その結果、音程が時間と共に変化して音合わせが容易ではない。しかも、ナイロン弦は、吸水して音の透明感が低下し、更に、振動エネルギーが小さいため、音量が少なく、しかも、音色に深みがなくて単調過ぎる傾向がある。

[36109]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/12/31 0:33:27]

切れた弦を分数楽器に付ける実験をしてみました。

分数楽器は弦長が短いので、その分張力が弱い弦が
使われています。例えばヴィジョン1/2用は公称で
G,D,A,Eがそれぞれ6.0,4.5,4.0,3.9k重の張力です。
4/4用はそれぞれ8.0,5.5,4.5,4.6k重です。

切れた弦(Olivおよびナイロン弦とTONICA E線)は最低数ヶ月は
使用しているので、E線以外は伸びて張力は下がっているはずです。
このため、1/2程度にならばさほど違和感なく使用できることが期待
できます。

実際にやってみると予想通りで、4/4用の古い弦を1/2の楽器に付け
てもほとんど違和感なく使用できました。ただし、4/4用のE線だけは張力
がほとんど変わらないため分数楽器ではかなり強くなります。

また、4/4の楽器でスクロールボックスの中で弦が切れた場合、
G,D,E線はペグが近いので1/2の楽器ならなんとかペグに巻けますが、
A線はペグが遠いので切れた弦を結ばないと無理だと思います。

今回はA線はOlivを結んで使いましたが、かなり良い音でした。
捨てるしかないと思っていたものが生き返った印象です。
E線だけは分数楽器用を使うか、4/4用ならゴールドブラカット0.25
など細いものを使うといいかもしれません。

試しに4/4用のG,D線は1/4でも試してみましたが、これもそれほど
違和感を感じませんでした。緊急時や普通の練習には十分使えそうな感じです。逆に1/4用の弦を1/2で使うと結構張力が強くなりました。これはちょっと厳しそうです。

[35806]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/12/05 23:45:36]

ギターでは自動調弦付きのものが発売されるそうです。
ヴァイオリン属に対応されたら学習者の裾野が広がるでしょう。

ttp://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007120400629

もうチューニングは不要=米ギブソンが次世代ギター
 【シリコンバレー3日時事】ギター製造大手の米ギブソン・ギター社は7日、自動チューニング機能を世界で初搭載した新エレキギター「ギブソン・ロボットギター」を日本を含む世界各国で発売する。同社は、演奏者は調弦の煩わしさから解放され、「ただプレーするだけでOK」と売り込んでいる。
 新ギターには半導体やモーターが内蔵されており、ペグ(糸巻き)を機械制御してわずか2秒間で音程を合わせる仕組みだ。通常の調弦だけでなく、設定しておけば、曲ごとに異なる調弦に変更することができる。同社は、調弦が苦手な初心者だけでなく、プロの演奏家にも自動調弦ギターが浸透すると期待している。
 ロボットギターはギブソンの代表ブランド「レス・ポール」の新商品で、7日発売の限定版は価格2499ドル(約28万円)。標準版は年明け後に発売される。


これと同じかどうか分かりませんが、国内でも弦楽器用の自動調律器の特許が出ています。
ttp://kantan.nexp.jp/pat_pdf/A/2005/65/2005234365.pdf
ttp://www.j-tokkyo.com/2004/G10G/JP2004-085994.shtml

[35792]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/12/04 21:46:51]

オールドヴァイオリンが湿気で音が変わる理由について
仮説を考えてみました。

オールドといえども表面にはニスが塗ってありますから、短時間で湿気を
吸うとすれば内側からと思われます。湿気を吸うと表板が湿気で柔らかくなり、表板が魂柱を押し付ける力が増えるのではないでしょうか。
魂柱がきつくなれば音はこもりがちになります。

もし実際に湿気で音がこもったときに、魂柱調整をしなおして音がある
程度戻るのであれば、この説はそれほど間違っていないでしょう。

新作ヴァイオリンは表板がオールドに比べると厚めで湿気の影響を
受ける範囲が少なく、湿気では魂柱への圧力が変わりにくいのでは
ないでしょうか。

[35619]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/11/25 10:28:52]

少し古い弦のほうが音がいいという現象が面白くて前提を書くのを忘れていました。実験に使ったのはどれもナイロン弦(主にトニカ・ドミナント)です。似たタイプの弦だからこのようなことが出来たのでしょう。

もちろんスチール弦・ナイロン弦・ガット弦などの違い、またナイロン弦でもコア自体の物理特性や金属巻線の形状などが違えば、張力が同じでも音色は当然違いがあると思います。

[35617]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 あい [07/11/25 2:59:28]

今までの色んな実験からの結果なのですが、張力は弦の剛性を
(音量として)引き出すための要因でしかないので、張力を強くしたから、響くとは限らない。逆に、剛性の強い弦で必要以上の弓圧で音量を作る
と、ドでかい音にはなるが、響いていないことと、弓のコントロールが
非常にしにくくなる。

ドミナントの弦も張力がある方ですし、インフェルドの赤も同じく強い
弦。ここ10年の弦の進化は、音量と音質を重視したラインナップに
なっているけれど、実は弦の多様な性能が退化してきていると感じます。
汗や温度に強いとか弱いとか、一度演奏が始まればそんなに気に
ならない要素に、必要以上に広告しているだけかなぁ・・・と思います。

〜ひとりごと〜
pochiさんにおしえてもらったオブリガートは非常によく出来た弦です。
欠点がなかなか感じられない弦です。現在、オリーブと組み合わせて
使っていますが、とてもすばらしい!!響きのよい、寿命の長い良い弦
は、どこかに弾き方を教わる要素がありますね。

[35610]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/11/25 0:42:00]

複数の楽器から弦を外して、特定の楽器で最もよく鳴り、各弦のバランスも良くなるように張り替えてみました。弦はそれぞれ使用期間が異なります。やはり、弦のブランドも古さも異なる弦が混じる(必ずしも新しい弦が良いとは限らない)結果になりました。

弦のメーカーによっては(恐らく新弦時の)張力を明記していますが、理想を言えば使用開始後1ヶ月ごとの標準張力(平均演奏時間別に)の表のようなものを作ってくれると便利そうです。自分の楽器に合う弦の目安をつけることができます。

[35607]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/11/23 23:28:03]

ご参考です。

和田常行さまのWebでドミナント弦を例にして、弦がどのように
ヴァイオリンに力を加えているかの詳細な計算を掲載されています。
大変興味深い内容です。

バイオリンの力学
ttp://www.ne.jp/asahi/wadaviolin/design/602rikigaku.html

[35606]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/11/23 12:02:46]

あいさま、興味深いお話です。

偏見かもしれませんが、エヴァピラッツィは板が厚めの楽器のG線やE線を
強く振動させて大きな音を搾り出すのには向いていると思いますが、
少し深みがないように思います。

最初から張力の低めの弦のほうが張力変化率の程度が少ない傾向があるのかもしれません。つまり新弦で張力が強くても、張力がどんどん下がっていくと比較的短期間で音の劣化に気付きやすいというわけです。

テールピースの重さは駒の振動に影響を与えそうですね。極端に重いテールピースを想定すると、駒の運動を抑止し、極端に軽いテールピースを想定すると駒の運動をより自由にすると思います。この程度によって弦が暴れたり落ち着いたりするのかもしれません。駒や魂柱の調整が、弦の交換にも増して弦の鳴り方に影響することは何度も経験しています。E線がうるさいといった類いは弦の交換より駒の調整のほうが明白に効果があります。

[35604]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 あい [07/11/23 1:58:21]

最近、強く思うことなのですが、楽器の個性に合う弦を張ることは
当然として、弦を張る以前に最も鳴る状態を作った上で、弦の選択
をすると、意外と張力の低めな弦の方が良く鳴るし、弦の寿命が長い
ような気がします。(多少、音量の犠牲は伴いますが。。)


色々、実験した結果、

1 駒の素材(加工法も含む)
2 魂柱の素材(太さや立て方も含む)
3 テールピース
4 テールガットとテールガットを掛けるエンドピン
5 弦
6 アジャスター

の組み合わせでかなりの変化があります。わたしとしては
テールピースの重量が最大のポイントだと感じています。
重量の軽いテールピースは、軽い力で振動しますが、
よく調整されていないと、部分的に振動が乱れるような気がします。
重めなものだと、弦全体の振動が乱れないので、わたしは好きです。

テールピースを吟味しないまま、職人さんに調整をお願いすると、
その状態のままの調整になります。そういう調整は、かならず満足
する可能性がかなり低いので、テールピースの選択くらいは各自で
実験しないと満足した結果にならないと思います。

すこしむかし、超一流の女流奏者にオイドクサを使う理由を聞いたとき、
十分に楽器を調整すれば、オイドクサでも演奏会で使える音量が出ると
聞きました。その言葉の一片を感じるこの頃です。


〜ひとりごと〜
やはりエヴァは好きになれない。弾き心地は良いかもしれないが、
遠くで聞くと、ドミナントの方が響きの点で(弦楽器っぽい意味で)
1枚も2枚も上。どんな弾き方でも言える、どうしようもない物理的理由
があるのかも。。

[35603]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/11/23 0:34:33]

先入観があるかもしれませんが、板が厚めの新作楽器では、張力が強めの弦(エヴァピラッツィなど)がよく張られているように思います。逆に板が薄めな楽器やオールド楽器では張力の弱めのガット弦などが使われることが多いようです。
実際にトニカのG線を板が厚めの楽器で使っていて、古くなって音が鈍くなったので板が薄めの別の楽器に張り替えたところ、よく響くという経験をしました。

カザルスはガット弦は切れる直前が最も音がいいと言ったそうですが、カザルスのチェロにはガット弦が伸びきった頃の最も弱い張力がマッチしたのではないでしょうか。弦はいろいろな意味で劣化するのが当然なので、張力の弱さが楽器にマッチしたということくらいしか音がいい理由が思いつきません。

[35589]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/11/21 0:58:28]

ちなみに、弦で特定の音高を出すのには「張力・長さ・線密度(単位長あたりの質量)」が関係するので「弦が伸びる」ということは線密度が変わる(弦が細くなる)ということです。長さは一定ですから弦が伸びると張力が下がることになります。ペグを巻くので張力が高くなるような気がしますが、実際は逆で時間とともに張力は下がっていくわけです。

