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駒の角度の調整 | ヴァイオリン掲示板

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雑談・その他 6 Comments
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駒の角度の調整

投稿日時:2004年11月03日 23:35
投稿者:イヴリー(ID:E1JViTU)
今日ある有名ヴァイオリン工房に自分のヴァイオリンを持って行って、点検してもらいました。そのときに「駒の角度は、時々、自分で直してますか?」と聞かれたので、正直に「弦を張り替えた直後と、その1週間後に調整したら、次に弦を張替えるまで、特に調整してません。」と答えたところ、「もっとこまめに調整しないと、駒が歪んでしまうよ。それに、時々調整してやらないと音も悪くなるよ。」と注意されました。
それで、「どれくらいの頻度で調整したら良いのでしょうか?」と質問したところ、「張る弦の種類や楽器の状態によって異なるけど、2・3週間に1回ぐらいは微調整してやった方がいいよ。あと、音の響きが悪くなったように感じたときが調整どきだね。自分の楽器の音をちゃんと聴いていたら、駒の歪みを音で感じられるようになるはずだよ。」と言われました。
みなさんはどれくらいの頻度で駒の角度を調整されてますか?あと、音で駒の歪みや角度の違いを感じることはできますか?
私は弦はエヴァピラッツィ(E線は金メッキ)を張ってますが、張り替えた後の最初の1週間は弦が伸びてきて、駒の角度が徐々に指板側に傾いてきますが、その後は駒の角度はあまり変化してないように見えたので、駒の角度を調整してませんでした。そのままにしておいても、特に音が悪くなったと感じたことがないのですが、これって耳が鈍感なのでしょうか?
それでは、よろしくお願いします。
【ご参考】
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儀式になっています

投稿日時:2004年11月04日 00:17
投稿者:セーブル(ID:OVljdDY)
毎日弾く前に必ず駒の角度を見るのが儀式のようになっています 他人のを弾かせてもらう時も必ず見てから音を出します 実際に調整するのは数えたことがありませんが、月に2回くらい、弦の交換から数日間は儀式と関係なく何度も調整します 音の違いは私にはまだわかりません
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Re: 駒の角度の調整

投稿日時:2004年11月04日 05:42
投稿者:pochi(ID:IWl4cyg)
私は毎日調整します。音も違います。アジャスタでE線は調弦しますが、他の絃はペグで行いますので、Eだけテイルピース側へ、他の絃は指板側へ歪みます。駒の足が合わなくなったり、発音が悪く成ったりします。
それでは、、、。
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Re: 駒の角度の調整

投稿日時:2004年11月04日 08:32
投稿者:violink(ID:NwJ0hhY)
私の場合は、調弦をするたびにチェックすることを習慣にしています。

ポイントは、駒のテールピース側の面が表板に垂直に立っているかどうかと、駒の左右で歪んでいないかどうかだと思います。

後者のポイントは、前者のポイントほど気にされていませんが、アジャスターの付いているE線とついていないその他の弦とで調弦のときに弦が引っ張られる方向が違うので、調弦のたびに小さな歪みが出るといってもいいです。
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Re: 駒の角度の調整

投稿日時:2004年11月05日 09:24
投稿者:rio(ID:QoNDY2E)
ケースから出し、調弦前に駒チェック、調弦をして駒チェック。
2~3時間弾いたら、休憩するのでそのときも駒を見ます。
心落ち着けるために、掌を見るような気持ちで駒を見る癖がついてます。小学生のときからの癖です。
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Re: 駒の角度の調整