同じナイロン弦を使っていても「1ヶ月程度で音の寿命が終わる」と感じる人と、「数ヶ月は持つ」と感じる人がいるようです。逆に「使い始めは雑な音がするがしばらくすると落ち着く」という人もいます。実際はどちらも正しく、
・楽器に対して新弦時がベストの弦を選択している
・楽器に対して新弦時は張力が強すぎるがしばらくすると適度になる弦を選択している
という差なのかもしれません。

また、ガット弦は「寿命が長い」と言いますが、私の個人的な経験ではガット弦は最初のうちは良く伸びますが、安定すると意外と伸びないのではないかと思います(伸び縮みする)。楽器の要求する張力とある程度伸びたガット弦の組み合わせではよく鳴る状態が長続きするのではないでしょうか。

以上の考えには多くの推測が含まれていますので、間違いがありましたらコメントお願いします。

[35588]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/11/21 0:45:04]

もし「特定のヴァイオリンがよく振動するには、弦の張力(の合計)が特定の範囲にある必要がある」という関係が単純に成り立つのであれば、以下が成立する可能性があります。

「弦が伸びやすい新弦の時に良い音になる弦ではなく、弦が伸びきった時に良い音になる弦を使うと経済的である」

つまり、新弦の時に最も良く鳴る弦を選ぶと、1ヶ月程度で弦が大きく伸びて弦の張力が下がり、音が悪くなることになります。逆に新弦の時に音がうるさい・音が固い弦(張力が強すぎる)を選ぶと、弦が伸びて張力が下がった頃に良く鳴るようになるはずです。

このようなことを考えた背景として、私は以下のような経験があります。
・440Hzで調弦すると鳴らないのに、415Hzで調弦すると(弦は同じなのに)
良く鳴る。
・同じ弦があるヴァイオリンではよく鳴るのに、別のヴァイオリンではよく鳴らない。
・最初は鳴っていたが古くなって鳴らなくなった弦を他のヴァイオリンに付けるとよく鳴る。
・張力の違うE線に張り替えると他弦の鳴り方まで変わってしまう。

[35278]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/10/30 8:00:08]

なお、同じ高さの音を(開放弦は除いて)隣の弦で弾く場合、高い弦のほうが3dB程度音量が大きくなるようです。
つまり、A線でFを弾く場合と、E線で同じ音程のFを弾く場合は、E線のFのほうが当然ながら音量が大きくなります。D線とA線でも同様です。
音量のみを考慮するなら、一般に低いポジションで弾くほうが有利ということになります。

[35264]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/10/29 0:17:31]

雑な測定なので参考になるかどうかわかりませんが、携帯式騒音計で
気になっていた音量をいくつか測定してみました。

・左耳の位置での音量
普通に弾くと80-90dB、普通に強く弾くと100dB程度でした。
100dBは電車が通るガード下の騒音にあたるそうですから、かなりの音量です。また思い切り強く弾くと106dB程度でした。

ちなみに「音のエネルギー」は3dBの差で2倍、6dBの差で4倍、10dBの
差で10倍になります。聴覚上はエネルギーが倍になっても倍の大きさできこえるわけではありません。ただ、騒音と違って静かな場所でのヴァイオリンの音の3dBの差ははっきり分かる差です。

・楽器による音量差
これは当然ながら明白です。同じように弾いても楽器によって3dB前後の差が見られました。ちなみに白木のヴァイオリンとニスを塗ったヴァイオリンでは、ニスを塗った後のほうが3dB程度音量が減ることが知られています。厚いニスは音量を損ねている可能性があります。

・標準的な位置と駒寄りでの音量差
指板の端と駒の中央での標準的な位置と、駒から1cm程度の位置では、同じ弓圧、同じスピードのつもりでも3dB-5dB程度駒寄りのほうが音量が大きくなりました。駒寄りでよく響く音を出し続ければ、同じ楽器でも音のエネルギーは約2-3倍になると思われます。

[35262]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/10/28 23:32:15]

JAMESさま、チャレンジャーですね。

当然ですが、五度を合わせるときは「(音程が)高い場合には低い方の部分を磨くのです。低い場合には高い方を。これでダブルで奏いても、どのポジションでもちゃんと合うんです」ということです。
また一般にE線は駒のほうに、それ以外はナットのほうにツボが移動することから、「E線は弓の毛の当る側をみがき、他の弦は逆の方、つまり第1ポジションで指を押える側をみがく」とも別の本で書かれています。

かなり修行が必要と思われますが、極めれば弦の音色を多少はコントロールすることができるかもしれません。

[35259]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 JAMES [07/10/28 22:52:11]

↓ 目の粗いサンドペーパーで擦ると、銀線がほころんでしまいました(サバレスの弦G)

目の細かいサンドペーパーで軽く擦ることを注意したほうがよさそうです。オリーブのGなどで銀船がほころんでしまおうものなら高い勉強代になりますので、自己責任で注意深くやったほうがよさそうですね。

↑失敗談として〜

[35258]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 JAMES [07/10/28 22:47:54]

catgut様、
 
サンドペーパーで弦を磨く実験をしてみました。
もちろん古い弦でレスポンスが悪くなったものですが、体感できるレベルで変化を感じることができました。音色に古くなった金属音のギスギスした音が消えたように思います。 

この方法だと、古くなった弦ももうちょっと寿命を延ばすことができるのかと思ってしまいました。

でもやはり、新品の弦の音の張りにはかなわないですね(当然ですが)

ドミナントで試しましたが、効果はあるようです。ありがとうございました。 

[35255]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/10/28 17:16:20]

鷲見三郎氏が書かれているのは1959年なので、あくまで当時の
(伸びやすい)ガット弦と当時の加工精度のスチール弦での話です。
現在のナイロン弦やスチール弦で意味があるかどうかは別です。

ただ、試しに錆びたOlivを2500番程度のサンドペーパーで軽く磨いたところ
輝きを取り戻し、音も特に違和感を感じませんでした。やり方によっては
現在でも活用できる方法かもしれません。

[35254]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/10/28 16:58:00]

特殊な弦の調整方法として、「弦をサンドペーパーで削る」という方法
があります。非常識のようですが、鷲見三郎氏が書かれている方法です。
鷲見三郎門下の方であればご存知ではないでしょうか。

本来の目的は弦を使用しているうちに弦の伸びで五度があわ
なくなった時に弦を目の細かいサンドペーパーで削ってあわせる
ことですが、以下のようにも書かれています。

「新しい弦にペーパーをかけると、音がよくなりました。スチール線に
は特にいいですね。これで五度が完全に合います。これは僕の発見
で、演奏家にとっては大切なことです。」
(楽器が語る音楽の現場より)

[34848]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/09/19 8:00:02]

ナイロンコアの伸びより金属巻線の伸びのほうが音に
影響するような気がします。

PIRASTRO社 TONICA G弦の巻線の顕微鏡写真
ttp://www.suzuki-metal.co.jp/story/music/02.html

ナイロンファイバーコアの回りに二重の金属巻線があります。
弦が伸びることで金属巻線の間隔が広がっていくため、
弦の密度の低下・金属巻線同士の接触の仕方の違いなどが
音に影響するのではないでしょうか。

そうだとすれば、金属巻線の材質や構造(一重か二重かや巻線の形状など)によって、伸びた場合の音の変化の仕方が違ってくるのではないかと思います。

[34840]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 pochi [07/09/18 13:13:44]

絃は張った当初、ゴムの様な伸び縮みが有ると思います。しばらく弾いて居ると延びきってこれが無くなるのではないでしょうか?無くなったら音が劣化するのではないでしょうか?金属弦に付いても同じだと思います。ガット絃の場合、ゴムの様な延び縮みが大きいと思います。だから、弓圧を掛けて大音量で弾くと、音程が下がりますね。金属弦の場合は、音程が上がります。

Obligatoでは、一度張って緩めてもう一度張り直すと、明らかに高域倍音が少なくなる様に思います。巻きが傷むからなのでしょうか?ドミナントやコレルリ・アライアンスやトニカでは然程変りません。延しておいたドミナントを使って、コンサートに臨むこともありました。ガットは、音色は変りませんが、痛みが早くなる様に思います。

>>楽器の性格や奏者の好みによってはある程度伸びて「落ち着いた音」のほう良い場合もあるでしょう。
****私はドミナントなら、3日目以降が好きです。張った初日はキンキンしていてキライです。

[34804]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/09/16 8:23:26]

ナイロン弦の「音の劣化」が「弦が伸びる」ことが主原因だとして、
いくつか個人的見解を書いておきます。

スチールコア(巻線)は「音の劣化」が少ないようです。これはスチールコア
が伸びにくいためでしょう。

「音の劣化」が認識できたら弦を交換すべきかという点については
ケースバイケースでしょう。音量が必要な人は早めの交換が必要か
もしれませんが、楽器の性格や奏者の好みによってはある程度伸びて
「落ち着いた音」のほう良い場合もあるでしょう。ガット弦はわざわざ細い
弦が売られているくらいなので、ナイロン弦によっては張った当初は「う
るさすぎる」ものもあると思われます。

金属E線で短期間(1ヶ月程度)で「音の劣化」が起きるかという件について
は私は懐疑的です。アルミ巻線のE線は巻き線の乱れや摩擦による変形で音が変わる可能性が考えられますが、スチール単線は錆び以外の原因で1ヶ月程度で音の劣化が起きる理由が思いつきません。他の弦と同時に交換して金属E線の音が劣化したと感じるのであれば、他の弦(ナイロン弦)側が劣化して共鳴音が落ち、E線の音が弱くなったように感じるのではないでしょうか。

[34803]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/09/16 8:10:25]

ヒルつながりで「グァルネリ家のヴァイオリン製作者達」野田彰訳を
読みました。ヒルは以下のように書いています。

----
”音を活かすため”に、他のどんなヴァイオリンよりも腕と時間を
演奏家に要求するタイプの、がっちりした造りのデル・ジェズの作品
よりは<ロード>ストラディヴァリのようなヴァイオリンの方が、
若手の才能のある人にはずっと向いていたように思われる。
----

ちなみに本書でデル・ジェズが4分の1の分数ヴァイオリンを作っている
ことを知りました。今どこにあるのでしょうか。

また、アンドレア・アマティがすでに何種類かの酸を使って木を古くみせ
かける処理をしていたとのことです。ヒルは「演奏家達は当時既に、古め
かしい楽器を手にしていた。そして、当時も今も、新しく見えるヴァイオ
リンは明らかにあまり目を愉しませては呉れない。従って、この試みは、
もっと渋みのあるブレシア風の味を出すためのものであったに違いない」
と書いています。私は弦楽器に着色するする習慣は古色仕上げ(新しい木
を着色で古く見せる)に起源があると考えていますので、思っていたとお
りでした。

[34794]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/09/15 1:11:12]

弦の音程(周波数)は弦長、張力、線密度で決まります。
弦が伸びて線密度が下がる(単位長あたりの質量が減る)と、同じ音程を
維持するためには張力も下がります。

つまり当初は「太くて張力の強い弦」だったのに、同じ弦が時間の経過とと
もに「細くて張力の弱い弦」に変わっていくことになります。その程度は
弦の材質や加工方法によります。
このことがナイロン弦が当初は「音量が大きく輝かしい音」であるのに、
「音量が小さく地味な音」になっていく主な原因ではないかと思われます。

上記の考え方に問題がありましたらコメントお願いします。

[34762]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/09/12 5:09:44]

JAMESさま、以下コメントいたします。
----
ナイロン弦などは劣化すると、弓のスピードと量を多く使わないと
きちんと音が出なくなるし、速い曲を弾いたときに音が出なかった
りざらざらした変な音しかでません
----
新弦と同等の音量をイメージすると、古い弦ではより強いボーイングが
必要になるということかもしれません。「ざらざらした変な音」は私は
意識したことがありませんが、金属巻線に摩擦による「片減り」
が起きているのだとすれば、弦の振動が不規則になって雑音成分
が混じるかもしれません。

----
ガット弦はナイロンほど極端ではなく、弓の圧力も左指の弦を押さえる
圧力もナイロンほど必要としないように感じます。
----
オリーブの標準ゲージに関しては、張力はナイロン弦より弱いわけではありませんが、ナイロン弦より少し太めなので、指にあたる感触が柔らかく感じるかもしれません。また少しガット弦のほうが弓を当てた際に伸びやすい
気がします。


なお、古い弦と新しい弦を同じ楽器に張って弾き比べると劣化の程度がよく分かります。つまり、G(旧)、G(新)、A,Eのように張るわけです。D線の代わりに張ったGは駒の位置関係が本来のGとは異なり、弦全体のテンションも少し変わるので厳密ではありませんが、傾向は結構分かります。
ブランドの違う弦を比較するのにも使える方法です。

[34761]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 JAMES [07/09/12 0:23:27]

catgutさま、
いつも学ばせていただきありがとうございます。 

知恵を拝借したいと思うのですが、ナイロン弦などは劣化すると、弓のスピードと量を多く使わないときちんと音が出なくなるし、速い曲を弾いたときに音が出なかったりざらざらした変な音しかでません(私の演奏テクニックに問題ありなのですが) 

その点ガット弦はナイロンほど極端ではなく、弓の圧力も左指の弦を押さえる圧力もナイロンほど必要としないように感じます。
これって気のせいなのでしょうか? 

それと私事で恐縮ですが、ナイロンは2ヶ月ほどで変えますし、ガットは3ヶ月ほどで変えています。かえるタイミングにそれほど差はないと思いますが、catgutさまは指や弓の圧力に関してナイロン弦とガット弦で必要としてくる圧力など演奏上の差というものはあると感じますか? 

* 最近オイドクサからVisionSoloに変えたので、両極端な性格の弦に移行したため変化を感じたのかもしれません、私の勘違いだったらすいません。

いつも筋道だった意見をありがとうございます。お礼申し上げます。 


[34760]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/09/12 0:02:54]

ヴァイオリンの「ニス神話」はヒル兄弟の著作によるところが大きいと
思われます。数百挺のストラディヴァリを含む多数の銘器に触れたヒル
兄弟が「ニスこそ音の最大の要因」と主張したため広く信じられるよう
になったと思われます。しかし音響学者はニスは音質の改善には貢献し
ないという見解です。

音響学者の見解は「ヴァイオリンで標準的な厚みのニスは音のエネル
ギーの1/4から1/2程度を減衰させてしまう。音質の調整は木の厚みの
調整で可能。よって木材の保存に必要な最低限の厚みの塗装が望ましい」というものです。実際に高級アコースティックギターやスタインウェイ
ピアノではウレタン塗装より塗装面が弱くなるにもかかわらず、木の振動
を妨げないことを目的としてあえてラッカー塗装が使用されています。

ちなみに「ラッカー塗装」はニスの一種です。ハイフェッツの伝記を読ん
でいたら「ハイフェッツのヴァイオリンのラッカー」という表現が何度か
出てきました。もちろんニスの意味です。ドイツ語でもニスはラッカーです。
「オイルニス」「アルコールニス」「ラッカー塗装」はそれぞれ溶媒や溶か
せる樹脂に違いがありますが、いずれも木材の表面に薄く塗装したい樹脂を揮発する溶媒に溶かして塗る技術です。
ニスが音質を決定するという神話が、オイルニス、アルコールニス、
ラッカー塗装の順で音が悪くなるという誤解を生んだようです。

[34759]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/09/11 23:20:46]

弦の「劣化」と音の変化の関係について考えてみました。

ナイロン弦が当初は輝かしい音なのに、時間とともに地味な音になっていく現象(いわゆる劣化)について具体的な説明を聞いたことがありません。
当然弦メーカーは理解しているのだと思いますが。

まず明らかなことは弦が伸びるということです。時間が経過するとナイロン
コアが伸びて細く長くなると同時に、金属巻線の隙間が少しずつ開いていくのでしょう。

つまり、当初はナイロンコアが太く、金属巻線も緻密で線密度の高い弦が、時間とともにナイロンコアが細く、金属巻線もまばらな線密度の低い弦に変わっていくと思われます。オリーブ弦で例えて言えば、当初は太いゲ
ージの銀巻のD線を張ったのに、時間とともに細いゲージのアルミ/金巻のD線になっていくようなものです。

このモデルでは、当初「強く輝かしい音」だったのが「弱く柔らかい音」
になるのは自然に思われます。もっとも、音の「劣化」は金属の磨耗や錆
びなどいろいろな理由があるのでしょう。ただ、やはり「伸び」が音の変化
に最も影響を与えているように思われます。

金属E線はほとんど伸びないので、「劣化」の仕組みはナイロン弦とは
非常に異なるでしょう。

[34600]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/08/25 6:48:29]

ストラディヴァリ研究書はヒル兄弟の
Antonio Stradivari His Life and Work (1644-1737)
が空前絶後だと思いますがいわゆる「ロング・ストラド」は音が出し
にくい(less ease of production)けれど豊かで深みがありパワーに余裕
があると書かれていました。
ttp://www.cello.org/heaven/hill/five.htm

He commenced the production of the "Long Strad," a type of violin
remarkably individual in tone and design, though both are reminiscent
of Brescian principles. There is the fuller, deeper quality, and greater
reserve of power, less ease of production, and, owing to the longer
stop, an increased difficulty for the performer.

原書がここからオンラインで読めます。
ttp://www.cello.org/heaven/hill/

ただ、よく言われる通り本書での「オイルニス」に対する過大評価は目に余るものがあります。ヒルによると、ヴァイオリンは以下の順で大事なのだそうです。

ttp://www.cello.org/heaven/hill/six.htm
Hence we are disposed to classify the relative importance of material, dimensions
and construction, and varnish, as follows:
1st, varnish;
2nd, construction and dimensions;
3rd, material.

ニス以外についての記述が信憑性が高いだけに、ニスが作り方、寸法や材質(木)よりも大事だと信じた人が多くいたのでしょう。ヒルが本気で書いたのか、商売上の都合なのか分かりませんがヒルも罪なことを
したものです。

[34394]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 父娘でVn始めました [07/08/05 22:31:54]

長短三度の壷が狭いと、それはそれは弾き難いのでしょうね。わが家では篠崎1の中ほど、E線の練習に入りました。下手くそながら壷のお話を日々の稽古で実感しております。

ピアノは今日調律調整。ハンマーの動きも微修正してもらってご機嫌です。今日は代理の調律師さんだったので(この人もベテランで腕はよい)、音造りの個人差がはっきり分かってなかなかです。ちょっとかっちりした音程というか。華やかさよりも楷書的ないい感じの硬さが出た感じに仕上がりました。441プラスちょい、という感じかな。

[34386]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 pochi [07/08/05 5:28:20]

>「ツボが広い楽器」と「ツボが狭い楽器」

音によって、ツボの広さは違うはずです。解放絃に対してオクターブの音は、ツボが狭いはずです。長短3度は、広めの筈です。

ツボがしっかりしている楽器とツボがしっかりしていない楽器があると思います。
音程の悪い人が永らく弾いていた楽器は、ツボがしっかりしていないような気がします。
その様な人の楽器でも、一週間ほど弾き込めば、ツボがしっかりして来るように思います。
サイレントヴァイオリンには、ツボがありませんね。

仮に、ツボが狭すぎると、音程の幅を使えないので、移調が出来なくなってしまいます。

[34385]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/08/05 3:24:48]

経験上「ツボが広い楽器」と「ツボが狭い楽器」があると思います。

「一定の範囲で弦を押えれば中心から少し外れても他の弦がそれなり
に共鳴する楽器」と「ごく狭い点を押えないと他の弦が共鳴しない
楽器」の違いではないかと思います。この現象が純粋に楽器の振動特性
によるのか、弦のテンションの影響が強いのかは分かりませんが、楽器
自体の振動特性も関係しているように思われます。

もしそうだとすると、どちらが良い楽器かは考え方次第だと思います。
・学習用には正確なポイントを押える練習のためツボの狭い楽器が良い
・個人で趣味で弾く人は少し外してもそれなりに共鳴するツボが広い楽器が良い
など。

[34384]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/08/05 3:23:28]