投稿日時:2004年11月05日 12:33
投稿者:イヴリー(ID:QAczaRQ)
セーブル様、pochi様、violink様、rio様、お答えくださいまして、まことにありがとうございます。皆様、こまめにチェックして調整されておられますね。
先日私が訪問した工房の職人さんからは、「駒の状態をこまめにチェックして調整しないなんて、ズボラだヨ。そんなんじゃプロになれないヨ。」とお叱りを受けてショックを受けたのですが、皆様が実際にこまめに調整されていると聞いて、自分も今後は習慣づけようと思いました。
でも、音を聴いただけで駒の歪みがわかる、というのはスゴイですね。一応、私はプロ志望の者ですが、音だけでは駒が曲がったり歪んだりしているかどうかはわかりません。
私は、目で見ただけでは、駒が曲がったり歪んだりしているのかどうか判別できないのですが、みなさんは、定規とかを使って歪みをチェックしておられるのでしょうか?
ちなみに、その職人さんは、見ただけですぐに駒のどこにストレスがかかっていて、どこが歪んでいるのか、瞬時にわかるようでした。その職人さんが調整すると、すぐに真っ直ぐに戻ったので、まだ悪いクセはついてなかったようです。
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Re: 駒の角度の調整

投稿日時:2004年11月05日 18:31
投稿者:マキシム(ID:N3FgmQk)
イヴリーさんへ。
すでに回答された皆さんのご意見は、けして間違ってはいませんが、現代においては、もはや古臭い考え方だと思います。
裸のガット弦や、オリーヴやオイドクサのような巻き線のあるガット弦は、弦そのものがすごく伸び易いですし、駒の溝にひっかかり易いという特性があります。そういう弦の場合、調弦を繰り返しているうちに、徐々に駒が指板側に傾いてきます。E線は、アジャスターで調弦するので、テールピース側にひっぱられます。これによって、駒の歪みが生じるわけです。
最近の弦は、弦が伸びにくくなっているので、駒が指板側やテールピース側にひっぱられる度合いはかなり減少しています。
駒とナット(上駒)の溝に「油性の」銀の色鉛筆を塗ってやると、弦のすべりが良くなり、弦が駒にひっかかりにくくなります。こうしてやると、調弦を繰り返しても、駒が指板側に傾いたり、歪んだりしません。
もちろん、駒とナットの溝が、腕の良い職人によって適正に調整されていることが大前提です。また、適度な堅さのある良質な駒であることも大事な要素です。
駒の角度を頻繁に調整すると、駒の(弦がとおる)ミゾがどんどん掘れて行きます。駒の歪みを気にすることは大事ですが、駒のミゾがどんどん掘れて深くなると、発音が悪くなります。駒の角度や歪みをこまめに調整して、結果的に駒を痛めるのでは本末転倒も甚だしいと言えるでしょう。
ですから、弦を張り替えた後の最初の2、3日は、弦が伸びるのに対応するために、駒の角度を微調整してやる必要がありますが、その後は、それほど頻繁に駒の角度を調整する必要はないと思います。
あと、アジャスターで調弦するE線のペグを、時々(月1回程度)動かしてやると、駒の歪みを防止することができます。駒を指でつかんで、角度を調整したり歪みを直したりするよりも、はるかに安全で簡単な方法です。こうしてやると、E線ペグのなめらかな動きを保つこともできますので、一石二鳥です。
オリーヴなどのガット弦の場合で2~3週間に1回程度、ドミナントなどのナイロン弦であれば、月に1回も調整すれば十分でしょう。最新のヴィジョン・チタニウムのようなほとんど伸びない弦であれば、2ヶ月に1回で十分でしょう。
なお、FABER CASTELLのSILBER9201-251☆☆☆ という(油性の)銀の色鉛筆がお薦めです。誰でも簡単にできるケアなので、まずは、銀の色鉛筆をミゾに塗ってみて下さい。
ちなみに私の楽器は、ヴィジョン・チタニウムを張ってますが、駒の角度を調整するのは、せいぜい2ヶ月に1回程度です。私は、ヴァイオリン工房で定期的な点検(半年に1回程度)を受けていますが、駒の歪み・曲がり、駒の角度に関して、ただの一度も不具合を指摘されたことはありません。