日経サイエンス「楽器の科学」に収録されているハッチンスの著名な論文
「バイオリンの音響学」を読みました。なるほどヴァイオリン製作者には具体的に参考になる情報が多く含まれています。

「表板のモード2番の振動数が、裏板のそれに近く、両者の差が振動数の1.4%(バイオリンやビオラの板に対して約5ヘルツ)以内なら、滑らかで演奏しやすい性質が出る」などという話があり、振動数を変えるための具体的な板の削り方などもかかれていました。

ただ、クラドニ法で少し気になるのは、魂柱とバスバーなしで表板と裏板の振動を測定していることです。鈴木鎮一は魂柱位置を境として表板の上部と下部で別の振動をしているという仮説を立てています。魂柱位置を境に、表板の上部と下部に別のスピーカーがあるというイメージです。だからこそ魂柱位置は重要というわけです。魂柱位置と圧力で表板の振動が大きく変わってしまうのは明らかですが、せめて標準的な位置・標準的な圧力で魂柱相当の圧力をかけた状態でクラドニ法で測定してみると、新しい発見があるのではないでしょうか(すでにやっている人がいるかもしれませんが)。

[34317]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/07/27 23:01:13]

小原二郎氏によるヒノキのバイオリンの話。
著名な製作者とは峯沢峯三氏ということです。
勘違いしていましたが、古くなりすぎると硬くなりすぎるのではなく、
再び柔らかくなってしまうのですね。図があります。
アマティなどの大半は古くなり過ぎてしまったのでしょうか。

ttp://uwamuki.com/kinobunka/j/tokushu/kohara/2nd/index.html

[34316]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/07/27 20:36:42]

「セルロースの結晶化」について渡辺啓吾氏の記事から紹介した部分の
著者である小原二郎氏(農学博士)による解説が以下に掲載されていました。

9.木の強さの経年変化
ttp://www.wood.co.jp/kohara/nihonjintokinobunka/6-9.htm
10.枯らしの効果
ttp://www.wood.co.jp/kohara/nihonjintokinobunka/6-10.htm

[34315]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 父娘でVn始めました [07/07/27 18:46:24]

>ところで、結晶化って具体的にはどうなるんでしょうか(Web検索したけど、見つかりませんでした)。

どうなるんでしょう。私も関心があります。
ちなみに下記のリンクに文献が掲載されていました。
ttp://www.sasakivn.com/werkstatt/report/holzchemi.htm

[34314]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/07/27 1:45:31]

ヴィヨームが行ったような木材の「熱処理」は短期的には効果があるようですね。そういえばナジバリーヴァイオリンも化学処理だけではなく熱も加えていたと思います。

ttp://www.nagyvaryviolins.com/
ナジバリーヴァイオリンとストラディヴァリウスの聞き比べができます。

また、経年変化で「セルロースの結晶化」が進み過ぎると硬くなりすぎて
かえって音が悪くなるという指摘は興味深いです。古ければ古いほどいい
というものでもないようです。

[34313]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/07/26 23:34:38]

失礼しました。セルロースの結晶化が正しいです。

以前、経年変化による「セルロースの結晶化」が学術的に正しいか
念のため確認したことがあります。
道立林業試験場の渡辺啓吾氏が「スプルースと弦楽器」という記事を
書かれていたので読んでみました。以下のように書かれています。
「セルロースの結晶化により材質が硬くなる」ことは木材の専門家
も認めていました。

ーーーーー
私が木材の老化の研究をしていたころ、私の研究室で50年、100年、
200年のヒノキの人工古材をつくり(木材の老化現象は、熱処理によって
再現し得る)、それを使って前記の名人(引用者注:ヒノキのバイオリンを
作ったさる著名な製作者)がバイオリンを製作するテストをしてみたことがある。

そのとき名人の話によると、老化200年のものが一番音が良かったとの
ことであった。そしてトウヒ(スプルース)の音色にもっとも近かったそうで
ある。なるほどヒノキはトウヒよりも弾性係数が小さいが、老化によって
増大するので、音色が硬くなってトウヒに近づくことは理屈に合っている。一般にバイオリンが古くなると音が冴えてくるといわれているが、その原
因は老化によってセルローズの結晶化がすすむので、材質が硬くなると
いうことから説明できる。しかしそれは200年くらいまでの話で、その峠を
越すとだんだん悪くなっていくはずである。
(北方林業、1975/4)

[34312]

「セルロース化」って

[楽器・付属品]
 セロ轢きのGosh [07/07/26 20:51:25]

 最近よく目にする言葉ですが、それを言うならセルロースの「結晶化」では? 木材というのは元々セルロースでできているので、年月が経って「セルロース化」するようなものではない筈です。
 ところで、結晶化って具体的にはどうなるんでしょうか(Web検索したけど、見つかりませんでした)。 脱水でもするのか、重合が進んで長鎖化するのか、或いはもっと違う反応なのか。 どなたかご存じないですか。 なお、脱水(化学反応)と乾燥(物理反応)は全く別の現象だと思います。

[34310]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/07/26 18:26:27]

なお、ヴェクスバーグはストラディヴァリウスは晩年になるに従って表板は
薄くなる傾向があると書いていますが、これはセルロース化が進み、木が固く、薄くなった状態でのことですから、新作での厚みとは分けて考える必要があると思います。

新作でオールドに近い響きを出すためには、かえって板は厚めにする必要があるという考え方があるようです。

[34308]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 父娘でVn始めました [07/07/26 3:44:40]

なるほど。何となく分かる感じがします。

[34302]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/07/25 22:05:27]

消音器のスレッドで気付きましたが、イメージとして「弾き辛い」楽器は
消音器をつけた状態に似ているように思われます。

消音器は駒の振動を妨げる重りですから、消音器を付けなくても表板・裏板が厚く重かったり、表板・裏板の材質や形状によって振動させるのにパワーが必要な場合、レスポンスが悪く「弾き辛く」感じるのではないかと思います。あくまで大雑把な印象です。振動しにくい表板・裏板をしっかりとしたボーイングで鳴らすことが出来れば、遠達性(キャリングパワー)のある音になるのではないでしょうか。

[34297]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 父娘でVn始めました [07/07/25 17:09:00]

音が軽い楽器=レスポンスが早い
音が重い楽器=レスポンスが遅い
と言う傾向があると言う指摘はどこかで聞いた経験があるのですが、遠達性との相関関係という指摘はこれまで聞いたことはありませんでした。個人的には、軽くてレスポンスが良くて遠達性のある音、習得したいですよね。魔法のような話ですが。

[34290]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/07/25 1:31:50]

ヴェクスバーグは1730年のストラディヴァリウスを所有し、多くの銘器を弾いた経験があるそうですが、その著書「ヴァイオリンの栄光」に以下のように書いています。

・ストラディヴァリが初期に製作したアマティ型の楽器はレスポンスが良いが遠達性はそれほどでもない。後期の楽器はレスポンスは多少劣るが遠達性に優れる。
・グァルネリ・デル・ジェスはストラディヴァリよりさらに遠達性に優れるがより弾き辛い。

真偽のほどは分かりませんが、レスポンスと遠達性がトレードオフの
関係になっている可能性があるようです。

[34141]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/07/08 16:48:28]

最近googleに追加された「ブック検索」機能に、
「楽器の物理学」が含まれていました。
ちょうど今回話題になった部分を読むことができます。

ttp://books.google.co.jp/
から「楽器の物理学」で検索してください。

P289 ハッチンスによる楽器の用途の分類
・ボーイングの柔らかい演奏者用、学生用のヴァイオリン
・室内楽、オーケストラ奏者用のヴァイオリン
・独奏者、高いボーイング技術を持った演奏者用のヴァイオリン

P310-P314 オールドヴァイオリンの特徴、ヴィブラート

[34086]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/07/05 1:44:37]

ストリング誌7月号でトリエンナーレで製作技術最高点を取った
EVA MARIA BECK & ALDO BRUGNINI(共同製作)のインタビュー記事
でハッチンスについて触れられていました。

どのような木を選ぶかという質問に対して、表板は北イタリア・バールディ
ヒエムのアベーテロッソ、裏板はバルカン楓と答えた上で、

「なるべく同じところで買うようにしています。それは、一定の品質を
保つために同じような材料を使い続けることによって、どのような結果
をもたらすかが分かるからです。そして、一枚一枚の材料の厚みや強度、
粘りを自分の手で実際に調べ、ハッチンスの方法でテータもとっています。
これは昔からあることで特別なことではないですが、これらの方法などで、
より安定した状態のものを選ぶようにしています」

ハッチンスの研究成果を全て正しいと思っているわけではないと思いますが、彼女の研究を参考にしている製作者は少なからずいらっしゃるようです。

そして、上記の発言から製作者にとっては木の物理的特性が一定であることが製作者の学習効果を上げ、音響的に優れた楽器を作る基盤となることが分かります。ストラドやグァルネリも同じ木から多くの楽器を作ったと言われていますね。

[34063]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/07/03 21:08:47]

cabinさま、

恐らく原文はstudentか何かで、「学生用」というよりは「初心者用」
と訳すほうが妥当なのではないかと思います。日本語で「学生」というと
音大生とかアマオケで弾く学生とか結構上手な人を思い浮かべるので
おかしな感じがするのでしょう。

[34062]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 CABIN [07/07/03 20:34:23]

catgutさん
楽器の物理学確認しました。
一覧表中に学生用と書いてありますね。
なんとか理解しようとよく読むと,弾き易く設計・製作・調整した楽器は「弾き易いけど...」っていう意味なんでしょうね。
学生用と云われたりすると,ついリーズナブルと思うのですが,違う用法のようですね。
しかしどんな学生なんだろ?

[34058]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 rio [07/07/03 17:53:21]

(本来のテーマとは離れますが、自分のコメントに対して訂正をさせてください)

日曜日にピアノの調整に来た職人さんに、アップライトとグランドのタッチについて訊いてみましたところ、現在の一般的(工業生産された)なピアノは、アップライトが軽く感じ、グランドが重たく感じるそうです。

調律・整調・整音をきちんとこなせる職人は少なくなっている。
手工製ピアノは、高額なのと、定期的なメインテナンスが必要なので現在では一般的ではない。

とのことですから、私の経験というのは一般的ではないですので 

catgutさん 「33991」
のコメントは正しいと思います。
伏して訂正いたします。



父娘でVn始めました さん [34015]

>>SWのO型
>いいですねぇ。買えません(涙)。
我家もまともには買えません。(涙)
実家は音大に通っていた従姉達のピアノの捨て場になってまして、ただでもらったSWのOが姪に無償で引き取られました。私は今、実家のベーゼ185を狙ってます。(マジ)

[34056]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/07/03 15:28:17]

Hutchinsの分類は決して「ソリスト用」が良い楽器で、「室内楽用」が悪い楽器という意味ではありません。

「ソリスト用」は演奏に抵抗感が強く、コントロールが難しいわけですから長く弾くと疲れるはずです。例外的な技術とスタミナがある人でないと使いこなせません。運転に覚えがある人でも、パワーが欲しいからといってF1カーを使いたいとは思わないでしょう。

「オーケストラ用」「室内楽用」は演奏に抵抗感が少なく、コントロールが易しいわけですから長く弾いて疲れません。それでいて交響曲や室内楽で必要とされる表現は十分可能です。

もちろん、これはあくまでHutchinsの発案による一つの分類に過ぎず、絶対的なものではありません。たた、このような楽器の分類の仕方もあるということは知っていて損はないでしょう。

[34055]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/07/03 15:09:29]

CABINさま、

確かに「Mode Tuning for the Violin Maker」には「学生用」という表現はありませんが「楽器の物理学」で引用しているHutchinsの論文では「学生用」と表現されています。「楽器の物理学」をご確認ください。

私が検索して見つけた「Mode Tuning for the Violin Maker」論文は1993年の記事で、この記事でも楽器の分類はHuchinsの別の論文(下記)からの引用です。(楽器の物理学では発行年が1987となっているので関連した別論文かもしれません)

Hutchins, C.M. (1989), "A measurable controlling factor in the tone and playing qualities of violins," J. Catgut Acoust. Soc. Vol. 1, No. 4 (Series 2), pp. 10-15.

この論文はネット上では見つけられませんでしたが、この中で「学生用」という表現になっていると考えられます。


「Mode Tuning for the Violin Maker」については図入りのものが下記にありました。

ttp://www.catgutacoustical.org/research/articles/modetune/

[34047]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 CABIN [07/07/03 12:47:02]

catgutさん
ピアノプロ某さんの繰り返しになってしまいますが
[34014]でご提示のbelow 20を含む文章の一節は
「(デルタ)が20Hz未満は演奏するのが簡単だが、力を欠く」
のように思います。
below 20でなくbelow 20 Hz
直接,学生向けと云っているわけではない?
そのような楽器を学生向けと称するのであればアレですが...

[34044]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/07/03 8:25:27]

>Hutchinsさんは "below 20" は学生向け、と明言されたのですか?

「楽器の物理学 N,H. フレッチャー (著), T.D. ロッシング (著)」のHutchinsの1987年の論文をを紹介した部分で、below 20を「学生向け」と表現しています。楽器の物理学の著者が勝手にそのような表現を作るとは考えられないので、Hutchins自身が1987年の論文でそう書いているのだと思います。

[34016]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 ピアノプロ某 [07/07/01 7:53:53]

==>父娘でVn始めました 様
>>>輸入ものの手工品のアップライト
ザウターのアップライト結構好きです。
SWやBoe??のものはやはりグランドを推奨。
某国産でしたらC5を推奨。
(ただし販売元じゃなくM尾楽器の調律家に頼む)
いよいよ何のスレか不明(爆)。
脱線悪乗り暴言多謝!!

==>catgut様、貴重な引用感謝です。
ヴァイオリンの知識はとうて適いませんが、英語は分かるので:
>>>>and below 20 Hz is easy to play but lacks power
"student"とは書いてありません。
Hutchinsさんは "below 20" は学生向け、と明言されたのですか?

[34015]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 父娘でVn始めました [07/07/01 2:14:24]

神尾さん。立派ですね。おめでとうございます。

さて、
[33986][33990]rioさま
[33993]ピアノプロ某さま

>SWのO型
いいですねぇ。買えません(涙)。
>重めのタッチを好む方が
なるほど。確かにそうかもしれません。
>廃れてきているのなぁと
そうかもしれません。
>本格的に学ぶ(副科であっても)お子さんなら
そう思います。
>そこまでされないご家庭の場合.......
そんなひどい状態の楽器は、”ぴあの嫌いな子”養成ギプスと命名しましょうか。

ピアノは(他の諸条件が同じと仮定したら)弦の質量と張力に応じてハンマーが重くなりますから、グランドのほうが重いのは致し方ないでしょう。普段はアップライトの軽い鍵盤で弾いていて、教室やホールのグランドじゃ重くて弾けないという生徒さんは結構多いのではないかと。

以前中古ピアノの展示会で見たのですが、輸入ものの手工品のアップライトがありました。なんていう商品だったか思い出せなくて。。あれはいい音でした。気品があって、多彩で、軽い感じ。

え?今更こんなレス遅すぎました? 脱線しすぎ? 深くお詫びします。

[34014]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/07/01 0:09:22]

検索してみたところ、以下のページに説明がありました。
ttp://www.newviolinfamily.org/cmh/cmh-modetuning.html
Mode Tuning for the Violin Maker
by Carleen M. Hutchins and Duane Voskuil

It has been found that the frequency spacing (delta) between the A1 cavity mode and the B1 body mode is critical to the overall tone and playing qualities, indicating whether a violin is suitable for soloists (delta 60-80 Hz), orchestra players (delta 40-60 Hz), chamber music players (delta 20-40 Hz), and below 20 Hz is easy to play but lacks power (Hutchins 1989). The physical mechanism taking place as a radiating cavity mode and a radiating body mode approach each other in frequency is described in Hutchins and Rodgers 1992.

ソリスト向き、オーケストラ奏者向き、室内楽奏者向き、(学生向き)と分類
して、学生向きは「演奏しやすいがパワーに欠ける」としています。

[34012]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/30 18:38:17]

ここで言う「ソリスト向け」「学生向け」の分類は、ヴァイオリンの胴の振動特性データによって有名なヴァイオリン製作者で音響学者のカーリーン・ハッチンス(Hutchins Carleen M)が分類したものです。
機械的に測定するだけで「ソリスト向け」「学生向け」の判定ができてしまうわけです。概要は「楽器の物理学 N,H. フレッチャー (著), T.D. ロッシング (著)」で紹介されています。

もっとも、この分類法は絶対的なものではないでしょう。ソリスト向けのデータで確かに弾き難いけれど音がよくなく音量も小さく実用にならないという楽器もあるのではないかと思います。

[34010]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 バックスクリーン脇で双眼鏡 [07/06/30 14:16:40]

ヴァイオリンの音に関してはほとんどあらゆるひとがあらゆる場所で勝手気ままな発言をしますし、それらの当否を客観的に比較することは困難です。
客観化しようとするとブラインドテストにせざるを得ず、するとお約束の如く「安物とストラッドに差がない」結果となり、居合わせたみなさん四苦八苦します。

あるひとが「このヴァイオリンは弾きにくいが音がよい」などとといっても、どういう基準で弾きにくいのか、ほんとに音がよいのか悪いのか、実際に弾いてみないと誰にも判断できません。
いやいや実際に弾いてみたとしてもそのときの部屋の音響、弾き手の体調や心理状態によってまるで異なった結果になることは、経験ある弾き手ならうすうす知っていて、「だから楽器って難しいよね」と言うはずです。

「楽器が大変むずかしものである」がゆえに業界のセールストークと言われる美辞麗句が通用しますね。
さらに高価な楽器には裏のお金の事情が切り離せませんので魔界のようなもんです。
楽器を商うひとは「音などでは判断しない」のだから更に奇奇怪怪ですよ。

catgutさんは別スレでは大変科学的なアプローチをされたことと承知しますので、楽器の価値を判断するなんらかの科学的基準を発見してくださるとさらにすごい業績だと思うのですが。…なんて無責任ですいません。

[34004]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/29 17:27:24]

私も「ソリスト向き」「オーケストラ向き」といった分類は弦楽器店が
音の小さい楽器を売るための口実だと思っていました。しかし実際にいろいろと試奏してみると、確かに「弾き難いけれど魅力的な音」の楽器が存在することに気付きます。最高級の銘器には、初心者にも弾きやすく、プロの要求にも完全にこたえるというものがあるのかもしれません。しかしプロでも「弾き込み」が必要な銘器があるということですので、やはりプロにさえ弾き難いけれど素晴らしい楽器というのは存在するのだと思います。

時々有名な楽器を購入した人が、板が厚くて弾き難いので弾き易いように表板を薄く削らせるという話を聞きます。確かに板が薄ければ軽いボーイングで良く鳴るようになる(=学生向きのキャラクタになる)のだと思いますが、失うものも多いと思います。ソリスト向けを意識してヴァイオリン製作をしている方の中には、密度の高い音を目指して厚めに作られている方がいらっしゃると聞いています。

初心者が「弾き難いけれど魅力的な音」の楽器を使ったほうがいいかどうかについては、その人のスタンスや指導者の考え方次第ではないでしょうか。鳴らせない楽器で何年か練習するというのは、モチベーションの維持が難しいのではないかと思います。

[34002]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 父娘でVn始めました [07/06/29 12:52:37]

先日、駅前の島村楽器に行って、クラウスヘルマンというメーカーのをいくつか試奏させてもらいました。30〜50万位のものでしたが、私のより明らかに弾き易いです。

こんな良い楽器で練習したら上達も早いですよ、とか店員さんに言われたら、そんなーセールストークなんて鵜呑みにするかいと思うかも知れません。

そういうこと一言も言わない店員さんだったので、自分のほうが、  こんな良い楽器で練習したら上達早いかも  とか思いました。

勝手なものです。

まだ篠崎教本の第1巻も終わってないので、楽器を買い替えるなんてもったいないですが、少しずついろんな楽器を弾いてみる体験を重ねて行こうかと思います。

初心者でも最初からマニュアル車に乗らないといつまでたってもマニュアル車には乗れないと思いますが(例えが良くないでしょうか)。初心者であれば新車のポルシェやフェラーリには乗らない方が良いでしょうがそれは壊したらもったいないと言う理由でしょう。けいちゃんさま。確かにまずいですよね。

[34001]

いまだにマニュアル車使用

[楽器・付属品]
 けいちゃん [07/06/29 12:36:46]

まぁ、私は学生向き、ソリスト向きの楽器という分け方には同意しかねます。楽器の選び方がわからない初心者に対して、楽器屋があなたにはこの楽器は弾きこなせないし不釣合いですよ、理由はこうこうこういうわけだからね、と説明するにはいいのでしょうが、本当はそうではなく、求めるところに応じてふさわしい楽器が持てれば幸せということでしょう。初心者(素人)はこれ、プロはこれというような区別はしていない。ソリストを目指す初心者向けがあったって、オケの楽器が全部ソリスト向けになったっていいわけです。ソリストが初心者が持っているような楽器を使う例は昔からありましたね。

私はそばで見ていましたが、素人にストラド弾かせてくれるソリストだっていましたよ。貸与されている場合、それはまずいだろうとは思いましたが。

[33994]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/28 15:21:37]

よく低グレード量産品のことをStudent Modelとマーケティング上名付けて売られているので誤解があるのかもしれませんが、ここで言う「学生向き」とは、楽器のキャラクタの意味で、作りの良さ・悪さの意味ではありません。すでに述べたハッチンスの分類に準拠しています。

さらに車で例えれば、ソリスト向きがマニュアル車、学生向きがオートマチック車のようなものです。良い学生向きの楽器を作ろうとしたら、むしろソリスト向き以上に技術的には難しいのかもしれません。

「ソリスト向き」はダイナミックレンジが広いかわりに、弱いボーイングから強いボーイングまで安定して弾き分ける技量が必要となります。ピアノでいえばコンサートグランドにあたるでしょう。

「学生向き」はダイナミックレンジが狭いかわりに、柔らかいボーイングでも確実に安定した音をレスポンス良く発音します。良質なアップライトの例えが適切でないなら、ご指摘の電子ピアノにあたるでしょう。

良質な学生向きの楽器を製作するためには、製作者には非常に高い見識と技術が必要だと思います。ただ、このような楽器を苦労して製作してもなかなか市場の理解を得られないのが現実ではないかと思います。

[33993]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 ピアノプロ某 [07/06/28 12:18:07]

ここは何のスレですか(爆)。
ピアノのタッチを論ずるヴァイオリンウェブって、なんかイケてますし個人的には面白くていいんですが(苦笑)。
ピアノのタッチは物理的な重さと、帰ってくる音量の二つによって奏者に感じ取られものだとご理解下さい。実際に試してご覧下さると分かってもらえるかと思います。

50グラムの分銅を右ペダルを踏み込んだ状態で鍵盤において降りるかどうか、というのが「物理的な重さ」です。
一方、「このピアノは湿気の所為で今日はことさら重く感じる」のはフェルトの湿気の為に発音が鈍く、同じタッチで弾いても帰ってくる音が期待に反しているため奏者が「重い」と感じている訳です。つまり心理的タッチです。
ホールのピアノはおおむね物理的にも、また心理的タッチの点でも軽くするのが好まれますね。
世界的大家の中にPさんとBさんという「フェルトを柔らかくせよ」派がおり、調律家もその要望に応えてしまうため、彼らのあとのホールピアノは他の名手達には「重くてしかたない」状態になった、という実話があります。

ピアノは「正しく調整」されていれば、初心者にとっても「手工ピアノ」がよいに決まっています。比較してみれば誰でもそれが分かります。また、グランドとアップライトはそもそも「別種類の楽器」と言うくらいにしくみが違いますので、本格的に学ぶ(副科であっても)お子さんなら最初から手工のグランドにされることが、あとあとのメンテ(手工ピアノには代理店の優れた調律家が張り付きになる)も含めて、必ず勝る結果が得られます。

そこまでされないご家庭の場合、狂った調律でフェルトが劣化したペンペンの大量生産ピアノで弾くより、電子ピアノにされることをむしろ推奨したいですね。

[33991]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/28 7:34:52]

鍵盤の重さについてヤマハのサイトでは以下のように説明されています。

ttp://www.yamaha.co.jp/u/naruhodo/answer/result.php?inst_cd=19&search_flg=inst&PHPSESSID=28a766604b9dbc6077b3fd33aaca9ca1

Q:どうしてグランドピアノはアップライトピアノより鍵盤が重いのですか?

A:ピアノのアクションは、鍵盤、ウイペン、ハンマーといった回転する部品が
重なった構造になっています。指が鍵盤から受ける反力は、それぞれの部品に働く重力、慣性力、摩擦力、回転中心から重心までの距離などが関係した複雑な式で表されるのですが、演奏時にグランドピアノの方がアップライトピアノより鍵盤が重く感じるのは、グランドピアノのアクションの方がアップライトピアノより回転に関する慣性が大きいことが原因です。

[33990]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 rio [07/06/28 6:54:42]

私の経験の中では

「一般にグランドのほうが鍵盤が重い」ということはなく

グランドのほうが音質、タッチの調整の幅が広いものが多く
タッチの重い軽いは調整で解決できると思っていました。

上級者の方がグランドピアノを買うことが多く
重めのタッチを好む方が多いので
展示場のピアノや、ホールのピアノは
重めの場合が多いですが

個人の調整後のピアノが重いというのはどうかと思いました

確かに昨今、ピアノの調律はするけども、調整はしない家庭が増えているので、ピアノ調律師はたくさんいるが、ピアノ職人は減っているという話を我が家に来てもらっているピアノ職人さんに聞いたことがあります。

私の理解が間違っているのでしょうか?

ピアノを最低3台はおくピアノ教室も昨今では減っており
ピアノについては、なんだか廃れてきているのかなぁとさえ
感じてしまいます

[33987]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/28 3:19:15]

ここでの「学生向き」と「ソリスト向き」はあくまで楽器のキャラクタに関する分類です。初心者がスタインウェイのアップライトで練習するのが良いか、コンサートグランドで練習するのが良いかについてはいろいろな考え方があると思いますが、一般にグランドのほうが鍵盤が重いという点などを考慮して初心者にはアップライトを勧めるという考え方もあると思います。

[33986]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 rio [07/06/28 2:18:57]

経験からですが

ピアノは、工業生産的なピアノが現在主流ですが、手工品のピアノもあります。

工業生産的なピアノは、調整してもその幅が狭く、弾き手の表現を音に表わしにくいので、差があまり出ず、最初とっつきやすいのは工業生産的なピアノかもしれません。

手工品のピアノは、調整の幅も広く、弾き手の表現力をより多く引き出してくれます。初心者向きに調整された手工品ピアノは、初心者には最良の選択だと私も思います。弾き手の技量や要求に応じるための調整の幅がひろくとってあります。

幼いころから、本格的に弦楽器を習い、副科でピアノをするとき、できるなら手工品のピアノをというのはよく聞く話です。(バヨリンもできるなら手工品をといいますね…)

初心者でも、良い楽器に最初から触れるのも悪くはないと思っています。

なお、3歳でピアノを始めた姪はSW社のO型を使用していますが、工業製のピアノにしなくて良かったと、親と先生が納得しているそうです。

使用した経験もないのに、トルテが云々、ストラドが云々、という人は、ものの違いを理解していないのとおなじで、ピアノも手工品に触れた経験のない人は、ぜひ工業製品との違いをじっくり比べてみてほしいと思います。

あっ ぜんぜん「お題」と違う話ですね。失礼しました。

[33985]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/28 1:48:06]

ヴェクスバーク著「ヴァイオリンの栄光」ではルジェロ・リッチが銘器について語った以下の言葉が紹介されています。

「一般的に言って、楽器に力があればあるほど、そしていろいろなものを
豊かに持っていればいるほど、使いこなすのが難しい。詰まるところ、楽器
の最もすぐれた能力を発揮させようとするなら、演奏家の方がヴァイオリン
に適応しなければならない」

また、アイザック・スターンは1737年「アラール」グァルネリでは、1740年
作の別のグァルネリよりヴィブラートを控え目にしているという話もあります。確かに楽器によって同じ指の動きでヴィブラートの強いアクセントを感じる楽器と、あまり感じられない楽器があると思います。

[33984]

でかい音、所望

[楽器・付属品]
 けいちゃん [07/06/27 18:22:15]

同じピアノでも、奏者によってはまるで別の楽器のように聞こえることがあり、ストラドにしても誰が弾いたって、他の楽器には出せないでかい音で鳴らすことができるわけです。ピアノもヴァイオリンも同じですよね。

[33983]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 QB [07/06/27 15:24:31]

>>33978, 33979 を読んで、、、
うちの子での経験です。

去年、楽器を買い換えました。
自分が弾いてみて、ある程度の右手の技術を伴って鳴らすことのできる楽器があり、もちろんそこから出てくる音は非常に魅力的でパワフルだったのですが、息子にはまだ歯が立ちませんでした。いわゆる鳴らし難いらしく、もうそれ以上その楽器を弾くことは拒否しました。

別の楽器は、パワーはともかく入力に対する出力が非常に鋭敏で、細やかな発音の違いを表現しやすかったのですが、息子にとっては「あら」が目立つばかりで、やはり弾いていてフラストレーションが高まるばかりのようでした。

結局今の時点の選択としては、鳴らしやすく、発音がよく、ダイナミクスがそこそこつけやすい、4弦に特にでこぼこの無い、そういう楽器を選びました。

この判断は間違いだったでしょうか?

うちの子がヘタクソだったから、、というのはもちろん正しいのですが、いわゆる前出の「初心者、初級者」の部類だと思いましたので。

[33979]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 父娘でVn始めました [07/06/27 13:15:42]

>理想的です。事実です。
同感です。ヴァイオリンの場合は、ちょっと事情が違うのでしょうか?

[33978]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 ピアノプロ某 [07/06/27 11:30:58]

最良のコンサートグランドピアノは素晴らしいですよ。
実際に触れてみて下さい。誰が弾いても魅力ある音です。
初心者がそれで練習できるなら理想的です。事実です。

[33967]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/26 9:34:21]

私の個人的な見解ですが、

>プロにも初心者にも最適の楽器

というのはあまり存在しないのではないかと思います。

ピアノを例にすると、音の大きさ、打鍵の強さによる音色の変化などはコンサートグランドが圧倒的でしょうが、初心者の練習に適するとはあまり思えません。初心者は比較的軽いタッチで(これは調整次第ですが)、均一な音が出やすく、音もそれほど大きくない良質なアップライトかベビーグランドを使ったほうがいいでしょう。

[33966]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 父娘でVn始めました [07/06/26 7:57:02]

プロにも初心者にも最適の楽器
って、どんな特徴があるのでしょう?

[33965]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/26 1:22:16]

音響学者の調査結果を考えると、確かに「ソリスト向き」の楽器と「学生向き」の楽器があると思われます。これはどちらかが優れているというわけではなく、自動車で言えば「マニュアル車」と「オートマチック車」の違いように思われます。

(1)ソリスト向き
胴体の振動特性が原因で、弓を弾くと弦に摩擦感がある。音は大きめ。
音の表情の変化が豊かな代りに、フォルテからピアノまで運弓を細かく制御する腕が要求される。

(2)学生向き
胴体の振動特性が原因で、弓を弾くとあまり摩擦感がなくスムーズに音が出る。音は小さめ。音の表情の変化が乏しい代りに、腕がなくても安定した音が出やすい。

「オーケストラ奏者向き」は中間ということになります。

また、「硬めの音色」「柔らかめの音色」「煌びやかな音色」「鼻にかかった音色」などはフォルマント(波形の構成)で決まり、上記とは何らかの関係があるかもしれませんが、一応独立に存在できるようです。

当然ながら、弓も楽器の特性にあったものが最善の弓となる(楽器と相性がある)と考えられます。

[33930]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/23 17:05:17]

ボンムジカは庄司紗矢香さんが使っていらっしゃいますね。

ボンムジカの良いところは、じっくりと時間をかけて楽器の持ち方を
研究できるところです。どんな形にもできるので、肩に密着させる形を
決めて、楽器をどの位置にするのが良いか試行錯誤できます。
ボンムジカは、体への密着度が高いので一度形を決めると、その再現が
容易に可能になります。

もっとも「持ち方」が決まればKUNタイプやMach Oneでも一般的な体格
の人であれば適切な持ち方にできると思います。

余談ですが、ボンムジカが首が長い人向きということはないと思います。
どんな形にでもなりますから、肩当が使えないほど首が短くない限りは
使用できます。

[33929]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 JAMES [07/06/23 16:24:34]

catgut 様のご指摘の通りだと思います。
私は今までKUN Volf マッハワン そのほかいろいろ肩当に関して試してきましたが、軽いもので方にフィットするものがあったらそれが一番いい音のように感じています。
今は流行に手を出してボンムジカを使用しています。

それぞれによしあしはあると思います。
マッハワンを使うと裏板の振動が方に伝わる感じがしますし、実際に感じます。

ボンムジカは高音(ハイポジション)が抑えやすいし楽器を支える上で顎や鎖骨に力を加えなくても良いです。初心者向けかもしれません。初めてヴァイオリンを始める方はわたしはボンムジカかマッハワンをお勧めします。(個人的な意見で恐縮です) 

[33925]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/23 10:56:30]

[33870]の補足です。

もう一点、「肩当自体の重さ」が音に影響しているかもしれません。
ボンムジカは約100gで重たいほうだと思います。Mach Oneのプラスチック
モデルは約50gしかありません。

軽めのヴァイオリンはフィッティング込みで450g程度ですから、+50gと
+100gでは音に差が出る可能性があるでしょう。

[33898]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/19 8:10:37]

「遠達性」について音のスペクトルに関連づけて考えると、「基音」や
「2.5kHzの山」がしっかり出ている楽器が「音の密度が高く(太く)」
遠くからもしっかり聞こえ、そうでない楽器が「音が薄く」遠くからでは
はっきり聞こえないのではないでしょうか。

15kHz以上の(私などにはほとんど聞こえない)高周波ももちろん音色に関係すると思いますが、遠達性にはあまり関係がないように思われます。

[33895]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/19 1:45:04]

英語の「dark sound」というのも日本人には分かりにくいですね。
あえて訳せば「重厚な」とか「濃密な」という意味じゃないかと
思います。必ずしもマイナスイメージではありませんね。

[33880]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/18 1:20:32]

「楽器の物理学 N,H. フレッチャー (著), T.D. ロッシング (著)」には、
以下の記述がありました。

古いイタリアの楽器には、2500Hz付近に極大領域が広がっている。
4000Hz前後から高い周波数に向かっては転がり落ちるように減少する。
(Duennwald 1983年)

品質の高いヴァイオリンは550Hz(C3モード)と2500Hz(駒による丘)付近に
大きなピークがある。

聴覚の最も感度の高い領域にあるこの極大領域は、ほとんどのオペラ歌手のスペクトルにおける歌手のフォルマントによく似ている。

[33879]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/18 1:11:23]

補足します。

私も「良い音色の楽器」を単音のスペクトルのみで判断できるなどとはまったく思っていません。弓の当て方による音色の変化などは、この方法では判断できません。

ただ、ごく普通のパソコンで使用できるスペクトラムアナライザで、E線開放弦の単音を1秒程度弾いた録音を表示するだけで(もちろん別の弦でも構わないのですが)完全ではないにしろ音色のキャラクタが視覚化できるというのは面白いと思います。複数の楽器をお持ちの方は試してみてください。

WaveSpectraはこちらからダウンロードできます。
ttp://www.ne.jp/asahi/fa/efu/

もちろん10kHzを越えた倍音も間違いなく音色に影響すると思いますが、まずは2.5kHz前後の、誰にでも明らかに聞こえる音の成分が「歴史的に良いとされる楽器」に似ているかどうかは重要なポイントだと思います。

[33878]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/17 21:55:54]

面白い論文がありました。

ttp://www.akutek.info/Papers/AB_Geometrical_measures.pdf

Duennwaldの研究が紹介されています。
Figure1ではデル・ジェスのスペクトル測定結果をベースに、
どの周波数帯が音の性質に影響するか示しています。

700-1300Hz付近 鼻声
1800-4340Hz付近 輝かしい音
4340Hz以上 耳障りな音

2.5kHz付近に山のある楽器は、輝かしい音がするそうです。
実際、ストラドなどのオールド銘器はここに山があるそうです。

またFigure2では、15挺のストラドと15挺のデル・ジェスの測定結果の
平均でどのような違いがあるかが示されています。
デル・ジェスが低い周波数の音量が大きく、ストラドが2.5kHz付近の
山がより高いということです。

[33876]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 父娘でVn始めました [07/06/17 19:51:57]

>高域倍音がたくさん出る楽器が好きです。ホールで弾いた場合、音の伝達力が違います。
これはいたく同感。

>高域倍音があると音が柔らかく、無いと硬くなります フルートやシンバルの音をSACDとCDで聴き較べると顕著です。
分析結果としてではなく、感覚的な意見ですが。
以前から、高域倍音が良いバランスで十分ある音が柔らかく聞こえるのかもしれないと感じておりました。機械的にこのバランスを崩してしまうと、音色も崩れて硬くなってしまったりするのではないかと推測しています。

Ziiiという強めの擦過音が芯の強い音に乗ってホールで遠くまで飛んだときに音色の輝きの成分に変わるのだと言う話は、複数の名人の話として別々の経緯で伝え聞いた経験がありますが、私も同感です。

[33875]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/17 13:09:47]

試しに同じ楽器で弓だけ替えてスペクトルを見てみました。
面白いことに、弓によって13〜15KHzのピークが強いものと弱いものがあります。弓によって音色が違うのは経験的に明らかですが、当然ながらスペクトラムアナライザでも明確に出ました。

[33873]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/17 12:05:55]

「こもった音」について補足します。

一般に「こもった音」とは高周波成分が極端に少ない音のことです。
ローエンドの楽器では、以下の原因で「こもった音」になるケースが
良く見られます。

・魂柱の調整が悪い(きつく立てられている、駒から遠すぎるなど)
・駒の調整が悪い(厚すぎる)
・付属の弓が悪い(腰が柔らかすぎて音がぼける)

ただ、これらは駒と魂柱の調整を行い、一定レベル以上の弓を使えば大抵回避できます。つまり、ローエンドの楽器は調整すると「固い音で響く」ものが大半で、誰の耳にも分かるほど「こもった音」の楽器というのは少ないと思います。

もちろん、少しの音色の差異について「あの楽器よりこの楽器はこもっている」といった使い方もあるでしょうから、「こもった音」という表現自体に問題があるわけではありません。

[33872]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/17 11:51:14]

pochiさま、

>13〜15KHzのピークがある新作楽器がキライです。

なるほど、確認してみると50年以上前の無銘の楽器(少ししわがれ声気味)では13〜15KHzはほとんど持ち上がっていませんが新作楽器ではこの部分が持ち上がっています。これは興味深い違いですね。同じ楽器でE線をスチール弦からガット弦に変えるだけでも、E音は13〜15KHzのピークがかなり下がります。
ただ、人間の声も13〜15KHzでは少し持ち上がるようです。

スペクトラムアナライザはefuさんのWaveSpectraを使わせてもらっています。なお、倍音以外にピークが多いと、ホワイトノイズっぽく感じて音の輪郭が弱くなります。

[33871]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 pochi [07/06/17 6:39:36]

私の電脳では、御紹介のソフトは使えません。

25年程前、大学の実験室で、オシロスコープを使ってヴァイオリンの音の違いを調べたことがあります。私は、まだ20歳なので、生まれる以前ですが、ツッコミはダメよ。

音は、好みがあるので、どんな音がよい音かは、人によって違います。私は、13〜15KHzのピークがある新作楽器がキライです。

大体、ヴァイオリンの音は、基音よりも2倍音・3倍音の方が大きく、基音と2倍音がしっかり出ているものが、太く聞こえます。

個人的にシュパッと来る音が好きなので、高域倍音がたくさん出る楽器が好きです。ホールで弾いた場合、音の伝達力が違います。また、上級者アマチュア(コンペティション優勝経験有り)の人の演奏と較べた場合、弾き方もその様に指向しているとの結果が出た様に記憶しております。

可聴域外の高域成分の有無でも音色は変ります。
「高域倍音があると音が柔らかく、無いと硬くなります」
フルートやシンバルの音をSACDとCDで聴き較べると顕著です。私には、オープンリールで録音したヴァイオリンとPCM48KHzサンプリングで録音したものでは、オープンリールの物の方が柔らかく聞こえます。私の使って居るオープンリールは、DUAD TAPE 38cm/sで、少なくとも30KHz迄フラットな特性です。±0.2dB程度の完璧な状態にしてあります。DSD録音を行ったものは、オープンリールに迫る音質ですが、研究中です。

魂柱は、駒の下から約2mmに調整しています。発音が悪くて、音の硬すぎる新作楽器では、4mm位に調整する場合もある様ですが、そんな楽器は触らない事にしています。

[33870]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/17 2:08:54]

JAMESさま、
私もボンムジカとKUN型の肩当の両方を使っています。

残念ながら私は両者で音の違いを意識したことはありませんが、以下のような可能性が考えられるのではないでしょうか。

・耳の位置の違い
・肩当の材質、形状による体への振動の伝わり方の違い
・肩当の体への密着度の違いによる楽器の振動への影響
・肩当の止め具による裏板の振動への影響

ヴァイオリンは本来空中に浮かべて弾けば一番よく振動するのでしょうが、
あごと肩で挟んで固定しているわけですから、表板の振動に影響しないように工夫しているとはいえ、楽器全体の振動に何らかの影響を与えるでしょう。

肩当ありと肩当なしでどちらが物理的によく楽器が振動するかはケースバイケースではないかと思います。肩当なしで単にあごで肩に楽器を押し付けてしまったら振動を抑制するでしょうが、肩当を使わない人は極力楽器を挟まないように工夫すると思うので、その場合は肩当を使う場合より楽器は振動するのではないでしょうか。

[33869]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 JAMES [07/06/16 23:17:34]

catgut様 

以下の投稿、読んでみました。大変参考になりました。

ぶしつけながら一つ質問したいと思います。わたしは最近までKUNの肩当を使っていましたが、ボンムジカの肩当に交換しました。 
そうすると明らかに音が丸くなり、主に和音の粒がそろうようになりました。肩当って、音に影響があるのですか? 
それともわたしの勘違いなのでしょうか?

肩当がなくても弾けるのが理想であると以前レッスンしてもらっていた先生に教わりましたが肩当ってどういう役割を果たしていると思われますか?ご意見お聞きできれば嬉しく思います。 

[33868]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/16 22:18:58]

E線が少しうるさい楽器があったので、セオリー通りに魂柱を駒からテールピース側に3ミリほど離してみました。すると調整の前後で、基音と倍音の音量は変化しないのに、3倍音以上の倍音はすべて目だって減少しました。耳で聞いても明らかにまろやかな音になりました。

いかに駒・魂柱の調整が音色に大きな影響を与えるか再確認できました。

[33865]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/16 12:17:40]

同じ楽器にスチールE線とガットE線(コルダ)を張ってスペクトルを比較してみました。ガットE線は基音と2倍音,4倍音がスチールE線より大きく、それ以上の高周波ではスチールE線より小さくなります。ガットE線がスチールE線より「人の声に似ている」ということでしょう。人間の女性の声は4kHz-5kHz程度以上では急激に倍音成分が減少します。

結局、楽器自体で高周波成分の少ないオールド楽器に、ガットE線を張ると、相乗効果でより「人間の声に似た音色」になると思われます。

「良い音色」の楽器は、
・基音が太く出る
・4kHz-5kHz以上の高周波成分は出すぎないほうが良い
ということでしょうか。

[33843]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/11 23:15:38]

父娘でVn始めましたさま、

「弾き込み」という現象を現時点でもっとも合理的に説明できるのは
楽器ごとの振動特性の違いだと思います。

楽器の物理的変化による音の変化としては、
(1)振動による状態変化(数分・数時間単位の変化)
魂柱・駒などの接触面が振動により摩擦熱を持ち状態が変化する?
(2)オイルニス(リンシードオイル)の固化(数ヶ月単位の変化)
(3)木の乾燥・セルロース化(数ヶ月から数十年単位の変化)
などが考えられます。

もちろんこれらもあるとは思いますが、多くのケースでは奏者が
「楽器に慣れる」のに時間がかかることが「弾き込み」という表現
になるのではないかと思います。

[33842]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/11 23:06:50]

tartiniの新バージョン(1.1)を使ってみるついでに、いくつか手持ちの楽器のE線開放弦を音色の比較のために録音してみました。
ピンマイクを使ってf孔の直近で録音したところ、はっきりと音色の違いが
比較できました。スペクトラムアナライザでピーク波形も見てみました。

・薄っぺらい音の楽器
相対的に基音(E)の音量が小さい。高周波成分が多く基音の倍音以外でも山が多い
・鋭い音、硬めの音の楽器
高周波成分が多い
・深みのある柔らかい音の楽器
相対的に基音(E)の音量が大きい。あるレベル以上の高周波成分が少なく、基音の倍音以外にはあまり山がない。

[33836]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 父娘でVn始めました [07/06/10 19:38:25]

この掲示板で、以前、ビッソロッティが鳴らしづらいというお話がありましたね。

[33835]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/10 16:16:32]

・上級者でないと弾きこなせない楽器
について、

「楽器の物理学 N,H. フレッチャー (著), T.D. ロッシング (著)」という本によると、Carleen Hutchinsらがヴァイオリンを胴体の振動特性の違いに着目して、ダブルオクターブ法という手法で「学生用」「室内楽用」「ソリスト用」などに分類しているそうです。「柔らかいボーイング」でそこそこ鳴る楽器と、「強いボーイング」で良く鳴る楽器があるということのようです。

[33830]

Re: ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/10 0:59:59]

つづきです。

・遠達性のある音
音のエネルギーは距離の自乗に反比例して減少しますから、奏者から30メートル離れると音のエネルギーは1メートルで聞いた場合のわずか900分の1になります。実際はホールの反響があるのでそれほど単純ではありませんが、「遠達性」は音のエネルギーとはあまり関係しないと思われます。むしろ「音色」が重要で、人間の耳(心理)が聞き取りやすい音色を出す楽器が「遠達性がある」と言われているのではないかと思います。単なる想像ですが、ソプラノの声に似た音は人間の耳は遠くからでも聞き取りやす
いのではないでしょうか。

なお、間隔が正確なヴィブラートをかけられる上級者はヴィブラートの位相が重なってホールでは大きな音に聞こえると言われています。
 
・胴鳴り、傍鳴り、箱鳴り
これらは遠達性とは逆に、奏者のそばでしか聞こえない音のことを指すようです。私は楽器の胴内での共鳴音のことだと思います。f孔にピンマイクを付けて録音すれば実際に録音可能です。しかし数メートル以上マイクを離して録音すると録音できません。
ただ、胴鳴り、傍鳴り、箱鳴りが聴衆にとって無意味かというとそうでもなく、これがあるとないとでは音程の取りやすさや(響きが分かりやすい)、最終的な楽器の響きに関係があるように思われます。

・上級者でないと弾きこなせない楽器
銘器に関連して「上級者でないと弾きこなせない楽器」という話が出てきます。また「弾きこなすのに何ヶ月もかかった」という話もあります。これはどういうことでしょうか。

本質的に鳴らない楽器のセールストークでなければ、最も可能性が高いと思われるのは、弦の振動の仕方(ヘルムホルツ振動?)が普通の楽器と違う可能性です。仕組みはよく分かりませんが、普通より松脂を多く付けたり圧力を微妙にかけて弓毛と弦との摩擦力を増し、弦を大きく振動させることで、はじめて音が大きく、美しく鳴るような楽器がある可能性はあると
思います。この場合、奏者はボーイングをある程度変更しなければならないので、上級者でなければ美しく弾けなかったり、弾きこなすには時間がかかることになるでしょう。
もしこのような楽器が存在し、ソリストが使いこなせば大変効果的ということになります。

[33829]

ヴァイオリンの音の仕組みについて

[楽器・付属品]
 catgut [07/06/10 0:56:30]

ヴァイオリンの音について、イメージ的にはなんとなく理解できるけれど、
よく分からないものがあります。それらについて仕組みを強引に考察してみました。補足や疑問がありましたらコメントをお願いします。

・こもった音
一般に「こもった音」とは高周波成分が少ない音です。ステレオのイコライザーなどで高音を出なくすると「こもった音」になります。
ヴァイオリンで「こもった音」にする簡単な方法は魂柱をきつく立てることです。こうすると表板が振動しにくくなり、高音が出ずに「こもった音」になります。通販品や安価な楽器は魂柱が倒れないようにきつく立ててあるため、「こもった音」になりがちです。表板が厚いプレス製造の楽器などでも同様の傾向があります。

・新作の音とモダン・オールドの音の違い
新作の多くは「硬い音」と言われ、モダン・オールド楽器の多くは「柔らかい音」と言われます。一般に「硬い音」とは高周波成分が多い音です。経年変化により木の性質が変わります。
実測結果によると、確かに新作では高周波成分が多く、オールド楽器では一定レベル以上の高周波成分は急激に減少する傾向があるそうです。オールド楽器のフォルマントは人間の声によく似ているそうです(もともと人間の声に似た楽器が尊重されて残ったのかもしれませんが)。

仕組みは私にはよく分かりませんが、新しい表板は高周波振動をしやすく、古い表板はよりまったりと振動するようです。

・枯れた音、鼻声、シルバートーン
モダン・オールド楽器の音を形容するのに「枯れた音」「鼻声」「シルバートーン」といった言葉がよく使われます。「枯れた音」とは木の経年変化によりレスポンスが早く、粒立ちの良いはっきりした音の意味で使われることが多いようです。「鼻声」は説明不要と思いますが、結果的により人間くさい音になるとも考えられます。特定の周波数の出方が強いか、「うなり」のような特殊な振動があるのかもしれません。「シルバートーン」はもっとも良く分かりませんが、やはり「うなり」のような振動に関係するような気がします。

新作楽器でも、使用する木材を選んだり削り方などの工夫でモダン・オールド楽器にある程度近い音が出せるようです。

Copyright © 1995-1998, 2001-2019 violin@web all rights reserved.